迷宮都市に生きる   作:オミ

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UA3000件突破ありがとうございます!


9話

 

 

 

 

 

 

 

 「……お疲れ様でした〜。回復薬(ポーション)配りますね〜」

 

 「おぅ、ありがとうな。……ケガ大丈夫か?」

 

 「声上げちゃいましたけど大丈夫みたいです、ありがとうございますね?」

 

 

 無事にウォーシャドウの討伐に成功したパーティーにベレヌス・ファミリアの三人が中心となって回復薬(ポーション)を配る。

 他のモンスターがルームに現れる事も無く、落ち着いた空気が新人達の間に流れる。

 

 

 「しっかし二階層も上がって来るモンスターってホントにいるんだな……」

 

 「全くだ。この先冒険者を続けるなら何度でも見る光景なんだろうがな……」

 

 

 基本的にモンスターは生まれた階層からは移動しないがたまに階層を上下してくる個体もいる。

 そうした『モンスターの階層移動』の脅威を4階層に現れたウォーシャドウという形で目の当たりにした面々はこの先のダンジョンに思いを馳せる。

 

 

 「それはいいけどこの後どうするのバード?」

 

 「あー、ゼルマさんは4階層の中程まで行くか変な空気感じたらすぐ戻って来いっつってたし、ちょうど良いからもう帰るぞみんな「……なぁおいバード」……ってどうしたガイ?」

 

 

 この場に来られなかった先輩の言いつけを守り、帰還の指示を下そうとするバードを遮ってガイが言葉を発する。

 

 

 

 

 

 「あいつら知り合いか……?」

 

 

 ガイが見つけたのはルームに繋がる通路の奥から柄の悪い雰囲気を纏った冒険者達がこちらのいるルームに向かって歩いて来ている光景だった。

 

 

 「は?…………っ!みんな通路から離れろ!」

 

 

 それを目の当たりにしたバードが他の通路を見るとそこからも柄の悪い冒険者達が歩いて来る。

 更に残り二つの通路からもやって来るのを見たバードはパーティーの面々に通路から離れるよう促す。

 

 しかしそれによって新人達はルーム中央で続々と現れる柄の悪い冒険者達に囲まれる形となってしまった。

 新人達はルゴス・ファミリアが六人、ベレヌス・ファミリアが三人、タラニス・ファミリアが一人の合計十人。

 対して彼ら彼女らを取り囲む冒険者達はルームに現れている者だけでも二十人を超えている。

 

 

 「おいおいおいおい、お疲れ様じゃねぇか新米共ぉ?」

 

 

 更に包囲の前の方にリーダーらしい男が進み出て来る。

 服装こそ周りに(たむろ)す冒険者達と大差無いが、その男はこの場にいる誰よりも強い空気を纏っていた。

 

 Lv.2。偉業を成し、力の桁を上げた眷族である事は誰の目にも明らかだった。

 

 ……そしてそれは同時にLv.1しかいない新人達ではどう足掻いても勝ち目など無い事を示していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……通路から現れてオレ達を取り囲んだ連中の数は二十人以上。

 ……いや、もしかしたらオレから見えないだけで三十人を超えるかもしれない。

 新米に羽が生えたくらいのオレ達十人じゃきっと勝ち目は無い。

 

 

 

 

 「まー俺達ゃ自由な冒険者だってのに最近ギルドの野郎共がうるさくてよぉ?面倒クセぇからここいらで俺らも闇派閥(イヴィルス)入りするかーってなった時に手土産がねぇって気づいた訳だ?」

 

 

 

 

 そして何か話してるリーダーっぽい奴。

 

 力を見せつけるようにあからさまに威圧感を振り撒いてる下衆な表情をした男。

 

 きっとそいつだけでもオレ達を皆殺しにできると()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 「そんな時によぉー?新米のガキ共がノコノコ連れ立ってやって来るって聞いた訳だ?」

 

 

 

 

 それだけ、それだけでモンスター相手にあれほど動けてたオレの体は動けなくなっていた。

 

 

 どうするにしろ動かなきゃ始まらないってのに、体が言う事を聞かない。

 オレより強い奴、直接向けられる悪意、オレ達より多い数……

 

 

 

 

 ……………………()()()

 

 

 

 

 「しかもそいつらは小うるさいルゴス・ファミリアの奴らと来たもんだ!こりゃあブチ殺してやるしか無いってもんだよなぁお前ら⁉︎」

 

