トロピカル〜ジュ!プリキュア PICARO   作:シロX

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かなり久し振りの投稿です。結構他の小説で忙しいかったので、中々手が出せない状態でした

ではスタートです!


トロピカる部のみんなと一緒に

「トロピカる部復活!!」

 

「一人は除いてな」

 

まなつの家に集まって久々にトロピカる部の面々が揃ったのだが、帝の言う様に一人だけ居ない

 

「あすかね」

 

あすかだけいないのは訳あってなのだ。

あすかはもうすぐ高校を卒業し、その後はテニスでプロの世界に飛び立つ

 

そこで元トロピカる部達は、応援も兼ねての企画案を出す為集合しているのだ

 

「それにしても時間取れて良かったねローラ」

 

「あおぞら市に来るのにまた二、三年離れるから。やるとしたら今しかないからね。帝を介してみのりと相談したから」

 

「さて諸君、あすか先輩の為に何か案は考えて来たかね?」

 

みのりの眼鏡がキラリと光る。事前に、先ずは一つでも各自で考える様にしていた。

企画としては一つだけ決めるが、良い案があればそれを取り入れて複数やる事も考えている

 

最初に挙手をしたのはさんごだった

 

「スポーツの世界ってよく分からないけど、メイクする時間が無さそうにも思えるから、この機に沢山するのはどうかな?」

 

そういうプロの世界に入れば、確かに練習に時間を費やす事は大いにあり得る。一つの羽を伸ばすみたいな感じなのだ

 

次に手を挙げたのは帝

 

「これはローラと考えた案なのだが、羽休みとしてグランオーシャンに遊びに行くのは?」

 

「皆んななら、いつでも歓迎するわよ」

 

「そうなの!行ってみた〜い…けど」

 

珍しく押し止まったまなつ。それと同時に手を挙げて、自分が考えて来た事を話した

 

「最後はやっぱり、皆んなと部活がやりたいなぁ」

 

「それならわたしも。実は初めての部活動はお弁当作りだったから、それに称してまた皆んなで出来ればと」

 

まなつの意見に賛同しつつ、みのりはお弁当作りの提案をした。それがトロピカる部初めての活動内容もあり、思い出深いのもをチョイスしたのだ

 

「確かに良いかも!」

 

「ま、まぁグランオーシャンはいつでも歓迎よ」

 

「二人の案をまとめたそれで、決まりと言う事で良いか?」

 

まなつ達はそれに賛同し、それに向けての準備を始めるのであった。

あすかにもその事を伝え、了承も得ることが出来、都合の良い日にまたあおぞら中学に集まる事となるのであった

 

 

 

 

 

////////

 

「ではこれより、トロピカる部によるお弁当作りを始めて行きたいと思いま〜す!」

 

「この感じ久し振りだな」

 

「なら抱き着きましょうか?」

 

「それは遠慮しておく」

 

今日作ろうしてるお弁当は、当時と同じくるるん弁当。何もかも初めての部活動と同じ。

しかも今回は、ローラも最初から参加しているので流れもスムーズに出来る筈だ

 

「帝、お料理の腕は上がった?」

 

「愚問ですよみのりん先輩。勿論上がっているに決まって──」

 

「上がってませんよ」

 

帝の言葉を遮ってさんごが言い切った。少し静寂な空間となるも、すぐに帝は口を開けてる

 

「上がっているに──」

 

「上がってないよ」

 

悲しい事に、一番近くで見ているさんごからそう言われてはこれ以上何も言い出せず、みのりは静かに帝の肩に手を置いて悟った様な目で同情してくれた

 

「じゃあさんご、わたしとくるるん作ろっか!」

 

「うん!」

 

まなつとさんごはお米を持ってすすぎ洗いの準備に取り掛かり、みのりとローラは別の準備をする。前と同じく、二人は卵を幾つか手に取る

 

「みのり割れるの?」

 

「今回は大丈夫。練習して来たから」

 

しかし、言葉とは裏腹に卵を持つ手は震えており、「割る」というより握り潰してボールの中へと投下された

 

進歩が無く、見てられなくなったローラは思わず両手で顔を覆う

 

「一緒に作りましょう」

 

結局みのりは、ローラと一緒に作業を始めた。

まなつとさんご、みのりとローラと来たら自然に帝とあすかがペアとなる

 

このあまりにも対極的なペアに、まなつ達は息を呑む。あすかにかなり負担が掛かる事は目に見えて分かるが、それをどの様にして中和するか誰にも分からない

 

「うっわあそこ凄いわね」

 

「あすか先輩なら何とかなる!」

 

「なんか、一番あすか先輩が負担掛かりそうな…」

 

