生徒会の庶務   作:高坂遼

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放送する生徒会①

「他人との触れ合いやぶつかり合いがあってこそ、人は成長していくのよ!」

 

いつも通り、会長は何かの本の受け売りをその小さな胸を張って披露する。

 

「どういう意味ですか?それは?」

 

 よく意味が理解できなかったため、聞き返す。すると、会長はホワイトボードに議題を記し、「これよ!」と、バンッ!とボードを叩く。

 

「・・・ラジオ放送?」

 

 ホワイトボードには、自分の目が確かであればそう書いてあるが・・・。しかし、やはり意味が分からない。紅葉先輩も椎名姉妹も鍵も、理解できずに不思議そうな顔をしている。会長は胸を張ったまま続ける。

 

「そう!これからは生徒会で、ラジオをやろうと思うの!」

「ら、ラジオって・・・音楽かけたり、喋ったりする、あのラジオですか?」

 

 真冬ちゃんが少し怯えながら訊ねた。真冬ちゃんは気弱で引っ込み思案だから、あまりラジオとか目立つのは好きではないのだろう。

しかし、会長は当たり前のようにこう答えた。

 

「そうよ。そのラジオ。」

「・・・あの、なんで生徒会がするんですか?そういうのは、放送部とかの仕事だと思うんですが・・・。」

 

 鍵の言う事ももっともだ。鍵だけでなく、この生徒会にいる約一名を除いた人間が全員そう思っているだろう。・・・約一名に当たる、常識の無い会長を除いて。

 

「何言ってるの!生徒会って、生徒をまとめる立場にある組織よ!政見放送みたいなものもたまにはしないといけないわ!」

「政見放送なんて言葉、よく知ってたわね。アカちゃん。よしよし、いい子いい子。」

 

紅葉先輩が子供をあやすように会長の頭をなでる。会長は気持ちよさそうに目を細める。そのままこの会議の事を忘れてくれればよかったのだが、すぐにハッと我を録り戻し「うがー!」と紅葉先輩の腕を払う。ちっ。

 

「政見放送ぐらい、知ってるよ!子ども扱いしないで!」

「そうね。アカちゃん、ごめんなさいね。」

「わ、分かればいいのよ。」

「・・・そういえば昨日、高視聴率クイズ番組で『政見放送』をテーマに問題が出てたりしましたけど・・・。いえ、なんでもないです。」

「・・・・。」

 

 ・・・鍵、そういうのは気付いても言ってやらないのが優しさだと思うんだが・・・。だが、これで一つはっきりした。まあ、いつも通りではあるが。やはり、今回の事も会長の思い付きらしい。しかし、会長は一度言い出したら聞かない。他の皆もそれがわかってるらしい。

 

「・・・と、とにかく!政見放送よ!」

「まあ、文句言ってもやるんだろうけどよ・・・。でも、なんでラジオなんだ?映像の方がいいんじゃねーの?」

「それも考えたけど・・・放送部に押しかけたら、『今渡せる機材はこれしか・・・』と泣かれたから、ラジオなの。」

「か、完全に準備されちゃってます・・・。」

 

 どうやら放送部は権力に負けたようだ。いつの間にか配線関係などは設置し終わっていて、会長はそれぞれに一つずつマイクスタンドを設置した。・・・真冬ちゃん、あと顔も知らぬ放送部の方々、ご愁傷様です。

 

「ほら、最近は声優さんのラジオも増えたじゃない。美少女がたくさん集まって喋っていれば、皆大満足のはずよ。」

「会長。声優やパーソナリティ、そしてリスナーをなめているでしょう。」

「可愛い声でキャピキャピ喋りあってれば、男性リスナーなんてコロリと騙されるはずよ。」

「謝れ!俺以外の男性に謝れ!」

「杉崎は騙されるんだ・・・。まあ、六人もいれば会話に尽きる事も無いでしょう。大丈夫大丈夫。いつも通りに喋ればいいんだから。」

「いつも通りといっても・・・。」

「あ、杉崎はあまり喋らないでね。存在がすでに放送コードに引っかかってるんだから。」

「ひでぇ!」

 

