ROMAN DE ドォォォォン!!   作:霧鈴

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03.覇気に目覚めるドン!

 

 

 

ロビンと一緒に俺が遭難して漂着した無人島を出発し、別の島を求めていってやっと次の島に到着することができた。

天候が荒れたりしなかったとはいえ、やっぱり航海術って大切なんだなって実感したよ。

 

ロビンがいなかったら俺は確実に迷子になってたと思う。

 

ちなみにロビンに「ロビンはやっぱりすごいな!」とか「俺だけだったら確実に迷子になってそのまま遭難してたよ」って褒めたんだけどさ。

なぜか「これくらい普通だよ。ハンマにも教えてあげようか?」とめっちゃ普通に返された。

照れたりするところを見たかったんだけど、ロビンって褒められ慣れててあんまり照れたりしないのかな?それとも照れ隠しなのかな?

 

 

「さてロビン。ひとまず港町に着いたし、まずはロビンの変装用に服とか帽子とか買おうか」

 

「そんなお金あるの?」

 

「これでも前の町で少しは仕事の手伝いをしてたからね。それにご飯にほとんどお金かからないし、服とかを買うくらいなら問題ないよ」

 

「そういえばハンマはなんでも大きくできるからご飯お腹いっぱい食べるの簡単だもんね。じゃあ服屋さん行ってもらってもいい?」

 

「ああ、それじゃ行こっか」

 

 

ロビンと手を繋いで服屋さんを探して町を歩いていく。これなら仲の良い子供が町を歩いてるだけに見えるだろうし、すぐにロビンだとわかる事はないと思う。

ただ、他の海賊やら賞金首のやつに比べて、ロビンは小さい女の子なのに多額の懸賞金をかけられてるっていうインパクトが強いから気をつけないといけない。

 

しかも悪魔の子とか、さも極悪人かのような手配書になってるから余計にだ。

 

町の人だって何も知らない人ならば、まだ子供なのに7900万ベリーという高額の賞金を掛けられるほどの事をしたと思われても仕方ないといえば仕方ない。そこは理解できるんだ。

まぁだからと言ってロビンを捕まえようとしたら、一般人だろうが関係なく俺のハンマーの餌食になってもらうけどな。

ギャグ補正があればタンコブで済むかもしれないが、モブ一般人が俺のハンマー食らったら確実に赤い染みになるのは間違いない。

 

 

「ロビンこれなんか似合うんじゃない?あーでもこっちも似合いそうだね」

 

「そんなにいっぱいいらないよ。動きやすくて普通のでいいよ」

 

「えーでもせっかくだしいくつか買おうよ。このフード付きなんかもいいかも。ちょっと試着してみなよ。すいませーん、これ着てみていいですかー?」

 

「ハンマって知らない人でも気軽に話せるんだね。ちょっと意外だった」

 

「そんなに意外な事だったの?お、それ可愛いね。それ買うから着たままでいいよ。買い物終わったらご飯食べに行こ」

 

 

服屋さんを見つけて一緒に店に入り、これが似合うあれが似合いそうとキャッキャしながらいくつか選んで、1着はそのまま着て店を出てご飯屋さんを探して食事を取ることにした。

ロビンの中で俺はどんなイメージなのか知りたいところではあるが、これはたぶん良いイメージになってない事はわかる。

いくらなんでも店員さんと普通に話してるだけで意外と言われるなんて、ロビンの中では俺は人見知りな印象だったのかな?

 

フード付きのパーカーにして少し髪型を変えてみたら町の人に気づかれる事もなく、普通にご飯を食べて出てくることができた。

できればまともな船が欲しいところだけど、今の俺たちの手持ちじゃあ船を買うには全然足りていないからどうにかしないといけないな。

そんな事を考えながらロビンと2人で町を散策していたところに、遠くのほうから町の人が「海賊がきたぞーー!!」と叫びながらこっちに走ってきているのを見つけた。

そこまで大きい港町じゃないから、すでに俺たちにも海賊船が見えている。

海軍がどうにかするのかと思っていたが、この町にはそこまでの戦力は常駐していないみたいだな。

ひとまずロビンと2人、町の人たちに紛れながら様子を伺っていたんだが、運悪くロビンが見つかってしまった。

 

 

「ぎゃはははは、俺には1000万もの懸賞金がかけられている。大人しく金と食料を差し出せば命は助かるかもしれねぇぜ?嫌なら奪うまでだがなぁ」

「「「「「ぎゃはははははははは」」」」」

 

「食料は差し上げます。しかし、貧しい港町故お金などほとんどありませ…ぎゃっ!」

 

「おいおい、つまらねぇ事を言うからつい殴っちまったじゃねぇか。…そうだな、見せしめにガキでも殺して見せたら理解するか?おい!そこのガキ!こっちへ来な」

 

(…ロビン、俺が行くからロビンは逃げろ)

(そんな…それならわたしも一緒にいくよ!)