 「ゲヘへへ……!」

 

 「そうだそうだー!」

 

 

 

 

 すっかり良い気になってるリーダーが後ろを振り返るのに合わせてみんなを見れば誰も彼もが固まり、竦み、僅かに震えていた。

 

 この十人のリーダーって事になって、いいのか?なんて戸惑いながら誇らしそうにしてたバードも、

 一番多い人数のリーダーやってたんですから当然ですよ〜?って言ってたアモルも動けずにいる。

 

 

 

 

 

 

 …………そうだ、ここにいるのはオレだけじゃない。

 

 

 何もできなきゃオレ達は殺されて終わる。

 

 

 三ヶ月、色々な付き合いがあったみんなが殺される。

 

 

 

 

 

 「ま、不幸だったと「ぎゃあっ⁉︎」

 

 

 

 

 そう思った次の瞬間、オレは目の前にいた奴をブン殴ってた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なっ、なんだぁあがっ!」

 

 

 木刀で横っ面を強打される。

 

 

 「こ、こいっ()ぅぅう〜ー⁉︎」

 

 

 抜き放った直剣で斬り伏せられる。

 

 最初に殴られた一人を合わせて三人が倒れ伏す。

 

 

 

 

 「こいつらやらなきゃ帰れねぇ!だからやるぞ!」

 

 

 

 

 そして、大音声が上がる。

 

 

 次の瞬間、リーダーが声を上げる。

 

 

 「や「全員ブッ飛ばすぞぉおおお!」

 

 「「「「「「「「おおおおお!」」」」」」」」

 

 

 が、それは仲間の突然の行動に驚き、しかし同時に奮い立たせられ、動き出す新人冒険者達の大音声にかき消された。

 

 出鼻を挫かれた冒険者……()冒険者の暴漢達はまともに新人達の一撃を食らってしまう。

 

 

 「後ろを取られるな!ブッ潰せ!」

 

 「おらぁあ!」

 

 

 簡潔な号令を掛けて柄頭で殴りかかるのはルゴス・ファミリアのバード。

 その横で四人目の脳天に大木刀を叩き込むのはタラニス・ファミリアのガイ。

 

 

 「や「あいつら新人しか倒せる自信の無い雑魚です!負けるはずありません!」

 

 「うわっっっ⁉︎」

 

 

 改めて声を上げようとしたリーダーを遮って声を上げたのはベレヌス・ファミリアのアモル。

 何も考えずに目の前の敵に切りかかる。

 

 

 「…………ブッ殺せぇえええ!」

 

 「「「「「うおおおおお!」」」」」

 

 

 完全に機先を制された上、新人狙いの雑魚だと貶されて怒り心頭のリーダーの号令でようやく囲んでいた暴漢達も動き出す。

 

 

 「痛てて……、あの野郎……!」

 

 

 最初にガイに倒された三人も怒りのままに起き上がり、背後から新人達を襲おうとする。

 

 

 「おりゃあ!」

 

 「ぐえっ」

 

 「やぁぁぁあ!」

 

 「ぎゃあああ⁉︎」

 

 

 が、ルゴス・ファミリアのリッテンの片手槌(ハンマー)に殴り倒され意識を失う。

 その背中側ではベレヌス・ファミリアのバーナが曲刀で切り付ける。

 

 

 「うぉらあぁぁあああ!」

 

 

 戦闘の前面ではガイが大木刀と直剣の二刀流に切り替えて手数で敵を寄せ付けない。

 

 

 「な、なんだよこいつっ「オラァ!」痛っ⁉︎」

 

 「ハァッ!」

 

 「イデッ⁉︎」

 

 「ゼリャアアあああ!」

 

 「ぎゃあっ⁉︎」

 

 

 その猛攻を躱した先でベレヌス・ファミリアのエルドが槍、ルゴス・ファミリアのベロが鎌、シャームが曲刀を振るって敵を傷つける。

 

 

 「この野ろぉお「フッ!」っお⁈」

 

 「はぁっ!」

 

 「ぎゃっ⁉︎」

 

 

 傷ついた敵はルゴス・ファミリアのヨキアが盾、メロンがメイスで殴って昏倒させる。

 

 この時点で鬱憤晴らしのつもりで新人狙いに参加した下級冒険者だった暴漢達は十人以上やられていた。

 

 

 「調子に乗りやがってガキがぁぁぁ!」

 

