トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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そんな訳でお出掛けだよん!
最近伸び率が悪くなってはいるものの、モチベはまだ保たれている!

ではスタート!


第66話 二人のお出掛け!わたしは貴方のことが──

「……」

 

駅前

 

そこでローラはいつもの私服姿で立っていた

 

少しソワソワしながらも時間を確認し、何度も窓の方を見ては髪の毛を整えていた

 

こうして待っているのも30分が経過しようとしていた

 

「ローラ!」

 

ローラが待っていた人物。帝だった

 

「早いな。約束の10分前だぞ?」

 

「そう?そんな事より早く行きましょう!」

 

珍しくローラが手を引いて駅の方へ駆け込んだ

 

 

 

「行ったね」

 

「ねぇやめようよ。バレたら怒られるよ」

 

「何を言ってるのかねさんご君。ピカリン探偵は、二人の行く末を見守る為にこうやって見張っているのです」

 

「そのサングラスまだ持っていたのかよ…」

 

「気付かれない様、細心の注意で行きましょう!」

 

こうしてまなつ達も、陰ながら二人の後を追い掛けるのであった

 

 

 

 

 

////////

 

二人がやって来た場所は遊園地

 

「……!」

 

ローラは初めて見るものに目を輝かしていた

 

「最初はどれに乗る?」

 

帝は園内のマップを広げてローラに見せる

 

「ここは近い場所から行きましょ!」

 

「あ、おい!」

 

 

 

最初に乗るのはコーヒーカップだった

 

お客が全員乗ると音楽が鳴り、カップがゆっくりと回転し始める

 

「回る…!」

 

「この真ん中のハンドルを回す程、回転力が上がるけど」

 

「いえ、このままでいいわ。ゆっくりしたいの。それに、そんなお子ちゃま事はしないわよ」

 

しかしそんな帝達から離れたカップでは、大絶叫が鳴り響いていた

 

 

 

「見て見てさんご!早い早い!あはは〜!!」

 

「まなつ待って…う、酔った…」

 

「コーヒーカップがこんなにも絶叫マシーンになるなんて思わなかった」

 

「いいから止めろ!!」

 

「は〜い…熱ッ!?」

 

まなつは止めようとするが、高速で回るハンドルを触ろうとすれば摩擦で触れず苦戦する

 

もうこの絶叫マシーンを止められない

 

「止められないならもっとスピードを…とりぁ!!」

 

「やめろォォォォ!!」

 

 

 

「あ〜楽しかったわ!一部何か凄いカップがあったけど…」

 

「そうだな。ところで次は?」

 

「それはもう決まってるわ!」

 

今度は遊園地の定番とも言える乗り物、ジェットコースター

 

 

 

「次はジェットコースターか!」

 

まなつ達も後を追い、二列程空けて後ろから帝達を観察する

 

「二人共普通に話してるね」

 

「こんなもんだろう」

 

「あ、皆んな動くよ」

 

発進のベルが鳴ると、みのりは隣で座るあすかに異変に気付いた

 

「あ、あすか先輩…!」

 

「ん、何だ?」

 

「そ、それ」

 

みのりは震える手であすかの安全バーを上げたのだ

 

「え?」

 

あすかだけ何故か、ちゃんとロックが掛かっていなかった

 

「嘘だ──」

 

そして地獄のジェットコースターが幕を開けた

 

 

 

「人間が作るアトラクションは面白いものが多いわね!気に入ったわ!」

 

「それは良かったよ」

 

ローラはご満悦。帝もそれを見て安心していた

 

 

 

「し、死ぬかと思った…」

 

「え、そんなに怖かったですか?」

 

「わたしはちょっと怖かったな」

 

「あすか先輩少し浮いてましたよ」

 

「怖い事言うな!!」

 

 

 

時間を見ればもうお昼前。帝とローラはお昼を交わえ、午後も色んな所を回った

 

ミラーハウスやフリーフォール、メリーゴーランドなどなど

 

