ROMAN DE ドォォォォン!!   作:霧鈴

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26.世界の平和を守るドン!

 

 

 

ロビンが元通りになってくれた!

 

 

髪型を変えるかどうかで随分と悩んでいたみたいだが、最後は俺のお願いを聞いてくれてそのままでいくことにしてくれたようだ。

俺からしてみれば「悩むようなこと?」って気がするが、このあたりは感性の違いってやつなんだろう。

 

ナミとかにでも相談すれば良かったんだろうが、もしかして言い出しにくかったのかな?ロビンは自分の中に抱え込むところがあるからなぁ。

俺には言うことができても、他のやつじゃなかなか弱みとかは見せるのに抵抗あるってのは理解できる。俺だってロビン以外に相談とかできるやつがいるかって言われるといないしな。

 

ロビンも悩みが解決してサッパリしたのか「私の懸賞金解除を世界政府に交渉してくれたんでしょう?お疲れさま。それと…頑張ってくれてありがとう」と笑顔でお褒めの言葉を頂いた。

俺が勝手にやったことだが、ロビンも満足してくれた結果になったみたいだし一安心だ。

 

ただ最後に「でも…あまり心配させないでね?」って言われたから、俺ではまだ荷が重いと思われてたということだ。それは否定できない…五老星との会談だって結構行きあたりばったり感は否めない感じだったもんな。

 

何にせよいつも通りに戻ったとはいえ、俺がいない間のお悩みロビンのことをルフィたちも心配してたみたいだし、ナミも何か頼みたいことがあるとか言ってたから明日にはとりあえずあいつらが泊まってる宿に顔を出しておくか。

 

 

 

だがその前に俺は衝撃の出来事に遭遇することになる…

 

翌朝、起きてから出かける準備してコーヒーでも飲もうと思ったらロビンがすでに起きてた。

 

「おはようロビン」

 

「おはよう、あなたもコーヒー飲む?」

 

「そうだね、お願いしようかな」

 

席に着きロビンにコーヒーを入れてもらっている間にテーブルの上を見ると、どうやら今日の分であろうニュース・クーが置かれていた。

それ自体はいつもの事なんだが、目に入った見出しの記事と写真が俺の背筋を凍らせることになった…

 

そこには『新王下七武海・鉄槌のハンマ、海軍本部にて世界中へ向けて語る!』とか書いてある。

 

これロビンはもう見てるんだろうか…?いや、見てたら何か言ってくるはずだ。これを読んだ後なら俺に「あなた何をしてるの?」とか「随分と楽しそうな事をしていたのね」とか言うはずだ。

つまりロビンはこの新聞を買ったけれどまだ目も通していないということだ。

 

隠さねば…せめて俺の記事の部分だけでも抜き取らねば…

 

ロビンも俺と一緒にいるときにわざわざ新聞広げたりはしないから、とにかくロビンを1人にしてはいけない。

だが俺はロビンの目を盗んでこいつを処分せねばならない。今だけ俺の能力が反転して「小さくする」にならないかな。そうすればこの新聞を小さくして処分するんだが…

 

とにかくロビンを外に連れ出そう。チャンスは出かけてから戻ってきた時の一瞬しかない。

 

「ロビン、ルフィたちのところに行くんだけど一緒に行かない?あいつらも心配してたみたいだからさ」

 

「ええ、そうね。彼らにも心配かけちゃったから、もう大丈夫って伝えておかないとね」

 

ロビンと一緒に船を出て、案内してもらいながらルフィたちが泊まっている宿へと向かっていく。

途中ヤガラブルとかいう珍しい乗り物に乗ってみたり、ロビンに教えてもらった水水肉というとろけるようなお肉を食べたりしたが宿へと到着することができた。

ちなみにこれは決して寄り道ではない。俺だけウォーターセブン初心者なんだから、少しくらい散策してもいいよね?っていう何かだ。

 

