あの日、幸せの花が咲く   作:おみのSS部屋

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Op.6 奇跡

大船渡で泊まった翌日は、BRTというバスを使ってとある場所へ。

その場所は……

 

「ここだよ」

 

「ここは、奇跡の一本松ですか?」

 

「そう!あの日、この陸前高田市の沿岸は津波で多くの建物が流された。その時、ここには沢山の松があったのだけれど、その松も流されてしまったんだ。その中でたった1本だけ残ったあの松が、『奇跡の一本松』と呼ばれているんだ」

 

「なんだか……すごい偶然ですね……」

 

「この一本松は被災地の希望の灯火だったに違いないと思うよ」

 

奇跡の一本松は震災後、一番の復興の灯火だったに違いないと思っている。(個人的偏見です)

津波に負けず、残ったたった1本の松。

これを大切にするプロジェクトも行われている。

実はその松の目の前まで行くことができる。

2人でその松の目の前に向かった。

 

「すごい……」

 

「わぁ……」

 

実は僕も奇跡の一本松を見たことはない。

なので、今日初めて見た。

 

その大きさは僕の予想を超える大きさだった。

2人で奇跡の一本松を眺めながら……

 

「美晴さん」

 

「なぁに?」

 

「僕と美晴さんが出会う確率って、どのくらいだと思う?」

 

という何気ないクイズを出してみた。

 

「えっ?どうしたんですか?急に……」

 

「少し考えてみてほしい」

 

「うーん……1%くらい?」

 

「正解はね、限りなく0に近いんだ」

 

「もう、そんなのわからないじゃないですか〜」

 

美晴さんが少し不満げな顔をする。

 

「美晴さんにもこれを解けって言っているのではなくて、僕と美晴さんが出会う確率も、この一本松のように、奇跡なんだよっていうことを伝えたくて……」

 

そのまま美晴さんが黙り込む。

風が吹いて松が揺れている。

そんな中、風の寒さを一気に変えるくらいの暖かさが僕を包む。

 

「マネージャーさんに出会えた奇跡、これからも大事にしたいです」

 

美晴さんがぎゅっと僕のことを抱きしめた。

 

「うん、僕も大事にしたい。だって美晴さんは特別だから……」

 

「うふふ、わたしもです……」

 

2人だけのかけがえのない時間。

これが思い出に変わる。

そこでまた、美晴さんを思う気持ちが一段と強くなる。

 

そして、そのあとは岩手津波継承館に行った。

そこには、津波が起きた時に破壊されたものの現物が残っていて、リアルのものを見ることができる。

また、実際の津波に関する映像など多数あり、あの日を後世に残そうという取組が行われていた。

その時、僕の心の中で1つの意思が固まった。

 

僕は直接、人の命を救うことはできないし、そのことについては学んでいない。

それでも、研究や分析から人の命を救うことはできるのかもしれない。

そう思ったし、そう思わせてくれる場所だった。

 

そして美晴さんにこう言った。

 

「美晴さんと、今日ここに来れて良かった」

 

「うふふ、わたしもです」

 

「この出会えた奇跡を大切に、これからもよろしくね」

 

「はい!よろしくお願いします!マネージャーさん!」

 

出会えた奇跡を大切にしたいし、この関係を崩したくない。

出会いという一つの奇跡が生んだ決意を胸に、奇跡の一本松をあとにした。




みなさんこんにちは。おみです!
投稿するのが遅くなってごめんなさい……
ちょっと今日はバタバタしてまして……
さて奇跡の一本松に行きましたが、本当に行って良かったと思ってるので、みなさんも行って欲しいです。
そして、津波の恐ろしさを知っていただければと思います。

それでは次話もお楽しみに!
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