そして次に差し迫ったのは

 

「帝アレなんかどうよ!」

 

ローラはお化け屋敷に目がついた

 

「こ、ここか」

 

「あら、な〜に怖いのかしら?」

 

(実際まなつと一緒に見たからな。あれ以来、怖くはないが少し気が引けるところが…)

 

そんな事も思いつつ、ローラと一緒に中へ入って行く

 

 

 

「二人共お化け屋敷に入った」

 

「追い掛けるか!」

 

「あの待って!まなつが…」

 

まなつへ目を向けると、蹲って震えていた

 

「ほ、本当に行くの?」

 

「行かないとこの先の展開が分からないぞ」

 

「それにお化け屋敷といえば、カップルの距離をより近付けさせる方法としては効率が良い」

 

「でも〜!」

 

渋るのでまなつを置いて行こうとするが

 

「じゃあわたしがまなつと待っておくよ。出て来た時、どんな事になっているのかも気になりません?」

 

「そう、だな」

 

「さんご君、まなつ君を頼みましたぞ」

 

 

 

一方で中に入った二人なのだが、帝は少し難しい顔をしていた

 

「なぁローラ」

 

「な、何よ」

 

「怖いのか?」

 

帝の左腕にしっかり抱きしめており、帝自身歩き難い状態だった

 

「べ、別にそういう訳じゃないわよ。思ったより暗くて、転ばない様にしがみ付いてるだけで──」

 

すると突然上から不気味な人形が落ちて来た

 

「…少しビックリしたけどそうでも無いな」

 

「え、えぇそうね…」

 

ローラもそこまでは驚かなかった。本当に暗いだけで引っ付いているだけみたいだ

 

暫く歩いてると、ローラは何か蹴ってしまった

 

「何か蹴ってしまった」

 

「え?」

 

暗がりの中、足で弄りローラはソレを見つけた

 

「何かしらコレ?」

 

拾い上げて、よく確認すると

 

「ひいっ!?」

 

思わず驚いて落としてしまった

 

「何驚いてんだよ」

 

帝も落ちたソレを拾い上げた

 

「……」

 

だがソレを見た帝は固まってしまった

 

「な、生首…」

 

「み、帝、早く行きましょ…誰?」

 

ローラの肩に手を叩く者が居た。恐る恐る振り返ると

 

引きちぎられた様な痕の様な、首無しが居た。

また子供騙しのクオリティかと思いきや、妙にリアリティがあり怖がらすには充分だった

 

「〜〜〜ッ!!?」

 

ローラは声を抑えて帝の手を引いて全速力で逃げ出した

 

全速力で走る事数分でようやく出口へと行けた

 

「はぁ…はぁ…」

 

「流石にビックリしたな。子供騙しかと思ったら、急にクオリティが上がるんだもん」

 

「し、しんど…」

 

 

 

 

 

////////

 

「次は何乗ろうか…ってローラ?」

 

「え、何?」

 

「ぼーっとしていたから、もしかして疲れた?」

 

「や、大丈夫よ!」

 

いつの間にか帝の事をジッと見つめていた

 

そんな時だった

 

「ヤラネーダ!!」

 

「えぇヤラネーダ!?」

 

「やっておしまい超ゼッタイヤラネーダ!」

 

 

 

「あ、ヤラネーダだ!」

 

「急いで駆け付けるぞ!」

 

「今出たら尾行してる事にバレちゃう」

 

草陰から飛び出すまなつとあすかをみのりが引き止める

 

「いやヤラネーダ!」

 

「あの皆んな、ローラの様子が少し」

 

「「「え?」」」

 

 

 

「…何で…こう……なの?」

 

「ローラ変身──」

 

「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーーー!!!」

 

「「「ッ!?」」」

 

突然の叫びに、帝やヤラネーダにヌメリー、そして草陰に隠れていたまなつ達も驚いた

 

「ッ!!」

 

 

 

「プリキュア!トロピカルチェンジ!」

 

