トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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4連休が終わる…

ではスタート!


第44話 夏だ!海だ!合宿だ!!

「明日から夏休みだ〜!!ヒヤッホォ!!」

 

「むむ…それの何が嬉しいのよ!?」

 

来る夏休みに浮かれるまなつに対し、ローラは沈んでいた

 

「折角人間の学校に通える様になったのに、いきなりお休みなんてどういう事よ…」

 

「大丈夫だよローラ。学校は無くても夏休みは楽しい事がいっぱいあるからさ!ねぇ帝!」

 

「そうだな。学校に行けなくても家での勉強、つまり夏休みの宿題があるからな」

 

「さんごは何が楽しみ?」

 

「お〜い無視するな〜」

 

夏休みの宿題というワードは、右から左へと流される

 

「夏はスイーツがより美味しく感じるよね」

 

「時間があるから本も沢山読める」

 

「部活なら夏休みに合宿したりも出来るしな」

 

それぞれ個性が出る楽しみを言う中で、まなつはあすかの言った言葉に反応した

 

「それだ合宿!したいしたい!」

 

「合宿って何?」

 

「合宿っていうのは、部活動の練習や特訓の為に皆んなでお泊りして生活すること」

 

「皆んなでお泊まり…ふぅ〜ん、悪くないわね」

 

「お泊まりと言う事は、合法的に朝から晩まで24時間たっぷりとローラ達と過ごせる。想像しただけで涎が出るぜ…はぁはぁ!」

 

「帝を置いて行くのに賛成な人」

 

まなつ以外全員がローラに賛成の手を挙げる

 

「でも、トロピカる部の合宿って何をすればいいのかな?」

 

さんごの言う様に、トロピカる部は他の部活動とは異質な故に何に対して練習し、特訓するのか分からなかった

 

「先ずは予定だけでも決めておこう。夏休みだから予定もあるからな。わたしは毎日筋トレだな」

 

「あすか先輩、筋トレも良いが他も鍛えたらどうだ?」

 

「例えば?」

 

「胸だ。おっぱいボイ〜ンボイ〜ン!」

 

「お前の頭を萎れたボールみたいにしたろか?」

 

あすかが帝をシメているが、それを無視して会話は続く

 

「わたしは毎日図書館」

 

「わたしは家族旅行があるけど、まだ先の話だから大丈夫」

 

「お、俺は夏休み中頃に観星町に行く予定くらいかな?後は皆んなのパンツを被ったりかな?」

 

「みのり、アイスピック無いか?」

 

「そんな物騒な物持ってる訳が──」

 

「アイスピックの持ち合わせは無い。代わりといってなんだけど、護身用のナイフ」

 

「すみませんごめんなさい夏休みは大人しく家で過ごします」

 

ナイフの刃をチラつかせるあすかを見て、即座に土下座で謝り出す

 

「あ、他にも予定があったんだ!」

 

突然さんごが予定を思い出した

 

「そうなのか?旅行以外何も聞いてないが…」

 

「帝君を調教するのに予定があったの!」

 

「じ、冗談だよな?」

 

「え、あ……もう冗談だよ帝君!」

 

そう言って笑うさんごだが、目に光など無く笑ってはなかった。

それどころか、鞄から何かを取り出そうとしていたのだ

 

「まなつは?」

 

「わたしはお母さんと南乃島に帰るんだ〜」

 

「そういえばそうだったな。まなつは南乃島から来たんだよな」

 

「あ、そうだ!皆んな南乃島で夏合宿しない?絶対皆んな歓迎してくれるよ!!」

 

「まなつが大丈夫って言うなら、甘えるか?」

 

帝がさんご達に問い掛けると全員頷く

 

こうして、トロピカる部の夏合宿は南乃島でする事に決まったのであった

 

 

 

 

 

////////

 

「今日の部活はしおり作り!頑張って行こう!」

 

「合宿って言っても何かテーマとかあるのか?」

 

次の日、まなつの家にお邪魔してしおり作りに意気込む

 

「トロピカル精神とトロピカル肉体を鍛えようだよ!」

 

「シンプルだな。てっきり南乃島で体験した事、自分が感じたインスピレーションを部活動に活かすのかと思った」

 

「あ、それ良いかも!」

 

