その次の日は八戸に移動して、秘境駅で降りた。
「ここ……は?」
「ここは八戸線の有家(うげ)駅。秘境駅だよ」
「周りに何もない……こんな駅、初めて見ました……」
「意外と全国津々浦々にこういう駅はあるけど、有家駅は海が近くにあるからすごくいいなぁって思って」
「それで……」
「うん。それに、この駅は地元の人か鉄道ファン以外の人はあまり降りないから、こんな風に2人きりで過ごせるからいいかなって」
「うふふ、マネージャーさんらしい」
実は、僕は恥ずかしがり屋であまり人前でというのを嫌うタイプ。
だから、こう言った秘境駅で2人で過ごす時間の方が好きだ。
人の目を気にしてたら、何もできないって言うけど、僕はどうしても気になっちゃう。
だからなのかな。こういう駅で2人で、2人だけの景色を見つめることが、僕はすごく好きだし、その時間を大切にしたいって思う。
有家駅は周りにほとんど何もない。
さざなみの音が聞こえる。
静かに聞こえる。
近くの砂浜に2人で座って海の景色を眺める。
「マネージャーさん」
美晴さんが僕の方を見て……
「わたし、実は不安なんです。マネージャーさんがそばにいない生活が……」
美晴さんらしくないことだった。
美晴さんでも、こんなことを考えるんだって。そんなふうに思った。
それでも、それは僕も同じ……
「僕も、それは同じ……でも、やっていくしかない……だから……頑張ろう?」
「うふふ、そうですね。頑張りましょう!」
2人だけでこうして話せる時は、お互いの思っていることをありのままに話せるのがすごく好き。
それでも、やっぱり「美晴さんといる時間が少なくなっている」ということはどうしても考えてしまう。
さざなみの音がよく聞こえてくる。
それが僕の心を少しだけ浄化してくれる。
少し海に目をやると……
「あ、サーフィンしてる人がいる」
「寒くないのかしら?」
「どうなんだろう……」
そんなことを考えていたら美晴さんが、サーフィンをしている人を写真に撮って……
「これ、莉子に送ろっと……」
そう言って美晴さんは莉子にサーフィンをしている画像を送った。
「莉子、どんな反応するから」
「きっと、『私もやりたーい』とか思ってるんじゃない?」
そんなこもを話していたら莉子から返信が来て……
『私もやりたーい』
って返ってきて、2人で大笑いした。
日が沈みかけているころ、2人で少し有家駅周辺を散策する。
静かで、何もない秘境駅。
そんな駅って、隠されているみたいな感じで、僕はすごく好きだし、美晴さんと、思い思いの時間を過ごせるから、この時間がすごく好き。
今日は綺麗に晴れていたから、夕日がすごく綺麗だった。
「あ!夕日!」
「綺麗だね」
「明日はどんな一日になるのかしら。うふふ」
外は夕日が僕たちを照らす。
そらが赤く染まる。
でもそれは、僕らが一緒にいる時間のカウントダウンでもあった。
みなさん、こんにちは。おみです。
この度は「あの日、幸せの花が咲く Op.4」を読んでくださりありがとうございます。
東北は寒いです!
正直言って舐めてました本当にごめんなさい()
さて今日から遠征も本章へと突入しました!
ここからまた頑張ります!
明日はどこに行くのでしょうか?(もう方面は知ってる人も多いだろうけどw)
それでは次話もお楽しみに!