 まあ、鍵は普段通りに喋ったらエロ発言しかなくなるだろう。そうなったら、とてもこの時間に放送できるものではなくなる。

そうこうしているうちに、どうやら準備が完全に終わったようだ。部屋の片隅ではノートパソコンが起動している。どうやら、この放送は録音放送のようだ。・・・なら、多少の問題があっても編集という手段で対処できる。いざという時は、誤ってデータを消してしまったとでもいえば・・・まあ会長は不機嫌になるだろうが・・・放送を流さなくて済む。あ、でも政見放送なら編集するのはだめだったか・・・。面倒だな・・・。

 真冬ちゃんはすでにあきらめているらしく、マイクをつんつん突いている。・・・あのテンションでラジオとか大丈夫なのか・・・。

 紅葉先輩は「コホン」と咳払いをして喉の調子を確かめている。やると決めたからには手抜きする気はないらしい。・・・まあ、紅葉先輩らしいといえば、らしいけども。

 鍵や深夏さんはすでに落ち着いて、放送の開始を待っている。まあ、いつもクラスでいろいろな奴と喋っている二人だ。校内放送位で緊張するほど軟ではないだろう。

 

「さあ、始めるわよ!」

 

 会長が声を上げ、何か手元に据え付けられた大量のスイッチの一つを押す。

 

・・・はあ、仕方ない。こうなったら僕も覚悟を決めてやるしかないな・・・。

 

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ON AIR

 

桜「桜野くりむの!オールナイト全時空!」

鍵「放送範囲でけぇ!」

柊「とても政見放送のラジオのタイトルには聞こえないな・・・」

 

♪オープニングBGM♪

 

