ROMAN DE ドォォォォン!!   作:霧鈴

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16.予定は所詮予定だドン!

 

「……ゴメンナサイ」

 

「ちゃんと反省してるのかしら?ねぇハンマ、私は遺跡はなるべく壊さないでねってお願いしたわよね?」

 

空島のみんなの頭を冷やさせるって目的でハンマーを振り回してたはずだったんだが、ロビン的にはどうやらまたやりすぎてしまったらしい。

でも仕方ないと思うんだ。意地張ってる時はそれを無理矢理折るんじゃなくて違う方向に向けてやればいいって誰かが言ってた気がするんだ。

 

だからあの自称神様がやれなくなった代わりに、俺が空島のみんなの敵役みたいな感じになってみようと思っただけなんだ。

その結果、興が乗ってアラバスタで反省したはずの超巨人化までして暴れまわったのは反省してるよ?

ただ、今なら見た目悪者扱いされても別に問題ないや!みたいな感じで調子に乗っちゃっただけなんだ。

 

まぁこんな言い訳したらロビンに怒られるの目に見えてるから絶対に言わないが…

 

「ハンマ、あなたまったく反省してないでしょ?顔に書いてあるわよ」

 

「そんな事はないよ?でもアラバスタ以来2回目の巨人化で、またちょっとコツを掴めたというか…俺的にも得るものがあったなーとか考えてただけだよ」

 

「…昔からだけど、あなたが何と戦うつもりでいるのかが私にはよくわからないわ」

 

そんな一見和やかな反省会だけど、周囲は大災害に遭ったって言われても納得できるほどボロボロになっている。

今回は覇気を纏わずに、ただの超巨大なハンマーをひたすら叩きつけ続けていただけだ。

そして俺自身もアラバスタの時よりもデカくなれているので、前より成長を感じられて嬉しい一面もあった。

…どうせなら自身の巨大化の最大がどこまで大きくなれるのか試してみればよかったよ。

 

「ねぇロビン、ちょっとだけどこまで大きくなれるのか試してみていい?」

 

「それは今度にしてちょうだい。また暴れて、もし空島が墜落とかしたらどうするつもりなの?」

 

それもそうか。簡単に空島って言ってるけど、ここは空の上にあるんだった。

もしこのまま青海に真っ逆さまとか笑えないな。俺は巨大化できてもゴムゴムの風船は出来ないんだから。

 

ってなんでまた暴れる前提になってるのさ。ちょっと今の自分の能力を確かめたいだけだって。

 

 

「まぁロビンのお説教はひとまず置いといて、みんな頭は冷えたかな?また叩かれたいヤツがいれば言ってくれ。今度はもっとデカくなって叩いてやるからさ」

 

「「「「「………………」」」」」

 

「みんな反省してくれたようで何よりだ。何百年前に何があったのか知らんがそろそろ意地を張るのを止めるにはいい機会だと思うぞ」

 

空島のみんなも争いの無意味さを理解してくれたみたいだ。

 

そう考えると、アラバスタ行く前は海賊たちの仲裁をしたし、アラバスタでも国王軍と反乱軍を止めたし、俺って説得が得意なのかもしれない。隠れた才能ってやつか?

肉体言語だって立派な言葉だ。哀しみを秘めた俺のハンマーに叩かれる事でみんな悟るのかもしれない。そんなもん秘めてないけど。

 

そんな自分に隠されてた才能について考えてたら肩にポンっと手を置かれた。…ナミ?

 

「こんの………どあほーーー!!!!」

 

「いでぇ!だからなんなんだよ?ナミ空島来てからちょっと暴力的すぎだぞ」

 

「暴力的なのはアンタよ!なにあの巨人より大きな巨人みたいな姿は!?リトルガーデンにいた巨人たちよりも大きいじゃないの!ロビンの近くにいなかったら私も一緒に巻き込まれてたじゃない!」

 

ああ、絶対安全圏であるロビンの近くにいたのか。それならハンマーの被害から逃れられるな。

って別にハンマー食らってないんだから怒ることないんじゃないのか?怖かった?それは慣れろとしか言えないな。

 

「まぁ落ち着けナミ。そんなに巻き込まれるのが怖いならそのままロビンの近くにいればいいだろ?」

 

「…そうするわ。ところでちょっとハンマに相談があるんだけど」

 

「うん?なんかあったか?」

 

悪い顔したナミの相談は簡単だった。「黄金いくつか見つけたから、青海に戻ったら巨大化させてくれ」って事だ。それくらい構わないさ。

 