 「ぐうっ⁉︎」

 

 「きゃっ⁉︎」

 

 

 だがそう時を置かず、あちこちで新人達は暴漢に押され始める。

 

 少なくとも彼ら彼女らよりは長く積み上げたステイタスと彼ら彼女らよりは積んだ経験の賜物である。

 

 

 「うおらぁあああ!「げへっ!」大丈夫か!バード、アモル!」

 

 「こっちは大丈夫だ!リッテンの方助けてやってくれ!」

 

 「分かった!」

 

 

 しかしそれも最初に殴りかかってから高揚状態にあるガイが打ち砕く。

 シンプルな鉄の直剣が敵を怯ませ、リーチの割に振り回しやすい大木刀が敵を沈める。

 

 そしてそれを喰らう暴漢達は新米より上と言えどLv.1でしかなく、真面目に実力を磨いていた訳でもない。

 恩恵を受けている、というだけでデカい顔をして恩恵も力も無い者達に無法を働いていた日々はステイタスに現れない『(なま)り』として新人達の足元に倒れ伏すという結果を齎していた。

 

 

 

 「う、嘘だろ……?【人形姫】でもない新人にこんなやられるのかよ……?」

 

 

 そして新人達の暴れっぷりにLv.2であるはずのリーダーは完全に気圧されていた。

 自分のレベルも忘れて言い逃れが効くうちに逃げた方がいいか?とまで思考を回し始める。

 

 

 

 

 「おやおや気圧されてはりますがねぇ、リーダー?ちと()()()きますわ」

 

 

 

 

 しかしそんな声がした次の瞬間、最初に立ち向かった新人(ガイ)が壁面まで勢いよく吹き飛ばされた。

 

 

 「あっちから逃げるぞ!…………えっ?」

 

 

 勝ち目が無いなら逃げるしかねぇだろ、と通路の一つから囲いを破って逃げようとしていた新人達はルームに響く轟音と崩れ落ちる仲間の姿、そしてそれを成した小人族(パルゥム)のように小柄な壮年の男の姿を認め、凍りついたように動きを止められた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何、  何が起きた?

 

 

 

 

 「ビビりすぎですわリーダー。あいつら所詮毛の生えた新人、ワシらが出ればすぐに叩き潰せますさかい?」

 

 「テ、テメェどこ行ってたんだよ……。」

 

 「いやワシ好みの奴がいるか品定めしてたんですわ」

 

 

 

 

 殴られた? いや()()()()()

 

 

 

 

 「ガッ、ガ「まぁ所詮新米でしたわ」ぐへっ⁉︎」

 

 「バード!」

 

 

 

 

 やめろっ    バードっ

 

 

 

 

 「こいつら(みんな)死ねば名も上がりますさかい。……あぁこの場合『悪名』やろか?」

 

 

 

 

 

 動け       動けっ     動けっ

 

 

 

  アモルっ   

            狙われてる   

 

    

               避けろっ

 

 

 

 「ほな、まぁこれで

 

 

 

 

         やめろっ

 

 

 

 

 「させないよ〜?」終い……っ⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 影、 いや『闇』が飛び込んで来た。

 

 その『闇』は 棒、 いや『棍』を持っていた。

 

 

 

 

 

 「……遅れてすまねぇ。ガイ、バード。……悪いが骨が折れて無いか確認して回復薬(ポーション)使っておいてくれないか?俺はこいつらブッ倒す」

 

 「わっ、分かりました!」

 

 

 

 

 『光』が踏み込んで来る。

 

 その『光』は少し変わった形の双剣を持ち、オレ達を守るように立ちはだかる。

 

 

 

 

 「てっ、てめぇは【煌刃(こうじん)】⁉︎それに【悪鬼(デモン)】っ⁉︎」

 

 

 

 

 ルゴス・ファミリアのゼルマさんにベレヌス・ファミリアのカリエさん。

 

 二人が助けに来てくれた。

 

 

 

 

 「アタシも知ってくれてるのはすごく光栄だけど、アタシの二つ名は【悪喰鬼(イヴィル・イーター)】だよ〜?【肉斬(にくぎり)】のカルノーく〜ん?」

 

 「なっ、なんで知って」

 

 「お前らこんな大人数で動いて気付かれないって本気で思ってたのか?とっくの昔にバレてんだよ」

 

 「まぁ地上で叩く事優先したせいでガイとバードが殴られてんだけどね〜?」

 