宿に入ってみると、ルフィたちはちょうど揃って食事しているところだった。1つの大きなテーブルを囲んで並べられた料理を食べている。こいつらのイメージはテーブルいっぱいに料理が並んで我先にと争いながら食ってそうな感じに思ってたんだが、見る限り普通に定食1人前ずつみたいな量しかないぞ。ダイエットでもしてるのか?まぁいいか。

 

「おっす!ロビン元気になったぞ。ちょっとセンチメンタルな気分になってただけだからもう大丈夫だ」

 

「センチメンタルとは違う気がするけど…もう大丈夫よ。心配かけてごめんなさい」

 

もうロビンは大丈夫ということを伝え、そのまま勝手知ったるとばかりに空いている椅子を持ってきて一緒にテーブルを囲み、並べられている料理を勝手に食べていく。

すると何やら期待の眼差しが飛んできたため、料理やら酒を巨大化させてやると口に運ぶ勢いが増しやがった。そんな柄には見えないんだが、ダイエットじゃなくて節約でもしてたのか?

 

まぁそれはどうでもいいや。とりあえずナミの用件を先に聞いておくか。

 

 

「ナミ、そういやなんか頼みたいことがあるんだっけ?何かあったのか?」

 

「そうそう、そうなのよ。空島で黄金を奪ってきたじゃない?それを換金したんだけど、ゴタゴタしてる間に半分奪われちゃったのよ。だからハンマに残ってる黄金の欠片を大きくしてもらって奪われた分を補填したいんだけど…」

 

「うん?巨大化させるのは元から約束してたから別に構わんけど、奪われた金は取り返さなくてもいいのか?」

 

「もちろんよくないわ。でもルフィたちが乗り込んだ時には、すでにどこかに持っていった後らしくて取り返しようがないのよね」

 

なんだそりゃ?運の悪いやつらだな。いや、逆に俺がいるから運が良いのか?

俺が聞いてるのはルフィとウソップが何か口論になったけどロビンが収めたとかくらいだから、それ以外で起こってることなんてわからん。

 

詳しく聞く気はあんまりなかったんだが、ナミのほうは鬱憤が溜まってたのか食べながらも愚痴を言ってくる。

ところどころに「私のお金」ってセリフが聞こえるが、まぁそれは置いておこう。そもそも別に俺が突っ込むところじゃない。てかツッコミ役のウソップがなんか静かだな。

 

と思ったらウソップがなぜかロビンに謝りだした。「ついカッとなってひどい事を言ってすまなかった!」とか言ってる。

ロビンも特に怒ってる様子でもなく「気にしてないわ」とか言ってるからまぁいいか。わざわざ俺が口を出すことでもないだろ。まぁ内容によっては口は出さないが手を出すだけだ。

 

あとフランキー一家?ってなんか聞き覚えがあるような無いような…こう思い出せないとモヤモヤした気分になって気持ち悪いな。そのうち会うことがあったら思い出すかな。

 

「ナミ、とりあえず食い終わったら残ってる黄金の欠片とか持って来いよ。そんでさっさと換金してくれば?」

 

「そうね、お願いするわ。ちょっと待ってて」

 

「ハンマ!これもデカくしてくれ!」

 

「いいぞ…ほれ。好きなだけ食え」「んほーー!!」

 

いくら全身ゴムだからって体型変わるほど食いたいものなのか?

てかよく今まで旅してこれたな。どう考えても食糧難に陥ってゲームオーバーになりそうなもんな

んだが、こいつらの船の倉庫は食料が詰まってるとかなんだろうか。

 

ナミが持ってきた黄金の残りを大きくしてやり、元からあったくらいにしてやったので奪われた分の補填は十分だろう。

 

「ありがと!これで新しい船のために節約しなくてもいけるわ」

 

「もう取られるとか間抜けな事するなよ?俺だって大きくするモノがないことにはどうしようもないぞ」

 

「ええ、次はみんなで行くことにするわ」

 

ナミとの約束も果たすことができたので食事が終わった後に宿の前でルフィたちと別れ、ロビンと2人自分たちの船へと戻る道を歩いていると、何やら海パン男と女2人が目の前に立ちはだかった。

