トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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毎話投稿する度感想を頂きありがとうございます。嬉しい限りで御座います。
メール通知が来る度に、感想!?みたいな反応して待ってたりしています

今までの内容で、「これでヒロイン未定なの?」って言われますけど、基本追加戦士も含めて全員が揃うまで未定扱いにしております

では続きスタートです


第15話 その信頼関係、爆エモエモエモーショナル!!

まなつ達はらあれから、さんごの話を嫌と言う程聞かされていた

 

その話も一旦区切りがついて下校する事にした

 

正門前で騒いでいた時、遠くの方でヤラネーダが出現した事を察知した

 

「ヤラネーダ!?」

 

「早く行こう!」

 

 

 

 

 

「え、この場所って…」

 

ヤラネーダが現れた場所に着いたのは公園。しかもそこは、帝とさんごが昔遊んでいた公園だった

 

「ヤラネーダ!」

 

「ん〜、選んだ場所がオ〜ノ〜ですね。人が1人も居ない」

 

公園ではブランコを媒体としたヤラネーダが暴れていた。

しかし幸いな事に、やる気パワーは誰も奪われては無かった

 

「アリスね!他の使いは何処に居るのよ?」

 

「あ〜その事でしたら、珍しくも私のソロプレイで御座います。あまり干渉はしたくありませんでしたがやむを得ないのでして」

 

「…皆んな、まだヤラネーダはやる気パワーを奪ってないわ。やるなら今よ!」

 

「分かったローラ!下がってて!」

 

 

 

「「「「プリキュア!トロピカルチェンジ!」」」」

 

「「「「レッツメイク!」」」」

 

 

「ときめく常夏!キュアサマー!」

 

「きらめく宝石!キュアコーラル!」

 

「ひらめく果実!キュアパパイア!」

 

「はためく翼!キュアフラミンゴ!」

 

 

「張り切って行くよ!」

 

「「「「トロピカル〜ジュ!プリキュア !」」」」

 

 

 

「気張って行こや!ヤラネーダ!」

 

「ヤラネーダ!」

 

ブランコを振り子の様に揺らし、それを攻撃にして襲い掛かって来る

 

「そんなの当たんないよ!」

 

サマーはジャンプで避けて、ブランコの椅子に着地する

 

「呑気な事。戦いは甘くはないのです!」

 

椅子を繋いでいた鎖が外れて、椅子事サマーは空中へと投げ出された

 

「うわぁ!?」

 

外した鎖をヤラネーダは両手で持ち、そのままサマーへと叩き付けた

 

「「サマー!」」

 

「わたしに任せろ!」

 

「ヤラネーダ!」

 

鎖を鞭の様に操り、迫り来るフラミンゴを潰そうとするがそれを全て難なく避けて懐へ潜り込んだ

 

「下がガラ空きだよ!」

 

大きく跳び上がり、下から蹴り上げた様とした時

 

「がっ!?」

 

背中から激しい衝撃を受けた

 

それは先程、サマーと一緒に投げ飛ばしたブランコの椅子。ブーメランの様に戻って来た所を、フラミンゴの背後から攻撃をしたのだ

 

「ヤラネーダ!」

 

「させない!」

 

『ぺけ!』

 

鎖からパパイアと共に守る為張ったシールドだが、鎖はシールド事囲い込んだ

 

「え、何?」

 

「コーラル気を付けて!」

 

「ヤラ!」

 

ヤラネーダが鎖を引っ張ると、シールド事コーラルとパパイアを巻き付き拘束した

 

「ヤラネーダ!」

 

そのまま高くジャンプし、勢いを付けて地面へと叩き込んだ

 

「うぅ…」

 

「あぅ…」

 

「コーラル、パパイア!しっかりしなさいよ!」

 

「くるる〜ん!」

 

(マズいわ。ここまでヤラネーダが強いなんて想定外よ。こんな時に人間が居れば…)

 

「『こんな時に帝が居れば』とお考えですか?」

 

ローラの考えを読まれた

 

「彼は来ません」

 

「そんなの分かんないわよ!人間が来れば、アンタなんか簡単に倒すわよ!」

 

「…ではもっと分かりやすく言いましょう。彼は負けたのです。私のヤラネーダに」

 

「「「「!?」」」」

 

「そ、そんな……ううん、帝君は負けない!」

 

「涼村さんご。いえ、今はキュアコーラルと呼ぶのが相応しいですね」

 

アリスは倒れてるコーラルに近付き、目線を合わせる為に膝を着いて軽く顎を上げさせる

 

