生徒会の庶務   作:高坂遼

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サブタイ決めるのに時間かかったなぁ・・・。
考えに考えて決めたのがコレ・・・センス無ぇorz


第六話 旧友との再開

「やっぱり、柊か!」

 

 ソイツ・・・国柴(くにしば)雅人(まさと)は大声で僕の名前を叫ぶと、僕のところへ走り出してきた。

・・・なんていう偶然なんだろう。まさか、こっちに来た初日にこんなところで昔の知り合いに合うなんて・・・。

 

「お前!この2年間今まで一回も連絡しないで一体何やってたんだよ!」

「え、えっと・・・」

 

 僕は雅人に詰め寄られて僅かに後ろに下がりながら目線を逸らす。言われている事は反論のしようがない事実だから、余計に返答に困る。

 取り敢えず何か言おうと口を開こうとするが、

 

「あ、あの・・・先輩」

 

 真冬ちゃんが僕の後ろに隠れるように移動しながら、僕に声をかけてくる。

僕は取り敢えず後ろを向いて彼女に雅人の事を言おうとしたが・・・

 

「・・・おい、柊」

「なんだよ雅人。聞きたいことがあるのは分かるけど今は真冬ちゃんの方を先に・・・」

「誰だその可愛い子は!」

 

 ・・・えー。

 

「あれだけ美少女達に囲まれてハーレム作っていい思いをしていたというのにお前はまだ女の子を、彼女を欲しがるか!しかもこんなに可愛い女の子を!」

「言いたいことが山ほどあるが、別に僕は女子を欲しがってる訳じゃないし美少女とやらに囲まれていた記憶も無いぞ。誰の事だよ」

「勿論佐伯と椿ちゃんの事に決まってるだろ!」

「片方妹だし。もう片方だってただの幼馴染だし。別にハーレムじゃ無いだろ。この子だって別に彼女でもハーレムメンバーとやらでも無い。そういうのは別に専門の奴がいるから」

「何・・・だと!?誰の事だ!答えろルドガー!」

「知らん、そんな事は僕の管轄外だ。って何やらせるんだ。後誰がルドガーだ」

「何?どうしたの楠木?」

 

 なんかいつの間にか不毛すぎる会話となっていたこの場に会長達がやってきていた。まあ、あれだけ大声で喋っていれば無理もない。

 

「あー・・・えっと、コイツは・・・」

「柊!お前という奴は一人二人では飽き足らず六人も囲うつもりなのか!」

「だから誤解を生むような発言は止めろって・・・」

「そうだ!コレは柊のハーレムじゃない!このメンツこそ、俺のハーレムだったんだよ!」

「別にお前のものでも無いだろ!いつあたし達がそんな事を言った!?」

「ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー!」

「誰だか知らないけどアンタも信じんな!」

 

 ・・・文章だと分からないかもしれないけど、盛大にカオスな状況である。何でこんなに簡単に溶け込めてるんだよ雅人は・・・。

 

「取り敢えず、そろそろ話を戻していいか?雅人」

「ん?ああ、そうだったな。つい可愛い女の子を見てテンション上がってたからすっかり忘れてた。えっと、国柴雅人です。コイツとは、まあ友人みたいなものです」

 

 宜しく、と雅人が頭を軽く下げると他のメンバーも軽く自己紹介をする。

 

「で、そうだ。結局お前は何で・・・」

「・・・それについて、なんだけどさ」

 

 僕は雅人の言葉を遮る。

話したい事は確かに山ほどあった。でも、今・・・皆の前ではあまり言いたい事では無かった。

 

「色々と話したいこともあるし、後でこの近くのお店で会わないか?」

 

 雅人は僕の言葉に何か言おうとしていたが、僕の顔をじっと見ると

 

「・・・分かった。それじゃ、後でな」

 

 そう言うと、雅人は僕たちに背を向けてその場を去っていった。

そして、その姿を見届けた後、僕は会長達に一言。

 

「・・・ってわけで申し訳無いんですが、僕、少し用事が出来てしまったので、しばらくここを僕抜きで見て回っててくれませんか?ここより上の階にまだ観光できるスポットがありますから」

