トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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ではスタート!


第25話 わたしの幼馴染みが過保護な件について

「ま゛〜な゛〜つ゛〜!」

 

「ちょちょ!どうしたの帝!?」

 

朝の校門前でまなつは、鼻水垂らして泣く帝を目にして驚く

 

「さ゛ん゛こ゛か゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」

 

「さんごはどうしたの?てか、今日は一緒じゃないんだね?」

 

「そ、それが…」

 

 

 

 

 

////////

 

それは朝の出来事だった

 

『──み、みかど、くん…』

 

『──しっかりしろさんご!』

 

『──もう無理、みたい…』

 

『──何言ってるんだ諦めるな!』

 

『──後の事、よ、よろしく…ね…ぇ……ガクリ』

 

『──さ、さんご?おいさんご!さんごオォォォォォォォォ!!!!』

 

 

 

 

 

/////////

 

「うおぉぉぉぉ!!さんごぉぉぉぉ!!」

 

帝が校門で叫ぶので、登校してる周りの生徒がジロジロと注目し始める

 

「結局さんごがどうしたの?」

 

「……37.3℃の風邪……さんごオォォォッてえぇぇ??」

 

割と叫ぶ程でも無く、しかも熱にあるにしても微熱程度。

まなつは無視して校内へと進む

 

「ちょっと!さんごが熱を出したんだよ!!」

 

「いや、それくらいなら2、3日寝とけば大丈夫でしょ?」

 

「そんな事言って…さんごの表情は今にも死にそうだったんだぞ!!この薄情者め!!」

 

「はいはい分かったから!じゃあ今日の部活動はさんごお見舞いで良い?」

 

「良し、それなら放課後校門前で」

 

朝の内から放課後の部活動の内容が決まった

 

 

 

 

 

////////

 

「って事があったんですよ〜」

 

そして放課後、まなつは先輩2人に説明しながら校門前まで移動する

 

「それ絶対帝のせいで悪化しただろ…」

 

「でも心配だしお見舞いは良い」

 

「そろそろ校門前だ……何してんだアイツ?」

 

あすかが見たのは帝……の筈。

何故が紫色のハッピを羽織り背中には「涼村 さんご♡命」と刺繍されていた。同様に鉢巻きや、更には2振りの旗まで担いでいた

 

「思ったより遅かったじゃないか」

 

「あ、あぁ悪い。ちょっと先生に頼まれ事されてな──」

 

「黙りやがれクソガキがァ!!」

 

「…え?」

 

突然の暴言にあすかは固まってしまう

 

「いいか、これは遊びじゃねぇんだよ。さんごたん(・・・・・)の生命に関わる事なんだ。そんな浮かれた調子でお見舞いするくらいなら今すぐ帰れ!!」

 

「「「さんご、たん(・・)?」」」

 

たかがお見舞いごとで、ここまで本気になるとは思わなかった

 

「すみませんわたしの責任です」

 

そう言ってまなつが前に出る

 

しかも服装が早変わり

 

旗は持っていないものの、いつの間にか帝と同じ服装に着替えていた

 

「まなついつの間に…」

 

アクアポットの中とはいえ、まなつの鞄に入っていたローラでさえ気付かなかった

 

「さんご……いえ、さんごたんの事を思っていたら足が動かなくて」

 

「ならお前は帰るか?」

 

「いえ!わたしも…っ…さんごたんのお見舞いに行きたいです…!さんごたんの側に居たいのです!」

 

「分かってるじゃねぇか…だったら次からは気を付けろ。だが罰は受けて貰う!」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

帝とまなつの瞳は涙を流していた。

あすか達は「一体何を見させられているんだ?」といった表情をしていた

 

「他の奴等もよく聞け。今回のお見舞いは死者が出る可能性もある。一番危険なのは、さんごたんの上気した顔を見て萌え死ぬ事」

 

校門前で大声で叫んでいる。勿論だが、下校する生徒、校門前を通る一般人達にも耳に届いている

 

 

「あの人達何やってるの?」

 

「あの人達って確か、この前新聞に載っていたトロピカる部だよね?」

 

「ママ〜、あの人何言ってるの?」

 

「しっ!見ちゃダメよ!」

 

 

という様な声も聞こえて来るが、あすか達は聞こえないフリをして紛らわそうとする

 

「だがそれでも!それは価値のある至高の死に様だ!さんごたんの顔を見て死ぬなら本望!さんごたんの為に命を燃やせ!さんごたんの笑顔を勝ち取るのだ!分かったかァ!!?」

