トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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オリ回です

ではスタート!


第64話 乙女チックな想い、ローラの芽生える恋心!

「ねぇ帝、今じゃなきゃダメ?」

 

突然ベッドの上で倒され、馬乗りでローラに跨っていた

 

「じゃなきゃ、こんな状況になってないと思うが?ローラはどうだ?」

 

「わたしは、その……」

 

帝はローラの首元まで顔を近付け、首筋を舐めては吸い、マーキングをしていた

 

「分かったから少し待って。その前にシャワー浴びてから」

 

「いいや今欲しい──お前の全部」

 

耳元で囁き、服を脱ぎ始める

 

ローラも上だけ脱ぎ、帝の首に両腕を絡ませて引き寄せる

 

「しょうがないわね。ほら、始めましょう」

 

帝とローラの唇が近付き、淫らな行為をする準備を始めようとした時だった

 

 

「ほほう、ローラ様も発情期のご様子」

 

 

「……」

 

「どうも〜」

 

「うわぁぁぁぁああ!!!?」

 

ベッドの脇でアリスが顔を覗かせて見ていた

 

突然現れてローラは反対側へ転がり落ちる

 

「な、なななな///」

 

「面白い反応を致しますのね。まるで漫画の様に転がり落ちましたよ」

 

「うるさい出て行け!帝も何か言って……あれ、帝?」

 

ローラは周りを見渡すも帝の姿は何処にも居ない

 

「何処へやったの!」

 

「何処って言われましても、ローラ様が消したじゃないですか」

 

「………ん??」

 

言っている意味が分からなかった

 

「あ〜なるほど」

 

「な、何よ」

 

「ローラ様、これは貴女の夢ですよ」

 

「ゆ、夢!?」

 

言われてみればすぐに分かること。

見慣れないベッドになどなど

 

「夢にまで帝様が出てるとなりますと…余程意識されてらっしゃるのですね。しかも、あの様な」

 

アリスはニヤニヤと笑い出す

 

「帝様の事が本当にす──」

 

「言うなァァァァ!!!」

 

全力でアリスの口を塞ぐ

 

「そもそも人の夢に入るってどういう了見よ!」

 

「みのり様の夢に入った事はありますよ」

 

「く…話の通じてる様で通じてない。人の夢の中に入ったのよ、それなりの理由なんでしょうね?」

 

「いえ特に何も」

 

それは、今のローラを苛立たせるには充分な一言だった

 

「な、何よ…じゃああれなの?わたしが、帝に対してどれくらい思ってるのかを夢の中で確認しようとしてたのかしら?」

 

「よくご存知ですね。花丸百点です」

 

「ば、馬鹿にしてぇぇ!!」

 

「夢は無意識に己の心を移す物です。ストレスなどが溜まっていれば、悪夢を見ると言った具合いです。好意に思えば思うほど、夢の中にも出て来る。至極単純な事です」

 

アリスが話し終わると、周りの空間が歪み始めた

 

「そろそろお目覚めの様ですね。ではこれにて失礼します。あ、夢の中での出来事は、サービスとして覚えてる様にしておきますね」

 

「余計なお世話よ!!」

 

「では──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────ッ!!」

 

勢いよく飛び上がる様にしてベッドから身を起こした

 

「はぁ…はぁ…」

 

顔に手を当てて唸る様にして夢でのやり取りを思い出してみる

 

「最悪だわ……」

 

「むにゃむにゃ…」

 

隣を見るとまなつが寝ていた

 

時計を見るとまだ六時前。ちょっとだけ起きるにしては早い時間帯

 

 

 

 

 

「ローラどうしたの?げっそりとして」

 

「あ?あ〜何でもない…悪夢を見たのよ」

 

家を出ても尚、ローラは疲れ切った表情で登校していた

 

そして目の前に、一緒に登校していた帝とさんごと出会した

 

まなつは朝から会えて嬉しかったが、ローラはこれ以上無い程の表情で嫌がっていた

 

(よりにもよってこんな時に…)

 

「おはよ!」

 

「おはようまなつ」

 

「二人共おはよう」

 

「…」

 

皆んなが挨拶する中で、ローラは黙りを決め込んでいた

 

「ローラ?」

 

帝は気になって肩に手を置こうとした時

 

「触るな!!」

 

「ッ!?」

 

触られない様抵抗した結果、帝の股間を蹴り上げた

 

「ふぐぅ…ま、待てぇ……」

 

「うっさいバ〜カバ〜カ!!」

 

ローラは一目散に逃げ出した。まなつとさんごが何か叫んでいたが、そんなものは無視して一人門を潜ったのだ

 

 

 

 

 

////////

 

部活の時間。今朝の事を話すと、みのりとあすかは苦笑いをしていた

 

「それは災難だったな」

 

「また何かしたの?」

 

「今回に限っては何もやってない。挨拶をだな」

 

