トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

41 / 95
頑張って戦闘シーン書いたので見て下さい(泣)

ではスタート!


第38話 あなたと初めての共同戦線

紅と水色の閃光が街中で暴れている

 

高速で動き回る閃光は巨大な怪物を倒そうと必死にダメージを蓄積させる。

怪物が投げ捨てる岩石を避けながら、閃光は懐に潜り込み渾身の一撃、二撃と加える

 

「クッ!」

 

「ッ!」

 

しかし怪物──オッカマーも巨体任せに攻撃を弾き威力を打ち消す。ゴムの様に柔らかくした体が2人を攻撃の勢いを殺すと同時に、建物へと跳ね返す

 

帝とラメールは建物の側面に着地と同時にすぐさま駆け出す

 

「ハァァッ!!」

 

追撃で岩石を飛ばすも、避けてはそれを足場にして何とかして近づこうとする

 

『AUTO!』

 

「ッ!」

 

懐まで飛び込んだ帝はオッカマーの顔面に右拳を減り込ます

 

「ハァァァ!!!」

 

一瞬怯んだオッカマーの背後、ラメールが陣取り追撃しようと仕掛けるが

 

「残念知ってるわよ〜!!」

 

ラメールの動きを読み、振り返ると同時に裏拳で吹き飛ばす。

休む暇無く岩石も投げラメールにダメージを与え、建物に岩石ごとラメールがぶつかる

 

「う…ぁ…」

 

叩き付けられた建物から崩れ落ちるラメール

 

「トドメよ!!」

 

オッカマーが飛び出し剛腕の手が届く時、帝がラメールを抱いて離脱する

 

「ローラ──ッ!」

 

しかしオッカマーはそう簡単に逃す筈もない。

建物から一気に空中に離脱して距離を取った帝達と詰めて来た

 

このままでは2人共オッカマーの剛腕の餌食になる。

少々乱暴だがラメールを腕から解いて軽く蹴り飛ばし、更に蹴った反動を利用して自分もオッカマーから逃げる

 

左右に避けるのに、突っ込んで来たオッカマーは無情にもその間を通り過ぎる

 

帝は上手く地面に着地したが、ダメージが残ってるラメールは着地と同時に体勢が崩れる

 

「ウフフッ!!」

 

それを見逃さなかったオッカマーはラメールに狙いを定める

 

「ウッ…!」

 

拳をハンマーの様に叩き付けて来たが、飛び込む様にして横へ転がり避ける

 

だが逃す訳もなく、必要以上に腕を振り下ろし転がり避けるラメールの後を追い続ける

 

『GENIUS!』

 

帝は距離に関する法則を全て無視し、ラメールを窮地の危機から救い出す

 

だがオッカマーもそれだけではない。

腕を振り下げ岩のつぶてを殴り飛ばして利用する

 

銃弾の嵐の如くつぶては帝とラメールに襲い掛かるが、今度は助けて貰ったラメールが帝の首根っこを掴んで離れた場所へと放り投げた

 

ラメール自身は身軽な動きで岩のつぶてを避ける

 

(クソ!オッカマーを倒せるのはローラだけ。俺がローラのフォローをしなければならないのに。なのに俺が──)

 

(帝の動きについて行くのがやっと。このままジリ貧だと負けちゃう。やっぱりわたしが──)

 

((足を引っ張ってる!))

 

図らずも帝とラメールの考えは同じだった

 

お互いが自身の無力を痛感する

 

(この状況を打破するにはあの力(・・・)が不可欠。出せるか、あの力を?)

 

帝はいつかのゼンゼンヤラネーダとの戦いを思い出す

 

(いいや出す。何故ならば俺は始皇帝。圧倒的な力で敵を捩じ伏せ、平伏せさせる)

 

オーシャンステッキを左手に持ち替える。そして空いた右手に赤黒いオーラを纏った物を手に取る

 

その形は歪だがステッキだった

 

(これが今の俺の全力!!)

 

 

『A◼️◼️OL◼️T◼️!』

 

 

「──お前如きが邪魔するな!!【吹き飛べ】!!」

 

その言葉を発した時、オッカマーは突然吹き飛ばされる

 

「何よッッ!?」

 

「やるじゃないの帝」

 

「ああ、だが…」

(この力、まだ未完成…恐らく2回が限界か)

 

雑音混じりの音声に加えて手に取った時に直感で感じたのだ

 

しかしどんな力なのかはハッキリと理解している。

だがそれを使えるのは2回だけと感じ取る

 

「それでも今は充分だ。ついて来いローラ」

 

「帝こそへばってる暇は無いわよ!」

 

お互いに顔を見合わせ、今も尚吹き飛ぶオッカマーへ駆け出した

 

「調子に…乗るなァァァ!!」

 

