松本駅を後にして、僕と美晴さんは名古屋を経由して京都駅に到着した。
「やっと帰ってきましたね!」
「長旅お疲れ様でした」
「こちらこそ、わたしを誘っていただき、ありがとうございます……」
少し長い旅だったかもしれない。
でも、たくさんの思い出が詰まった、素敵な旅だった。
そう実感している。
そして最後に、僕はもう一つ思い出を作りたかった。
「美晴さん、少し、京都駅を散策しない?」
「はい!」
美晴さんと夜の京都駅を散策することに。
そこには、今まで見たことのない夜景が広がっていた。
「わぁ……綺麗……」
美晴さんがうっとりしている。
その目の前には、無数ものライトで飾られたイルミネーションがあった。
大階段の前では、季節に合ったイルミネーションのPVが僕らを彩る。
それは、一瞬であったとしても、僕らの心には残り続ける。
「マネージャーさん、私とこれが見たかったのですが?」
「せいかーい!」
その瞬間、美晴さんが僕のことを抱きしめた。
この旅何度目だろう。
でも、何度だって、嬉しい。
だって、美晴さんだから。
「マネージャーさん、ずるいですよ……マネージャーさんだけ知ってて……」
美晴さんは少し怒っているような感じだった。
少し不安になるが……
「でも、マネージャーさんはその景色をわたしと共有してくれる。それが一番嬉しいです……」
「うん……ありがとう……僕も一番に美晴さんに見せてあげたいって思ってるから……」
この事実は変わらなかった。
だって、好きなんだもん。
「マネージャーさん、わたしは今、すごく幸せです……」
突然言われて、びっくりする。
でも……
「うん……僕も……」
これはずっと、変わらなかった。
美晴さんは泣いていた。
それにつられて、僕の目からも涙が零れ落ちた。
でも、それは悲しいことなんかじゃなくて、幸せの涙だった。
2人でぎゅっと抱きしめる。
それは、今までで一番強く抱いていた。
その後、2人で空中径路へ。
そこには夜の京都ならではのイルミネーションが照らされていた。
ただ、空中径路は高いところにあって、僕は高所恐怖症。
だから……
「美晴さん……怖いから……手、繋いでいい?」
「はい、もちろんです……」
美晴さんが快く引き受けてくれた。
美晴さんと一緒に歩く空中径路は少し怖かったけど、楽しかった。
途中で止まって、2人で京都タワーを眺めたりもした。
そんな2人だけの幸せな時間がゆっくりと流れていく。
周りを彩る光に照らされて、スポットライトを浴びているかのようだった。
空中径路を渡り終わり、エスカレーターを下りる。
そこにはピアノが置かれていた。
時間の関係で弾かないけど。
そこで……
「マネージャーさん……」
「ん?」
「わたしをパートナーに選んでくれて、ありがとうございます……これからもずっと、ずっと……よろしくお願いします」
「うん……こちらこそ、パートナーになってくれてありがとう……これから先、ずっと、幸せになろう」
お互いの感謝の気持ちと、決意を交わす。
あの日、結婚式が行われていた場所で、2人で唇を合わせた。
この時間が、ずっと、ずっと……続いてほしい。そう思った。
甘く、切ない時間がゆっくりと流れていく。
ペアリングが京都駅の照明に照らされて、光り輝いていた。
皆さん、こんにちは。おみです。
この度は「あの日、幸せの花が咲く Op.12」を読んでいただきありがとうございます。
最後は京都駅でっていうのはずっと僕の中で考えていました!(リアルでは行けませんでしたが)
京都駅のイルミネーションは本当に綺麗なので、是非みてほしいです。
また、最後に出てきた「結婚式が行われていた場所」については、「幸せに、花を添えて」を読んで頂ければ嬉しいです!
さて、このシリーズも終わりましたが、好評なら、続編を出そうと思いますので、お楽しみに!(多分続編出します)
それでは次回の連載小説でお会いしましょう!
ここまでの読了、本当にありがとうございました!