桜「さあ、始まりました。桜野くりむのオールナイト全時空」

紅「夜じゃないけどね」

桜「この番組は、富士見書房の一社提供でお送りします」

夏「どうしたんだ富士見書房・・・。無駄な投資も甚だしいな、おい・・・」

桜「まあ、ギャラもゼロ円だし、機材も放送枠にもお金かかってないから、スポンサーにしてもらうことは何もないんだけどね」

冬「じゃあなんで提供読んだんですか・・・」

桜「それっぽいじゃない。うん、今のところ、とてもラジオっぽいわ」

冬「・・・はぁ。良いですけど」

桜「こら、真冬ちゃん!そんなテンションしゃ駄目よ!リスナーは、もっとこう、女の子の元気な会話を望んでいるんだから!」

冬「そ、そうでしょうか・・・」

桜「うん、男子リスナーなんてそんなもんだよ」

鍵「こらこらこら!なんでリスナー見下げた発言すんの!?生徒にケンカ売ってんの!?」

桜「パーソナリティあってのリスナーじゃない」

鍵「リスナーあってのパーソナリティだ!」

柊「なんか鍵が物凄く真っ当な発言してるな・・・」

夏「すげぇ!ラジオ効果すげぇな!」

桜「・・・そうね、私が間違ってたわ、杉崎」

鍵「分かればいいんですよ、分かれば・・・」

桜「そうよね。やっぱり、ある程度媚びておいた方が得よね。うん、私、大人」

鍵「だから、そういう発言を堂々としちゃ駄目だって(桜)「お便りのコーナー!」無視!?ラジオなのに、会話のキャッチボールを拒否!?」

紅「それがアカちゃんクオリティ」

鍵「なんで貴女は要所要所でしか喋らないんですか!もっと舵取りしてくださいよ!」

紅「・・・・」

鍵「ラジオで無言はやめましょうよ!」

柊「鍵、ファイトー」

鍵「お前ももう少し絡めや!」

桜「さて、一通目のお便り」

鍵「進行無視かっ!会話の流れ無視ですかっ!」

桜「『生徒会の皆さん、こんばっぱー!』はい、こんばっぱー!」

鍵「え、なにその恥ずかしい挨拶!恒例なの!?」

鍵、柊以外『こんばっぱー!』

鍵「男子組以外の共通認識!?」

柊「それは違うぞ、鍵。僕も知ってはいるがやらないだけだ」

鍵「それは余計に駄目じゃね!?」

桜「『オールナイト全時空、いつも楽しく聴いております』ありがとう!」

鍵「嘘だ!これは第一回の放送のはずだ!」

桜「時系列なんて些末な問題よ、杉崎。このラジオにおいてはね。」

鍵「流石『全時空』!」

柊「身長程度で『神を凌駕する』発言あったしなぁ・・・。今更不思議がるほどでも・・・。(『駄弁る生徒会①』参照)」

桜「後、言い忘れてたけど、一応生でも放送されているわよ、これ。聴いている人は少ないだろうから、また明日の昼休みに校内で流すけど」

鍵「道理でメールがくるはずだ!っていうか、じゃあもっと発言に気を付けて下さい!」

桜「はいはい、じゃ、メールの続きね。『ところで、皆さんに質問なのですが、皆さんはどんな告白をされたら嬉しいでしょうか?私は今、恋をしているのですが、どう告白しようか迷ってます。くりねぇ、是非アドバイスお願いします』」

鍵「『くりねぇ』って呼ばれてんだ!こんなロリのくせに!というか、女の子なのに会長たちに『どう告白されたら嬉しいか』なんて聞いて意味あるのか!?まあいい。この手紙を書いた少女!安心しろ!俺はどんな美少女でも大歓迎だから今すg・・・がふっ」

夏「うるさいからしばらく寝てろ」

柊「貴重なツッコミが・・・仕方ない。しばらく僕がツッコミを代行しなくては。というか、どうして自分がその手紙の女の子の好きな相手だと思ったんだこいつ・・・」

桜「そうねぇ・・・。これは難しい問題ね。でも、恋愛経験豊富な私に言わせれば・・・」

柊「男と手を繋いだことさえ無いはずなのに・・・」

桜「普通に告白したらいいと思う」

柊「なんかすげぇ適当なアドバイス来ましたね」

桜「知弦はどう思う?」

紅「そうね・・・好きにすればいいんじゃないかしら。私には関係無いし」

柊「いや、もっとリスナーに優しくしましょうよ、先輩方」

桜「真冬ちゃんはどう?」

冬「え?そうですね・・・。えと・・・真冬は・・・・。分かりません」

柊「ラジオで一番やっちゃいけない発言しちゃったね、とうとう。流石に対処し切れないよ、僕には」

桜「深夏は?」

夏「当たって砕けろ!以上!」

柊「いや、砕いてやんなよ。体は剣、血潮は鉄で出来てても心は硝子なんだぞ」

夏「いや、これ書いた人は別に固有結界持ってるわけじゃねえだろ・・・」

桜「で?そういう楠木にはなんかいい案があるの?」

柊「ふむ・・・。そういわれると自分にはいい案がある訳じゃありませんが、前に読んだ本の中で一番おもしろいと思った告白があります」

桜「それはどんなものなの?」

鍵「・・・ハッ!俺は一体!?」

柊「お、丁度目覚めたか。とりあえず今は僕のターンだから静かに聞いてくれ」

鍵「あ、ああ・・・。」

柊「さあ、皆さん。まずは想像してください。・・・まず舞台は学校の屋上。夕方の太陽が辺りをオレンジ色に染めています」

桜「ふむふむ・・・」

柊「今、彼をここに呼び出し、彼に告白をしようと、彼の後ろで『私』は心を整理してます」

紅「それで?」

柊「『私』はついに告白の決心を決め、フェンスにもたれかかって夕陽を見ながら『私』の発言を待つ彼の後ろに近づきます」

夏「へえ。中々いい状況じゃないか。意外とそういう本も読むんだな、お前。」

柊「まあ、黙って聞け。・・・『私』は彼の後ろに立ち、そっと彼に手を伸ばし・・・」

冬「彼をギュッと抱きしめる、ってことですか。確かに告白のシチュエーションとしては・・・」

 