確かに俺がいれば黄金のカケラでもあれば普通の黄金の塊にすることができるな。

食糧難に続いて財政難も解決できるとは、我が能力ながら全然気づかなかった。

 

「もしかしてロビンも、俺の能力ってそういう使い方ができるって気付いてた?」

 

「ええ、もちろんよ。でも私たちの場合はお金に困らなかったでしょう?ハンマが海賊やマフィアなんかをを見かける度に叩き潰したりしてたもの。だからわざわざ言う必要もなかったわ」

 

そう言われればそうだな。海賊だけでなくマフィアまで多いウエストブルーにいたせいか、賞金首を捕まえて稼ぐっていうよりもそいつらから奪い取るってほうが多かった気もするな。

もしかしたらまだまだ俺が気付いてないだけで便利な使いみちがあるのかもしれない。しかし暴れ…みんなを説得してたら腹が減ってきたな…

 

「ロビン、ナミ。腹も減ったしラブリー通りに戻って何か食べないか?青海に戻ったら空島食材なんてなかなか食べられないだろうし、今のうちにいろいろ食べておこうぜ」

 

「そうしましょうか」

「…もちろんハンマの奢りよね?」

 

「別にいいぞ。てかルフィたちどこいったんだ?」

 

「たぶんそこらへんでみんなと一緒に寝てるんじゃない?」

 

そこらへんで寝てるってことは、もしかして俺の説得の巻き添え食らったのか?

てか今回のは覇気込めてないからルフィには効いてないと思うんだが…

 

「ナミ!ハンマとロビンもいたのか!お宝発見したぞ!」

 

「お、ルフィ無事だったか。お宝は逃げやしないから先にメシ食いに行こうぜ」

 

「メシ!いいな行こう!腹減ってたんだ!」

 

 

 

「あのルフィを気軽にご飯に誘えるハンマって実はすごいわよね…」

 

「だってハンマの能力があればお腹いっぱい食べるなんて簡単だもの。一緒に過ごしてきてその使い方をすることは小さい頃だけだったから私も忘れていたんだけど…」

 

まぁ普通なら料理を大量に作るなり、食べた分の大金を払うなりする必要があるはずなんだが、俺の場合はそれらが必要ないからな。

一口サイズの料理がたくさんあれば、それをデカくして満漢全席みたいにすらできる。こっちでは満漢全席なんて通じないだろうけど。

 

みんな仲良く眠っているアッパーヤードを後にして、4人でラブリー通りまで戻りご飯を食べながら談笑してたら、残りの麦わらの一味がやってきた。

ちなみに俺たちは4人だが8人席に座ってる。ルフィ1人で4人テーブル1つだ。テーブルいっぱいの巨大料理を堪能しているルフィと、横で普通にメシ食ってる俺たちを見て何やら言いたいことがあったようだが、とりあえずメシを食う事にしたみたいだ。

 

あとなぜか全部俺の奢りらしい。あれだけ暴れたんだからそれくらい払えということだった。

 

みんなメシ食って腹がいっぱいになったからか、いろいろあって戦い疲れたからか船に戻って休むことにした。

と思ったらまだ夜更けなのに騒がしい。

 

「ハンマ!見ろ!黄金がカバンにパンッパンだ!」

 

「…あ~、そういえばそんなこと言ってたな。こんな夜更けにわざわざ取りに行ってたのか?」

 

「ああ!後は見つかる前に逃げるだけだ!」

 

随分と急いでるんだな。黄金は後で巨大化させてやるってナミと約束してたから、そこまで急ぐ必要なんてないっていうのに…ナミも言うの忘れてたのか?

しかも俺たちは別に黄金盗んでないから逃げる理由なんてないぞ。

 

「いたぞ!俺たちを攻撃してきたハンマーの男も一緒だぞ!」

 

「…なんで俺?」

 

「ハンマ、あなた自分が何やったのかわかってないの?」

 

「おはようロビン。何って言われてもアイツらの間の溝を埋めてやっただけなんだけど」

 

「…確かに彼らの溝は埋まってるっぽいわね。その代わりあなたとの溝は深そうよ?」

 

あーそういうことか。お互いの溝は埋まってるけど、そのきっかけになった敵である俺がまだここにいるのが問題なのか。

 

それならまぁ…ここらで空島とサヨナラしとくか。

 

そのままメリー号と一緒になって白海を移動していき、コニスちゃんとパガヤさんに「へそ!」って別れの挨拶をしてから青海へと戻ってきた。

 

 

 

 

 

「結構面白いところだったなー。ほとぼりが冷めたらまた行ってみたいな」

 

