強くて×ヒーローアカデミア   作:紫煙隊

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カンワ×ミネタ×ゴウコン

 

 

夏休みを控えた初回の教室

じめじめとした空気が鬱陶しい

そんな中、雄英一の軍師にて参謀役 峰田は言った

 

「合コンを開こう」

 

大半のクラスメイトが

『ああ、また馬鹿言っとる…』

と無視する中で、すぐに反応したのが1人

 

「もちろん俺もメンバーに入っているよな!?」

 

モテたい男 上鳴 電気である

 

そして阿吽の呼吸で峰田は快く申し出を受けた

「あとは…砂藤こねぇか!?」

 

偶然、近くにいたていで誘っているが

全ては策略である

実は上鳴も既に話を通してありサクラとして

反応しただけに過ぎない

 

「そうだ!尾白も来いよ!!」

 

久しぶりに認識されたことに喜ぶ尾白だが

全て峰田の策略である

 

なぜこのラインナップなのか…?

女子受けを狙うならば轟を誘うべきだろう

だがこの峰田は賢く、自己分析ができていた

 

自分がモテないことを自覚し

良くてマスコットの位置であることを自覚していた

そんな自分の隣に轟が居たらどうなるか?

引き立て役どころか文字通り

『添え物のブドウ』になってしまう

 

故に顔面偏差値を下げつつも

会話スキルの高い砂藤をチョイス

さらに人数を稼ぎつつ

認識されない尾白をチョイスしたのだ

 

「いやワリィけど俺はパスで…」

単に興味がなかったのか

あるいは隠された悪意に気付いたのか砂藤は断った

 

「お、俺はその日は暇だし行ってもいいかな~って」

自慢の尻尾を弄りながらいそいそと来る尾白

だが尾白よ、まだいつやるかなんて言ってないぞ

 

「待ちたまえ!峰田君!

 ヒーロー目指す我々がそんな如何わしいことを

 してはいけない!!」

ここでアクシデントが…

いや、これすら予定調和だった

 

「いやいやいや委員長様…コレは違うんでゲス

 あくまで交友を広める為の集まり…

 疑うならば監督生として委員長様も参加しては

 どうゲスか?」

 

「なにー監督生だとー

 それじゃあしかないなぁー

 ハハハ、委員長だからなー」

 

覇道(モテモテライフ)を進みたい男

飯田 天哉━━━彼は最初に峰田に言いくるめられていた

前もって用意した台詞を言って

()()()()()()()()()()()()()()()()()を演じた

 

しかし砂藤が断ったことにより1人欠員がでてしまった

峰田の灰色の脳細胞が回転を始める…

 

青山…ナルシストすぎて引かれるアウト

切島…期待を込めた目でこちらを見ている保留

口田…トークが壊滅的アウト

障子…関わるなオーラを出してるアウト

瀬呂…三枚目はもういらないアウト

常闇…ソワソワしてるが厨二アウト

轟…イケメン死すべし慈悲は無いアウト

爆豪…容姿はともかく性格が呼べないアウト

緑谷…呼んだら合コンどころか人生が終るかもアウト

心操…メンタルケアのほうが先アウト

 

……一択か

 

「なぁ切「しゃあねぇな!俺が行ってやんよ!!」

さすが高校デビューマンは行動力があった

 

 

━━合コン当日、駅前にて

 

ーーーー切島sideーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

やっべー…緊張してきた

俺のカッコ大丈夫だよな?

 

待ち合わせ此処であってるよな?

さすが1時間前からスタンバるってのは

どうなのよ?

あと、30分もあっぞ…

 

「おーす、早えぇな切島!」

 

上鳴!!

私服やっぱチャラい!!

 

いやむしろこれくらい軽い方が

女子受けがいいのか!?

 

ーーーー上鳴sideーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あー1番乗りだと思ったけんど

切島、もう来てたわ

 

…しかし、プププ

鋭児郎ちゃん、気合い入りすぎっしょ

 

「鋭ちゃんや、ストールにタグ付いてっぞ」

 

「え!?マジだ!?サンキューな上鳴!」

 

峰田もよーやるよな

俺がチャラい系、切島が硬派系、飯田が真面目系…

んで自分はマスコット系でタイプ分けして

確実性をあげた布陣…

同志ながら恐ろしいぜ…

 

「よぉ!!待たせたな!!」

 

噂をすれば…って奴か

参謀殿はどんなファッションをおお!?

 

そこにいたのは…

ホルスタイン柄の全身タイツを着た峰田だった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ブフォwwww峰田、なんつー格好してんだ!!」

 

「へへへ、いいだろ愛しのラ○ボさんスタイルだぜ?」

 

「ラン○さんってマジか…」

 

「オイラはねぇ…わかってんスよ

 素のオイラじゃモテねぇって事を…」

 

「確かに似合ってるけどよぉ…必死過ぎんだろ」

 

「が・ま・ん~」

 

「ははははは、ちょ辞めれwww」

 

「さすが峰田!!想像も出来ないことをする!!」

 

「オイラにかかればこんなモンなんスよ…

 で?他のメンバーは?」

 

「いや、まだ来てねーけど…

 あれ?そこのコンビニで立ち読みしてんのって

 尾白じゃ…いや尾白か?」

 

ーーーー尾白sideーーーーーーーーーーーーーーーー

 

正直、俺の私服は面白味もないし、パッとしない

クローゼットから引っ張り出して

並べるも、どう見てもモブキャラのそれだ

 

困った俺は職場体験でお世話になった遠藤さんに

電話をかけて相談することにした

 

仕事中みたいで口調が変わっていたが

相談には乗ってくれた

 

あの人、結婚しているらしいし

写真見せてもらったけど

めっちゃ可愛い人達と写った写真が多かった

確実に場慣れしている

…そんな遠藤さんにコーディネートしてもらえば

きっと間違いはないな!

 

……

………

 

「フッ待たせたな!」キリッ

 

尾白sファッションスタイル

深淵卿(アビスゲート)コーディネート~

 

・ラウンドタイプの黒のサングラス

・黒のレザージャケット

・黒の指ぬきグローブ

・腕に包帯&チェーン(包帯は劣化加工済み)

・髑髏モチーフのシルバーのバックル

・タイト目な黒のパンツ、チェーン付き

・黒のロングノーズタイプの革靴

 

 

「オオ、気合イハイッテルナ」

 

「カッコイイナー尾白クン」

 

「サスガダナー、オレニハデキナイヤ」

 

さすが遠藤さん!!

俺、注目されてる!!

…といけない、いけない

『いかなるときもCOOLに対応せよ』だったな

 

俺はサングラスをクイッして

軽やかにターンを決めた!!

 

「フッこの埋め合わせはいつかしよう!」

 

おお、上鳴達だけでなく

周りの人全員が注目している気がする!!

遠藤さん…俺、目立ってます!!


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