「言ってしまえばわたし達はその分楽になる」

 

「こっちにも爆弾抱えてるのよ。全然楽じゃないわ」

 

まなつ達が雑談混じりで作業を進めてく中で、帝とあすかペアも作業に取り掛かる

 

「おかず作っていくぞ。準備はいいな?」

 

「任せて下さい」

 

この二人がまず調理するのはウインナー。しかもそれもタコさんの形にする。とりわけ簡単なものだ。

といはいえ帝だ。ただ調理するというだけで、今まで幾つも問題を起こして来たモンスターだ。細心の注意を払って取り組まなければならない

 

「いいか帝、タコさんを作るにはこうやってすれば…ほらな?」

 

見本として一つだけあすかが目の前で披露してくれた。綺麗に切れ目を入れており、火を通せば仕上がれば良いもので出来る

 

次は帝の番だ。ウキウキで包丁を手に持ってウインナーに切れ目を入れていく。そこで少しあすかは驚く

 

意外にもちゃんと調理をしており、特にこれといった問題は見受けられなかった。さんごが言うほどまでに、そこまで酷くはない。今のところは

 

包丁を手に持って切るだけが調理とは言わない。その他にも過程はあるのだ

 

そこんところにも注意しなければならない。聞いた話では帝は一度、家庭科の授業で火事の騒動を起こしている。恐らくだが、さんごがそこに危惧している

 

なので、帝が火を扱う際は監視をしないといけない

 

「よし、火を通しますよ!」

 

フライパンを取り出して、ガスコンロの火を点火する。ある程度熱が行き届き、少し早い気もするが油を敷く

 

これで下準備は完了。後は見計らってウインナーを投げ入れるだけ

 

「帝、もう入れていいぞ」

 

「は〜い」

 

フライパンに入れて、コロコロと中で転がして充分に中まで火を通していく。菜箸で偶に突きながら様子を見ていく

 

「…」

 

かなり身構えて警戒はしてたが、そこそこにちゃんと出来ている。いや、ウインナーくらき出来て欲しいのだが、思わず歓喜するくらい帝の成長ぶりは凄い

 

(まさか最後に、帝のこんな姿を見られるなんて…)

 

あすがウルっと来てしまう直前で、帝から声が掛かる

 

「あすか先輩出来ましたよ。少し失敗しましたが…」

 

「気にするな。わたしから見ても充分だと思……は?」

 

帝の完成品を見て、そんな声が出てしまった

 

「待て待て待て!何で…何でちょっと目を離した隙に全部焦がしてんだ!!」

 

一体何がどうなっているのだろうか。目を離していた時間はそこまで長くない。寧ろ短いのだ

 

だというのに、振り返れば「あらま不思議!一瞬でウインナーが黒くなりました〜!マジック成功〜!」並のものだ

 

何故こんなすぐに焦がしてしまったのか原因を探る。案外簡単に見つかった

 

コンロのダイヤルを見れば、強火MAXまで回されていた

 

気持ちは分かる。火を強くすればその分時間が短縮されて、次の工程に移れる。他の人の手伝いだって出来る。

だがもう少し考えて欲しい。料理というものは、時間を掛けてじっくり作った方が美味し物もあるという事を

 

帝は今、「え?俺何かやらかしましたか?」の表情でこちらを見ている。悪意は無い筈なんだ。無自覚というものは本当に恐ろしいものだ

 

「分かった。帝、わたしと一緒に手取り足取りやろう。上手く調理が出来る道がそれしかない」

 

「大丈夫ですよ。俺の事は気にせず、あすか先輩は他の事をしていて大丈夫──」

 

「お願いします!一緒に調理させて下さい!!」

 

 

 

 

 

////////

 

「これで、完成!」

 

まなつが最後にくるるんのお目めである、グリーンピースを乗せてようやくくるるん弁当が完成した。

初めてした時と比べて時間はあまり掛からなかった。

皆んなちゃんと成長しているのが目に見えて分かる

 

「あすか先輩、久し振りの部活どうしでしたか?楽しめました?」

 

「充分過ぎるくらい楽しめた。まぁ、それと同じくらいハラハラもしたが…」

 

「それは良かったです!じゃあこのお弁当は部室で!」

 

「そうだな!」

 

それぞれお弁当を手に持って、あすかを先頭に部室へと向かうのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家庭科室を出る直前で、あすかは振り返って皆んなの顔を見る。そして、その姿を見て笑みが自然と溢れるのであった




次回は成長した帝とローラとの絡み話です。また次回まで時間は掛かると思われますが、その時まで待って頂けると嬉しいです!

ここまでの拝読ありがとうございました!
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