 「その通りだ、謝っても謝りきれるもんじゃねぇ。……だからお前らはここで潰す」

 

 「それに思わぬオマケも来てくれたからね〜?…………ねぇ?【若手潰し】のラザンさーん?アンタ逃げ足速いからこんなバカな真似に参加してくれなかったら潰せなかったよ〜?」

 

 「……アンタら二人ともLv.3、せやけどワシもLv.3、逃げるくらいは「させないよ〜?それに目の前にいんだからきっちり潰すに決まってる、

 

 

 

 じゃん?」

 

 「っ⁉︎」

 

 

 会話を切り上げてカリエさんがオレを撫でた男に襲いかかる。

 

 

 「て、てめぇら手伝えぇぇえ!」

 

 「う、うおあああぁぁぁ!」

 

 

 リーダーの指示で残ってた奴らがゼルマさんに飛びかかる。

 

 

 

 

 あ、急に視界が……

 

 

 

 

 「…………!……………ガイさん!せめて()()()()()!」

 

 

 

 

 ……どこからかアモルの声が聞こえて来る。

 

 

 

 

 ……()()()()()

 

 

 

 ふと、倒れていたはずの自分の身体が迷宮の床を二本の脚で踏み締めて立ち上がっている事に気がついた。

 

 

 

 

 って、力が抜けて……

 

 

 

 

 「ガイさん!」

 

 「任せろっ」

 

 「手伝うっ」

 

 

 いつの間にか後ろに立ってたベレヌス・ファミリアのエルドとバーナが倒れるオレの身体を支えてくれた。

 

 

 「ガイさん、私の声が聞こえますか?」

 

 「……聞こえてる、ぞ」

 

 

 ……アモルはさっきから呼びかけてくれてたみたいだってのに、何で今まで声が聞こえなかったんだろうか。

 

 

 「指。何本に見えますか?」

 

 「……三本、か……?」

 

 「ここがどこだか分かりますか?」

 

 「ダンジョンの4階層、だろ……?……バードは大丈夫、なのか?」

 

 「……命に別状は無いみたいですけど意識が戻りません。とりあえずガイさんも横になって「ヒャハァーーーッ‼︎‼︎‼︎‼︎」っ⁉︎」

 

 

 突如上がった叫声にアモル共々思わず視線を向ける。

 

 

 ……そこには惨禍があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今まで散々やってきたんでしょ〜⁉︎だったら今度はアンタが潰れる番だよねぇ〜⁉︎」

 

 「ガッ、グベッ……!」

 

 

 オレを撫でた男の首根っこを押さえたカリエさんが繰り返し顔面を壁に叩きつけている。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()、何度も繰り返し叩きつけている。

 

 

 …………なんでカリエさんが【悪鬼(デモン)】なんて闇派閥(イヴィルス)みたいな通称が付いているのか気になってはいたし、フィーオさんやゼルマさんに『やりすぎるから』って聞いてもいた。

 

 

 

 

 ……だけど実際に見るその光景は『やりすぎる』なんて言葉じゃ足りないくらい残虐なものだった。

 

 

 

 

 「オラァ!」

 

 「グヘッ……。…………」

 

 

 そしてカリエさんは腹に蹴りを入れて吹き飛ばす。

 男は転がって動かない。

 

 

 「なぁ〜んだ、もうおしまい?じゃ、死のうか?」

 

 

 いつの間にか放り出していた棍を拾い上げ、振りかぶりながら歩を進め、男の元にたどり着いた、

 

 

 

 

 「『死のうか』じゃねぇんだよバカ野郎!」

 

 「アデっ」

 

 

 所でゼルマさんに止められた。

 

 ……いつの間にかオレ達を囲んでた奴らはリーダーも含めてみんな気絶して転がってた。

 

 

 「なーんで叩くのさバカ!」

 

 「()()()()()()()()バカ!あいつら怖がってんだろ!」

 

 

 そして、いつもみたいな騒がしい空気が戻って来る。

 

 

 

 

 ……足元に血塗れで四肢を変な方向に曲げて倒れている男の事などまるで無視して。

 ……周りを見ればベレヌス・ファミリアの奴らはまだマシだが八人全員がカリエさんの所業に怯えながらもごく当然にいつもの雰囲気に戻った事に困惑している。

 

 

 ……あぁ、そうか。これはオレ達が知らないだけの()()()()()で、オレ達はようやくカリエさんの『顔』を知ったというだけに過ぎないのか。

 

 『やりすぎる』のも当たり前で、多分こうして新人に怯えられるのもいつもの事なんだろう。

 

 

 

 

 ……でもカリエさんがこの場で一番はじめにしたのはアモルをあの男から守る事だ。

 オレ達を囲んでた奴らから血祭りに上げるのが一番血が見れる……はずだと思う……のにまずはゼルマさんと歩調合わせてオレ達を守ってくれた。

 

 

 

 

 なら、するべき事があんだろ!

