日本神話の神殺し   作:ホムヒカ

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悪魔の情報

「ここが剣道場だよ」

 村山さんに案内されて、私は剣道場に来ていた。

 

「結構広いですね」

「まぁね。うちの剣道部、結構強豪だから。ちょっと剣道場の中で待ってて。私、着替えに

 行ってくるから」

「わかりました」

 そう言うと、村山さんは剣道部の更衣室がある所に歩いていった。私はそれを見送って、

 剣道場の中に入った。剣道場ではすでに部員の生徒達がおり、私はすれ違う部員の人に

 礼をした。そして、私は打ち合いをしている部員を見ているとある人物に目を付けた。

 

「(あの男....悪魔ですか....)」

 その男は整った顔をしており、女子部員達の何人かは黄色い声を上げていた。

 

「(普通の人にはやっぱり気づかないですか....上手い事紛れ込んでいますね....)」

 そう思いながら、私は金髪の男をじっと見ていた。すると....

 

「天崎さん! お待たせ!」

 私の後ろに村山さんがいた。

 

「村山さん」

「遅くなってごめんね。それよりも、何をじっと見てたの?」

「金髪の彼ですよ。部員の人や部員じゃない人が黄色い声を上げていたので」

「あぁ! 木場君のこと。木場君はウチの学校で一番モテる人なんだよ!」

「....そうなんですね」

「(魅了系の魔力は感じられない....ただ普通にモテているだけですか....)」

 私は観察を続けながらそう思った。

 

「村山さん、彼は強いのですか?」

「もちろん強いよ! 男子の中では一番じゃないかな?」

「そうですか。なら....」

 私は立ち上がって木場という悪魔に話しかけた。

 

「少しよろしいですか?」

「えっと....君は....」

「今日この学園に転入した天崎 美夜といいます。木場さんでしたか? あなたはこの剣道部でも

 かなりの実力があるように見えました。良ければ一戦、お相手していただいても?」

「えっと....ごめんね、この後オカルト研究部の活動があってすぐに行かないといけないんだ」

「....そうですか。では仕方がありませんね。またの機会にでもお願いします」

 そう言うと、木場という悪魔は荷物を持って剣道場を去っていった。

 

「(オカルト研究部....怪しさ満点ね)」

「村山さん、オカルト研究部っていうのは?」

「うーん....私達も詳しくは知らないの。でも木場君とリアス先輩、姫島先輩と搭城さんが

 部員という事だけは知ってるよ。部長はリアス先輩で副部長は姫島先輩だよ」

「(姫島....あの家の娘ですね。それに部長の名前....外人っぽいですが)」

「村山さん、リアス先輩の下の名前は何て言うんですか?」

「リアス先輩? グレモリーだよ」

「そうですか....」

「(当たりですね....)」

 私は名前を聞いて、確実に悪魔であることが分かった。

 

「(一日にしては十分な量の情報ですね。後は、相手がどれほどの実力を持っているかですね)」

 そう考えながら、私は少しだけ剣道部の体験入部をして家に帰った。

 


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