強くて×ヒーローアカデミア   作:紫煙隊

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バンサン×ガッシュク

 

 

「え…俺達だけ?」

 

日も完全に落ちた頃に心操と蛙吹は別室に案内され、

そこで食事を摂ることとなった

 

「けろ…人使ちゃんの日頃の行いのおかげかしら?」

 

明らかに高級とわかる調度品の数々

真っ白なテーブルクロス

椅子すらワイプシ(ワイルド・ワイルドプッシ・ーキャッツ)が引き

まるでVIPのような扱いである

…もっとも、ワイプシ達は心操を“新たなる王”として

崇めているため、ある意味では正しいのだが…

 

「新たなる王たらせます心操様、お妃である蛙吹様の

 夕餉を用意させていただかせました至郎田と申します」

 

「そんな…!き、妃なんて…」

 

「あら?人使ちゃん、私じゃ駄目かしら?」

 

「いや、そうじゃなくて…まだ、早いというか…」

 

「けろけろ、私は構わないわよ?」

 

「…っ!」

 

余りに甘い空気に耐えかねたのだろうか、

至郎田は咳払いをして料理の説明を開始した

 

 

「…まずは前菜として、この山で摂れたばかりの

 『山菜のグリル』、『山菜のフリット』です

 最初は素材の味を楽しんで戴く為、

 塩のみでお召し上がりください」

 

「あっ、おいしい」

 

「純朴だけど…いえ、素材の味や鮮度を活かす為に

 火加減のみに調理が集約するからこそ

 至郎田さんの技術の高さがわかるわ!」

 

「…次はソースを試してみてください」ピク

 

「えっ!?すごい!同じ料理とは思えない!!」

 

「同じ料理なのに…さっきのが懐石料理なら

 ソースを使ったら豪華絢爛なフレンチだわ!!

 それに、このソースは……」

 

「お気づきになられましたか…

 [個性]の発現以降…人の味覚は大いに変化しました

 [個性]ゆえに食べれない食材も増えましたが…

 逆に[個性]ゆえに好ましく思える食材もあります

 今回はお妃様の[個性]が[蛙]とのことで

 ソースに裏漉しした蜂の子を使用しております

 味も究極を自負しておりますが

 ローヤルゼリーなど美容にも効く栄養が豊富です」

 

「それは嬉しいわね!」

 

「梅雨ちゃんはもう充分に可愛いよ!」

 

「人使ちゃん…」

 

「ん゛ん゛…続きましてスープですが

 『スッポンの甲羅のスープ』となります」

 

「俺…スッポン初めてだ…」

 

「甲羅って食べられるかしら…?」

 

「スッポンは余すことなく使える食材ですが

 特に甲羅は栄養が多く、コラーゲン等が接種でき

 美容に大変よいとされています」

 

「おかわりをいただけるかしら?」

 

「梅雨ちゃん…」

 

「次は魚料理ですが『鮎の塩焼き 野蕗のソース』です

 鮎も野蕗もこの山で摂れたものを使用しています」

 

「こんなおいしい魚初めてだ!」

 

「このソース…鮎の風味に合わせてあるのね…」

 

「口直しのシャーベットですが

 和のテイストを取り入れまして、

 『豆腐のシャーベットみたらし風ソース』です」

 

「甘いのにさっぱりしてる!」

 

「そのままでも大豆の甘味でおいしいわ!」

 

「メインとなる肉料理は…そうですね

 食べて“何の肉”か当てられますかね?

 使われている肉は2種類です」

 

「おいしい!けど、これは…」

 

「片方は…多分、さっき食べた“スッポン”かしら

 もう片方はラムに似ているような…」

 

「ええ!正解です、もう片方はトナカイの肉となります

 スッポンは『スッポンのポートワイン煮込み』、

 トナカイは『トナカイのグリル リンゴの塩漬け添え』

 …と、なっております」

 

「スッポンって和食だけだと思ってました」

 

「トナカイも癖が気にならないわ!」

 

「サラダですがこちらは“香の物”を使用しております」

 

「香の物って漬け物?」

 

「人参…みたいだけど普通の人参とは違うわね」

 

「ええ、朝鮮人参を沢庵風に拵えました」

 

「これも美容に良さそうね!」

 

(なんか…身体が温かいような…)

 

「最後にデザートですが趣向を凝らしまして

 『特製カクテル』となります」

 

「至郎田さん…俺達、高校生ですよ?」

 

「流石にお酒は飲めないわ…」

 

「ご安心ください

 こちらは()()()()()()含まれておりません

 心操様、蛙吹様にも楽しんで戴くべく、

 ノンアルコールでお酒の味を楽しめるように

 私が配合した『特製カクテル』です!!」ピクピク

 

「…うわっ!お酒っぽい!?」

 

「本当にお酒じゃないのかしら…?」

 

「ええ、ノンアルコールですから

 ……では、私はこれで失礼します」

 

「あ、ごちそうさまでした」

 

「とてもおいしかったわ!」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

食後、寝室に案内された2人であったが

ココで問題が起きた

相部屋…というよりベッドが

キングサイズのベッドが1つあるだけなのだ

おまけに枕元には“輪状のナニカが入った小袋”まである

 

「…俺、床で…いや廊下で寝るよ」

 

「人使ちゃん…貴方は主賓なのよ?

 主賓を廊下で寝させたらホスト側から見たら

 面目丸つぶれになるわよ?」

 

「でもさ、その…」

 

「それとも私が廊下で寝ればいいかしら?」

 

「それは駄目っ!……ヨロシクオネガイシマス」

 

「けろっ♪」

 

ベッドに横になったものの心操(ヘタレ)である

手を出すことはできなかった

ゆえに心操(ヘタレ)、ゆえにヘタレ(心操)である

それと詳細の説明がなかったが

至郎田の『特製カクテル』の材料の一部を公開しよう

 

柚子、スダチ、赤葡萄、桑の実、ラズベリー、レーズン、生姜、すりおろしたまくわ瓜、唐辛子、黒胡麻、松の実、燕の巣、梅酒エキス、杏仁、ブドウ糖、シジミエキス、各種ビタミン、核酸、葉酸、亜鉛、ムチン、ブタプラセンタエキス、トンカットアリエキス、ノコギリヤシエキス、ダイオウサソリの粉末、マカの粉末、スッポンの生き●、赤蝮の粉末、トナカイの睾●、馬の●巣、オットセイの●ニ●、シトルリン、アルギニン、メチルテストステロン、ヨヒンビン、無水カフェイン、シネフェイン、アスピリン、エフェドリン、塩酸エフェドリン、シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル、タダラフィル等である

 

ベッドに入って30分が経過した

 

(眠れない…身体が…すごい火照って)

 

隣から聴こえる息づかいに妙に興奮してしまう

 

(それどころか…ダメなのに、ダメなのに!

なんで、こんな硬くっ!!治まれ(おさまれ)…治まれってば)

 

ゴソリ…と隣から音がする

寝返りなどではなくベッドから抜け出した音だ

 

(うわ…気付かれた!?最低だ……俺って)

 

そのままシュルシュルという音が聴こえる

布擦れの音…

薄暗い部屋の中、心操は音源の方を向いた

 

「恥ずかしいわ……余り、見ないで」

 

 

心操は“我慢”を投げ捨てた

 

 

 

 
















峰田「………心操滅殺」(血涙を流しながら)
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