 

 

 

 

 

 「ガ、ガイさん⁉︎」

 

 「おい、もうすぐ後続も来んだから寝て「ゼルマさん!カリエさん!」……ぉぉう?どうした?」

 

 「…………どした〜?」

 

 

 

 

 「助けてくれて、ありがとうございましたっ!」

 

 

 しっかり立ち上がって、頭を下げる。

 

 

 

 

 パーティーのみんなが、ゼルマさんが、カリエさんさえも驚いてるのがはっきりと分かる。

 

 

 

 

 「……あっ、ありがとうございました!」

 

 

 アモルも声を上げる。

 

 

 「「「「「「「ありがとうございましたっ!」」」」」」」

 

 

 一拍遅れて他のみんなも声を上げた。

 ゼルマさんもカリエさんも驚いた顔のままだ。

 

 

 

 

 

 と、そこで急に意識が落ち、力が抜けていく。

 

 

 「ガイさん⁉︎」「おい、ガイ!「大丈夫か⁉︎「落ち着け落ち着けお前ら………………

 

 

 みんなの声が混ざって消えていく中、誰かの微笑みが見えた、気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





※現在原作より9年前の初夏〜夏より変わらず。


なんらかの罪を犯して捕縛された冒険者を始めとする眷族ってどうなるんだろう?牢獄行き?処刑?苦役?ステイタス封印の上で追放?
……暗黒期だと牢獄とか苦役とかのキャパシティもいっぱいになりそう……。


新人パーティー
…間違い無く奮闘したと言っていい。抵抗が無ければもっと多くがケガしたり死んだりしてたはず。あと最初にルームの中央に寄って囲まれてしまったが素早くまとまった事で誰かが人質に取られるという事もなかった。


タラニス・ファミリア
…今回のパーティーへの参加者はガイ一人。

:ガイ…奮戦と気概を見せ、撫でられたダメージと高揚状態の反動・緊張の緩みで倒れた。動くのが遅れてたら新人達は固まったまま先手を取られて袋叩きに遭ってたのでMVP。二回目の『やめろっ』のあたりで自分でも気づかないうちに立ち上がっている。だが全然動かなかったので回復薬(ポーション)を摂取する前に気絶してしまっている。……体が動かないと焦る中で「次に狙われるのが誰か」を何げない視線や雰囲気から察知している。あと二回目ははっきり自分の意思で立ち上がってます。


ルゴス・ファミリア
…今回のパーティーへの参加者はバード・ヨキア・ベロ・リッテン・シャーム・メロンの六人。この六人はガイともよくパーティーを組んでた。主催でもある為ゼルマが引率に付く予定だったが、前々から無法な事してた奴らが不穏な動き見せたので急遽制圧に乗り出したらごっそりいなくなってたのでゼルマが急行した。

:バード…ガイの発破をすぐに活かし、逃げられるとこまで行ったが殴られ気絶。そのためパーティーでは唯一カリエの残虐な行動を見ていない。
:リッテン…「それはいいけどこの後どうするのバード?」って言った人。女性。革ではあるが鎧を纏い、ハンマーを装備している。
:ベロ…「しっかし二階層も上がって来るモンスターって(以下略)」って言った人。男性。草刈り鎌みたいな片手鎌を装備している。同期に「メロ」って呼ばれる奴がいて紛らわしい。
:シャーム…「全くだ。この先冒険者を続けるなら(以下略)って言った人。男性。曲刀を装備している。このパーティーの中ではガイ・エルドに続き体格がいい。
:ヨキア メロン…他の新人共々戦った。
:ゼルマ…二つ名は【煌刃(こうじん)】。比較的名の知られている方なLv.3。新人達にも馴染み深い。リーダーの舐め切った姿勢、【若手潰し】の傍観もあってカリエ共々なんとか死人が出る前に到着できた。『潰す』は比喩。