 

 

「アウッ!手配書と同じ顔…お前が悪魔の子(ニコ・ロビン)か?」

 

「あなたが誰か知らないけれど、私に何か用かしら?」

 

「別にお前にゃ恨みはねぇが、見つけちまったからには素通りするわけにもいかねぇ…聞くところによるとお前は世界の破滅を企む危険人物だそうじゃねぇか。さっさと子分どもの仇討ちにしてぇところだが…事実ならのさばらせるわけにはいかねぇからな。どっちなのかちっと確かめさせてもらうぜ!ウエポンズレフト!」

 

なんか海パン男が手配書を確認してからロビンを攻撃してきやがった。なるほど、こいつは賞金稼ぎか何かだな?

しかも腕を飛ばして攻撃してくるとは…意表を突いてるつもりだろうが俺には通用せん!

ロケットパンチをハンマーで叩き落とし、そのままハンマーを突きつけ今からどうなるか教えてやる。

 

「おい、うちのロビンに攻撃するとはいい度胸してるじゃねーか。そんなに死にたいならお望み通りにしてやるよ」

 

「ねぇハンマ、たぶん彼が麦わらくんたちのお金を奪ったフランキー一家じゃないかしら」

 

なるほど、それじゃ後でルフィたちには叩き潰したことを教えてやるか。ちゃんと覚えてたらだが…

 

だがなんかこいつ見たことある気がする…………思い出した!このロボットもどきはプルトンの設計図を持っててルフィたちの船を作ってたやつだ!あれ?プルトン作るんだっけ…?ルフィたちの新しい船がプルトンだっけ?

 

ダメだ思い出せん。まぁロビンに攻撃した時点でそんなことはどうでもいいんだが。

 

 

それはそれとしてこの野郎、せっかくのロビンの新たな門出に水を差しやがって。

ロビンが普通の女の子になってイメチェンするだけにどれだけの想いがあったと思っていやがるんだ。

 

小さい頃から濡れ衣で犯罪者に仕立て上げられて、それでも挫けずに健気に生きてきたんだ。

いろんな島を巡る中で他の女の子たちがオシャレしてても「私は賞金首だから…」とか「きっと私じゃ似合わないから…」とか可愛いのにも関わらず自虐的になって影で涙を堪えてたんだぞ。

 

そしてやっと懸賞金が解除されて賞金首じゃなくなって、新しい自分をスタートすることができるんだ。それでもすぐに今までの自分から変われるわけなんてない。

 

だからこそ、ここから新しい自分を始める第一歩だったんだ。

 

 

まぁ全部俺の想像だけどな!

 

 

少々悲劇のヒロイン的な感じだがそう間違ってないはずだ。ずっとロビンと一緒にいる俺が言うんだから間違いない。

 

 

「誰だてめぇ。おれが用があるのは悪魔の子(ニコ・ロビン)のほうだ」

 

「俺は王下七武海・鉄槌のハンマだ。ロビンはお前に用はない。俺のほうはたった今お前に用ができたんでな。とりあえず叩き潰されろ!」

 

このロボットもどきに手加減なんぞ必要ない。手下と一緒に叩き潰してくれるわ!

 

 

 

……

………

 

 

 

さて、フランキーも手下も倒れ伏してるわけだが…こいつらをどうするか。

 

そもそも俺の戦い方は一撃必殺に重きを置いてるから、相手から攻撃されて攻撃してなんてターン制みたいな事はしない。そういうのは門外漢なんだ。

フランキーも手下も纏めて逃げ道ごと一撃で叩き潰せばいいだけなんだから。

 

 

とりあえずフランキーと手下を叩き潰してやったわけだが、こいつはなんでロビンに手を出そうとしたんだ?

危険人物とか世界の破滅とか言ってたってことは、こいつもロビンが古代文字読めるとか知ってるんだっけ…?

