トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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めっちゃ大事な事言うの忘れてました!
主人公が分身出来る数は3体までです!これ前回言うの忘れてました。何故今まで2体しか出さなかったと言うと、あとまわしの方に1対と分けていたからです。
その伏線は、前作のヒープリ小説のバトンタッチ回を見てくだされば分かります。別に見なくてもいいですけどね!

ではスタート!


第36話 大切で、大好きなあなたに送るメッセージ

「「キャアッ!!」」

 

「パパイア!フラミンゴ!」

 

「4人でこの程度か?」

 

帝を止める為にサマー達は今も尚必死になっていた。

ヤラネーダは浄化したものの、帝本人を誰も止められない

 

「拍子抜けもいいところだ」

 

「くっ……あ!」

 

「ほう…来るんだ───コーラル」

 

街中を悠然と歩く姿を帝とサマーが見つけた

 

「帝君…」

 

「やっと来た。遅かったなコーラル。丁度今終わったところ。まさかお前から来るなんて思っても──」

 

コーラルに近付き手を差し出したが、コーラルはそれを叩き払った

 

「本当は帝君とこうやって話すのも、会うのだって嫌だったよ」

 

「ならどうして此処へ?」

 

「帝君は間違ってるから」

 

「そう」

 

帝はコーラルの肩に片手を笑顔で置くと、瞬時に左頬を殴り飛ばした

 

「──ッ!」

 

「防いだか」

 

「はぁ…はぁ…」

 

帝が顔面へと攻撃して来るのは分かっていた。

だが分かっていても避けるまでは叶わず、左腕で防御するしかなかった。

そしてその上からでもダメージは通っており、腕は痺れ、左側頭部から血が流れていた

 

「何度言っても聞かない奴には仕方ないな。コーラル、俺はお前の為にお前を倒す。その前に最後の忠告だ、受け入れるか否か」

 

コーラルはそんな話を無視して走り出す

 

「それが答えか」

 

 

『NATURAE!』

 

 

『ぺけ!』

 

地面が浮き上がり石つぶてがコーラルへ容赦無く襲い掛かるが、臆する事無くシールドを張りながら正面突破する

 

「だったら!」

 

オーシャンステッキを地面に打ち付けると、コーラルを取り囲む様に地面が盛り上がり逃げ場を無くす

 

「潰れろ」

 

帝が拳を握る時、壁と化した地面がコーラルを押し潰した

 

「コーラル!!」

 

「騒ぐな。加減はして──」

 

押し潰された壁の中から、コーラルがシールドを使って強引に外へ這い出た

 

サマーの心配は無用となる

 

「あ…ぐ…」

 

「流石コーラルと言ったところか。でも」

 

「分かってるよ。守ってばかりじゃ帝君を止めれない。だから!!」

 

珍しくもコーラルが前に出た

 

「来るか。ならば!」

 

 

『オーシャンディスク!』

 

『ATTACK!』

 

 

「わたしは負けない!──ハートルージュロッド!」

 

オーシャンステッキとハートルージュロッドがぶつかり合う

 

コーラルは、最初から帝と真正面から戦う気でいた

 

鍔迫り合う隙にコーラルが手を出し、それを片手で帝が受け流す

 

受け流されれば、ロッドを逆手に持ち替え突き上げる。

ステッキを持っていた手は打ち上げられ、もう片手もコーラルの手を弾いた時に使ってしまいガードが出来ない

 

無防備となった腹に叩き込もうと手を構えるも、それを帝は足で蹴り上げてそれを防ぐ

 

お互いに隙が出来れば一旦距離を取り次の動作に

 

「帝君はいつも側に居てくれた。わたしが言わなくてもずっと」

 

移ろうとしたところ、コーラルが独り言の様に帝に話し掛ける

 

「そうだ。だから俺と一緒に幸せに──」

 

「だけど嘘をついた。まだ何も知らない小さい頃のわたしに。わたしの隣に居る、守ってあげるって」

 

コーラルはゆっくりと歩き始める

 

「酷過ぎるよね、あんな事されて辛かったよ。いっぱい傷付いて、泣いて、悩んで…もう会いたくないし顔も見たくもない……帝君なんて嫌い、大っ嫌いだよ…」

 

とうとうコーラルは帝の目の前まで歩き、涙目になりながらも優しく抱きついた

 

自分の素直な気持ちも乗せながら

 

「でも好きなの、大好きなの。心から愛してる。だから今までの事も全部許してあげる。だって愛してるから」

 

「俺は…お前の幸せを手に入れる為に──」

 

「帝君が欲しいものは手に入らないよ」

 