「キュアコーラル、帝様は負けたのです」

 

「負けない…!」

 

「なら何故、こうしてピンチに陥っている貴女方を助けに来ないのですか?」

 

「それ、でも…」

 

「現実を受け入れなさい」

 

手に取っていた顎を乱暴に投げ捨て、コーラルは顔を地面に打ち付ける

 

「帝君…」

 

 

『──俺、さんごの事絶対に守ってみせる!』

 

『──ずっと隣に居たあげる。だから、手を離さないでね!』

 

 

「くぅ…うっ…」

 

体に鞭を打って立ち上がった

 

「まだ、やる気なのですね」

 

「ハァ…ハァ…」

(絶対に、諦めない!!)

 

「ヤラネーダ」

 

「ッ!」

 

アリスが指示を出すと同時にコーラルも駆け出した

 

「待ちなさいコーラル!そんな体じゃあ返り討ちに遭うだけよ!」

 

「それでも!帝君なら!」

 

「貴女は人間じゃないのよ!やめなさいコーラル!!」

 

「くるるん!」

 

ローラとくるるんの声を無視する

 

「ヤラネーダ!」

 

打ち付ける鎖を掻い潜るも

 

『ぺけ!』

 

「うっ…!」

 

ヤラネーダの方が手数が多く思う様に近付けない

 

「ヤラ!」

 

「きゃあぁ!!」

 

更に追撃でブランコの椅子も、シールドの上から強引に重ねられ打ち破られた

 

「うぅ……あ──」

 

倒れた状態、自分を覆い尽くす影を不審に思ったコーラルは見上げると鎖2本が激しく打ち付け小さなクレーターが出来た

 

「ヤラネーダ!」

 

「これでどうでしょうか?」

 

土煙りが晴れるとクレーターの中心に、変身が解けたさんごが気絶していた

 

「プリキュアのやる気パワーを奪ってみるのも面白そうです」

 

「ヤラネーダ!」

 

ヤラネーダの目が赤く光り、さんごのやる気パワーを奪い始める

 

(みか、ど…くん……たすけて……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──ッ!!」

 

その時、ヤラネーダの頭から何かに衝突した

大きな音が鳴った

 

「ヤラ……??」

 

「ヤラネーダ?」

 

尻餅をついたヤラネーダ自身、一体何が起きたのか理解していなかった

 

「少し遅くなった」

 

「帝君……!」

 

同時に帝もさんごの目の前に現れた

 

「助っ人登場!」

 

「『助っ人登場!』じゃないわよ!!貴方一体何処に居たのよ!?」

 

「あはは面目ない!」

 

帝はさんごを抱いて、安全なローラの居る所まで移動させる

 

「帝君、来てくれるって思ってたよ…」

 

「それはありがとう。ローラ、さんごを頼むよ」

 

「まさか人間、ひとりでやる気なの?」

 

「トドメは誰かに任す」

 

「ヤラネーダ!」

 

話してる最中にも関わらず、ヤラネーダは鎖で攻撃して来るも、さんご達を守る様に盾が出現して弾いた

 

「ッ!」

 

弾いたと同時に帝は飛び出していた

 

「ヤラネーダ!」

 

今度は2方向から鎖が襲い掛かる

 

『『フッ!』』

 

だがそれを、分身した2人の帝が受け止めた

 

「ヤラネーダ!」

 

今度はブランコの椅子が飛んで来るも

 

「ハッ!」

 

正面から叩き割った

 

「複数持ち…当たりを引いたみたいですね」

 

此処に来る途中で帝は、オーシャンステッキのPERFECTを引いていた。

その為、サマー達が苦戦していたこの連続攻撃に対応出来ていた

 

だが

 

「やり難い…」

 

今回のヤラネーダはいつになく強く、素早い。

接近しても避けられ、遠距離では相手の思う壺

 

「人間でも苦戦するなんて」

 

「くるるん!くるるん!」

 

「どうしたのよくるるん?」

 

くるるんはアクアポットから、黒いディスクの1枚をローラに渡した

 

「渡せって?でもこれ全く使い物にならないわよ」

 

「くるるん!」

 

眉をひそめるローラだが、くるるんが必死に訴え掛けるのだ。

ローラはそれを信じて帝に投げ渡す事にする

 

「人間!!」

 

呼ばれて振り向くと、帝の手の中に黒いディスクが手の中に収まる

 

「ローラ、コレ使えねぇの知ってるだろ?」

 

「……」

 

「ローラ…」

 