ベレヌス・ファミリア
…今回のパーティーへの参加者はアモル・バーナ・エルドの三人。薬の調合や帳簿のつけ方などの教育にやや時間を取られているためファミリア単体でガイとパーティー組んだ回数はやや少なめ。……本来「武闘派」なファミリアではないはずなのだが副団長()のせいで武闘派の端くれだと見られている。実際今回も団長と副団長がルゴス・ファミリアによる制圧に協力している。

:アモル…リーダーを煽り、戦列に加わり、危うい所をカリエに助けられた。ゼルマとカリエが来た後はガイとバードの救護に当たり、いつの間にか立ち上がってそのまま動かないガイに驚きながらも焦っていた。カリエの所業に怯えていたが、まず自分を助けてくれた事に気づいて「あっ、」と漏らし、そのまま「ありがとうございました!」と続けた。
:バーナ…前話で「アモル!」って叫び、今話で倒れそうになったガイを支えてくれた人。女性。曲刀を装備している。ファミリアの同期であるアモルと仲が良い。
:エルド…今話で倒れそうになったガイを支えてくれた人。男性。槍を装備している。今のところセリフが「任せろっ」のみだが寡黙という訳ではない。体格もガイに次ぐ。女性比率が高いファミリアで、同期の二人も女子なのでやや疎外感を感じ、かつて同じように疎外感を感じていた男の先輩団員に励まされている。
:カリエ…二つ名は【邪喰鬼(イヴィル・イーター)】。前に「凶悪冒険者でも間違いではない」って書いたけどどちらかと言うと「残虐冒険者」な人。『潰す』で本当に潰しかねない。でも人当たりのいい面も決して嘘ではない。その「やりすぎ」な逸話から恐れられているし、なんでこいつが闇派閥(イヴィルス)じゃないんだとまで言われてるが残念ながら抑止力になる程恐れられてはいないし、第一級冒険者程の知名度も無くただ恐れられるばかり。……しかし今回は感謝が返ってきた。


暴漢達
…冒険者狩りと呼ぶにも新人潰しと呼ぶにもお粗末な連中。そもそもルゴス・ファミリアには目つけられてたんだから手土産なんて考えずにとっとと闇派閥(イヴィルス)入りしとけば良かったのにこんな事したのはリーダーが心の底で闇派閥にビビってたから。あと新人潰しもリーダーと【若手潰し】の5・6人くらいでやってれば見つかる前に皆殺しにできただろうに30人以上連れて来たのはやっぱりリーダーがどこかでビビってたから。さらに言えば4階層という浅い階層で新人狙ったのもリーダー……と参加者がビビったから。(【若手潰し】は「それもええやろ」と口出ししなかった)リーダーに意見する奴も無く、【若手潰し】に意見できる奴がいなかった時点で失敗するのは確定だったのだろう。

:「リーダー」/カルノー…二つ名は【肉斬り】。特に面白い奴もいない比較的退屈な神会の最後の方で適当につけられた。いかにも無法者って感じに振る舞っているがビビり野郎。なんとかLv.2には上がれたものの中層の過酷さにビビり、次第にダンジョンに行かなくなり街で無法を働くようになった。ゼルマにのされて終わった。原作のモルドにも劣る実力。……実はバード殴るのはこいつになる予定だったが書いてみたら二人とも↓にやられてしまったのでゼルマに描写抜きでやられるだけになってしまった……。
:【若手潰し】/ラザン…こちらはガチの闇派閥。エセ関西弁。冒険者だった頃の二つ名は【礫拳(れきけん)】。有望とされる若手を潰す事に悦楽を覚えるようになり堕落した。逃げ足の速さ・慎重さで長年逃げ延びてきた……がどこかで慢心し、偶然知り合ったリーダーの「遊び」に乗って4階層という比較的浅い階層に出てきてしまった事が運のつき。「悪鬼」に再起不能にされた。逃げ足の速さ・慎重さは高かったが格下ばかり相手にしてきた事で実力は大きく衰えてる。真っ向から戦えば原作のLv.3の誰にも負けるくらい弱くなってる。
:暴漢達…ファミリアは色々だが誰も彼もがダンジョンに行くより街で無法働くような連中なので相当鈍ってる。彼らだけだったら新人達に負けていた。半分くらいが新人達にやられ、残りがゼルマ一人にリーダー共々やられて終わった。

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