ROMAN DE ドォォォォン!! 作:霧鈴
やっと俺のお披露目演説が終了した…
なんか自分でも何言ったのか覚えてない部分もあるが、海兵たちへの激励にはなったんではないだろうか。
つい調子に乗ってというか、テンションに任せて言ってみたわけだが我ながら良い出来だったと自画自賛してもいいくらいの演説にはなったと思う。
「ハンマ、これで君の言っていた『民間人上がりの七武海であり、海軍とも協力している』事を世界中に伝えるという計画は成功だろう。大役ご苦労だった」
「まぁ今のところはあくまでも
「ぜひそうしてくれ。演説で突然浪漫を語りだした時は驚いたが、結果的には海兵たちもやる気になってくれたようだし良しとしておこう」
やっぱりアレはやりすぎだったか…でもみんなノリ良かったし、誰も怒ってないからノーカンでいいだろ。
せっかくの機会に「今回クロコダイルに代わって王下七武海になったハンマですよろしく」とか言って終わるなんて有り得ない話だ。
それでもちゃんと言わないといけない事は伝えたつもりだし、少しでも多くの人たちが胸にロマンを秘めてくれたらうれしいな。
一応これで今回の俺の計画は終わりだ。
今頃ロビンの元には「やったね!ロビンの懸賞金は取り消しになったよ!」っていう伝言が届いているはず。
ロビンのことだから俺がやったっていうことはすぐに理解してくれるだろう。戻ったらきっと「すごいわね。見直したわ。今日は頑張ったご褒美にご馳走を用意するわね」とか言って褒めてくれるに違いない。
既に世界政府から海軍を通してロビンの居場所は教えてもらってある。
なんでかわからんがウォーターセブンでのんびりしているらしいんだよ。そのまま進んでくれていれば近くまで来れてそのへんで合流できてたのに、ウォーターセブンって何かイベント的な感じの出来事あったっけ?
…待てよ?そういや海兵が造船の島だとか言ってたな。てことは…メリー号乗り換えイベントか?
なんかそんなのがあった気がする。確かメリー号を燃やすんだったよな。そんでメリー号は泣きながら「もっと走りたかった…」って言って燃えていくとかだったはずだ。あれ?ここだけ聞くとルフィたちひどくね?違ったっけ?
他にもなんかいろいろとあったような気がするんだが、もう頭に浮かぶのが原作知識なのか俺の勝手な想像なのか段々怪しくなってきたんだよな。
まぁ俺の曖昧な記憶はどうでもいいとして、一応帰る前にお偉いさん方には挨拶しておくようにしようと思い、それぞれに「今後ともよろしく」的な挨拶をして回った。
三大将には全員にバカを見るような目で見られた気もするが、とりあえず「頑張れ」的な言葉はもらった。むしろお前ら海軍がもっと頑張ってれば七武海なんていらないんだぞ?お前らがもっと頑張れ。そして俺は更に頑張って強くなったお前らを超えてやるわ。
中将たちは「お前なかなか良い事言うな」っていう人と「今までに例を見ない海軍本部で七武海のお披露目という場で何を言ってるんだお前は…」って呆れてる人が半々くらいだった。
呆れてるやつらはきっとこれから世界中を巻き込む新しい時代に乗り遅れるがいい。これからってのが何年後かはわからんがな。
あと帰りがけの駄賃じゃないが、ついでに他の七武海の奴らがどこにいるのかを教えてもらっておいた。
今のままじゃ王下七武海の一角でしかないわけだし、他の6人が現状のままではあれだけ演説かましても机上の空論に過ぎない。
ならば俺のやるべき事はそう多くないわけだ。まぁいずれにせよロビンと一緒に新世界に行くのは間違いないし、全員と会う機会もそう少なくないだろう。
まずは前半の海にいるという2人のうち、ゲッコー・モリアってのに会いに行くとするか。
王下七武海ってのは独立勢力ではあるんだろうが、俺は表面的に海軍寄りなわけだからセンゴク元帥にはきちんと伝えておくとしよう。
「元帥。俺はウォーターセブンに戻ってロビンと合流して、その後ウロウロしつつゲッコー・モリアってのに会ってくることにするよ」
