トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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今年最後の投稿が振り返り。良いね!

ではスタート!


第80話 わたし達の物語!トロピカる物語!

「という訳で、トロフェスまであと僅か!今日は劇の内容について話し合いたいと思いま〜す!」

 

この前みのりが書いてくれると言ってくれ、まなつの言うように今日はその劇のテーマを決める会議を開いていた

 

「みのりはどうなの?大体の構成は出来てるの?」

 

「あるけど皆んなの意見も聞きたい。だって、わたし達の物語を書くから」

 

「あと、劇のタイトルも決めないとね」

 

「タイトルね……『THE トロピカる部 美しき人魚の秘宝!』。何てどう?」

 

「甘いなローラ!『THE MOVIE REVOLUTION TROPICAL』なんてどうだ!」

 

「帝、厨二病には少し早いよ。もう少しだけ待って」

 

中二病(・・・)じゃなくて厨二病(・・・)なんすね…」

 

 

 

 

 

それからというものの、全員が案を出し合うも中々決まる事はなかった。

それどころか、余計に頭を悩ませる羽目となってしまう

 

「中々決まらないね」

 

「こうなったら中身を先に考えよう!そうすればタイトルも決めやすくなる筈だ!」

 

「実は本当にあった事を基にして話を作りたいと思ってるの。例えば、まなつとローラが出会ったのはどんな感じだった?」

 

タイトルはあとまわしにして、先に劇の内容の細かい部分を決める事にした

 

そこでみのりは参考までにまなつとローラの出会い話を聞く事に

 

「そうね、わたし達の出会い。あとまわしの魔女によって、壊滅寸前のグランオーシャン。その時、美しい人魚が立ち上がった」

 

 

『──ローラ、次期女王候補の貴女にお願いがあります。グランオーシャンを救えるのは貴女しかいません』

 

『──分かりました女王様!わたしが人魚と人間の架け橋となりましょう!』

 

 

ほぼ(・・)こんな感じよ」

 

ほぼ(・・)?」

 

「ちょっと話を盛ってないか?」

 

「つ、続きを話すわよ」

 

その辺についての事はローラ本人しか知らぬ為、あまり妙な事は言えなかった。

取り敢えず話の続きを聞く事をした

 

「人間の世界へ向かう途中、海の中でリップを拾った美しい人魚はやがてその持ち主の少女と出会う」

 

「そうそう、それがわたし!」

 

 

『──あんな所に美しい人魚が!運命の出会いだよトロピカってる〜!』

 

 

「あれ?そんな感じだったけ?」

 

「それでまなつがリップを初めて塗ってくれて、あの時初めてまなつの『トロピカる』って言葉を聞いたのよね」

 

「そのネタ使える」

 

今の話の中で使えるネタをピックアップしてメモを書き出す

 

「でもその後ヤラネーダが現れて大変だったのよ」

 

「そうそう、ローラがピンチになっていたから慌てて家から駆け付けたんだよ。あ、その時初めてプリキュア に変身したの!」

 

「その場には一応俺も居たんだけど…」

 

「あ、そうよ!帝も同じ日に出会ったのよ!」

 

「じゃあ帝、ローラとの出会いを教えて」

 

話の区切りもよく、まなつから帝へとバトンタッチとなった

 

「ローラとの馴れ初め話か」

 

「馴れ初め言うな」

 

「ローラとの馴れ初めは、俺が釣りをしていた時だったな」

 

「話聞いてる?」

 

 

『──何てカッコ良く、たくましく、凛々しい人間なの!嗚呼、どうかわたしの旦那になって下さるかしら?』

 

『──可愛くて、知的で、美しい人魚の貴女と共に過ごせるなら俺は人間を辞めたっていい!』

 

 

「てな感じで──」

 

「な訳ないでしょ!一字一句合ってないわよ!!」

 

「おかしいな、俺の記憶ではこんな感じだったんだけど…」

 

「その記憶がおかしいって言ってるのよ」

 

「そういえばローラって、最初帝君の事を『人間』って呼んでたね。今と比べたらかなり距離が縮まったね」

 

「う〜む、一応そのネタもメモ」

 

「ま、まぁそうね。帝との出会いの話はこれくらいで、さんごの話を聞かせなさいよ」

 

名前呼びに変わった話を切り出されて少し照れ恥ずかしくなり、ローラはさんごにへと話題を変えた

 

「わたしは、入学式の時にまなつ達と同じクラスになったんだけど、実はまなつとは前にPretty Holicで会ってたんだよね。あと、帝君とは幼馴染だからあまり新鮮味は無かったかな?」

 