帝の意見にすぐ傾くまなつに少々不安を感じる

 

「…まぁそれは置いといて、島なんだから宝とかあったりしてな」

 

「すっごい!何で分かったの?」

 

「え、マジで!?」

 

「海の近くに洞窟があるんだけど、その洞窟の一番奥に海賊がお宝を隠したっていう伝説があるの!」

 

冗談半分で言ったつもりが実際に存在するかもという伝説があった

 

勿論その他にも、まなつがオススメする祭りイベントに知り合いのあれこれ。

どれも興味深いものばかり

 

取り敢えずはまなつが口にした事を纏めつつ予定を立てる事にした

 

 

 

 

 

それから数時間

 

全員で話し合いながら、みのりはそれをノートに書き込んで行く

 

「皆んな調子はどう?」

 

扉からノック音がし、入って来たのは差し入れを持って来たまなつの母である「碧」だ

 

「合宿のしおりは作れた?」

 

「もうバッチリだよ!」

 

ノートに書かれてある予定表を見て驚く

 

「かなり詰め込んでるね!」

 

起きたらすぐランニングから、30分小刻みに予定が積まれており圧迫していた

 

「でも、こんなに詰め込んで決めなくてもいいんじゃないのかな?だって南乃島だよ?砂浜で座って風に当たるだけでも良いものよ。実際に行ってから決めても遅くはないと思うの」

 

「今一番大事な事をするのがトロピカる部だったもんね」

 

「ここまで予定を決め込むのはらしくないな」

 

「なるほど!ありがとうお母さん!」

 

碧が部屋を退出すると、まなつはある事をふと思い出した

 

「予定を決めないって言った後に言うのもあれだけど、わたし皆んなを招待したい場所があるの」

 

「と言いますと?」

 

「わたしだけが知ってるビーチ。皆んなで行こう!」

 

「海の何処が珍しいのよ」

 

「でもでも本当に綺麗なんだから!」

 

「……分かったわよ」

 

「やった!」

 

こうして、ひみつのビーチだけでも予定に入れてしおり作りは終わったのだ

 

 

 

 

 

////////

 

「帝君〜!」

 

「お、さん…ご?」

 

南乃島に出発の日の朝

 

家の前でさんごを待っていたのだが、大荷物を抱えてる

 

「何だその荷物は?」

 

「夏の新作コスメいっぱい持って来ちゃった!島に着いたら皆んなで試そうと思って!」

 

キラキラとした表情でそうは言うが

 

「置いていけ」

 

「え!?駄目だよ!!」

 

「そんなにいっぱい持って行ってどうする?そもそも持てるのか?」

 

それを訊かれてすぐさま顔を背ける

 

「2/3は?」

 

「置いていけ」

 

「1/3」

 

「俺は持たないぞ」

 

「帝君の意地悪!!」

 

泣きながら家へと戻り、それなりに持てる量まで減らして家から出て来た

 

 

 

 

 

集合場所にはいち早くまなつとローラが待っていた

 

「遅い!」

 

「そう急かすなよ」

 

そんな時、丁度みのりも現れた

 

「お待たせ」

 

「あ…みのりん先輩!?」

 

そんなみのりも両手に大荷物を抱えていたのだ

 

「今月は全100巻の小説を読むと決めていたから…それと皆んなにオススメの本を……」

 

「はぁ…持ちますよ」

 

「あぁズルいよ帝君!わたしの時は『置いていけ!』って言ったのに!」

 

「お前は鬼か!?此処まで持って来て追い返すのは怖過ぎるわ!それに時間もある」

 

「ぶー!」

 

口を尖らして抗議する

 

「……」

 

「何みのりん先輩?」

 

荷物を半分持つ帝をみのりは何故がジッと見つめていた

 

「…何でもない」

 

「は、はぁ…」

 

 

 

「悪い遅れた!」

 

今度はあすかがようやく到着した

 

「まさかとは思うがあすか先輩もか?」

 

そう思ったのだが、意外にも少なく首を傾げる物を持っていた

 

「何持ってるの?」

 

「こっちはお弁当。フェリー乗ってる時皆んなで食べようと思って。それで遅くなって」

 

お弁当は分かったのだが、帝は気になっているもう片方。

枕に焦点を当てる

 

「何で枕?……あ〜もしかして枕変わると寝付けないとか?」

 

