ではスタート!
今日はあおぞら中学校の入学式。
少し前まで小学6年生だった帝とまなつは、今日から晴れてピッカピカの中学1年生
初登校なのだが
「帝〜!」
未だに夢の中の帝。母親である「たいこ」がリビングから呼ぶのだが、本人は一向に返事が返ってこない
「全くあの子ったら…チラッ」
たいこは、リビングで帝を待っている「涼村さんご」にわざとらしく目を向ける
「あはは…今日も呼んで来ますね」
「ありがと〜さんごちゃん!」
さんごは帝の幼馴染。昔からの馴染みで園児の時からずっと一緒
今日も一緒に登校する予定だったのだが、現状この通りなのである
いつも通りに部屋に入り優しく起こす
「帝君学校始まるよ〜」
「まだ眠い〜…」
「入学式で遅刻なんてダメだよ〜!」
「ならパンツ見せてよ〜」
「…もう知らない!」
帝の発言で見限ったさんごは、怒って部屋を出ようとする
「あ〜嘘だよ!ほら起きた!ね?」
ベッドから降りた帝は既に制服に着替えていた
「わたしだって遅刻は嫌なんだよ」
「はいはい…そんな訳で朝の目覚めとして!」
「ッ!!?」
帝は、堂々と正面からさんごのスカートをめくり上げた
「はい!今日のパンツ頂き〜!」
「〜〜〜ッ!!」
さんごは近くにあったクッションで何度も何度も帝を叩く
「あははのは〜!全くもって痛くないぞ〜」
ようやく2人して皇家を出て通学路を歩き出した
「今度は胸を揉ませてね!」
その後、怒ったさんごは1人で校門を潜る事になった
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教室へ着くと見覚えのある子が居た
「あ〜!帝も同じクラスなんだね!」
「おう!」
まなつもどうやら同じクラスメイトというのが判明した。思わぬ偶然
「これから宜しくね…ってその子は…あー!昨日コスメショップに居た!」
「覚えててくれたんだ。嬉しい!」
「え?2人共もう会ってたの?」
「お店の前でちょっとね。帝君こそ知り合ってたんだね」
偶然が偶然を呼んだ。まなつとさんごは既に知り合っていたのだった
「変な事はしてないよね?」
「うん、
それを聞いてホッとしたが、「まだ」という単語に少し心配にもなった
「まなつ紹介するよ。幼馴染の『涼村さんご』」
「宜しくね!」
「さんごと言えば……まなつに家の事も紹介したら?」
「家?」
「フフ、実はあそこわたしのお母さんのお店なの」
放課後、さんごの母親が経営してるコスメショップ「Pretty Holic」へと足を運ぶ
そこでまなつは大興奮。口癖である「トロピカってる〜!」の連呼だった
「あら、おかえりさんご。もうお友達が出来たのね」
「これがわたしのお母さん」
「夏海まなつです!お母さんのお名前は?」
「私は『涼村みゆき』。面白い子ねまなつさん。お茶でも飲んで行って。帝君も」
その日はそれで終わった
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次の日も何事も無く授業をして放課後。今日は部活オリエンテーションがある。
帝は最初から部活に入部する気は無かったが、まなつとさんごも参加するそうなので観るだけならと思い一緒に参加する
だけどその前にまなつは人気の居ない所へ移動して、ベンチでマーメイドアクアポットの中に居るローラと話していた
「すっごい退屈なんだけど」
「仕方ないでしょう。外に出る訳にもいかないんだから、それでも学校に行きたいって言ったのはローラだよ」
「まなつ」
「うわぁぁ!?」
不意に背後から帝に呼ばれて驚いてしまった