いつもなら何かしら返答をしてくるのだが、今回は真剣な眼差しで見つめてくるだけ。

それ程まで自分達が追い込まれているを表してる

 

今は一途の希望に縋るしかない

 

「やるしかない」

 

オーシャンステッキにセットされてある、オーシャンディスクと入れ替えてセットする

 

「ルーレットスタート!」

 

いつも通りに回そうとするのだが

 

「ッ!固い!」

 

どんなに力を入れても動かない

 

「人間前!」

 

ローラに言われ前を向くと、ヤラネーダが立っていた

 

「動け!動け!!」

 

「ヤラネーダ!!」

 

「人間!!」

 

 

 

 

 

「──動け」

 

『エモーショナルディスク!』

 

『FANTOME!』

 

 

 

 

 

振り下ろされる鎖。だがそれを分身した帝を受け止めた

 

「ヤラネーダの攻撃を受け止めた?今までと同じ…では無い様ですね」

 

「勘が良いな」

 

「お手並み拝見と致しましょう。ヤラネーダ!」

 

「ヤラネーダ!」

 

ヤラネーダは、分身の帝2人を振り解き襲い掛かる

 

「フッ」

 

しかしその直後、帝が目の前から忽然と姿を消した

 

「え、人間が消えた!?」

 

「一体何処へ?」

 

「ヤラ──」

 

ローラとアリスが帝を探してると、突然ヤラネーダが殴られたかの様に倒された

 

「…なるほど、貴方ですか。帝様」

 

いつの間にか、倒れたヤラネーダの後ろに立っていた

 

「ヤ、ヤラネーダ!!」

 

ヤラネーダは勢いを付けて立ち上がり、再度攻撃を仕掛けて来る

 

「──ッ」

 

帝が足を踏み込むと、またしても目の前から消えた

 

「こっちだ」

 

「ヤラネー!?」

 

今度はヤラネーダの真上に現れては、強烈な踵落としを繰り出した

 

そしてそのまま空中へ飛び上がり体勢を整える

 

「ちょっと人間!空に逃げてしまったら!」

 

「もう遅いです。空中では避ける事は不可能です」

 

ヤラネーダは鎖、アリスは叩き割られたブランコの椅子を掴んでは放り投げる

 

同時に3方向

 

「避けるまでも無い」

 

3方向からの攻撃は、何故か帝の体をすり抜けたのだ

 

「あらまあ」

 

「余興は終わりだ」

 

着地と同時にルーレットを回す

 

『GENIUS!』

 

帝は、ヤラネーダに近付き指で軽く弾くと、地面を抉りながら吹き飛ばされる

 

「ヤラネーダ……」

 

「……」

 

「サマー、もう良いだろう」

 

「うん!バッチし回復出来た!」

 

 

 

「ハートルージュロッド!」

 

「プリキュア!おてんとサマーストライク!」

 

 

「ビクトリー!」

 

 

 

「帝様、また一つ強くなりましたね。これでまた1ページ、物語が記されます」

 

 

 

 

 

////////

 

「う、うぅん……あれ?」

 

「起きたか?」

 

「帝君、わたしは…?」

 

「気絶して眠っていた。もうヤラネーダは倒した。今は帰り道だ」

 

帝は、さんごをおんぶして涼村家へと送り届けてる最中であった

 

「ローラから聞いた。無茶をする」

 

「ごめんなさい…」

 

「だが、俺が来る事を信じていたらしいな。ありがとう」

 

「約束してくれたから。小学生の時、『守ってみせる』『隣に居たあげる』って言ってくれたから、わたしはいつも頑張れるの」

 

「知らないな」

 

さんごは帝の頭に顔を埋めて、首に回してる腕に力を込める

 

「それでもいいよ。わたしは覚えてるから…」

 

そうして、さんごは意識を落として、寝息を立て始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夢の中でも、さんごは帝と共に笑い合っていた




後半辺りから雑になってしまいました…

そしてこの小説では話数的に丁度良い段階での強化でしたが、アニメで言うと7話で強化が入っているのです。結構早い段階だと思いますが、最初から決めておりました〜

下記にまた能力一覧を載せて置きます

エモーショナルディスク

NATURAE:自然の力を扱える

AUTO:相手の動きに合わせて、攻撃・防御、全ての行動を自動で行う 灰

FANTOME:TECHNICの上位互換。従来の分身に加えて、幻覚を見せたり、物体をすり抜けたり、姿を消したり、透視など様々な変幻自在を可能とする 紫

GENIUS:ありとあらゆる法則を無視する 白

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