柊「彼の背中を突き飛ばします」

柊以外『落ちたぁぁぁぁぁ!!』

 

柊「はら、こうすれば彼はあなたにオチます」

夏「いや、そういう意味じゃねぇだろ!?精神的にじゃなくて物理的に落ちてるだろ!!」

柊「この後、『私』は彼にこう言います」

冬「屋上から落ちてる時点で屋上にいる人の話なんてとても聞こえないと思いますが・・・」

柊『私・・・本気よ?』

柊以外『怖っ!?』

柊「そうすれば明日からは彼は君の物です。」

桜「そんな伝え方したら『明日』がもうないよ!彼との関係今日で終わっちゃうよ!」

柊「さて、是非実践して・・・」

鍵「するなーーーー!」

紅「これ、いったいどんな本に書いてたのかしらね・・・?」

桜「と、とりあえず次行くわよ!次!」

柊「ふう、ツッコミ疲れしてたから、思わずボケてしまったぜ・・・」

鍵「そんな理由で!?」

桜「ほら、そこの男子二人!さっさと意識切り替えなさい!次のお便り。『妹は預かった。返してほしくば、指定口座に・・・』って、あら?これ、間違いメールね。ちょっとスタッフ―、しっかりしてよー、まったく。・・・じゃ、次。」

鍵「スルーしていいの!?今の内容、そんな簡単にスルーしていいの!?」

柊「スタッフなんていたのか・・・」

桜「『生徒会の皆さん、こんばっぱー』はい、こんばっぱー!」

鍵、柊以外『こんばっぱー!』

鍵「だから、なんでこれだけ皆ノるの!?いつの間に打ち合わせしたの!?」

桜「『くりねえ。どうしよう。私、早急にお金が必要で・・・。というのも、家の妹が誘拐されちゃって、両親が金策に走り回ってるんだけど、集まらなくて・・・どうしたらいいかなぁ』」

鍵「ディープなお悩みキター!っていうか、ここにメールする前に警察に連絡しろよ!それに、間違いなくさっきのメールに関連してるよな、これ!」

柊「そもそもこれを聞いてお手紙出してる余裕あるなら妹探した方がいいんじゃないか・・・?」

桜「ううん・・・・そうねぇ。分かった。ラジオネーム《被害者の家族》さんには、富士見書房から《まとまったお金》をプレゼント!待っててねー」

鍵「ええええええ!?用意するんだ!しかも勝手にスポンサーから引き出すんだ!いいんですか、それ!」

桜「全ては富士見書房次第ね」

鍵「なんでアンタはそんなに偉そうなんだ!」

桜「よし、じゃあここで一曲。先日私が出したニューシングル。《妹はもう帰って来ない》を聴いて頂きましょう」

鍵「空気読めーーーーーーー!」

柊「いや、会長にそれを求めるのは酷だろう・・・」

夏「さりげなく凄い失礼なこと言ってんな、お前・・・」

桜「どうぞー」

 

♪《妹はもう帰って来ない》フル再生♪

 