「そんな感じだ」

 

「可愛いですね」

 

「かわっ!?うるさい!!!」

 

「なして!?」

 

可愛いと真顔で帝に言われたのが急に恥ずかしくなったのか、あすかは理不尽な蹴りを入れた

 

そんなこんなで皆んな集まり、フェリー乗り場へと歩いていくのだった

 

 

 

 

 

////////

 

「全く、こんなに暑いのに何で人間共は楽しそうにしてるだぁ?ま、それでも好都合だけどな」

 

街中の上空で、チョンギーレはゼンゼンヤラネーダを生み出すのに何を媒体とするか探していた

 

「アレがいいな────出てこい!ゼンゼンヤラネーダ!!」

 

チョンギーレがターゲットにしたのは、街中を歩く少女の旅行トランクだ

 

「ヤラネーダ!」

 

「ギャアァァァ!!」

 

「「「「「まなつ!?」」」」」

 

「何!?アイツら…」

 

チョンギーレが媒体としたトランクの持ち主は、偶々その場所を歩いていたまなつの物だった

 

「わたしのトランクがぁ〜!」

 

「とにかく変身だ」

 

「行くわよ皆んな!」

 

 

 

「「「「「プリキュア!トロピカルチェンジ!」」」」」

 

「「「「「レッツメイク!キャッチ!」」」」」

 

 

「ときめく常夏!キュアサマー!」

 

「きらめく宝石!キュアコーラル!」

 

「ひらめく果実!キュアパパイア!」

 

「はためく翼!キュアフラミンゴ!」

 

「ゆらめく大海原!キュアラメール!」

 

 

「年中無休だ!」

 

「「「「「トロピカル〜ジュ!プリキュア !」」」」」

 

 

「フェスティバルスタート!」

 

『PUPPET!』

 

 

 

「しまった!!」

 

「今日は何だ?年中無休とか言って、本当は休みが欲しくなったのか?」

 

「今更だけど帝が名乗ってない!皆んな揃って名乗ってるのに!」

 

それを聞いて全員が肩を落とす

 

「別にいいだろ。それに俺プリキュア じゃない」

 

「そんなの全然トロピカってないよ!」

 

「それじゃあ次な」

 

「言ったね?絶対だよ!」

 

帝とサマー咳払いしチョンギーレに向き直る

 

「「良し!」」

 

「『良し!』じゃないんだよ!!行けゼンゼンヤラネーダ!!」

 

「ヤラネーダ!」

 

ヤラネーダがトランクの口を開けると、中には大量のトロピカルメロンパンが積まれてあった

 

「おい、トロピカルメロンパンばっかだぞ?」

 

「島の皆んなにも食べさせたいと思って!ちゃんと皆んなの分もあるよ!」

 

「そんな心配してないわよ…」

 

「ヤラネーダ!」

 

ヤラネーダから吐き出されたのは、幾つものの玩具。

その内のひとつであるビーチボールが飛んで来る

 

『ぺけ!』

 

「ビーチボール?」

 

「皆んなでビーチバレーしようと思って!」

 

「なら!」

 

フラミンゴがビーチボールの落下地点まで走りパスする

 

「オーライ!」

 

そして帝がボールをトスを上げる

 

「トロピカルファイアーアタック!!」

 

アタックを受けたヤラネーダは仰け反るも、なんとか耐えて口から幾つもの水鉄砲を構える

 

「水鉄砲?」

 

「皆んなでやると楽しいと思って!」

 

「サマーのトランクの中身って、メロンパンと玩具ばっかりじゃない」

 

「夏休みの宿題持って来てるだろうな?」

 

水鉄砲が発射される。

皆避けるが、直撃しても大したダメージは無いようにも見える

 

「サマー?」

 

「フッ…そんな物置いて来たわ!」

 

「わたしは手伝わないわよ」

 

「大丈夫!帝がいるから!」

 

帝は苦い表情を浮かべるが、すぐさま目つきを変える

 

「──俺はコーラルの相手で精一杯だ。それくらい自分でやれ」

 

「えぇ〜!宿題手伝ってくれたらコレあげたのに…」

 

サマーが懐から取り出したのは5枚の紙で、「ローラがなんでも言うこと聞いてあげる券♡」だった

 