「お前は幸せが欲しくないのか?」

 

「違うよ、幸せは手に入れるものじゃない。感じるもの、言葉にすること(・・・・・・・)だよ」

 

コーラルは感謝と愛を込めてその言葉を告げる

 

「今日まで帝君と過ごした時間は長かったね。その時間の中でわたし達は色んな事を知ったよ。全部が全部良いって訳じゃないけど、楽しくて仕方なかった。帝君に出逢ってわたしは変われたよ。初めて会った頃のわたしは本当に輪に入れない恥ずかしがり屋。でも今はこうして、トロピカる部の皆んなとも出逢えて、素直な気持ちも出せれる様になったの。長い時間だと思うけど、わたしにとっては早い時間だった……そしてとても幸せな時間」

 

その言葉ひとつひとつ、真の幸せの意味を知ったコーラルが出した言葉

 

「これがわたしの今の幸せ。伝わった?」

 

「それが、お前の幸せか?」

 

「うん。だけどこれからも言葉にしたい。その幸せをいつまでも感じていたいから」

 

「俺は只、コーラル…さんごが幸せになってくれればそれだけで良かった。俺は間違っていたのか?」

 

「間違ってなんかないよ。只わたしは、他の人を傷付けてまで幸せは欲しく無い。だから帰ろう、ね?」

 

コーラルはゆっくりと帝から離れ、手を差し伸べる

 

「皆んなとの間に溝が出来ちゃったけど、きっと許してくれる」

 

和かに笑う彼女の顔は、今の帝からすれば眩し過ぎた

 

コーラルは自分から帝の手を繋ぎ、皆んなの待つ所まで連れて行く

 

今までは、隣に居ながらも手を繋いで連れて行ってたのは帝

 

しかし今回はその逆

 

いつの間にか道に迷っていた彼の手を引いて、光が射す方へと連れて行く

 

「帝君、おかえりなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

////////

 

「帝君居る?」

 

その日の夜、さんごは帝の部屋にお邪魔した

 

ベッドで座っていた帝はさんごへと向く

 

「こんな時間にどうしたんだ?」

 

「コレ」

 

さんごが渡したのは、昨日学校に行く途中怪我をした時に使ったハンカチ

 

「あ、ありがとう」

 

「それじゃあ」

 

用事だけ済ませると、さんごは部屋に出ようとする。

しかし、部屋と廊下の境目でその足を止める

 

「さんご?」

 

「帝君はわたしの事どう思ってるの?」

 

「え?」

 

突然の質問で眉を顰める。

けれどその質問に対する答えは変わらない

 

「大切な人だよ」

 

「そうじゃなくて!」

 

さんごは帝に飛び掛かりベッドに押し倒す

 

「わたしは伝えたよ。わたし、帝君が大好き!!愛してるの///」

 

胸の中で赤面しながらも上目遣いで聞く

 

そこで質問の意味をようやく理解する

 

「さんご───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ごめん」

 

誰よりもさんごの事を大切にしていた帝とは思えない返事だった

 

「さんごの事は俺も好きだよ。でも、そういう意味じゃない」

 

「…うん、何となく分かっていた。だって帝君、一度も『好き』だなんて言ってないもんね」

 

「ごめん…」

 

「帝君が謝る必要なんか無いよ」

 

さんごはフラれる事前提で告白したのだ。OKを出してくれればそれは良し。だけどやっぱり、予想してた通りの返事が返ってきた

 

「帝君のことだから他に好きな人がいたり?」

 

「ま、まぁ…」

 

「『あの子』だよね?帝君が好きな人は」

 

さんごは帝の気持ちを尊重して、それ以上の追求はしなかった

 

さんごはベッドから起き上がる

 

「帝君──」

 

「────」

 

起き上がると思わせて、不意を突いて唇を重ねた

 

「それでも、わたしは好きでいてもいいかな?」

 

「いいよ」

 

その会話を最後にさんごは笑顔で部屋を出て行った

 

そして家を出て星が煌めく空を見上げる

 

「ちょっと嫉妬しちゃうなぁ…」

 

さんごの頬に小さな雫が流れ落ちる

 

「何で泣いてるんだろう…ちゃんと…っ…帝君と仲直り出来て、素直になれたのに……ッ────」

 

垂れる雫が多くなり、嗚咽を漏らしながらも彼の幸せを願うのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(───ずっと大好きだよ)




いや、前回までの話との温度差よ

さんごがサブヒロインってのは最初から決まっていました。

IFストーリー書こうか迷ってます。書く方に傾いてはいますが

オリストは残り2話の予定です
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