「レッツメイク!キャッチ!」

 

「フェイス!」

 

「ネイル!」

 

「ドレス!」

 

 

「ゆらめく大海原!キュアラメール!」

 

 

 

「人が折角気持ち良くデートしてるのに──」

 

ラメールは一人単身で飛び上がり

 

「邪魔してんじゃないわよ!!!」

 

渾身の蹴りでヤラネーダを蹴り飛ばし、建物に寄りかかる

 

「フンっ!」

 

更に着地と同時にヤラネーダの腹にもう一撃加える

 

そこからラメールの怒りが爆発する

 

「わたしがどれだけ今日を楽しみにしていたか知ってる?知らないわよね!!」

 

足でヤラネーダを踏み付けてはそれを何度も繰り返す

 

「30分前に駅に着くぐらい楽しみにしてたのよ!昨日だって緊張して眠れないし!!この!このッ!」

 

いつの間にか、ヤラネーダを中心にクレーターが出来つつあった

 

ラメールはヤラネーダの下への潜り込み持ち上げる

 

「覚悟しなさい!わたしを怒らせたどうなるか!」

 

そして力強く空高く投げ飛ばした

 

「後悔なんて微塵も与えさせない!!」

 

 

 

「パフュームシャイニーリング!」

 

「シャボンフォーム!」

 

「アクアチャージ!」

 

「プリキュア!オーシャンバブルシャワー!」

 

 

「ビクトリー!」

 

 

 

 

 

////////

 

ヤラネーダとの戦闘で、時間は差し迫りいつの間にか夕方を過ぎていた

 

最後に乗るのは観覧車

 

二人だけの密接空間が始まるのだが、二人が乗ってから喋る事もなく上へと上がって行く

 

「……」

 

「あの、ローラさん?」

 

「…」

 

「あの〜…」

 

「……ごめんなさい」

 

急に謝って来た事に帝はキョトンとする

 

「何でローラが謝るんだ?」

 

「とにかく謝りたいの。ごめん」

 

「別に良いよ。それより俺嬉しかった」

 

「え?」

 

「俺とのお出掛けを楽しみにしていたローラに」

 

それを聞いてローラは赤くなる

 

「悪かったわね」

 

「それに"デート"って言ってくれた事も」

 

「……ッ///」

 

言われて気付いた。ヤラネーダを倒すのに夢中で気付かなかったが、確かに先程そう言っていたのだ

 

ますます赤くなり、頭から湯気が立ち込める

 

「あ、あれは咄嗟で!」

 

「ローラ!」

 

帝は精一杯の笑顔で言う

 

「誘ってくれてありがとうな!」

 

「っ!」

 

心臓の鼓動が大きく鳴った

 

この時、ローラ自身嫌でも理解した。自分は帝にいつの間にか惹かれて、恋をしてる事に

 

「……また一緒に…」

 

「ん?」

 

「また一緒に、出掛けましょ!」

 

「いいよ。今度はローラが行きたい所に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして始まる人魚の恋物語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回はありがとうございます」

 

みのりは、カメラに収めた記録メディアを帝の母親のたいこに手渡した

 

「御礼は私の方よ!無理言ってごめんなさいね」

 

今回何故まなつ達が帝とローラを尾行していたかと言うと、全部たいこがカメラに収めたい為仕組んだ事だった

 

「貴女達も遊園地は楽しめた?」

 

「はい!楽しめました!」

 

「お母さんありがとうございます」

 

「もう御礼はいいって言ってるのに。さんごちゃんは真面目ね」

 

「あはは…」

 

しかしあすかは苦笑いしか出来なかった

 

(わたしもノリで尾行していたが、何か悪い事したみたいで嫌な感じだなぁ…)

 

少々罪悪感を感じていたあすかだった




またオリ回書きたいですが、忙しいとハロウィン回の後になるかもです。

ここらでローラが惚れていた事に気付かせました

ここまでの拝読ありがとうございました!
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