━━B組side
……ヒュルルルルルルルル
間の抜けたような音を起ててソレは落ちてくる
そして視界が一瞬白く染まり、次に赤く、最後に黒く染まる
たんなる『音』と判断していいのかわからない轟音が響く
土と、石と、ナニカの破片が炎と共に身体に打ち付ける
B組のメンバーは[個性]の強化との名目で
深い山の中を行軍していた
慣れない山道に悪戦苦闘しながらも進む
進む…進む…進む
だが、『デクさん』に頼らずに『A組レベル』にまで
強化する為に雄英が取った手段は……
「物間、小森と柳が限界みたいで…」
「ちょっと無理に進み過ぎたかな?
…うん、少し休憩にしようか」
深い山の中なので日は直接差さないものの、
風もあまり通らない為、非常に蒸し暑い
個人個人で持ってきていた飲み物は既に無い
残っているのはスナック菓子くらいだが、
喉が渇きすぎて食べる気にはなれなかった
「水か…氷とかの[個性]がいればな…」
「それな!」
「小森に頼めばキノコで水分補給はできるぜ?」
「生で食うのかよ!」
他愛ない会話で少し
山の中に風が抜けた
汗で張り付いたシャツがスッと冷える
とても心地好い
緑の濃い匂い、自身の汗の匂い
…まさに夏であった
そこに妙な音が響いた
甲高い…まるで風切り音のような……?
そして、視界は紅蓮に包まれた
━━B組メンバーの位置から数キロ先
そこには雄英高校の教師達+αが集まっていた
「様子はどうだい?プレゼント・マイク先生」
「ん~音からして休憩中かな?」
「丁度いいから行動開始するのさ!」
「「「「了解!!」」」」
深い山の中には不釣り合いな建造物が…
…いやロボットがソコにいた
━━根津校長専用機
0ポイント仮想敵ロボ改『窮鼠』
主装:9連迫撃砲×2
「これ以降は出番もないから派手にかますのさ!!」
天に向け放たれたソレは放物線を描き、
ほぼ真上から落ちるようにB組のメンバーを襲った
「大丈夫!!ギャグ系二次創作だから
死なないし、死んでも生き返るのさ!!」
━━スナイプ教員専用銃器
対特殊敵用超長距離型狙撃銃『
「動かなきゃいい的だぜ?」
━━ソナー、観測手
プレゼント・マイク
「心臓が動いている限りは…逃げられねェぜ?」
━━爆撃、観測手
ホークス
「お前らには悪いけどよ、仕事なんだわ」
━━トーチカ作成、防衛担当
セメントス
「守ることこそ…ヒーローの本懐…」
━━塹壕作成、地雷設置担当
パワーローダー
「けけけ…やられ役のまんまじゃなぁ!」
━━遊撃白兵戦要員
イレイザーヘッド
「この爆撃の中へ行けと…?」
━━突撃白兵戦要員
エクトプラズム
「分身体ガ…戦闘前ニ爆撃当タッテ…消エテイク…」
━━撮影係
ミッドナイト
「戦場を駆ける少年達…いいわ!!」
爆煙で視界の確保は出来ず、耳はとっくに聴こえず
全方位から迫る衝撃波で方向感覚すらなくなり…
それでも彼らは生きていた
「皆ァ!、止まるな!!走れ!生き残るんだ!!」
聴こえているかはわからない
返事があっても確認はできない
だが、叫ばずにはいられなかった
爆煙が少し晴れた
木々が繁っているのが見える
向こうに行けば多少はマシになるか!?
全身が痛い
痛くないところを探す方が難しい
それでも這ってでも進む
視界の端にナニカを捉えた
倒れているナニカ…人?
雄英の制服じゃない…まさか、民間人!?
『ヒーローはいつだって命懸け』
まだ卵といえど物間もヒーローだった
「…くっ、だ…大、丈夫です…か?」
「誰だキミは!?」
━━卑劣爆弾要員(強制)
グラントリノ
視界が真っ白に染めあげられて、
物間の意識は
そこで途絶えた