「そうか、一応言っておくが気をつけろよ。ゲッコー・モリアはかつて百獣のカイドウと戦い、敗れたあと前半の海で再び戦力を集めていると聞く。そしてヤツは魔の海域に潜んでいるため我々もその全容は把握しておらんのだ」
「ふーん…てか潜んでたら七武海の役目果たしてなくね?」
「奴らは王下七武海といえど所詮は海賊。お前のように常日頃から理由もなく海賊を狩ったりはしていないのだろう」
おい待て!その言われ方だと俺が悪者みたいに聞こえるぞ!?言ってることは合ってるのに、なんでかわからんが腑に落ちない。まるで謂れのない誹謗中傷を受けた気分だ。帰り道に海賊いたらストレス発散に叩き潰してやる。
そのまま海軍の船に乗せてもらい、ウォーターセブンに向かって出発してもらった。
途中本当に海賊船に遭遇したが、海兵たちがわざわざ帆のマークを確認してどこの海賊だとか言ってる間に予定通りストレス発散のため叩き潰しておいた。
しかしどうやらやる気に満ちている海兵たちの仕事を奪ってしまったみたいだから、邪魔しないように適当に眺めていることにしよっと。
俺から言わせれば別にどこの海賊でもいいじゃん。どうせ潰すことに変わりはないわけだしさ。
だが海兵が言うには、海賊旗を掲げていても害のないやつもいるらしい。全ての海賊を一気に相手にできない以上、凶悪な海賊を減らす事が大事なんだと説明された。
まぁどうでもよかったので適当に相槌だけ打って聞き流していたわけだが…
海軍のお仕事に口を出す気はないし、海賊を狩るのは俺のお仕事でもあるわけだから文句を言われる筋合いなんてない。俺に対するクレームの窓口は五老星だ、ということにしておこう。
大体まずもって害のない海賊ってなんなんだ?害があるから
そういう難しいのはロビンの担当だからなぁ…ロビンが「潰さなくていい」って判断したのなら俺も殲滅したりしないよ。そんな事は今まで1度もなかったが。
なんか小難しい事考えるの疲れるわ…五老星と頑張って駆け引きっぽい事したんだからもういいだろ?
俺が一方的に海賊を船ごと叩いてしまったせいで捕縛に時間がかかってしまい、なんか面倒になったので船室に案内してもらった。いっそのことウォーターセブンまでダラダラと食っちゃ寝しながら過ごそうかと思ったが、よくよく考えれば今は全自動で目的地に向かってくれる船にいるようなもんだ。
それならせっかくだしストップしている修行をするのにいいかもしれない。
武装色・極による超攻防力を得るためにも今の時間はかなり有意義に使える時間だ。
まずは某超野菜人的な感じで常時武装色から挑戦してみよう。
そしてそれが普通になれば、武装色2や武装色3…更には武装色ブルーとかまでいけるかもしれん。
…ウォーターセブンに到着しちゃった。思ったより早く着いたせいで効果があったのかなかったのかわからん程度にしか成果がなかったような気がする。
意思の力って言うくらいだし、やっぱり怒りとか感情をコントロールする方向で修行すべきだったか?
てか、せっかく海軍本部に行ったんだから誰かに聞けばよかった!大将とかもいたんだから、あの頂上戦争で使ってたよくわからんバリアみたいなのとか使い方聞けばよかった…もったいない事したかも。
あれどう考えても武装色の覇気だろうし、俺にピッタリな感じだったのに…まさかあんなバリア張っといて見聞色の覇気ってことはないよね?覇王色だったら潔く諦めるわ。
港で海兵たちにお礼を言って別れ、俺たちの船は小さいから目印にとメリー号を探して歩いていく。
あの羊の船首は他にないだろうから目印にするにはもってこいだな。
…………メリー号が見当たらん。
もしかしてもう焼き殺した後だったりするのか?別にそれでもいいんだが、それだとロビンと合流する目印がなくなっちゃうんだよ…
メリーさんメリーさん…どこにいるのかな~?呼んだら返事とかしてくれないかな。
なんかメリー号って擬人化みたいな感じの事できなかったっけ…?それで自分を修理してたような記憶があるような無いような…
造船の島だけあって船が多すぎて探すの苦労しそうだなぁ。もうこうなったら虱潰しに叩き潰していくか?島のやつらは修理する船が増えて喜ぶし、俺もロビン探しやすくなるし一石二鳥じゃね?