「そのネタ使える」

 

「まなつとの出会いですよね?俺の新鮮味がどうこうじゃないですよね?」

 

「それで、わたしが初めてローラと出会ったのは水族館で皆んなとはぐれて迷っちゃって。その時聴こえて来た歌声を辿るとローラと出会ったの」

 

「歌に導かれて出会う。そのネタも使える」

 

その後は、自分の可愛いを信じれない事を打ち明け、それがきっかけとなりプリキュア として覚醒して共に戦う事となったのだ

 

 

 

 

 

部室で話すのも良いが、出会った事を振り返るならその場所に行ってみる事も良い事なので、一同は外に出る事にした

 

「あ、此処。あすか先輩に助けて貰った場所だ」

 

「そういえばそうだったな」

 

街中を歩いてると、偶々あすかと初めて出会った場所に行き着いた

 

「『名乗る程じゃないけど、滝沢 あすか』って言ってたな」

 

「そのネタ使える」

 

「使うのか!?」

 

「他にも『わたしは誰とも連むつもりは無い』なんてカッコつけちゃって!」

 

「カッコいいけどさ、将来の事を考えたら黒歴史だよな!」

 

「お前達が言うな」

 

これ以上変な事を喋る前に、強引に帝とローラの口を塞いでやった

 

「でも、わたし達がピンチの時に助けに来てくれて!」

 

あすかがプリキュア に変身したのは、部室が完成したその日。

帝達が特殊なヤラネーダ相手に苦戦している時に、颯爽と駆け付けたのだ

 

 

 

 

 

場所は変わり、みのりが初めてプリキュア に変身した博物館に辿り着いた

 

「みのりはどんな風に出会ったんだ?」

 

「わたしは此処の博物館で」

 

「此処でまなつ達と話してる時にみのりがやって来て」

 

「あの時は本当に驚いた。でも、ローラのお陰で一歩踏み出せた」

 

みのりの話を終えると、目の前でくるるんが自分もと主張して飛び跳ねていた

 

「くるるん!くるる〜ん!」

 

「分かってるって!くるるんとの出会いも忘れちゃダメだよね!」

 

そう言って全員くるるんとの出会いを思い出すが、総じて思い出したのは

 

「打ち上げられてたな」

 

「打ち上げられてたわね」

 

「打ち上げられてた」

 

「打ち上げられてたよね」

 

「打ち上げられてたよな」

 

「ネタとしては使えない」

 

打ち上げられてた事しか思い出せず、みのりもこの話は使えないと切り捨てた

 

「それじゃあ最後は、わたしの輝かしい変身について話すわ──」

 

がしかし、博物館の外から大きな音が聞こえた

 

 

 

 

 

その場に駆け付けると、アリスとチョウチンアンコウの超ゼッタイヤラネーダが空を泳いでいた

 

「わたしの華麗で輝かしい変身の瞬間をこれから話そうとしてる時に!」

 

「おや、タイミングが悪かったですか?では出直します。失礼します」

 

「やる気パワーは置いて行きなさいよ!!」

 

「え、中々ローラ様面倒ですね…」

 

「うるさい!!」

 

「「「「「まぁまぁ」」」」」

 

犬の様に喚くローラを宥めてから、それぞれパクトを取り出す

 

 

 

「「「「「プリキュア!トロピカルチェンジ!」」」」」

 

「「「「「レッツメイク!キャッチ!」」」」」

 

 

「ときめく常夏!キュアサマー!」

 

「きらめく宝石!キュアコーラル!」

 

「ひらめく果実!キュアパパイア!」

 

「はためく翼!キュアフラミンゴ!」

 

「ゆらめく大海原!キュアラメール!」

 

 

「思い出沢山!」

 

「「「「「トロピカル〜ジュ!プリキュア !」」」」」

 

 

「トロピカルスタート!」

 

『LA・MER!』

 

 

 

「ではヤラネーダ!行ってらっしゃ──」

 

 

「プリキュア !」

 

「「くるくるラメールストリーム!」」

 

 

帝とラメールは最早容赦無く技をぶつけた。そのまま押され続け建物に減り込んだ

 

「いくら何でも早すぎる様にも思えます。もう少し手加減を…」

 

「悪いがもうヤラネーダの浄化は作業と化してる!なぁ皆んな?」

 

「「「「「え、いやそれは…」」」」」

 

何で自分達に振ってくるのか困惑はしつつ、取り敢えず浄化を最優先する

 

「帝アレ!」

 

「あ〜アレだな!」

 

 

「「スカイハートクルリング!」」

 

「「マーメイドアクアステッキ!」」

 

 