体勢を整え、吹き飛ぶ体を両足で地面で踏み締める

 

そこへラメールが追撃をかます。

脚技を当てるも両腕でガードされたが、すぐさま後ろへ後退し帝と入れ替わる

 

帝は赤黒いステッキを振り、空気の斬撃で攻撃する。

だがオッカマーは防御を緩めない……が、それは分かっていた

 

ラメールとの入れ替わりで帝が攻撃したお陰で、オッカマーは自分が防御する両腕で視界が一部不安定。

そこにラメールは付け入り、帝の肩を台にして両足で飛び出す

 

飛び出すラメールは蹴り上げて、ガードを強引に上げさせた

 

追撃した攻撃と違い、帝を使って勢いが付いた攻撃。それが威力を上げてオッカマーの強固な防御を崩したのだ

 

「ッ!!」

 

けれどそれで終わるオッカマーではない。腕が使えないならば足を使うまで

 

左足を軸にして回転し、右の回し蹴りでラメールに反撃する

 

そして一瞬で姿を消して、巨体には似合わずの超高速の動きで帝を撹乱させる

 

「…」

 

帝は更に集中力を上げ、オッカマーが仕掛ける方向を直感で当てる気でいる

 

(そこ!)

 

やはりと云うべきか、一番の死角となる背後から仕掛けて来た

 

感知した帝はその場を高くジャンプして回避した

 

「【平伏せ】!!」

 

ジャンプした帝を捕まえようと手を伸ばしたが、帝の言葉で強制的に地面に這い蹲る形を取らされる

 

「フッ!」

 

それに合わせるのは、さっき蹴り飛ばされたラメール。

ダッシュで駆け戻るラメールは、這い蹲るオッカマーの腕へ滑り込み、体全体で抱き抱える様に捕まえた

 

そして全身に力を入れ、自分より何倍の大きさのオッカマーを持ち上げた

 

「い゛ッ!?」

 

最後に背負い投げでその巨体を地面に叩き付けたのだ

 

いくらプリキュアといえど、そこまでの力を発揮した事に帝さえも驚愕した

 

オッカマーは地面に叩き付けられても、すぐさま体を起こして距離を取る

 

「こうなったら本気を出してやるわ!!」

 

両手に密度の高いエネルギーを集約し、それを拡散して解き放った

 

それでも構わず帝が先行して、その後ろにラメールが突っ込んで行く

 

後ろに居るラメールに当たらぬ様にステッキでエネルギーを弾く

 

それでも帝が危なくなりそうなら、ラメールが帝の手を取り、攻撃が激しくない場所へと引っ張る

 

そしてそれを帝が守り

 

更にそれをラメールが守る

 

お互いがお互いを庇う様にして距離を縮ませる

 

 

 

「いっけぇぇ!!帝!ラメール!」

 

(口を開けば言い合いばかりする2人だったのに)

 

(お互いを信じて力を出し切っている。それに笑ってる)

 

離れて応援するサマー達。

パパイアとフラミンゴは、今までの2人の関係からは思えない程の連携が出来てる事に驚いていた

 

そしてこんな状況にも関わらず、笑う2人を見てコーラルは

 

「もう、本当に羨ましいなぁ…」

 

 

 

オッカマーに近付けば近付く程、攻撃は更に激しくなる

 

帝は最後の力を使う場面を見極める

 

「止ま──ッ!!」

 

動きを止めようと言葉を発しようとしたが、攻撃の波が激しく赤黒いステッキが弾かれて手から離れてしまった

 

「だったらこれで──ッ!?」

 

エモーショナルディスクとキングハンドを取り出したが、またも弾かれてしまった

 

「フェスティバルスタート──何ッ!?」

 

最後、左手に持つオーシャンステッキを回そうとした時、それすらも手から離れてしまった

 

全てのステッキを失ったが、足を止める訳にもいかない。止めればオッカマーの攻撃の餌食だ

 

しかしこのままだと無防備な状態で突っ込んでしまう

 

「これで、終わりよ!!」

 

オッカマーはエネルギーは再集約し、一点の力を帝にぶつける気でいた

 

ここまでかと諦める気持ちが出ようとする時

 

「帝!!!」

 

声がする後ろへ振り向くとラメールが呼んでいた

 

そして手には先程弾かれたオーシャンステッキを持っていた

 

帝の後ろに居た事で、ラメールがオーシャンステッキを走りながらキャッチしたのだ

 

「受け取って!!」

 

 

『SPACE-TIME!』

 

 

投げ渡して、受け取ると同時にルーレットの針も止まり能力が発動した

 

「散りなさい!!」

 

「ッ!」

 

エネルギーを放射したが、SPACE-TIMEの力で目の前の空間と別の場所に穴を開け、その穴に呑み込まれたエネルギーが別の場所へと移し出された

 

