時を戻し職場体験期間初日
ーーーーー雄英高校 グラウンドーーーーーーーーーー
特別に許可を得て爆豪 勝己はプレゼントマイクの元へ
職場体験に来ていた
しかし、プレゼントマイクは教員でもあるため
授業の無い時に実戦形式での指導を行い
他の時間は自己鍛練に当てる予定である
その初日は質問から始まった
Qどんなヒーローになりたいのか?
「俺はオールマイトが勝つ姿に憧れた
ただ勝つんじゃねぇ…完膚なきまでの勝利だ
そして!!あのオールマイトをも超えて俺は
トップヒーローと成り!!
高額納税者ランキングに名を刻むのだ!!」
Q
「社会不適合者の雑魚がなるもんだろ敵なんて
モブだ、モブ!!俺の踏み台になれや!!」
━━━傲慢、あまりにも傲慢な
「んんーー…いまいち美しくない
では貴方自身が人を殺すことに関してはどうです?」
「ハァ!?俺が目指しているのはヒーローだ!!
ヒーローが人を殺しちゃあ「黙りなさい」
「貴方は美しくない
殺さねば助けられない時が必ずやくる
捕まえたら死刑になる敵もいる
その時も貴方は逃げ出すのですか?
自らの意思でヒーローを目指した時に
すでに覚悟があったのではないか?」
「死から目を背けるな」
「前を見ろ」
「貴方が殺す敵のその姿を正面から見ろ」
「貴方が言うモブの死を忘れるな」
「忘れるな」
「倒された敵も貴方の事を忘れない」
それはプロヒーローが抱える覚悟
凄惨な現場、凶悪な敵…
ヒーローは敵でも人命救助をしなければならない
その前提を覆す言葉
正義を為すための狂気、手段を選ばない決意
助ける為に人を殺す覚悟…
「ーーッ!!俺は絶対に殺さねェ!!死なさねェ!!
んでもって俺も死なねェ!!
全員助けてやる!!それが俺の覚悟だ!!」
[守護らねばならぬ]
テメエで言ったことができなかった
心操に全部押し付けたッ
守護らていたッ!この俺が!
だから次はッ!!俺が守護る側に!!
「若いな…。殺さない覚悟…ふぅむ
それも貫き通せば真理…なるほど」
(まだ未熟、されど期待アリ…ですかね…)
「OK,OK…そんな青春してるリスナーには
スペシャルコースだ!!
職場体験期間中にこの[紅蓮]の力を
その身に受けてもらうZE!!Are you ok?」
「ハッ上等!!」
━━━グラウンドに爆発音が連続して響いていく
「待ってやがれデクゥ!!絶対に追い越してや
「それは無理DA」
ーーーー雄英高校 校長室ーーーーーーーーーーー
「悪いけど君には指名を全て断ってもらいたいのさ」
体育祭での活躍、プロヒーローや社会からの評価
なによりA組の仲間達との絆……
苦労はあったし、挫折もした、本当につらかった
だが、それを踏まえても
“全てが上手く進み過ぎている”自覚はあった
どんでん返し、幸福の代償が
いつかくるのではないかと
今までの事が全部、
あの後、病院のベッドでまだ眠っているのではないか
あの時に自分は死んでいたのではないか
そもそもあの体育祭は現実だったのか
悪い考えばかりがグルグルと巡り気分が悪くなる
校長先生に呼び出しを受けた時に嫌な予感がしたんだ
デジャヴのような妙に確信のある予感
ファンレターの件等で何度も呼び出しはうけているが
いつもとは違うナニカ
校長室に入ったときに感じたナニカ
例えるならプレッシャーだろうか
それもとてつもない圧力が俺を襲った
ああ、吐き気がするキモチワルイ
校長先生は、いつものセリフを言ってから━━━
「悪いけど君には指名を全て断ってもらいたいのさ」
何を言われた?
なんで?どうして?
理解できない、いや言葉を理解したからこそ
受け止められない
目の裏がチカチカする
耳鳴りがして鼻の奥がツンとして
「━━操君?心操君!?大丈夫かい!?顔が真っ青なのさ」
「大…丈夫です」
そうだ大丈夫だ、まだ大丈夫
アレを乗り越えたんだから大丈夫
でも今までの幸福の代償ってなると
いったいどれほどの……
「悲愴感溢れる顔をしているところ悪いけど
話を進めさせてもらうのさ!
心操君には僕達の指定するヒーロー達の元で
職場体験をしてほしいのさ!!」
指定された…ヒーロー…達?
複数人?どうして?
[洗脳]だから見張りとして?
危険だと思われている?
「そのヒーロー達の1人を紹介するのさ!!」
「わーたーしーがー
校長室に来た!!」
「オール…マイト」
オールマイトがなんで?
指定されたヒーローの1人?本当に?
「HAHAHAHAHA
心操少年!!君の担当は私と!!
かつて私の担任だった方だ!!」
ん?最後のほうなんて?
それよりオールマイトが震えて!?
何が待ち構えているのか不安でしょうがないが
俺の“嘘みたいな幸福”はまだ続くようだ
ーーーーー山梨県 甲府市 某所にてーーーーーーーー
「デクさん(B)よぉ、しばらくしたら俊典の奴が
後継者連れてくっから二人でしごいてやるぞ!!」
「……full power」ゴゴゴゴ