帝は目つきは変えずサマーの手を取る

 

「いいだろう」

 

「やった!」

 

「よくないわよ!何、人が知らない間に変な物作っては渡してるのよ!?」

 

ラメールは帝からその券を奪い取り破り捨てる

 

「全くもう…」

 

「安心しろラメール。俺の能力を使えばこの通り」

 

能力を少し悪用しラメールを引き寄せる

 

「思いのままだ」

 

「ちょ近い!!」

 

「何照れてる?」

 

「て、照れてなんか…ッ!!?」

 

突然ラメールがキスされた

 

「んっ…ま、待ちなさいよ!!」

 

「待たない」

 

またキスをしようと迫る。ラメールは両手で離れさせようと抵抗する

 

「ちょっと!貴方達助けなさいよ!!」

 

「「「「ヤラネーダは任せて!」」」」

 

「裏切り者!!」

 

「さぁラメール」

 

ガッチリと両手で引き寄せる

 

「待って待ちなさいよ、よく話しましょう?ね?」

 

「俺が素直に聞くとでも?」

 

「イヤあぁぁぁぁ!!!」

 

ラメールの断末魔を背中で感じながら、サマー達はヤラネーダへと走り出す

 

「帝って本当ラメール好きだよね」

 

「だよね〜!!」

 

「全く、敵を前に何やってんだが…」

 

「皆んなヤラネーダに集中した方が…」

 

「こんな暑い時にイチャイチャしてんじゃねぇ!!」

 

(((え、何処が?)))

 

コーラル、パパイア、フラミンゴの3人は同時にそう思う

 

そんな事を思いながらも、サマー達4人の息の合った攻撃でヤラネーダを怯ませた

 

「ラメール!」

 

サマーがラメールに浄化する様に呼んだのだが

 

 

「待って帝…頭が真っ白にぃ……」

 

「俺に身を任せろよ」

 

「はひぃ…」

 

 

「なんか気持ち良さそうだから置いておこう!」

 

「それでいいのか…?」

 

呆れるフラミンゴだが、ハートルージュロッドを構える

 

 

 

「ハートカルテットリング!」

 

「とびだせ!元気なハート!」

 

「やさしいハート!」

 

「かしこいハート!」

 

「燃え立つハート!」

 

「ハートドキドキ」

 

「「「ドッキング!」」」

 

「「「「プリキュア !ミックストロピカル!」」」」

 

 

「「「「ビクトリー!」」」」

 

 

 

「終わったか」

 

「おいラメールは?」

 

帝が指を指す場所では、何されたか知らないが余韻にひたりながら痙攣していた

 

「…ってそうじゃないよ!時間時間!フェリーに乗り遅れちゃうよ!!」

 

帝はひとつ咳払いしていつもの調子に戻る

 

「それならオーシャンステッキで」

 

『COPY!』

 

「「「「おい」」」」

 

 

 

 

 

////////

 

「滑り込みセーフってやつだな」

 

帝達はギリギリの所でフェリーへと乗客出来た

 

「お疲れ様。お弁当広げるから待ってろ」

 

あすかが弁当を広げるのを待ってる時、隣に座るみのりから凄い視線を感じる

 

「な、何みのりん先輩?」

 

「帝ってローラが好きなんだよね?」

 

「え?そうですが」

 

「じゃあ──」

 

みのりは静かに、帝の頬に軽くキスをした

 

「え?どういう事ですか?」

 

「秘密」

 

帝が疑問に思ってると左右から声が響いた

 

「ちょっと帝!わたしにあんな事しておいて浮気する気!?」

 

「帝君、三股は酷いよ!!」

 

「うわっ来るな!!」

 

「おい三人共!」

 

あすかが注意をするも、3人は甲板を鬼ごっこし始める

 

「全く…すみません騒がしくて」

 

「いやいや。とても面白いのが見れたから!」

 

「そ、そうですか…」

 

碧が少し興奮気味に苦笑いしか出てこない

 

「皆んな見えて来たよ!わたしの故郷南乃島だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして始まったトロピカる部の夏休み

 

果たしてどうなるか




今回も破茶滅茶ワールドだった

次回はオリ回です。そのオリ回で、最後何故みのりがあんな事をしたのか?のを掘り下げます

ここまでの拝読ありがとうございました!
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