…なんか名案に思えてきた。もしかしてまだロビンからの恩恵である『スキル:策略』が機能してるのかもしれない。これはやらないという選択肢はないというロビンからのメッセージか。
「あーー!!ハンマがいる!!」
「ん?おー!ルフィがいた!お前ら探してたんだよ」
「そうなのか?おれたちはこの島で宿取ってるぞ?」
あれ?船で寝泊まりとかしてないものなのか。まぁ出会えたから良しとしよう。
俺たちの船まで案内してもらう道すがら、この島に着いてからの事を聞いてみた。メリー号がもう走れないから乗り換えることになったらしい。そのことでウソップと言い合いになったけど、その最中にロビンが言った言葉が決め手になったみたいだ。
何を言ったのかちょっと教えてもらったけど、ロビンの言ってることはごもっとも過ぎて反論のしようがない内容だったわ。まぁどうしても一緒にって言うのなら船首だけでも再利用すれば?って言っといた。
俺はメリー号に愛着とかないから、他人事にしか思えんので大したアドバイスはできんぞ。
どうやらこの島にいる間、ロビンは一味の誰かしらと一緒に行動していたようだな。
たまにアラバスタの時みたいに戦闘訓練もやってたみたいだし、本読んだり買い物したり散策したりして有意義に過ごせていたようだな。
ただ、ルフィ曰く「突然ロビンがあんまり外に出なくなって、ずっと何かを考えてるみたいだ」っていう状態になったらしい。そこからは宿じゃなくて自分の船に籠もってるんだって。
そんでもって、ナミの厳命によりロビンを1人にしちゃいけないから空いてる誰かが様子を見るようにしてるとか。
なんか随分迷惑かけてるような気もするが、考えてみたら青キジに凍らされて「砕けて死ぬ」か「ロビンを守る」かの二択を選ばせて助けたんだったわ。それなら安いもんか。
しかし状況がまったく伝わらん。突然そんな状態になるような事なんてあったのか?
よくわからんがロビンに悩み事があるならその原因を取り除けばいい。そうすれば解決だ。
ふと思い出した。ロビンが「生きたい!」って言ってたのココじゃなかったか?
まぁそれはうちのロビンには関係ない事ではあるんだが…まさか潜入してるとかだった政府のスパイに何かされたか?
有り得るな…世界政府の諜報員ならば全員ではないにせよ、ロビンが古代文字や古代兵器に通じている事は情報として知っているはずだ。
そしてこの島にやってきたのをいいことに接触を図ったとすれば、ロビンが悩んでいたとしても説明がつく。
これは場合によってはこの島ごと叩き潰すのも視野に入れておく必要があるかもしれんな…
「あー!ハンマ、やっと帰ってきたわね!あんた海軍本部まで行ってくるって言って戻ってくるのが遅いのよ!」
「あー…まぁいろいろやることがあってな。ナミはここで何してるんだ?」
「あんたに頼まれた通りロビンと一緒にいるのよ。政府の役人が来て、次の日に1人でどこかに話をしに行ったんだけど…帰ってきてしばらくしてから船に籠もるようになっちゃったのよ」
「そっか、まぁ後は俺が話聞いとくわ。ロビンを守ってくれてありがとな」
「こっちもロビンがいてくれたおかげで船についての揉め事が解決できたから構わないわ。あと、この前約束したことお願いしたいから落ち着いたら来てくれる?それじゃあ私たちは宿に戻るわ。ルフィ、行くわよ」
「おー!ハンマ、またなー!」
さて、しばらくぶりの船に戻ってきたわけだが、ロビンはどうしてるのかなっと。
扉を開けて中に入ってみれば…いたいた。確かに考え事してるっぽい感じだな。
「ロビン、ただいま!」
「…………ハンマ?」
「…どうしたの?何かあった?」
「ううん、そうじゃないの…その、おかえりなさい」
これは…どうすればいいんだ?