3巻途中までの書き溜めが全部消える→モチベが下がってスマブラに逃げる→セフィロスを購入、遊びまくる→やべぇ全然書いてない……!という状態に陥りました。亀更新にはなりますがなんとか2巻までは持っていきます。頑張ります。
それでは11話です。
5月28日、あとがきの学籍番号を変更しました。
「それじゃあ、話を聞くとしようか」
翌日、食堂にて。鬼龍院先輩との情報交換のお時間です。
呼び出された経緯はいつも通り……その日の朝に連絡が来て大丈夫なら連れていく、といった感じだからある程度覚悟はしていた。
「聞いたぞ。先日の小テストで満点だったそうだな」
「……情報早くないですか?」
「風の噂、というやつだよ。それよりも、あのテストで満点を取る奴はなかなかいないからな。感心したぞ」
……そこまで言われると、改めてあのテストは難しかったんだなと感じる。
いくつか聞きたいこともあるし、せっかくだから質問してみるか。
「先輩の学年でもあのテストで満点を取った人っているんですか?」
「あぁ。といっても、南雲……今の生徒会副会長くらいだがな」
鬼龍院先輩は満点じゃなかったのか。それほど難しかったのか手を抜いたのか……十中八九後者だろうな。
それに関してはどうでもいいとして、俺が気になっていた問題も解決できそうな気がしてきた。
「じゃあやっぱり、
「そう思う根拠は?」
「まずはじめの『あのテストで満点を取る奴はなかなかいない』って発言。難易度を知らないとあんな発言は出てきませんからね。難易度どころか、内容まで知っていると確信しています」
「……ふむ。だが、たまたま難易度や内容を聞いていた可能性もあるだろう?」
「ないですね。『あのテストで満点を取った人はいるんですか?』という質問に対して否定せずに回答していましたから。把握していると踏んでいます」
「……そうか」
この推測は間違ってないと思う。現に全く否定していないし。……思いっきり断言しちゃったから、間違ってたらめっちゃ恥ずかしいけどね。
先輩が突如笑い出す。
「正解だ。まさか鎌をかけられてるとは思ってなかったがね」
「あれ、あっさり認めるんですね」
「それはそうだろう。あれは分かる人間には絶対分かるだろうしな。そんなことはどうでもいい、本題が別にあるんだろう?」
「そうですね。じゃあ本題に入ります」
ということでさっさと本題に入ることにする。
……鬼龍院先輩との会話はサクサク進むから、話してて苦にならない。相手がこっちの意図を察して理解してくれるからだろう。
「テストの過去問。いくらで売ってくらますか?」
「そうだな……相場なら最低でも1万、通常なら2~3万といったところだろうな」
先輩は驚いた様子もなく答える。その様子と発言から察するに、過去問を手に入れるというのは毎年変わらないんだろう。
だが、過去問だからなのかやっぱりそのぐらいするのか……。
「───だが、どうせ君との仲だ。いくらか値引きはするさ」
「……いいんですか?こちらとしてはありがたい申し出ですけど」
「これまでの楽しませてもらった分の恩は返すさ。あるいは今日の報酬だと思ってくれてもいい」
鬼龍院先輩が女神のように思えるくらいの思いきりの良さだった。
「それでは……1万5千くらいですかね」
「こちらとしたら多くもらえる分はいいが、そうだな……小テストの過去問も付けて5千ポイント。それとここの奢りで」
「女神ですか?」
思わず口に出してしまった。
想定していた3分の1のポイントでしかなく、食堂の奢りでもせいぜい1千ポイント弱。
驚かない方がおかしいだろう。
「ま、君に対する投資だと思ってくれればいいさ。見返りは……分かっているな?」
「分かりました。先にポイントを払うので、夜に小テストと過去問の写真を送ってください」
「いいだろう」
そう言ってすぐに5千ポイントを送金する。
受け取ったことを確認した後、話題はいつも通り情報交換へと移行していった。
「確認したぞ。早速見返りを貰おうか」
「はぁ……分かりました。といっても何を話せばいいか分からないので、先輩の聞きたいことを教えて下さいよ」
こちらから面白く話そうとするよりも、先輩の聞きたいことを話した方が楽だしな。
そこから1日、ただの雑談に集中するのだった。