「もうすぐ部活オリエンテーションだけど…あ、ローラ!」
「げっ、人間…」
帝はローラを目にした途端喜んだが、反対にローラは物凄く嫌そうな反応をした
「それより部活オリエンテーションって何よ?」
「新入生の前で、色んな部活動がパフォーマンスをしてくれるんだよ!中学に入ったら部活何にするか、すっごく楽しみにしてたんだからお願いねローラ!」
「早く行くぞ」
「うん!」
行く準備が出来てるさんごと合流して、体育館の方へ行くのだが、その途中でマーメイドアクアポットを校内の池に落としてしまった
オリエンテーションが始まって盛り上がりそうだった時、まなつはポケットの中にポットが無い事に気付いたのだ
「あ゛!」
「どうかしたの?」
「ローラがいない!!」
「え゛!?」
帝もそれに驚いてしまう
「探しに行くよ!」
「え、行っちゃうの?」
「う、う〜ん……ごめん!すぐ戻るから!」
まなつは悩んだ結果ローラを優先する事に。帝もまなつに付いて行く事にした
しかし、探しても探しても見つからない。そんな時、ある騒ぎを聞き付けた
「人魚だ!人魚が出たぁぁ!!」
「「…もしかしてローラ!?」」
2人は顔を見合わせた後、驚いてローラが居たと思われる場所まで走る
「ローラ!ローラ!」
「まなつアレ!」
帝は池の反対側に落ちてあるマーメイドアクアポットを見つけた
急いでマーメイドアクアポッドを回収して、中にローラが居る事確認する
「テヘ!見つかっちゃった!」
「勝手にポットから出て来ちゃ駄目って言ったのに〜!」
「だってポットの中じゃ周りが良く見えないし、わたしには他のプリキュアを探す使命があるから」
人気の無い場所で先程までの行為をまなつは注意していた
「それにしても良くあれだけ騒ぎを起こして見つからなかったな。危うくプリキュア探しどころの話じゃなくなるぞ?」
「それはまなつのせいよ。全然プリキュア探しに協力しないし、プリキュアとしての自覚が無さ過ぎる。世界が大変って時に部活なんてやってる暇なんて無いわよ」
「自覚とか知らないし。あんな騒ぎを起こしておいて何言ってるの!?私にだって大事な事があるの!!」
「おい2人共…はぁ」
ドンドン言い争いがヒートアップし、帝も手に負えない状態まで進んでしまい
「もうローラの事なんて知らない!!」
最悪な状況へと変化してしまった
「分かったもういい!人間と一緒に他のプリキュア探しに行くから!」
「え、俺!?でも荷物が…」
「いいから早く来なさい!!」
マーメイドアクアポットを投げ渡され、半ば強引にローラと街へプリキュア探しに行くのであった
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「まなつより話の分かるプリキュアなんていっぱい居るんだから」
「そう言うなよ」
街中の川沿いを歩きながらそう呟く。ローラも視界が見える様、街中でも外に出て居た
「何よ人間、まなつの肩を持つの?」
「別にそういう意味で言ったんじゃない。どっちも大事だって事だ」
「どっちも大事…」
その時、広い場所で悲鳴が上がった
そこではガーデンテーブルのヤラネーダと、それを生み出したチョンギーレが暴れていた
「アレはあとまわしの魔女の……誰だっけ?」
「あの方はですね──」
「「うわっ!?」」
帝とローラの背後からアリスが突然現れた
「いつでも貴方の側に居ますアリスで御座います」
「何でこっちに居るのよ!」
「あの方の名前はですね」
「無視するんじゃないわよ!!」
「えっとチョ、チョ、チ…何でしたっけ?チ、チ………チッ!」
((何で今舌打ちした…?))
