ではスタート!
「遅刻遅刻〜!」
猛然と街中を走るのは帝。彼は今、寝坊して途中までとはいえ走らないと遅刻確定までの時間帯まで寝ていたのだ
「さんごめぇ…ちゃんと起こしてくれよ。胸やパンツ見せて貰うだけじゃ割に合わないぞ!今の内にムフフな要求を考えてやる……っとあれは?」
走る前方に、まなつと女の子と不良組3人と揉め事を起こしていた
「はぁ全く……世話の掛かる」
帝の走るスピードが上がった
女の子に向けて2人襲い掛かって来た。帝はまなつと女の子の間を擦り抜けて、不良2人の頭を掴み掛かる
勢いに乗った帝はそのまま地面へと叩き付ける
「帝!」
「お前達何してる?這い蹲ってろ」
「おどりゃぁ!!許さねぇぇ!!」
降り掛かる拳だが、それを女の子が片手で受け止め投げ飛ばした
「女の子1人に寄ってたかって、そういうの許せないんだよ!」
不良達は女の子の気迫に怯えてか、情け無い姿を晒して立ち去って行った
「あ、あの!助けてくれてありがとうございます!帝も!」
「別に。じゃあこれで」
女の子も登校中で学校へ向かうとするのだが、足を止めて帝の方へと視線を移した
「何だ?」
「いや…」
「わたし夏海まなつです!貴女は?」
「…名乗る程じゃないけど『滝沢あすか』」
/////////
「『名乗る程じゃないけど、滝沢あすか』ってカッコいいんだよ!何と言いますか…惚れたってやつですよ!!」
「そうなの。ところで」
「はい?」
「何でわたしの教室に居るの?」
只今帝と話してるのはみのりで、2年生の居る教室で昨日の出来事を話していたのだ
「3人はその人をプリキュア に誘う為に探してるんでしょう?帝は行かなくて良かったの?」
「みのりん先輩…俺の事嫌いなの!?」
「そう意味じゃ…」
「酷い!折角×××××するまでの関係性になったのに!一緒に×××××しようって誓い合いましたよね?」
帝は何か言う度に、みのりのクラスメイトの視線が集中し始める
「え、一之瀬って…」
「一之瀬意外と大胆な奴だな」
「彼氏なのかしら?」
集まってるのは視線だけじゃ飽き足らず、変な誤解まで誕生しようとしている
「ちょっと一回こっちに来て!」
「あ〜みのりん先輩〜!?」
みのりに首根っこを掴まれて教室を後にした
「誤解を招く様な言い方は辞めて」
「でもプリキュア の事は伏せないと。折角DXぺけ音発生機を5000円掛けて買ったのに…」
「貴方は何を言ってるの?」
「俺の美徳舐めるなよ」
よく、こんな人と幼馴染やってるさんごは凄いと実感する
頭を抱えて思わず溜め息も溢れる
「お〜い、みのりん先輩〜!」
そこへ、まなつがこちらへ走って来るのが見えた
「あ、帝も居たんだ!なら丁度良いかも!」
「「?」」
「実は部室で使える場所を探してるの!2人共協力してくれる?」
まなつは今、さんごやあすかと協力して部室として使える場所を探してる最中。
何処探してもやはり見つからずと言った状況みたいだが
「いいよ…と言いたいけど多分大丈夫な場所を知ってる」
「本当!?」
「屋上に来て。そこで待ってるから」
運が良い事に、部室として使える場所をみのりが知っていた
「ところで部活はどんなもの何だ?」
「それならコレ!わたし皆んなを呼んで来るね!」
まなつは部活動の申請書を帝に手渡すと、すぐさまさんご達の元へと走って行った
申請書を見る限りでは、曖昧な事ばかり書かれていてちゃんと決まって無いらしい
「よくこれで通ると思った……俺疲れてんのか?」
「何が?」
「活動者の氏名を見て下さい」
氏名欄の方にはまなつ、さんご、帝、みのりと4人の名前が書かれてある
「何も問題は無い筈だけど?」
「問題大ありだ!まなつの奴、勝手に俺を人数に入れたな。俺帰宅部だって言ったのに…」
「これを機に入ったら?」
「悪いけど入る気はサラサラ無いし、放課後はいつも用事があるんだ」
話しながら歩いて屋上へと着いた。するとタイミング良くまなつ達も到着した
「みのりん先輩使える場所とは?」