 

 

ハハーン、さてはロビンを利用して古代兵器を集めたりするつもりだったんだな。

 

 

恐らくこいつはある日偶然にもプルトンの設計図を手にすることができた。

 

本当ならばすぐにでも作りたいところだったんだろうが、プルトンを作れるだけの材料や金もない…だから見つからないように資金を集めていたんだな。ルフィたちから金を奪ったのも懸賞金が億にも満たない少額海賊ならば問題ないと判断してのものなんだろう。

 

そしてそれだけでは満足することなく更に戦力を増やそうと考えた結果、プルトンだけじゃなく他の古代兵器であるポセイドンやウラヌスも手中に収めることを思いついたんだ。

 

だがそこはやっぱり古代兵器。情報を集めようにもそう簡単に見つかるわけもない。そしてそこに古代兵器を見つけるための鍵であるロビンの存在を知ったんだ。

ロビンがいれば残る古代兵器を探すのは容易になると考え、連れ去るために攻撃してきたというわけだな。

 

そうして最後は古代兵器を使って世界征服とかする気なんだ。力に溺れたヤツの考えることなんて過程は違っても大体そんな感じのはずだ。

叩き潰す前に「のさばらせるわけにはいかない」みたいなことを言ってたはずだから、つまるところその言葉の意味は「この俺がお前を管理して有効利用してやるよケケケ」ってことだろう。

 

きっとこいつの脳内ではチンピラからの成り上がりサクセスストーリーを描いていやがったに違いない。

 

そんなヤツがどうやってルフィたちの仲間になったのか覚えてないからわからんが、俺の予想ではたぶんこいつがウォーターセブン編のボスでルフィたちがこいつを倒した後に「実は…」とか回想が入ってから最後は改心して仲間になったとかかもしれんな。少年誌にありがちな展開だし、ピッコロさんポジションと似たようなもんか。

 

てことは本来のルフィの役割を俺が取っちまったかもしれないのか。すまんルフィ、そのうち食いきれないほど食い物巨大化させてやるから許してくれ。

 

しかしまさか七武海として世界の戦力バランスがどうこうとか以前に、世界征服を目論む小悪党を退治することになるとはな…

 

 

とりあえず気絶してるフランキーの体のどこかに設計図があるはず………あった、これだ。

 

 

「ぐっ、てめぇ…そいつ(設計図)を返しやがれ…」

 

「ん?意識が戻ったのか。いきなり襲ってきたくせに何寝ぼけた事を言ってんだこのタコ。今のお前は泣き寝入りして手下共々助かるか、みんな仲良く叩き潰されるかの二択しかないんだよ。選ばせてやるからどっちがいいんだ?」

 

「…それが七武海の、政府のやり方か」

 

「七武海も政府も関係ないな。これが俺のやり方だ」

 

世界征服を目論んでたくせに七武海も政府も関係ないだろうが。自分から襲いかかってきておいて都合が悪くなったときだけ相手を批判する被害者ムーブが通じるほど俺は甘くないぞ。

本来ならばこのまま叩き潰して暴れてやりたいところだが、これ以上ロビンの新しい旅立ちを余計な騒動で邪魔したくない。

 

この設計図は俺がどうにかしておいてやるから、お前は安心して今まで通りチンピラ業に勤しめ。

 

一応こいつはチンピラとはいえども賞金首でも海賊とかでもないから「どっちがいいんだ?」ってわざわざ質問してやってるのにずっと「返せ…」しか言わないから、なんかもう面倒になったのでぶっ叩いてもう一度気絶させておいた。

 

そのままフランキーたちを放置して、ロビンと一緒にそのまま船へと移動していった。ロビンは俺が持ってるものが気になったらしく、何を奪ったのか聞いてきたのでそのまま正直に答えておいた。

 

 

「珍しいわね。ハンマが何かを奪うなんて」

 

「あー…さすがにあんなやつに持たせておくには危ない代物だからなぁ。ロビンはコレどうしたらいいと思う?」

 

「まず何を奪ったのか知らないんだけど…紙の束なのは見ていたけれど、それは一体何なの?」

 

「プルトンの設計図」

 

 

 

 

 

「…………え?」

 

 

 

 

 

 

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