トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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みのり回!

ではスタート!


第79話 伝説のパパイアの冒険譚!

今日も今日とて、部室で集まり話し合っていた。

トロピカ卒業フェスティバル参加の部活動が多くなって来ており、そろそろトロピカる部でもどんな事をするのか決めなければならなかった

 

全員の意見を聞いた限りでは

 

主役はローラ、ならば演劇に向いてる。演劇をやるなら、みのりのマーメイド物語が良いと話が進んでいた

 

しかし

 

「…悪いけど、マーメイド物語はダメな所がいっぱいあるから面白くないよ」

 

「なら、面白くなる様に書き直せば良いじゃない?」

 

「そうだよ!そうすればもっともっと面白くなるよ!!」

 

「……少し、考えさせて」

 

まなつとローラに押し切られたものの、考える時間が欲しいとの事で今日はそれで解散となった

 

 

 

 

 

「マーメイド物語、絶対面白い演劇になると思うんだけどなぁ〜!」

 

「でも、みのりん先輩がやりたくないなら無理強いが出来ないよ?」

 

「みのりは書きたいと思ってるよ」

 

「何でそう思うんだ?」

 

下校中、そんな会話が広げられていた。

みのりが書くのを自信満々に言うローラ。

その根拠とは

 

「さっき考えさせてって言ったでしょ?嫌なら即断るわ。書きたい気持ちがあるから迷ってるのよ」

 

「そうか?」

 

「大体、キャラクターや設定を考えて文章を何ページも書くなんて好きじゃなきゃやらないでしょ?」

 

確かに理にかなった意見。人は、気持ちを原動力にして動いてるのが大半

 

「わたしだったら絶対やらないわ。そんな面倒臭い事。頼まれたって無理!」

 

「わたしも無理!」

 

「でも、本当はやりたくないんじゃないのか?俺達が頼んでるから、仕方なくやってる様にしか見えないのだが…」

 

「もうさっきから聞いていれば何よ!帝、みのりに書いてもらいたくないの?」

 

先程から否定的な意見しか言わない帝に、とうとうローラが口を出した

 

「そういう意味じゃないけど、人の黒歴史を掘り起こすのはどうかと思って」

 

「帝の言う事も納得だな。マーメイド物語が、みのりの心の傷になってるのかもな」

 

 

 

 

 

////////

 

次の日の休日に、まなつとローラから全員が呼び出された

 

「伝説のパパイアを探しに行こうと思うの!」

 

「まなつ、伝説のパパイアは物語に出て来る果物であって──」

 

「分かってるよさんご!」

 

一之瀬宅の前に辿り着いたまなつ達は、インターホンを鳴らしてみのりを呼び出した

 

「おはよう。皆んな揃ってどうしたの?」

 

「冒険に誘いに来たのよ」

 

「皆んなで行こう!伝説のパパイアを探しに!」

 

「え?」

 

「マーメイド物語に書いてあったよ。伝説のパパイアを食べたら凄い力を得られるって!みのりん先輩が伝説のパパイアを見つけたら、すっごい力で楽しく書けると思うんだ〜!」

 

「でも──」

 

「今、一番大事なことは伝説のパパイアを見つけること!レッツゴー!!」

 

思い立ったが矢先の行動で、まなつは飛び出して行った

 

「待ってまなつ!伝説のパパイアは…」

 

「それさっきさんごも言いましたよ」

 

「みのりが考えたもので実際には無いんでしょ?まなつなりの行動よ」

 

「まなつも無い事くらい分かっているさ。でも実際、外に出ればアイディアが浮かぶかも知れないだろ?」

 

「お散歩しながら一緒に考えませんか?」

 

 

 

 

 

とは言ったものの探す当てはあるのかと思う面々

 

一応まなつは心当たりがあるらしく行ってみるとそこは果物屋。

確かにそこに行けばパパイアは有りはするが、求めてる物とは違った

 

その様子を見た店主の人が、パパイア農園の存在を教えてくれて一同その農園まで足を運ぶ事にした

 

「そんな訳で伝説のパパイア探し開始……と言いたいけど、みのりん先輩伝説のパパイアってどんなの?」

 

「えっと、見た目は普通のパパイアと同じかな?」

 

「じゃあ味が違うの?普通のパパイアとどっちが甘い?」

 

「どっちと言われても、わたしパパイア食べたこと無いから」

 

パパイアを食べたことからと言われ、一同困惑してしまう

 