「あの小屋。長い間使われて無いらしいの」
取り敢えずその小屋へと入ってみる。
中は薄暗く、明かりが無いと少々不便な場所
「明かり明かり…」
「きゃ!」
帝が手探りで電気を探してると、みのりから小さな悲鳴が聞こえた
「カーテン開ければ明るくなる」
あすかは手短にあるカーテンを開けると部屋は明るくなった
なったのだが
「…」
「おう、みのりん先輩の胸でしたか〜。通りで程よい柔らかさで…バッ!?」
手探りで明かりを探してた帝の手は、みのりの胸へと伸ばしていた。
みのりの悲鳴も胸を触られた事の声だった
当然ながら帝の脛に蹴りを入れて黙らせた
「捨てられてない不要品が沢山ですね」
「市のリサイクルセンターなら歩いて行けるな」
「此処、綺麗にしたら部室として使えるかも!よぉ〜し、何だかトロピカって来た〜!」
「ちょっと待った!」
まなつの気合いに水を差す様な真似を帝がする
「その前にコレ」
帝は申請書の氏名欄を突き付ける
「俺は帰宅部だって言った筈なのにこれはどういう事か?」
「え〜ダメ?」
「手伝いはする。だがそれとこれとは別。入部ノーサンキュー」
「自分は強引に変な事する癖に…」
「本当に外せない用事があるんだ」
そこまで言われてしまったら仕方ない。まなつは氏名欄の帝の名前を黒く塗り潰した
それから始まった部室の整理整頓からの掃除。
放課後、全員が集まり何日も掛けて使える様にした
途中不安要素もあった
ローラが指示を飛ばすだけで何もしない事に、不満があったあすか。
帝とさんごが持ち上げた不要品。さんごが手を滑らせて、帝の足が潰れたトラブルもあり何日か動けなかった日もあった
そうして全てを片付けて、残すところはリサイクルセンターへと運んで行くところ
「今日まで手伝って頂いてありがとうございました」
「「「ありがとうございました」」」
「では行って来ま〜す!」
「気を付けろよ」
あすかが手伝えるのはここまで。リサイクルセンターへは4人で行く事に
「あ、その前に御手洗い行って来る。少し待っててくれ」
「それなら先に行ってるよ。後で追い付いて!」
まなつ、さんご、みのりはリサイクルセンター。帝は御手洗いの後合流
そしてあすかは自分の荷物を取りに部室の方へと足を運んだ
「?」
鞄持った時、近くにあった置き手紙に気付いた
内容は「また一緒にメロンパンを食べよう」と言うまなつからの手紙だった
「フッ……誰だ!?」
背後から誰かの気配を感じたあすか。振り返ると1人の人物が立っていた
夕暮れもあり、丁度顔に影が掛かって誰かまで判別出来なかった
「滝沢あすかだな」
「何でわたしの名前を?まさか、夏海が言ってたあとまわしの魔女?」
「あぁそうだ。一応俺は、あとまわしの魔女の召し使いの嬴政。お前達の事はここ数日間見ていたからな」
「わたしはまだプリキュア っていうのじゃない。何が目的?」
相手の狙いが分からない以上下手に動けない
「別に大した事では無い。様子を見に来ただけだ。そして用は済んだ」
「待て!」
追い掛けて捕まえようとするも、嬴政は雲の様に淡く消えて捕まえる事が出来なかった
////////
同時刻
リサイクルセンターに着いた帝達だったが、そこではトーテムポールを媒体にしたヤラネーダが待ち構えていた
「そこまでよ!」
「「「プリキュア!トロピカルチェンジ!」」」
「「「レッツメイク!」」」
「ときめく常夏!キュアサマー!」
「きらめく宝石!キュアコーラル!」
「ひらめく果実!キュアパパイア!」
「ルーレットスタート!」
『TECHNIC!』
「あら?また来たのね」
「あら?また来やがりました」
ヤラネーダの近くにはヌメリーとアリスも居た
「最近TECHNICが多くないか?こうも毎度当たるとルーレット自体を怪しむよ」
「そんな事言ってないで来るよ!」
『ぺけ!』
サマーの言う様にヤラネーダが仕掛ける。
コーラルがシールドで防御して、サマーとパパイアが飛び出す
「「ハァァ!!」」