アリスは嫌気が差して急に態度を変えた
「思い出すのも面倒なのであの方は『チ』と言う名前にしましょう」
「かったりぃ事言うな!チョンギーレだ!」
「ではここはお任せします。私は今回の物語の記録を紡がなければならないので」
「ヤラネーダ!」
アリスがチョンギーレの側へ移動し、入れ替わりでヤラネーダが2人に襲い掛かって来た
「チッ、来いローラ!」
帝はローラを抱っこしながらヤラネーダの攻撃を掻い潜る
ヤラネーダは街中だというのに、それすらお構い無く2人を追い掛ける
「少々面倒だな…」
「ちょっと人間!」
「何だ!?」
「屈辱よ。今すぐ降ろしなさい」
「ほふく前進で逃げるのか?」
「そんな訳無いでしょ!…きゃあ!?」
ガーデンテーブルの椅子を複数飛ばして、髪や手足を擦り帝の動きを鈍くさせる
「人間大丈夫なの!?」
「少し黙ってて!」
少しずつだが、帝は声を荒げ何やら集中していた
「どうした?この前みたいに助けてくれる奴は居ないのかな?」
「人間なんて幾らでも居るんだら!うぐぐ〜…!」
「イイねイイね、その無駄なやる気パワー。頂いちまうぜ」
「ヤラネーダ!」
またも椅子が飛んで来た
「うわぁぁ!!」
「調子に乗るなよ」
瞬間、飛んで来た椅子が何かに阻まれ弾け飛んだ
「えっ?」
「あ?」
「おや?」
2人の前に大きな青い盾が出現していた
「一体…これって」
ローラはポットからステッキを取り出すと、青く光ってる事に気付いた
「何がどうなってるのよ?ねぇにんげ…ッ!」
ふと帝へ視線を移すと、見た事の無い鋭い目付きをしていた
「少し調子に乗り過ぎたな。だが──ここまでだ」
ローラが持つステッキ上部のルーレットが、ギチギチと鈍い音を立てながら回ろうとする
そんな時
「ローラ!」
まなつがダッシュで到着した
「あの子…?」
アリスはまなつに気付き帝から目を離してしまう。もう一度帝へ目をやると、先程までの雰囲気は何処かへと消えていた
そしてステッキからの反応も消えていた
「まなつどうして!?」
「後悔はしたく無いから。ローラとずっと友達で居たいから、ローラの事大事だから、わたし学校も名一杯楽しんでプリキュアも名一杯頑張る!」
「プリキュア!トロピカルチェンジ!」
「レッツメイク!」
「ときめく常夏!キュアサマー!」
「わたしの本気見せてやる!覚悟!!」
ヤラネーダの頭に一撃を加え、怯んだところに蹴りを放ち空中へ飛ばす
「どりゃぁぁ!!」
そして腕を掴み地面へと叩き付けた
「今だよローラ!奪われたやる気を!」
「オーライ!人間!」
帝からマーメイドアクアポットを受け取り、ヤラネーダへカメラを向けて天井ボタンを押す
「マーメイドアクアポット!サーチ!」
「青!」
「やる気パワーカムバック!」
奪われたやる気はマーメイドアクアポットへ、吸い込まれる様に取り返した
「ハートルージュロッド!」
「プリキュア!おてんとサマーストライク!」
「ビクトリー!」
ヤラネーダを浄化し、やる気パワーは持ち主の街の人達へと戻って行った
「かったりぃ、帰るか」
「これでまたひとつ、新たな記録という物語が紡がれました。次はどんな巡り合わせがあるか、首をテンションマックスで長くさせお待ちしております」
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「ありがとうまなつ…」
「えっ?」
「何でも無い。これからも宜しくね」
「うん!」
「人間も今日はありがとうね」
「お礼はそのお胸を…」
「前言撤回するわ」
3人は微笑みながら、部活オリエンテーションの続きを観るのであった
しかし、ローラは疑問に思っていた。
帝の変わり様とステッキに
皇 帝 (すめらぎ みかど)
好きなこと 変態行為全般、思い通りになること
普段はフレンドリーな性格だが、物事に集中すると性格が激変し、絶対主義、周りを見下す、自己中心的といったなどに変わる
キャラの立ち絵もありましたけど、上手く保存出来なかったので次回に貼っておきます