鬼龍院先輩と会ってから数日後。坂上先生も発言していた通り、もうすぐ入学後初めての定期試験となる。
普通であれば赤点は補習や追試が行われて学校生活の時間が多少奪われる程度でしかないが、この学校では違う。
赤点を取ったら即退学。
そのルールがあるため、1年生は必死に試験勉強へと取り組んでいた。
俺もそのうちの1人だが、今回は───
「わざわざ時間を取ってくれてありがとうございます!」
「大丈夫だよ。俺も勉強しないとまずいし」
白波の謝罪に対して、気にしてないと返す。
こうして勉強会をしている理由は単純で、1日の夜「勉強を教えて欲しい」と要望があったからだ。
しかし俺は高橋たちを始めとしたCクラスの人間と勉強会の予定があり、白波もBクラスの勉強会に参加して予定が合わず……結果今日集まっているということだ。
……仮にもBクラスとCクラスの人間であるから、普通であれば同じクラスの人間に聞くと思うけど。
「でも本当に良かったのか?クラスの勉強会の方に参加しなくても───」
「今日だけ参加できないことを伝えてきたので大丈夫です!」
半ば食い気味に反論されてしまった。……まぁ、そういうことならいいか。
「じゃあ…簡単なテストを作ったからそれを解いてみて。それでどういう方針で行くかを決めるから」
そう言ってプリントを5枚渡す。
……この間武田先輩から貰ったALICEを試験的に利用して作成したテストだ。難易度も程よく調整してあり、2日前に高橋たちに解いてもらった時にも役に立っている。
「各科目10分ずつで解けるようになってるから、それを目安にしてね。始め」
開始と同時に解き始める白波。集中してるし余計な口出しはしない方がいいか。
なら、問題を解かせている間にこれから先……中間試験までの計画を考えることにしよう。
はっきり言って、テストだけで言えば余裕でクリア出来る。過去問を手に入れてるし、それがなくとも実力で満点くらい取れるからだ。
澪に関しても問題はないだろう。毎日勉強させるようにしているし、試験前に過去問を渡して暗記させればいいだろう。……もうちょっとやれば成績も上がるのにな。もったいない。
問題は過去問の使い道についてだ。
過去問をクラスメイトに共有するつもりではいるが、パワーバランスが崩れる可能性があるからだ。Cクラスは龍園の独裁政権で成り立っているから、突如俺が過去問を提供するようになったら龍園への反発が強まるだろう。それどころか、下手を打てば俺がトップとして担ぎ上げられる可能性だってある。
その龍園ともある程度情報を仕入れる約束をしている以上、何もしなければ俺の自由が奪われる可能性が高い。それも避けなければならないか。
そうなると……いくつか手順を踏むが、Cクラスに最も影響しにくい方法で行くか。
ある程度思考をまとめたところで白波の方を確認してみる。……どうやら全ての問題を解き終えて、確認している段階らしい。
「……ちょっと早いけど、これで終わりにする?」
「そうですね……じゃあこれでお願いします」
「おっけ〜。それじゃあ採点するからちょっと待っててね」
白波からテストを回収して採点を始める。
……多少変わった部分があるとは言え、白波千尋という人間は根本的には純粋な少女だ。いずれBクラスを落とすために駒として使う際に抵抗を覚えるかもしれない。
「……ま、そう思わないように仕込んでいけばいいだけか」
そんなことを考えつつ、答えと見比べながら採点を進めていくのだった。
高度育成高等学校学生データベース(入学時点)
名前:富岡 勇斗(トミオカ ユウト)
クラス:1-C
学籍番号:S01T004681
部活動:剣道部
誕生日:1月27日
ー評価ー
学力:C
知性:B-
判断力:B+
身体能力:B+
協調性:C-
《面接官からのコメント》
中学では剣道部に所属し全国大会へと出場した。そのことも含め並々ならぬ運動能力を持っているが、学力が平均レベルである点、友人が少なく社交性に欠けるとしてCクラスへの所属とする。
あとがきです。
試験対策に動く回でした。調教って単語を聞くとウ〇娘を想像しました。末期ですね、はい。
次回も同様に動く回です。……冒頭で書いた通り、原稿が吹っ飛んだ事に加えてリアルの方がだいぶ忙しくなってしまったので更新は相当遅くなります。楽しみにしてくださってる方には申し訳ありません。
ではまた次回に。