確認の為まなつとさんごの方へ目を向けると、二人も揃って首を上下に振った

 

丁度そこへローラが部室の扉を開ける

 

「お、おいローラ今朝の事だが…」

 

帝がまたも手を出そうとした時

 

 

『──ねぇ帝、今じゃなきゃダメ?』

 

 

「ッ///」

 

夢での出来事を思い出し頬を赤く染める

 

そして無慈悲な平手打ちが帝を襲った

 

「…何で!?」

 

そしてまたも叩かれる

 

「ッ…だから!!」

 

ローラは帝を叩くだけ叩いて出て行ってしまった

 

「俺悪くないよな!?」

 

「帝君の事だから、いつの間にか怒らせたのかも知れないよ?」

 

「今まで築き上げた信頼とは…」

 

 

 

 

 

 

ローラは図書室で人魚姫の本を読んでいた

 

「はぁ…」

 

「溜め息まで吐いてどうしたのローラ?」

 

「うわぁぁ!?みのり!?」

 

いつの間にか背後に居た事に気付かなかった

 

「また帝と何かあったの?」

 

「そ、そういう訳じゃないのだけど…」

 

「じゃあ何故?」

 

「……自分の気持ちが分からなくて、ムシャクシャしてつい…」

 

「相談に乗るよ」

 

意を決してみのりに相談する事にした

 

「少しあってね、帝の事を意識する様になったの。目を合わせると恥ずかしくて……人魚姫の本を読めば何か分かるかなって」

 

「なるほど。でも何で人魚姫?」

 

「この本に出て来る人魚は、人間に恋をするでしょう?だから」

 

「……ローラは帝に恋をしてるの?」

 

「はぁ!?何でそうなるのよ!」

 

みのりに言われ、急激に顔の熱が跳ね上がる

 

「わたしにはそういう風に聞こえたけど」

 

「み、帝なんてどうでもいいのよ!友達としては好きよ!でもアイツは、これまで類を見ない程の変態なのよ!一体どういう間違いを犯せば好きになるのよ」

 

「さんご」

 

「…さんごもよく今まで一緒に居られたわよね。わたしなら限界を超えて一年で縁を切ってるわ」

 

「ローラも帝と出会ってからあと少しで一年経つよ」

 

「それは…あれよ!わたしの忍耐力が凄かったって話よ!」

 

みのりは薄々気付いている。色々帝についてあれやこれやとローラは言っているが、恐らくは好きでいる

 

しかし、自分ではそれを認めたくないのか否定するだけ

 

「とにかく、ローラは帝の事を意識している。男女でのそういう気持ちは紛れもない恋なの。どんなにローラ自身が拒絶しても、それはもう止まらない。恋は盲目」

 

「いや、でも…」

 

「ローラの相談事に、わたしはその答えを教えただけ。どうするかはローラ次第」

 

「はぁ…」

 

ローラがこの先どうするかの深い溜め息を吐いた時、外から大きな音がした

 

窓の外を見ると、街で超ゼッタイヤラネーダが暴れていた

 

「話も終わったし、ヤラネーダを止めに行こう」

 

 

 

 

 

////////

 

「出たなヤラネーダ!」

 

超ゼッタイヤラネーダと居たのは、アリスだった

 

「まなつ様は相変わらずやる気一杯ですね。若いって良いですね。見ているこっちまでやる気を貰えます」

 

「えへへ〜ありがとう!」

 

「喜んでどうする!」

 

「あ、そうだった!切り替えて行くよ!」

 

「「「「うん!」」」」

 

「…」

 

皆んなまなつに返事を返すが、ローラだけは無言で帝を見ていた

 

「ローラどうしたの?やっぱり今日はやめた方が…」

 

「え…へ、平気よ!少しぼ〜っとしてただけだから!」

 

「ならやるよ!」

 

 

 

「「「「「プリキュア!トロピカルチェンジ!」」」」」

 

「「「「「レッツメイク!キャッチ!」」」」」

 

 

「ときめく常夏!キュアサマー!」

 

「きらめく宝石!キュアコーラル!」

 

「ひらめく果実!キュアパパイア!」

 

「はためく翼!キュアフラミンゴ!」

 

「ゆらめく大海原!キュアラメール!」

 

 

「モヤモヤ吹き飛ばせ!」

 

「「「「「トロピカル〜ジュ!プリキュア !」」」」」

 

 

「エモーショナルスタート!」

 

『FANTOME!』

 

 

 

「ヤラネーダ!」

 

『ぺけ!』

 

先制攻撃はヤラネーダだったが、急な攻撃にも落ち着いてコーラルが対処する

 

そしてコーラルが防御と同時に、サマー達が飛び出した

 

「「「やぁぁ!」」」

 

サマー、パパイア、フラミンゴのトリプルキックでヤラネーダを後退させる

 

「ヤラネー…」

 

「でしたら……ヤラネーダ、そこで動かないプリキュアに狙いを絞りなさい!」

 

「ヤラネーダ!」

 

未だにコーラルの背後で動かなかったラメールに狙いを定められ、ヤラネーダは襲い掛かる

 

『ぺけ!』

 

ヤラネーダの拳が激しくぶつかる。だがコーラルがシールドで守りに入る

 

「くぅ…!」

 

「あ、コーラル!?」

 

ようやく意識がヤラネーダへ向かったが、その時は既にコーラルが懸命に防御をしていた

 

「ラメール逃げ…きゃあ!」

 

「コーラル!」

 

シールドを打ち破られた拍子で、コーラルは大きく弾け飛んだ

 

「ヤラネーダ!!」

 

(やられる!)