更に帝はラメールの目の前にも同じ穴を開け、オッカマーの懐に潜り込ませた

 

「これで終わりよ!!」

 

 

 

「プリキュア!くるくるラメールストリーム!」

 

ゼロ距離ともいえる距離での浄化技を放つ

 

オッカマーの絶叫さえも呑み込みラメールは華麗にポーズをとる

 

「ビクトリー!」

 

 

 

けれど、ラメールの浄化技をまともに食らっても浄化し切れなかった

 

完全に戦闘不能で動かないが、まだオッカマーは存在している

 

ダメ押しでもう一度技を放とうとしたが、そこへアリスが現れた

 

「今回はここまでの様ですね」

 

アリスはオッカマーに触れるとその場を立ち去った

 

「逃げられたね」

 

「だが勝ちは勝ちだ。早いところ俺達も引き、あ…げ……」

 

「帝!?」

 

倒れる帝をラメールがキャッチして抱き抱える

 

「帝大丈夫!?」

 

「悪い、だがもう大丈夫だ。手を退かせ」

 

「ダメよ」

 

「そうかよ…」

 

「全く」

 

ぶっきらぼうな言い方にラメールが呆れてると、サマー達が駆け寄って来る

 

「2人共すっごくトロピカってた!!」

 

「ま、わたしと帝が力を合わせれば楽勝よ!」

 

「あれ?ラメール、帝の事をいつから名前で呼ぶ様になったの?」

 

こういう時にパパイアは鋭い。いつの間にか、ラメールは帝の事を名前で呼んでいる事に気づいた

 

「べ、別にいいじゃない!」

 

「もっと素直になったらどうだ?」

 

「うるさいわよ」

 

「帝君本当に大丈夫?」

 

「それよりもコイツら黙らせろ。傷に響く…」

 

そんな冗談を言いながらも、ラメールは帝を運びながらその場を後にする

 

「ラメールちょっといいか?」

 

「何よ?」

 

 

 

 

 

////////

 

サマー達とは別にラメールは帝を運びながら行動した

 

ラメールが行き着いた場所は、初めて帝と出会った場所

 

そこで人の有無を確認して変身を解除した

 

「それで、今すぐ休まないといけないのにこんな所に連れて何するのよ?」

 

傷付いた帝をゆっくり下ろして問いかける

 

「ローラ、ごめん」

 

「…」

 

「ローラを、皆んなの事を騙しててごめん」

 

「…もういいわよ」

 

ローラは帝と同じ目線になる様に腰を下げて、笑顔を向ける

 

「あとローラ、ひとつだけお前に言いたい事がある」

 

「何?」

 

「お前の事が好きだ」

 

「あ〜はいはい、いつものね。触らせないわよ」

 

「そういう意味では無い。異性としてお前の事を好きと言ってる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──────は?」

 

「『は?』って何だよ」

 

「いや、今の流れでどうなればそうなるのよ?」

 

突然の告白にローラは意味が分からない

 

「今が言うべきかと思ったからか?」

 

「わたしに振らないでよ…」

 

「初めて会って一目惚れだ。今まで言っていた『好き』の言葉は本物。で、返事は?」

 

「────悪いけど無理よ」

 

ローラは少し迷ったが、やはりと云うべきか

 

帝もそれ程驚く事は無かった。

あれ程をやっておいて今更なのだ。自分勝手にも程がある

 

と思っていたのだが

 

「あ、べべ別に帝が嫌いな訳じゃないから!」

 

手をあわあわさせながら言葉の意味を説明する

 

「帝の事はまぁ好き、よ。ほんのちょっとだけね勘違いしないでよ!ただ…」

 

「ただ?」

 

「まだ色々合って心の整理がついてないし、それにわたし人魚だから」

 

ローラが脚をさすると、見慣れた尾鰭のある下半身へと変化する

 

「人間と人魚が結ばれるなんて有り得ない…例えお互いが想いあっていても」

 

「なら、俺はフラれたって事か」

 

「ごめんなさい。でも」

 

ローラは少し頬を紅く染めながら髪を弄り言う

 

「あとまわしの魔女との戦いが終われば、多分色々変わってくると思う。その時になっても、まだわたしの事を好きでいてくれるなら、また告白でもなんでもしなさい」

 

「分かった。じゃあその時に」

 

「えぇ、貴方の事を待ってるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分が変われば周りも変わる

 

瞳に映る彼の姿はとても──────




告り告られ、フリフラれの展開。ローラにフラれた主人公。
まさかの誰ともくっつかずです

前作までのパターンですと、ヒロインが告り主人公が受けてカップル誕生だったのですが、今作は趣向を変えてみました

これにてオリストは終わりました!次回から本編へ戻り通常運転でお送りします

ここまでの拝読ありがとうございました
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。