トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

13 / 95
購買がある事を知って思い付いた!
購買といえばこの鉄板ネタだよね!

ではスタート!


第11話 多々買わなければ生き残れない

「さんご、帝。今日何の日か知ってる?」

 

登校中、真剣な表情で質問して来るまなつに困惑する

 

「今日何かあったっけ?」

 

「ううん。何も特別な事は無いと思うけど…」

 

2人は何の事が分からなかった。しかし、それを聞いてまなつは絶句していた

 

「ふ、2人共、本当に知らないの?」

 

「だから何なのよ。勿体つけないで早く教えなさいよ」

 

アクアポットの中から聞いていたローラも、痺れを切らす寸前

 

「実はね、今日のお昼の購買で特別な物が売り出されるんだ」

 

「「「特別な物?」」」

 

「そう。偶々仲良くなった先輩から仕入れた情報何だけど、何でも幻のトロピカルメロンパンが販売されるって!」

 

「「「幻のトロピカルメロンパン!?」」」

 

 

 

 

 

////////

 

その日のお昼休み。みのりとあすかも連れて購買へ行くと、何十人という生徒が密集していた

 

 

「おばさん、幻のトロピカルメロンパン1個!」

 

「おれは2個で!!」

 

「わたしは1個!!」

 

「ちょっと押さないでよ!!」

 

「痛で!?誰だおれの足踏んだ奴は!?」

 

 

「「「「うわぁ…カオスだ…」」」」

 

一年生組とローラはこの光景に引いていた

 

「今回も大渋滞ですね」

 

「怪我人出ないか心配だ」

 

みのりとあすかにとっては見慣れた光景らしい

 

ある特定期間に入ると、幻のトロピカルメロンパンという物が販売される為、その時に購買の前がこの様な状況になる事は普通らしい

 

「幻のトロピカルメロンパンって結局何?」

 

「一個350円という普通のパンなら少し高いけど、幻のトロピカルメロンパンは普通のパンじゃないの!外は高級な材料を使ってサクサクにして、中の具は世界三大珍味を余す事なく使い、その味を最大限に活かした極秘のクリームも使ったトロピカルメロンパンなの!!」

 

「世界の三代珍味使っといて350円って、それもう赤字だろ?」

 

「わたしも一回食べた事あるよ」

 

「本当ですかみのりん先輩!?」

 

まさかみのりが、その幻のトロピカルメロンパンを過去に食していた

 

「あの時偶々買えたけど、そう何度も買えるものじゃないの。限定40個なうえ、こんな状態だから」

 

「限定40個!?早く買わないと売り切れちゃいます!ついでにですから先輩達の分も買って来ます!」

 

「わたしお昼は持参してるんだけど…まぁ頼もうか」

 

「お願いね」

 

みのりとあすかはまなつにお金を渡して見守る事にした

 

「さんご、帝行くよ!」

 

「ちょっとまなつ!」

 

「やぁぁぁ!!」

 

さんごの静止も聞かず、密集する集団へと飛び込んだのだが

 

「ぎゃふん!」

 

秒殺だった

 

「まなつ無理があるよ。ほら見て」

 

「え?」

 

「相撲部に野球部。陸上部も居ればサッカー部と色んな運動部の人達が居るんだよ。それも先輩が多い」

 

さんごの言う通り周りを見渡せば運動部だらけ。

しかも購入してる殆どの人達がその運動部

 

何か特出した身体能力がある訳でも無く、ましてや女の子だ。到底正面突破の力技で敵う筈も無い

 

「何言ってるのさんご!わたし達あの伝説の戦士プリキュア だよ!わたしの『今、一番 大事なこと』!それは…!」

 

まなつはカッコ良く駆け出した

 

「さんご、貴女はどうなの?」

 

「ローラ…」

 

「まなつはあんなにも頑張ってるのよ。友達である貴女が支えないと誰が支えるのよ?」

 

「そうだよね、わたしも頑張る!まなつ!」

 