 

目を瞑り、攻撃に耐えようとするも

 

「…?」

 

いつになっても来ない。ふと目を開けると

 

『『『ぐぅぅ!!』』』

 

分身した帝三人が受け止めてラメールを守っていた

 

「うりゃあ!!」

 

そして本物の帝が飛び上がり、ヤラネーダの顔に強烈な蹴りで倒した

 

(あ…)

 

その後ろ姿を見たラメールは見惚れていた

 

攻撃を終えて上手く着地した後でもラメールは、その背中をずっと見ていた

 

背丈は自分とは大差の無い筈なのに、その背中はとても大きく、頼もしく、いつまでも見ていたい気持ちになる程だった

 

「ラメール大丈夫か?」

 

「え、えぇありがとう…」

 

「じゃあいつものやる気カムバック!」

 

「…」

 

だけどローラは帝を見つめたまま静止していた

 

「ラメール?」

 

「うわっ!?」

 

動かないラメールの顔を覗く様に近付くと、ラメールは驚き思わず一歩下がってしまった

 

「な、何?」

 

「いや、やる気を取り返して欲しいのだが…」

 

帝は、今にも起き上がろうとするヤラネーダに指をさしてお願いした

 

「あ、あぁ任せなさい!」

 

「?」

 

 

「やる気パワーカムバック!」

 

 

「い、行くわよ皆んな!」

 

 

 

「ランドハートクルリング!」

 

「「「「「おめかしアップ!」」」」」

 

「「「「「エクセレン・トロピカルスタイル!」」」」」

 

「「「「「5つの力!大地を照らせ!」」」」」

 

「「「「「プリキュア!ランドビート・ダイナミック!」」」」」

 

 

「「「「「ビクトリー!」」」」」

 

 

 

「フフフ…!」

 

超ゼッタイヤラネーダが浄化されたにも関わらず、アリスは笑っていた

 

その視線の先にはラメールの姿を捉えていた

 

 

 

 

 

////////

 

部室に戻り、皆んなローラの様子がおかしい事に心配し始めた

 

「ローラ本当に大丈夫?」

 

「帝君一体何やったの?」

 

「薄情しろ」

 

「待てよ!本当に何も知らないんだ!!」

 

まなつ達三人が詰め寄るのをローラは慌てて止めに入る

 

「ちょ、ちょっと待ちなさい!帝は何もしてないわ!」

 

「じゃあ何で今日はずっと不機嫌だったんだ?」

 

「それは、その…」

 

黙ってしまったローラに皆首を傾げる

 

それを見てみのりが動いた

 

「皆んな、きっとローラは何か帝に大切な話があると思うの。わたし達が居るから恥ずかしくて言えないのと思う」

 

「は、恥ずかしくなんて!」

 

「ほら皆んな出て行くよ」

 

三人の背中を強引に押して、みのりは追い出した。

そして出て行く直前、みのりはローラの元へ駆け寄り耳打ちする

 

「先ずは、距離を詰めるところから始めてみたら?」

 

それだけ言うとみのりも退出した

 

残ったのは帝とローラの二人だけ

 

「それで、みのりん先輩が言っていた話って?」

 

「あの…その……」

 

ローラは手を胸に当てる

 

心臓の音が大きく聴こえる。ドキドキを脈打つ音。

顔も赤く染まってるに違いない

 

ローラは緊張が達する前に、照れながらも帝に言ったのだ

 

「こ、今度の休み…い、一緒に出掛けない?」

 

いつものローラとは違い、帝は固まる

 

「ね、ねぇ聞いてるの?恥ずかしくなって来たから早くしなさい///」

 

「そ、そうだな、出掛けようか!場所は?」

 

「ど、何処でもいいわよ………帝と一緒なら」

 

「最後なんて言ったんだ?よく聞こえ──」

 

ローラは帝の口を両手で塞いだ

 

「いいの!それよりも約束よ。今度の休み」

 

「はいはい。場所は俺が勝手に決めるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日ローラは、家に帰ってからずっと頬が緩んでいた




10月も終盤。そろそろトロプリも終盤に入って来たので、ヒロインであるローラを動かし始めます。暫くは、ローラを中心としたオリ回、オリストが多くなります

ここまでの拝読ありがとうございました!
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