 

「グズグズしてんじゃねぇよ!…ん?そこのガキ、ちょっとツラをよく見せろ」

 

(やばいな。ロビン早く逃げるんだ!)

(でもハンマが…)

 

「やっぱりか。おいてめぇら!このガキを捕まえて船倉に放り込んでおけ!こいつはニコ・ロビンって7900万の賞金首だ!思わぬところで臨時収入が入ったぜ。ぎゃはははは!」

 

「いや!触らないで!痛い!」

 

「ロビン!お前らロビンを離せ!」

 

「そんなに離して欲しかったらてめぇで何とかしてみやがれ。おい、このガキは殺せ。俺は酒場で酒でも飲んでくらぁ」

 

 

くそ、まさか海賊もロビンを狙うとは思わなかった!ロビンは海賊船に連れて行かれ船長は酒場に行ったが残りの海賊どもはまだ残ってる。

本格的な戦いなんて経験したことのない俺は、カトラスに銃やらと武装してる海賊に気が引けてしまいボコボコに殴られて倒れていた。

 

(くそっ!こんな海賊にビビってどうすんだ俺!ここは平和な世界じゃないんだ。都合のいい展開なんてあるわきゃないんだ。やらなきゃロビンが死ぬぞ。覚悟決めろ俺!)

 

「あああああぁぁぁぁぁぁ!!」

 

気合を入れ直し巨大化させたハンマーを全力フルスイングで振り抜いて海賊をぶっ飛ばす。

 

…あれ?思ったより軽いぞ。そういや人間にハンマー振るったの初めてだったが、人間ってこんなに軽いのか。

 

俺にぶっ飛ばされた海賊は町の外まで飛んでいったんだ。場外ならぬ町外ホームランってやつだな。

そこからは襲いかかってくる海賊を俺のハンマーでぶっ飛ばしていき、海賊船に連れ去られたロビンを船から助け出すことができた。

 

 

「ロビン!無事か!?」

 

「ハンマ!怖かったけどハンマが来てくれると思って、わたし泣かなかったよ!」

 

「えらいなロビンは。海賊はみんなぶっ飛ばした。後はあの船長だけだ。とにかくこの船を出よう」

 

 

敵の海賊船なんてどこに何があるかわかったもんじゃない。ロビンを連れて海賊船を降りたところで、酒をラッパ飲みしながら敵の船長がこっちに来ていた。

 

 

「おいおい、うちのクルー共はガキ1匹まともに殺せねぇのかよ。てめぇもせっかく捕まえたガキを逃がすなんて死ぬ準備はできてんだろうな?」

 

「黙れ薄汚ねぇ海賊(モブ)風情が。いくら俺も同じ(モブ)だっつってもお前にロビンを渡すくらいなら死んだほうがマシに決まってんだろ!」

 

「それならお望み通りに殺してやるよ!」

 

 

もう今の俺に躊躇いも戸惑いもない。こんなモブ海賊に躓いてたらロビンを守れねぇじゃねぇか。

今できる最大のデカさまで木槌を巨大化させ、敵に向かってハンマーを振り下ろす!

一撃で叩き潰したつもりだったが、虫の息ながらまだ生きているようだ。まだ破壊力が足りないのか?それとも無意識に手加減してしまってるのか?

 

とにかくロビンが無事で良かった。後はこの海賊の懸賞金を受け取ることができれば船を買うこともできるかもしれないな。

海賊を引きずりながらロビンと一緒に町へと入っていき、町にある海軍の派出所みたいなところで海賊を引き渡して賞金首であることを確認してもらう。

ちなみにロビンは外で待っている。あの海賊ですら知ってただけに、さすがに海軍の人間ならばロビンに気づく可能性は高いだろうから念のためだ。

派出所では最初「こんな子供が!?」と驚かれたが町を略奪から守ったということでお礼を言われ、やはり賞金首であることが確認されたため、すんなりと1000万ベリーをもらう事ができた。

 

外に出てロビンを探してみたら、ロビンが大人2人に何かを言われているようだ。

近づいていくと、どうやらこいつらは賞金稼ぎらしく「痛いめに遭いたくなかったら大人しく着いてこい」ということらしい。

 

 

「おいお前ら。何勝手にうちのロビンを連れて行こうとしてるんだ?」

 

「なんだこのガキは。いいか?こいつは悪魔の子って言われてる犯罪者なんだ。俺たちはその犯罪者を捕まえるのが仕事なんだよ。ガキが邪魔すんじゃねぇ」

 

「そうか。じゃあお前らも俺の経験値になれ!」

 

「なに言って…ぎゃああああああああああ」

「おいお前なにすん…あばあああああああああ」

 

 

賞金稼ぎ2人を町外ホームランでぶっ飛ばしてみたが、やっぱり軽く感じるな。

この木槌の重さに俺が慣れてきてるからなのか?