「ええ、そうね。みんながハンマの行動の意味を理解して納得してくれるといいわね」

 

「きっと大丈夫さ。たぶん時間が解決してくれるよ」

 

「400年も前の先祖の遺恨を持ち続けた彼らにそれはどうなのかしら?」

 

ロビンにそう言われると解決しない気がしてきた…確かに執念深すぎだろ。

また行くとしても当分先の話だし、もしまだ同じような事になってたらその時はその時でまた相手になればいいや。

 

空島の冒険は楽しかったから忘れてたけど、海軍から連絡来てるかもしれないし確認しとかないと。

うちの船には電伝虫を置いてないから、どこかの島で海軍の駐屯地とか行ってセンゴクに繋いでもらえばわかるかな?

 

 

「おーいルフィ!俺たちはここまでだ。お前らも冒険がんばれよー!」

 

「えー!?もう行っちまうのかよ!もっと一緒に冒険すりゃいいじゃねぇか!」

 

「アホ言うな。俺が七武海になったら海賊を狩る側になるんだぞ?わざわざお前らを狙ったりはしないが、たまに海賊船だったら確認もせず問答無用で叩き潰したりしてるから気をつけろよ」

 

「…ねぇハンマ。その言い方はおかしくはないんだけれど、それってあなたが今までやってきた事そのままよ」

 

ロビンから冷ややかなツッコミが入ったが、確かにそのままだな。俺が海賊だったならこのセリフは合うんだろうけど何も変わってないや。

 

それはそれとして、ルフィたちは自前で黄金持ってきてたからカケラを巨大化させる必要もなかったし、そろそろまたロビンとのふたり旅に戻るとしますか。

 

しかし七武海になったらとか言っておいて七武海の面談に落ちてたらどうしよう…笑われる未来しか見えないわ。

いや笑われるのは別にいいんだが、七武海になる目的ってロビンを守るのと権限を活かして歴史とか調査しやすくするためなんだよな。

 

 

 

もういっその事四皇どころか五皇目指すか?いや権限っていうなら五老星に入れてもらって六老星になるってものいい案な気がする。

俺には前世的な知識もあるし原作知識もある。そして通算年齢ならお爺ちゃんと言えなくもない。

そう考えると五老星に入るのもおかしい話じゃない気がしてきた!

 

世界の均衡なら俺が保ってやればいいし、暗躍とか策略はロビンの得意分野だ。言ったらほっぺ引っ張られそうだけど…

 

誰かが五老星を倒したとしても、その後で出てくる俺。「フッフッフ、五老星を倒したか…だが五老星とか表向きで実は六老星だったのだ!」とか言って相手を叩き潰す俺。

世界の安寧はハンマーによって守られた…みたいな語りと共に浪漫を知らしめる事もできるかもしれない。平和の象徴としてハンマーのマークが使われる日も近いな。

 

ロビンもわざわざ調べなくても五老星に聞いたら歴史だって教えてくれるかもしれないし、お爺ちゃんなんだから孫とかの年齢の子には弱いはずだ。

 

なんで俺の能力はデカくするだけなんだ!ちっちゃくできればロリンちゃん復活して取り入ることだってできたかもしれないのに!

「お爺ちゃん昔話して♪」とかロリンちゃんに言われたら五老星だってデレデレしながら歴史の話をしてくれてたかもしれないと考えると悔やまれるな。

 

だがそう考えてみると七武海なんて落ちてもいい気がしてきたぞ。

 

そうだよな!七武海はみんな海賊なんだからやっぱり海賊がなるほうが自然だよな!

民間人の俺が七武海なんてやってても誰も怖がってくれないよな!

むしろ抑止力としての七武海の名前の価値が下がっちゃうかもしれないよな!

やっぱりここは最悪の世代とか超新星とかのほうがネームバリューもあって恐れられるよな!

 

少々言い訳っぽいがこれなら気楽に面談の結果の「お祈り連絡」も聞けるってものだ。

なんせ今の俺には六老星になるっていう目的ができたんだから。下っ端七武海なんてやってらんねーよ。

 

ルフィたちと別れて近くの島にあった海軍の駐在さんに電伝虫で海軍本部に繋いでもらい、少々怪しまれたが事情を説明してセンゴク元帥と話すことができるとの事だった。

 

ここからが本番だ。六老星になるためにも、あの知将を相手に五老星へと渡りをつけてもらわないといけないのだから…

 

 

 

 

 

「おめでとうハンマ。世界政府は君を新たな七武海の一角として認めるとの事だ」

 

 

 

 

 

「…………えっ?」

 

 

 

 

 

 

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