「パパイア食べた事ないの?パパイアのお話書いたのに?」

 

「っ!」

 

ギクリとみのりは反応してしまう。そんなみのりに対して、全員からアレやこれやと色々と言われる羽目となった

 

「パパイアの事詳しいからいっぱい食べたかと…」

 

「一応キュアパパイアだよね?」

 

「ていうか、先ず食べない?」

 

「お、おい皆んな…」

 

あすかが止めに入ろうとしたのだが

 

「ッ!!」

 

ローラの言葉がトドメとなり、赤面しながら逃げ出してしまった

 

「わっ!?」

 

ただ途中、石に躓いて転んでしまった

 

うつ伏せになって転んで顔が見えないが、かえってそれがみのりの本音を引き出せた

 

「…だからわたしはダメなんだ。本を読んでそれで分かった気になって、頭でっかちで、恥ずかしい。穴があったら入りたい…」

 

「別に恥ずかしがる事なんてないわよ。わたしだってパパイア食べたことない(・・・・・・・)し」

 

「食べた云々なら俺だって食べた事無いし」

 

「食べた事ないなら今食べれば良いんだよ!」

 

「そうだね」

 

「パパイア皆んなで食べてみるか?」

 

しかし、皆んながそう言うも反応が無い。

そこでローラは思い付いた

 

「パパイア農園って日当たりが最高ね。どうして?」

 

帝に目配せで相槌をする様お願いする。帝もローラが何をしようとするのか、理解してそれに乗っかる

 

「誰か知ってるか?」

 

わざとみのりが話易くする様に、帝とローラが仕向けたのだ

 

「……パパイアは、パパイアは南国フルーツだから日当たりが大事。太陽の光をいっぱい浴びて育つの」

 

どうやら二人の作戦は上手く行き、ようやくみのりが口を開いてくれた

 

「へぇ〜!」

 

「そうなんだ!」

 

みのりが顔を上げると、さんごが泥だらけの顔を拭き、あすかが眼鏡を渡し、帝が手を貸す

 

「怪我が無くて良かったです」

 

「眼鏡も無事だぞ」

 

「起き上がれますか?」

 

「ありがとう…」

 

少々小恥ずかしくもあり、またも赤面する

 

「けどあれだな。パパイアの実って一つの木にいっぱい実るんだな」

 

「パパイアの実は幹の周りに輪になって出来る。仲良く身を寄せ合ってるみたいに。だから、パパイアの花言葉は『同胞』」

 

「同胞って?」

 

「分かりやすく言えば友達だな。それにしてもパパイアに花言葉があったんだな。初耳」

 

「太陽いっぱい浴びて、友達いっぱいで楽しそうだね!」

 

「うん」

 

話がひと段落ついたところで、園長から声が掛かった

 

 

 

 

 

園長からパパイアを使った料理を用意してくれた

 

「みのり、初めてのパパイア一緒に食べましょう」

 

「うん」

 

「「「「「「いただきます!」」」」」」

 

みのりはパパイアを先ず観察していた。その見た目の色、匂いと

 

そして見た目を堪能して口の中にへ運ぶ

 

「まったりとした舌触りで、思ったよりクセが無い。甘さ控えめで優しい味がする。わたしは凄く好き」

 

初めて食べた感想は控えめに言っても高評だった

 

「良かった〜!キュアパパイアがパパイア美味しくないって言ったら、どうしようかと思った!」

 

「それはそれで面白いわね!」

 

「皆んなも食べてみて」

 

帝達もそれぞれ、口の中へと運んで満足していた

 

そしてみのりは考える。何故ここまでパパイアが美味しくのか

 

太陽の光をいっぱい浴びたから、栄養満点だから、農園の人が愛情を込めて育てたから

 

どれもそうなのだがそれだけではない

 

その答えはもう目の前にある

 

(皆んながわたしの為に色々考えてくれて、そんな皆んなと一緒に食べたから。伝説のパパイアがあるとしたら、こんな味なのかも)

 

そんな気持ちに浸ってるが、それに水刺すのがヤラネーダだった

 

突然の雰囲気の変化に一同は察知した

 

 

 

 

 

「ヤラネーダ!!」

 

エルダとザリガニのヤラネーダが、農園の人達のやる気を奪っていた

 

「行くよ皆んな!」

 

「「「「「オーライ!」」」」」

 

 

 

「「「「「プリキュア!トロピカルチェンジ!」」」」」

 