それとも人間を叩くことに戸惑うことがなくなったからとかそんなのかもしれないな。

と、思ったら答えはロビンが教えてくれた。

 

 

「ねぇハンマ。どうしてハンマは戦う時に腕が黒くなってるの?」

 

「…え?黒くなってた?」

 

「うん、海賊と戦ってる時もなってたよ」

 

 

そっか。ロビンを助ける事に必死だったけど、武装色の覇気が使えるようになったって事だったのか。

もしかしたら今まで使えなかったのは戦闘経験がなかった事とかも関係してたのかもしれない。

ロビンを少し危ない目に遭わせてしまったが、海賊や賞金稼ぎで経験を積めたし賞金も手に入ったし良い結果に終わったから良しとしよう。

 

既に海賊や賞金稼ぎにロビンの事がバレてしまっているので、町の人に見つかるのも時間の問題だ。

急ぎ食料などを買ってリュックに詰め込みこの島を出ることにした。

 

2人で港に向かい、小さくてもいいから船を買えないかと思い来てみたら先程ロビンを捕まえようとした賞金稼ぎが自分たちの船に乗ろうとしていた。

どうやら2人で乗るには十分な大きさで屋根もあるし過ごしやすそうな船である。

 

俺は閃いた。

 

 

ロビンを捕まえようとした賞金稼ぎ+過ごしやすそうな船-ロビンを捕まえようとした賞金稼ぎ=船は俺たちの物

 

 

もはや交渉など必要ない。問答無用でハンマーを振るい、賞金稼ぎを地平線の彼方…は言い過ぎだけど海の向こうへと叩き出して自分たちの物にすることにした。

 

賞金稼ぎたちの船に乗り込んでみると、キッチンなどの設備も整っており2人で航海するには十分すぎるほどだ。

ちゃんと地図やら方位磁針とかも備え付けられているし、ベッドもシャワーもあるみたいだ。

 

とはいえ、賞金稼ぎが使ってた布団は使いたくない。これは潔癖とかじゃなくて気持ちの問題だな。

なのでロビンに留守番しててもらい、急いで布団を2組買ってきて自分たち用にした。

どうやらこの賞金稼ぎたちは補給のためにこの島に来ていたみたいで水やら食料も補充されている。

船を買う金も浮いたしなんかすごい順調すぎて怖いくらいだな。

 

まぁ実際のところ、今まで乗ってきたお椀の船に比べれば天と地ほどの差があると言っても過言ではない。

あれはあれでシュールな感じがして嫌いではないんだが、遊びならともかく航海するには危なすぎるしな。

 

 

「ねぇハンマ。これからどこへ行くの?」

 

「そうだなぁ。まだ偉大なる航路に行くには俺たちは力不足だから、しばらくはこのウエストブルーで海賊と戦ったりしながら経験を積んでもっと強くなりたいかな?」

 

「そっか。わたしもハンマと一緒に戦えるようにがんばるね」

 

「そこまで無理しなくてもいいよ。ロビンには船を動かしたりいろいろとやってもらうから、戦いは俺がやるよ」

 

「ううん、きっとこれからもわたしを狙って海賊とか賞金稼ぎが来ると思うから、ハンマがわたしを気にせず戦えるようにわたしも頑張るの」

 

「…そっか。じゃあ一緒にがんばろう」

 

「うん!」

 

 

そんな事を考えてたのか。ロビンも初めて海賊や賞金稼ぎに狙われることで思う部分があるんだろうな。

確かに俺だけでロビンを守りきれるとは限らないし、今回だってロビンを人質にされてたら何もできなかっただろう。

ロビンには見聞色の覇気を覚えてもらえればバランスがいいと思うんだけど、俺が使えないから教え方もわからないしなぁ。

ウエストブルーに覇気使いがいるとは思えないし、ロビンの場合は俺みたいに脳筋戦法取る必要がないからやっぱり能力の強化とかそんな感じかな?

 

俺自身もどうやら使えるようになった武装色の覇気をもっと磨き上げないとな。

ハンマーに纏わせる事ができるようになって、やっと能力者とまともに戦えるようになると言ってもいいくらいだ。

 

 

 

 

 

しばらくは島から島へと渡りながらロビンと一緒に鍛えていくことにしようっと。

 

 

 

 

 

 

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