強くて×ヒーローアカデミア   作:紫煙隊

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ヌケガケ×イケナイ

 

 

その日、朝のHRの時間になっても相澤は来なかった

 

合理主義の塊のような男で時間にきびしい

あの相澤が

 

重症を負って心も身体もボロボロでも

HRには来ていた相澤がその日は来なかったのだ

 

代わりに一本のビデオレターが教卓にあった

嫌な予感がする

だが現状、唯一の手掛かりである

ヤバいことはわかっていたが再生する

 

映ったのは案の定、相澤であった

 

『おはよう』

 

「「「「相澤先生!?」」」」

 

『この映像をお前らが見ているということは

 俺は既に国内にいないだろう』

 

「どういうことだ?」

 

「高飛びかしら?」

 

『まず、期末テストだが…』

 

「そんなことよりなんで外国に」

 

「しっ!聞こえない」

 

『よくやった、実技は全員合格だ』

 

「しゃあ!!」

 

「これで林間学校は…」

 

『ただし緑谷 出久、筆記試験不合格につき

 夏休み中は全日補習が決定した』

 

「…皆で…え?」

 

『繰り返すが緑谷 出久、筆記試験不合格につき

 夏休み中は全日補習が決定した』

 

全員の視線がデクさんに集まる

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

「踏陰!黒影を最大解放して全員飲み込め!!

 力道と俺が殿を務める!!

 電気は電波ジャックしてTDSに連絡!!

 焦凍、三奈、実は[個性]で防壁急げ!!」

 

心操が矢継ぎ早に指示を出して行く

全員で生き残る為に…

 

だか1人、指示を受けていないのにも関わらず

デクさんの前に立った少女がいた

 

「デクさんちゃん、ちょっといいかしら?」

 

「なに?梅雨ちゃん」

 

「私、思ったことはなんでも言っちゃうの

 合格出来たら林間学校に行けるって

 学校との約束でしょう?約束は守らないとダメよ」

 

「・・・そうだね」

 

「それに夏休み中、毎日学校で補習なら

 夏休み中でも皆に会えるわ」

 

「うん!!俺、頑張るよ」

 

「言葉が通じて嬉しいわ。(私達以外)で頑張ってね」

 

「うん!!ありがとう梅雨ちゃん!」

 

「ところで、デクさんちゃん

 お話もせずに逃げた相澤先生は悪い人だと思うの」

 

「うん!!そうだね・・・鏖殺だ

 

「ええ、じゃあ…

 人使ちゃん、百ちゃん提案があるの」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

日本から約5810キロ

飛行機で約8時間半

 

中央アジア、カザフスタン

━━━そこに相澤はいた

 

決してデクさんに説明してボられるが嫌だったから…

という理由で訪れたのではなく

偶々、職員会議の直後に発作的にスナネコを…

それも野生のスナネコを直接見なければいけないという

崇高ともいえる目的の為に出国したのだ

 

ちゃんと有給届も空港からメール便で送ったし

責められる謂われはないのだ

 

相澤はクミス(馬乳酒)をグビリと飲みバウルサク(揚げパン)を齧る

いっそこのまま全てを放り出して

この国に帰化するのも悪くないだろう

[個性](抹消)なら何処の国でも食うに困らないだろうし

 

人の少ない地方にでもユルト(テント式住居)を構え

ラクダに乗って移動してスナネコと戯れる日々……

ああ、素晴らしきカザフスタン!

 

 

……後頭部へ衝撃を受けて相澤はそこで意識を失った

 

「・・・もう、おやすみ」

 

 

 

━━蛙吹の提案を受けて

心操は先生(オール・フォー・ワン)に、八百万は両親(八百万グループ総裁)に相談し

とある()()()の使用を決定

 

その飛行機とは

SR―71[通称:ブラックバード]

最高時速 約3530キロ

半世紀もの間、最速の名を冠する空の王者である

 

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