「うんうん頑張って買ってくるのよ〜!」

 

ローラにしてはまともな事を言った

 

つもりだった

 

「ローラ、何さんご焚き付けてるんだよ」

 

「人間黙ってなさい。わたしは何が何でも食べたいのよ」

 

それとは裏腹に私利私欲の為に利用しただけだった。折角の感動なドラマが台無しである

 

一方でまなつとさんごは突撃していた

 

「まなつ!」

 

「行くよさんご!」

 

「「やあぁぁぁ!!」」

 

しかし、やはりといった感じか2人揃って秒殺される

 

「ぎゃふ!」

 

「ぴゃう…!」

 

「まだだよさんご!」

 

「うん!」

 

再度ぶつかるも秒殺

 

それから幾度と突撃しては秒殺されるの繰り返し

 

そして

 

「「……」」

 

身も心もボロボロになって帰って来た

 

「「帝(君)〜!」」

 

2人して帝に泣き付いて来た

 

「「お願い!」」

 

上目遣いでお願いする。正直言えば面倒だけど、2人の頼みを蔑ろには出来ない。

ましてや、お金まで持って来ているのだ

 

「はぁ…分かったよ。みのりん先輩」

 

「っと」

 

「まなつお金」

 

「はい」

 

アクアポットをみのりに、まなつからお金を受け取る

 

「それじゃあ行ってくるね──絶対は俺だ」

 

「おぉ〜!帝の集中モード!」

 

「この状態になった人間は誰も勝てないのよ!」

 

(何でローラはあんなにも自信満々何だろう…)

 

帝は集団の前に立った。しかし先ず目の前には、相撲部の先輩の背中が立ち塞がった

 

「おい」

 

帝相撲部の先輩の肩を掴んだ

 

「誰だ!?」

 

皆んながパン欲しさにピリピリしている。

下手をすれば何されるか分からないのだが

 

「邪魔だ」

 

「邪魔なのはお前──」

 

次の瞬間、その先輩の視線が一気に下がった

 

「退け」

 

帝は自分より図体のデカい先輩を肩を持つ手だけで尻餅をつかせた

 

 

「群れるな」

 

「痛で!?」

 

 

「俺が絶対だ」

 

「わっ!」

 

 

「這い蹲ってろ」

 

「がふ!」

 

 

帝が通った道には沢山の人達が転がっていた

 

そしてとうとうレジの前までやって来た。

流石にこの集団を掻い潜るのに相当集中を使ったのか、いつの間にか性格が元に戻っていた

 

「ふぅ…おばさん幻のメロンパン6つ!」

 

「あ〜5つしかないわ」

 

「そうですか……ん?」

 

帝は隣で幻のトロピカルメロンパンを買い終わった生徒を目にした

 

「おいお前、良いもん持ってるじゃん」

 

 

 

 

 

////////

 

「「「「「いただきます!」」」」」

 

全員分買えた幻のトロピカルメロンパン。齧り付いた瞬間、皆んな頬が緩みまくる

 

「ん〜!美味しい!」

 

「本当美味しいわ」

 

「確かに美味しいな!」

 

「人間ご苦労〜!」

 

「帝ありがとね〜……ってあれ?帝の分は?」

 

ちゃんと全員にパンは行き届いてる筈が、帝だけ持参してるお弁当を食べていた

 

「俺?まぁ何と言うか、買えなかったって言うか奪えなかったて言うか……別に気にするな」

 

「…帝はい」

 

まなつはパンを半分に千切り帝に渡す

 

「良いのか?」

 

「だって、幻のトロピカルメロンパンを食べれてるのは帝のお陰だし、それに皆んなで食べた方がもっと美味しいよ!」

 

「それじゃあお言葉に甘えて」

 

パンを手に取りひと齧りする

 

「どう?」

 

「…うん、美味しい」

 

「皆んなでトロピカらないとね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

苦労して手に入れたパンは、一際美味しいものであった




マジ350円って大赤字じゃね?

ここまでの拝読ありがとうございました!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。