「え?で、でも・・・」

「すみません。直ぐに終わりますから」

「あ、ちょっと楠木・・・」

 

 僕は会長達に頭を下げ若干強引に会長達から離れると、雅人の少し後を追った。

 

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「ごめん」

 

 僕が東京タワーから降りて来ると、そこから出た少し先に雅人が待っていた。

 

「・・・で?何であの子達からわざわざ離れて話なんかしようと思ったんだよ」

「・・・」

 

 僕は何も言わずに・・・いや、言えずに俯いてしまう。

その様子に雅人は少しため息を吐く。

 

「もう気にするなよ・・・っていうのは流石に無理か。でも、そんなに自分の事をひた隠しする必要なんて無いんじゃないか?」

「でも・・・」

「お前が思ってるほど人間って冷たい奴ばかりじゃない。少なくとも俺はそう思うぜ?」

「そんなの分かってる。むしろ会長達は優しすぎる位だよ。でも・・・だから、僕は・・・」

「・・・気になってたんだけど、その『僕』ってなんだよ。ずっと『俺』だっただろ?」

「・・・」

 

 その問いに、僕は少し間を空けて、呟くように答える。

 

「あの事件があって、『俺』は自分の何もかもが嫌だった時期があったんだ」

「・・・知ってるさ、一応な」

「それで、ある日『俺』はこう思ったんだ。『俺』さえいなければ、誰もこんなことにならなかったんじゃないかって、さ」

「・・・」

「だから、僕は『自分』を徹底的に壊した。一時期は髪とかもこの色じゃなくて、染めてたりしてた時期もあったくらいさ」

「・・・2年の間音沙汰無しだったのもその口調もそれが原因か?」

「ああ。そうすればきっと椿も明凛も幸せになるって思ってた。この『目』と『口調』も最初はそうだったよ。今は償いのためだけどな」

「償い?」

「・・・教えてくれた人がいたんだよ。そんなの無意味だって。そんな行動に何も意味無いってさ」

 

 僕はそう言いながらある人を思い浮かべる。あの人にあってなかったらきっと今頃は僕はこうして雅人と喋ってる事なんて殆どあり得なかったと思う。

 

「それを知って、僕はそういう考えは止めた。でも、罪は罪だから。いつか必ず償わなきゃいけなかったから。彼女達への償いの形を見つけるまでは、せめて忘れることのないようにしようって思ったんだ」

「その結果がそれか?」

「ああ」

 

 僕は頷いた。

・・・人をあれだけ傷つけておきながら今更贖罪なんて烏滸がましい事かもしれないって事は分かっている。でも、それでも僕は罪を償う事だけはしなければならないとそう思っていた。

 

「・・・佐伯も、椿ちゃんもそんなの望んでる訳無いだろ」

「・・・」

「2年間、あの二人はお前の事ずっと心配してたんだぞ・・・」

「・・・そっか」

「そっかって、お前な!」

「分かってるよ」

 

 雅人が叫ぶが、僕はそれを遮る。

雅人も、その言葉にハッとなってまた心を落ち着かせる。

 

「二人が心配してる事なんて、分かってる。でも、だったら僕はどうしたらよかったんだ?他にどうやってやればよかったんだ?」

「・・・」

「・・・僕には、それくらいしか思いつかなかったんだよ」

 

 どうしようもない選択肢だって分かっていても、それしか思いつかなかった。

だから僕は、その選択肢を選んだ。その結果が分かっていても。

・・・僕は、それだけどうしようもない人間だったから。

夏の日差しが照りつけるその通りの中で、僕と雅人は何も言わずにただ立っているだけだった。

 




取り敢えずこれで一日目は終了。中途半端ですんません。
次回からは二日目。一応これ、生徒会小説のPRでやってきてたんですよ?
なので、二日目はPR編。何をやるかはお楽しみに。
更新頻度について
取り敢えずしばらくは週2でいくかと。
学校終わってもう少し頑張れたら週3にするかも。

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