 

「イエス、さんごたん!」

 

「声が小さい!」

 

「イエス!さんごたん!!」

 

「もっと腹から!!」

 

「イエス!!さんごたん!!!」

 

「目指すはさんごたんの家!行くぞォォ!!」

 

 

 

 

 

////////

 

「ゲホッ!ゲホッ!」

 

「大丈夫さんご?」

 

「うん、ちょっと咳が出ただけ」

 

場所は変わってさんご部屋。そこでは今もみゆきに看病して貰ってる

 

「何かあったら言ってね」

 

「ありがとうお母さん」

 

扉が閉まると、さんごはリラックスする

 

「そういえばもう学校が終わった時間だ。皆んなどうしてるのかなぁ…」

 

布団を被ると同時に部屋の扉が勢い良く開かれた

 

「「さんごたん!!」」

 

「キャアァァ!!?」

 

突然の事でさんごは悲鳴を上げる

 

「み、帝君、まなつどうしたの!?」

 

「さんご、気にしていたら身が保たないぞ」

 

「あすか先輩!?どうしたんですかそんな奴れた表情をして!?」

 

後から入って来てあすかとみのりの表情は死んでいた

 

「本当にどうしたんですか…?」

 

「それよりも!さんごたん大丈夫かい?」

 

「帝君顔が近い…」

 

帝に対して甘いさんごも、流石に引いており距離を置こうとする

 

「ゲホッ…」

 

咳き込んだせいで、少々唾が帝の顔に掛かる

 

「あ、ごめんね。今ティッシュで──」

 

汚くなった顔を拭こうとしたのだが、帝はその場で倒れた

 

「帝君!?」

 

「隊長!!」

 

「え、隊長!?」

 

さんごが隣で驚くのを無視しながら、まなつは帝を抱き上げる

 

「お、俺はもうダメだ…まなつ、さんごたんの事を頼んだ…ぞ……ガクリ」

 

「隊長ォォォォォ!!!」

 

「悪いさんご、コイツ追い出す。後、果物買って来たから剥いで来るよ」

 

あすかは帝の襟首を掴み、引き摺りながら退場していった

 

「さんご体調は大丈夫?」

 

「急に切り替えるのやめてほしいな…」

 

帝が居なくなった事でまなつもいつも通りに接する

 

「お水持って来ようか?」

 

「お気遣いありがとうございますみのりん先輩。大丈夫です」

 

「…わたしの体で冷やす?」

 

「ローラもありがとう。気持ちだけ受け取るね」

 

みのりだけではなく、ローラも今回ばかりはさんごに気を遣っている

 

「思ってたより元気そうね。人間がここまで心配する必要性無かったね」

 

「朝出て行く前にも結構心配してたけど、帝君はローラ達に何て言ってたの?」

 

ローラは朝に聞いた帝の説明をそのままさんごに伝えた

 

「うん、わたしそんな事一言も言ってないよ」

 

どうやらさんごを心配するあまり、朝の話はかなり盛り込んでいたらしい

 

「でも帝君らしい」

 

「少しオーバーな気もするけど」

 

「帝君はいつだって全力でわたしの事を思っているんです。ううん、わたしだけじゃない。皆んなに対していつも全力で心配してるだけ」

 

「まぁ確かに帝って、何やかんやわたし達の事よく見てるよね?」

 

「うん///」

 

丁度良いタイミングで、林檎を剥ぎ終わった帝とあすかが戻って来た

 

「さんご〜!」

 

「戻って来た」

 

「ありがとう。でも、これ以上迷惑はかけられないから…」

 

「帰れって言うんだろ?分かった」

 

帝は皿を置いて荷物を纏める。それに伴い、まなつ達も帰り支度する

 

「じゃあなさんご」

 

「待ってるわ」

 

「わたしが心配してるのよ。さっさと治しなさいよ」

 

「学校で待ってるね!」

 

「またな」

 

「うん!ありがとう皆んな!」

 

 

 

 

 

////////

 

それから2日が経つ

 

「行ってきます」

 

いつも通り帝が玄関の扉を開けると

 

「帝君おはよう!」

 

「おはようさんご」

 

「早く行こう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手を引いて、さんごが学校に連れて行くのだった




終始主人公とまなつがノリノリだった。てか風邪如きでうるさいわ

ここまでの拝読ありがとうございました
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