「「「「「レッツメイク!キャッチ!」」」」」

 

 

「ときめく常夏!キュアサマー!」

 

「きらめく宝石!キュアコーラル!」

 

「ひらめく果実!キュアパパイア!」

 

「はためく翼!キュアフラミンゴ!」

 

「ゆらめく大海原!キュアラメール!」

 

 

「今日も元気だ!」

 

「「「「「トロピカル〜ジュ!プリキュア !」」」」」

 

 

「トロピカルスタート!」

 

『FLAMINGO!』

 

 

 

「もう、アンタ達と遊んでる暇無いんだから!今日のエルダは本気だよ!」

 

「ヤラネーダ!」

 

瞬間、ヤラネーダが目の前から消えた

 

「え!?」

 

消えたのではなく、超高速で動き回ってるが故そう見えてるのだ

 

「「「「「「ッ!」」」」」」

 

速さに撹乱させられるが、ギリギリ目で捉え切れ避けてみせた

 

「ハァ…あっ!?」

 

「ハァァ…クソ!」

 

フラミンゴ、ラメールの脚技もすんなり避けられた。

避けれるとはいえ、攻撃を当てるには至難の業だった

 

「ヤラネーダ!」

 

「危ない!」

 

『ぺけ!』

 

ヤラネーダはサマーとパパイアを狙うが、コーラルが防御に入った

 

「くぅぅ!!」

 

しかし耐え忍ぶで精一杯。反撃する暇なんて無い

 

「ぶっとびフラミンゴ──」

 

コーラルが惹きつけてる間に帝が攻撃しようとするも、瞬く間に帝の背後に移動した

 

「速ッ!?」

 

帝は攻撃を中断して回避に専念し、寸前で避けれた。

だが攻撃が頬に掠る

 

「どう?エルダのヤラネーダ強いでしょ?」

 

「パパイアは、パパイアは太陽の光を浴びて育つ!」

 

突然の話にエルダは意味を理解していなかった

 

「わたしは皆んなと出会って、プリキュア になって、太陽みたいにキラキラした冒険をした。ドキドキワクワクする物語にも負けない、トロピカってる物語を、皆んなと一緒にして来た!」

 

「何言ってんの意味分かんない!」

 

「わたしは、キュアパパイアってこと!皆んな、わたしに考えがある。ヤラネーダの周りから攻撃を!」

 

パパイアの指示通り、全員が一斉に囲い込んで仕掛ける

 

「周りから同時に一斉攻撃すれば、ヤラネーダは上に逃げる!」

 

帝達の攻撃は逃げられて外れたが、その逃げた先は空中。パパイアの狙い通りとなった

 

そのチャンスをパパイアは最大限に活かす

 

「フッ!」

 

ビームでヤラネーダの目を潰して視界を封じた

 

 

「ハートルージュロッド!」

 

「プリキュア !ぱんぱかパパイアショット!」

 

 

渾身の一撃で放ったぱんぱかパパイアショットが、あの超ゼッタイヤラネーダをダウンさせた

 

「パパイアを食べたパパイアは一味違う!」

 

 

「マーメイドアクアポット!」

 

「やる気パワーカムバック!」

 

 

「皆んなこの調子で!」

 

 

 

「マリンハートクルリング!」

 

「「「「「おめかしアップ!」」」」」

 

「「「「「エクセレン・トロピカルスタイル!」」」」」

 

「「「「「5つの力!海に轟け!」」」」」

 

「「「「「プリキュア!マリンビート・ダイナミック!」」」」」

 

 

「「「「「ビクトリー!」」」」」

 

 

 

 

 

////////

 

やる気パワーが元に戻り、収穫前のパパイアにも何事もなかった

 

「でも、伝説のパパイアは何処にも見つからなかったよ」

 

「え、マジで探してたの?あれ空想って理解してたよなまなつ?」

 

「見つかったよ。皆んなと出会って感じた、沢山のトロピカってる気持ち。それが、わたしにとっての伝説のパパイア」

 

それはいくら探しても見つからない伝説のパパイア。

けれどみのりは、その伝説のパパイアをとうとう見つけ出した

 

「演劇の台本わたしに書かせて。マーメイド物語じゃなくて"わたし達の物語"。それを書く事こそが、わたしにとって今、一番大事なことだから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その伝説のパパイアとは、ここまで一緒に築いて来た友達との物語




次回は総集編?

ここまでの拝読ありがとうございました
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