柊「これはヒドイ・・・」

桜「さて、聴いて頂きましたのは、絶賛発売中のシングル《妹はもう帰って来ない》でした。デビューシングルの《弟は白骨化していた》も合わせてよろしくね!」

鍵「アンタの過去に一体何があったんだ!」

桜「じゃあ、ここで恒例のコーナー。《椎名姉妹の姉妹でユリユリ♪》」

鍵「・・・・。・・・そ、それはちょっと聴きたいかも」

柊「珍しく意見があったな、鍵・・・・。」

冬「先輩達!?そこは突っ込んでくださいよ!」

夏「そうだ!聞いてないぞ!そんなの!」

桜「このコーナーは、リスナーから送られてきた恥ずかしい百合っぽい脚本を、椎名姉妹が演じるという、人気コーナーです」

鍵「人気な設定なんだ・・・俺が言う事じゃないけど、ここの生徒、大丈夫か?」

柊「ここは閃学園じゃないはずなんだがな・・・」

桜「楠木、そういうのはやめなさい。・・・私個人的にはあまり好きじゃないんだけどね。ほら、ご機嫌取りよ、ご機嫌取り。これやっておけば、取り敢えず生徒は満足だろうから」

鍵「だから、そういう発言は本番にしないで下さい!」

桜「じゃ、椎名姉妹、よろしくー。はい、これ、台本」

冬「う、うぅ・・・ホントにやるんですか?」

夏「うわ、なんだこれ!こんなの読んでられっかよ!」

桜「こら深夏!逃げないで!これを乗り越えてこそ、本物の副会長よ!」

鍵「副会長の資格とまるで関係ないでしょう・・・」

夏「・・・やるしかねーようだな」

鍵「なんで納得してるの!?」

冬「真冬も・・・覚悟を決めました」

鍵「なにキッカケで!?」

紅「ふ・・・それでこそ椎名姉妹よ」

鍵「貴女はどうして変なところでだけ、思い出したように発言するんですか!」

柊「二人共、落ち着いてやれば大丈夫だ。頑張れ」

鍵「お前は何故応援する!?止めろよ!」

桜「じゃ、いってみよ!」

 

♪耽美なBGM♪

 

『真冬・・・。あたし、もう・・・』

『あぁ、おねぇちゃん・・・。んっ!あ、はぁはぁ・・・』

『真冬・・・可愛いよ、真冬・・・』

『おねぇ・・・ちゃ・・・。・・・んん!』

 