2人の猛攻撃に手も足も出ないヤラネーダだったが、一番上のトーテムが分裂してコーラルに襲い掛かる
『ぺけ!』
「ぐぅ…!」
「大丈夫!?」
「うん、何とか!」
更にもう一つのトーテムが分裂して、今度はパパイアに向かう
「そっちは2人に任せた!サマーやるぞ!」
「分かってる!」
サマーが蹴りを入れたと思った時、またも分裂しようとする
サマーは手と足を使って分裂しない様に押え込む
「また分裂する…!」
『分裂なら俺が十八番!』
『いや俺達だろ?』
「どっちでもいい。上下からやる!」
「『『食らえ!』』」
1人がサマーと共に押さえ込み、もう2人で上下から攻撃してくっ付ける作戦だったが
「ヤラネーダ!」
「『『何!?』』」
一度は引っ付いたと思われたが、力の入れ過ぎで衝撃で分裂してしまった
「ちょっとぉぉぉ!!」
『コイツらのせいだ!』
『お前も俺だろ!?』
「お前ら何俺同士で喧嘩するな」
「人間一号、二号、三号ちゃんとやりなさいよ!!」
「大人しくしていれば怪我しなくて済んだのに。ヤラネーダトドメよ」
ヤラネーダが帝とサマーへと目を向ける。このままだと集中砲火を食らう
「待ちな!」
そんな時、あすかが滑り込みで現れた
「人魚!その力貸しな!」
「その気になったわね!」
「アンタの為じゃない。わたしがこうしたいってだけだ!」
ローラからトロピカルパクトを受け取り、指には赤のハートクルリングが現れる
「プリキュア!トロピカルチェンジ!」
「レッツメイク!」
「キャッチ!」
「チーク!」
「アイズ!」
「リップ!」
「ヘアー!」
「ドレス!」
「はためく翼!キュアフラミンゴ!」
「あら気の強そうな子。私苦手だわ…」
「キュアフラミンゴ。4人目のプリキュア の覚醒ですか」
「ヤラネーダ!」
「アンタの相手はわたしだ!!」
変身早々に分裂した二体の内一体を蹴り返し、もう一体を両足で封じ込めた
「そうだ!皆んなヤラネーダを一ヶ所に集めて!」
「良し、片付けの時みたいに呼吸を合わせるんだ!」
「了解!」
「分かった…って」
帝は後ろで、未だに言い争いをしてる分身を戻した
「お前らはもう出て来んな──ルーレット再スタート!」
『TECHNIC!』
しかしやり直したもの、先程と同じTECHNICに針が止まってしまった
「言い争いする人間二号、三号は出さないでよ!!」
「それ俺にもう戦うなと言ってるのか?」
「後は任せて帝」
ローラに言われて帝は下がり、サマー達4人に任せる事にした
「行くよ!1、2の3!」
サマーの合図でそれぞれ飛ばし、フラミンゴの方へと集める
「ローラお願い!」
「オーライ!」
「マーメイドアクアポット!サーチ!」
「水色!」
「やる気パワーカムバック!」
「やるね人魚」
「まあね」
「とにかく、わたしの後輩を傷付ける奴は許さない!」
フラミンゴに呼応して色違いのリップ、ハートルージュロッドがフラミンゴの手の中へ
「ケジメ付けさせてもらう!」
「ハートルージュロッド!」
「プリキュア!ぶっとびフラミンゴスマッシュ!」
「ビクトリー!」
「次はもっと優しくしてあげる。行くわよアリス」
「では、また会うその日に」
////////
「これでプリキュア が4人!」
「部室も見つかったしいよいよ部活が出来る〜!あすか先輩、プリキュア も部活もこれから宜しくです!」
「おい、わたしは部活に入るとは言ってないからな」
「そんな事言わずに〜!」
何か言いたげな表情をしたが、すぐに柔らか笑顔に戻った
「…もう一度信じてみるか、仲間ってやつを」
こうしてあすかもプリキュア に部室を、まなつ達と共にやる事を選んだのだ
「…?」
「どうしたのローラ?」
リサイクルセンターの屋根の上。ローラが不意に振り返って事でさんごが気になった
「誰か居た様な気がして…」
「誰も居ないよ?」
「そう…それならいいのだけど」
「?」
フラミンゴ引き立てる為にネタになった主人公。ランダムで違うのが出ればもっと出番はあった
ここまでの拝読ありがとうございました!