水球が二つずつ帝とラメールの周りに現れ、ヤラネーダに向かって放つ

 

「ヤラネー!」

 

そこまでのダメージは通らなかったが、その表情は歪めれてた

 

「「ハァッ!」」

 

サマーとフラミンゴが追撃して倒し、コーラルとパパイアでヤラネーダを押さえ込んだ

 

「行くわよ!」

 

パレットを回しステッキの力を上げ、ヤラネーダの真上に大きな水球を生成する

 

「おりゃ!!」

 

ラメールがステッキを振り下ろして水球が落ちて行く

 

コーラルとパパイアも直前で避け、ヤラネーダだけを巻き込んだ

 

「回れ!」

 

帝はステッキを回して、ヤラネーダにぶつけて弾けた水をもう一度集め直して渦潮を作り閉じ込めた

 

 

「マーメイドアクアポット!」

 

「やる気パワーカムバック!」

 

 

「チャンスだ!さぁ一気に行くよ皆んな!」

 

 

 

「「「スカイハートクルリング!」」」

 

「「「「「おめかしアップ!」」」」」

 

「「マーメイドアクアステッキ!」」

 

「「「「エクセレン・トロピカルスタイル!」」」」

 

「「「「「「6つの力!空に羽ばたけ!」」」」」」

 

「「「「「「プリキュア!スカイビート・ダイナミック!」」」」」」

 

 

「「「「「「ビクトリー!」」」」」」

 

 

 

「それが空のリングの力。ゾクゾクして来ましたよ」

 

 

 

 

 

////////

 

ヤラネーダを浄化を終え、クレープを食べながらローラは話の続きをするであった

 

「グランオーシャンの女王様は、人魚はプリキュア になれないって言ってたんだよな?」

 

「そ、だけどわたしはプリキュア になれた。つまり人魚の常識を打ち破った訳よ!」

 

「あの時ローラは魔女の屋敷に連れ去られちゃったんだよね」

 

「でも嬴政…帝と一緒に協力してなんとか脱出出来たのよ」

 

 

 

 

 

「で、これをどう纏めるかだよな?」

 

色々と振り返って部室へ戻り時間は夕方。そろそろ決めないといけない時間帯になって来た

 

「そのままやってもダメだから、舞台は中世ヨーロッパの海辺の小さな街にする。ローラの役名はロザリア。何処か遠い国のプリンセスって事にして──」

 

「プリンセス!良いわねわたしにピッタリ!」

 

「そして修行をしに来た街でわたし達と出会う」

 

「わたし達はその世界で何をしてるんだろう?」

 

ローラの役は最初から決まってはいたが、帝達の役となるとどうなるか。

そこでまなつは、元気良く手を挙げて自ら役を言った

 

「はいはい!わたしは街で一番トロピカってる女の子!」

 

「じゃあわたしはお花屋さんとかやってみたいなぁ〜!」

 

「あすかは?」

 

「順当にいけばお城の衛兵か騎士かな」

 

「俺はやっぱ王様かな?その世界でも俺とローラはくっ付く!」

 

「いや現実でもくっ付いてないし。みのりはどんな役にするの?」

 

「わたしは、港の倉庫に事務所を構える名探偵……というのは仮の姿で、実は封印されたパパイアの秘宝の記憶を失ったドラゴン末裔で…」

 

「いやそれ設定盛り過ぎだろ」

 

「流石にキャラが浮かびますよ」

 

その後も、自分達の役に色んな後付け設定やシーンなど考え付くものを言い出してみる

 

そんな話し合いを見てさんごはふと思った

 

「でも不思議。一年前は皆んな知らない同士だったのに、今は六人でこんな風に笑って楽しく話してるなんて」

 

「うん、これはそんなお話。それがわたし達の物語。最初はバラバラだった六人が、出会って仲良くなってそれぞれ大切なものを見つけるってお話」

 

「皆んなが仲良しになるまでのお話って訳ね」

 

「なんか感動的だな」

 

「そこまでに至る話。面白そうだな」

 

「みのり、纏まりそう?」

 

「うん、頭の中で物語が動き出した。あとは書くだけ」

 

いよいよ劇のお話に色が付いてきた。

残りはそのタイトルだが

 

「あ!良いタイトル思いついた!」

 

「どんなどんな?」

 

「へへ、聞きたい?」

 

「焦らしてないで早く言いなさいよ」

 

「わたし達の物語。題して────」

 

まなつは大きくボードにそのタイトルを書いた

 

そのタイトルはその名の通り、皆んながトロピカった物語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───トロピカる物語!」




ここまでの拝読ありがとうございました!
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