鍵「待て待て待て!個人的にはドキドキワクワクだけど、これは校内放送でやっていいレベルじゃないでしょう!」

柊「リスナーの皆は忘れてるかもしれないが、これはあくまで政見放送なんだぜ・・・」

桜「う、うん・・・。そうね。こ、これは、なんか、やりすぎたわ」

冬「えええ!?こ、これだけやらせておいて!」

夏「ひでぇ!そういう反応されると、あたし達、本格的にいたたまれねーじゃねーか!」

紅「・・・椎名姉妹の絡みは、放送コードに引っかかるわね。そういうディープなのは、プライベートだけでとどめてくれるかしら」

夏「勘違いされるような事言うなよ!プライベートはこんなんじゃねー!」

冬「そ、そうです!リスナーの皆さん、信じないで下さいっ!」

柊「いや・・・いきなり本番のはずなのに、あれだけ高レベルの芝居をやってるところを見たら、とてもそう思えないんだが・・・」

夏「おいコラ柊!なんだその、「普段からやってるから、いきなりでも簡単に対処できたんだろ?」っていう含みの入った発言は!」

冬「そ、そうですよ!楠木先輩!あれは書いてある脚本をただ読んだだけで・・・!」

紅「・・・そうね、うん。ここはそういうことにしておくべきだったわね。軽率な発言をして、ごめんなさい、二人とも」

椎名姉妹『もうやめてぇぇぇぇ!』

桜「さ、さて、じゃあ、次のコーナー!《杉崎健の「殴るなら俺を殴れ!」》」

鍵「なんですかそのコーナー!」

桜「このコーナーは、校内でもし誰かを殴り飛ばそうなほどカッとしてしまったら、取り敢えず杉崎を標的にして発散しましょう、というコーナーです」

鍵「俺の人権は!?」

柊「いや、そんなの今更だろう・・・。」

桜「生徒のいざこざを解決するのも、生徒会の仕事。というわけで、今日も揉め事がありましたら、二年B組の杉崎までご連絡を・・・」

鍵「するなーーーーー!」

桜「仕方ないわね・・・。希望者もいないようだし、今日はこのコーナー飛ばすわ」

鍵「なんで俺の担当だけそんなコーナー何すか・・・」

桜「じゃあ、次のコーナー!《楠木柊のお悩み相談コーナー!》」

柊「え、僕ですか?」

桜「そうよ!このコーナーの内容は至ってシンプル!リスナーの解決して欲しいお悩みを楠木がさらっと解決していくコーナーよ!」

鍵「明らかに差別じゃね!?同じ男子なのに、俺と柊の差が激しすぎね!?」

柊「ま、それは自分の普段の行いのせいだろ・・・。僕でよければ、取り敢えずやりますよ」

桜「それじゃ、取り敢えず今回は一通だけだから。楠木、よろしく!」

柊「はぁ、分かりました。ええと、匿名希望さんからのお手紙。『柊君、こんばっぱー』・・・ビリッ!」

鍵「破いた!こいつ、お手紙破りやがったよ!」

桜「ちょっと楠木!どういうつもりよ!」

柊「・・・あ、すみません。つい・・・。いや、この手紙は間違いなく日がな一日中僕をストーカーしてくる某サッカー部のマネージャーから送られてきたものだと思います。僕の事を『柊君』なんて呼ぶのはあいつしかいませんから・・・」

鍵「ストーカー!?なに、どういうこと!?」

夏「サッカー部のマネージャーって・・・あいつの事か?」

柊「ああ、深夏さんの思ってる通りで間違いないと思う。僕、一度サッカー部の助っ人しに行った事が有るんですが、その時マネージャーに目を付けられましてね・・・。それ以来、やたら僕が一人の時を狙ってサッカー部へ勧誘しようとしてるんですよ・・・。だから、ストーカーなんです。まあ、今回もサッカー部入れ的なものかと思うんで、取り敢えず『断る!』と返事しておきます」

鍵「いや、それはホントにストーカーなのか!?」

夏「そもそも、あいつ・・・いや、なんでもない」

桜「え、ええと・・・とりあえず!もしお悩みがあったら、遠慮なく二年A組の楠木へ!それじゃ、次のコーナー!《桜野くりむへのファンレター!》さて、一通目のお手紙よ。匿名希望さんからのお手紙。こほん。『桜野くりむ様。貴女の可愛らしさを見る度に、僕の心はいつもドキドキとときめいて・・・』」

鍵「ファンレターというより、ラブレターじゃないっすか!くそ、誰だ!俺の女にちょっかいかける奴は!いい度胸だ!出て来い!俺が相手して・・・げふっ」

桜「な、なにを口走ってるのよ、貴方は!」

鍵「だ、だって俺の彼女にラブレターなんて送る奴がいるから・・・」

桜「私は杉崎の彼女じゃないよ!ラジオ放送で変なこと言わないの!」

鍵「すみません。カッとなってやりました。反省も後悔もしていません。」

桜「なんでそんなにふてぶてしいの!?」

鍵「うぅ・・・。で、でも、その、勘弁して下さい。その会長への手紙のコーナーは、俺が嫉妬に狂ってしまって、耐えられません」

桜「う・・・」

夏「・・・どうでもいいけど、いちゃついてないで、早く進めろよ」

柊「何とかは犬も食わない、って言いますしね」

桜「い、いちゃついてないし、別に私と杉崎は夫婦じゃないわよ!深夏も楠木も変なこと言わないで!も、もう・・・調子狂うわね。こほん。・・・じゃあ、次のコーナー・・・」

冬「あ、なんだかんだ言って先輩の希望通り、手紙読むのやめてくれるんですね。」

桜「う・・・。と、とにかく!次のコーナー!」

 

--------------------------------次回へ続く----------------------------------------




今回の柊の「落ちる」ネタは某四コママンガのものが元ネタです。
知ってる人は知ってます。最近アニメにもなりましたしね。
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