ROMAN DE ドォォォォン!!   作:霧鈴

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08.犯罪秘密会社だドン!

 

 

ロビンと共にクロコダイル失墜計画を立ててから、ロビンはクロコダイルと何度も話し合ってアラバスタ乗っ取り計画を煮詰めていった。

 

すごいよな。ロビンはクロコダイルと計画を立てながら、裏では俺と一緒にそれを潰す計画も立ててるんだから。

 

本当ならばさっさとクロコダイルを始末できればアラバスタにとって一番良い結果になるのはわかってるが、今の状況だとクロコダイルを倒しても国民から悪者にされるのは目に見えてる。

更に国王までもがクロコダイルを信用している以上、今の段階でどれだけ危険性を訴えても意味がないだろう。

 

そして今のうちにクロコダイルを倒すとなると、ヤツを支持してる国民に見られてもいけない事になるんだが、砂のロギアと戦うのにそんな簡単に気づかれずに暗殺みたいな真似ができるはずもない。

 

俺としては今のうちにクロコダイルのいるレインディナーズをドォンってやってしまいたいんだが、もしやってしまったらアラバスタが敵になるんだろうなぁ…

 

 

…別に敵になっても問題なくね?あーでもロビン的には王下七武海の地位ももらっちゃう計画っぽいしな。

 

 

クロコダイル叩き潰して世界政府に持っていったら「じゃあ君が次の七武海だ!」とかならないのかな?

あーでも知名度とかも必要なんだったっけ。今の俺は賞金首のはずのロビンと一緒にいるから賞金稼ぎじゃなくてただの海賊潰しみたいに思われてそうだもんなぁ。

 

ちなみにロビンは忙しく動き回っており、そこそこ名のある賞金稼ぎや腕のたちそうな人物に声をかけたりして人材確保に走り回っている。

俺はというと、海に出ており海賊を見かけたら叩き潰したり、対クロコダイルのために戦い方を模索したりして過ごしていた。

 

本当なら海賊船が見えた段階で、巨大ハンマー振り下ろして船ごと一撃粉砕で海の藻屑にしてやるところなんだが、ちょっとでも近接戦闘の経験値を稼ぐためにあえて1対多数の戦いをしていたりする。

 

クロコダイルは砂のロギアだからいつどこから攻撃が来るかわからないため、複数の海賊をクロコダイルの攻撃に見立てて回避したり防御したりと特訓に活用していた。

もちろんこんなのは対クロコダイルにもなっていないのはわかってるんだが、見聞色の覇気が使えない俺ではこうやって少しでも反応速度を上げたりしとかないと、気がついたらミイラになってたとかシャレにならんからね。

 

 

 

余談だが、世間では今四皇という言葉が広がりを見せているようだ。

つまり赤髪のシャンクス率いる赤髪海賊団が新世界の新たな勢力として認められたわけである。

 

でもさ、元々白ひげとカイドウとビッグマムがいたところに対して、海軍と王下七武海で均衡を保ってたわけじゃん。

 

そこにシャンクスが加わるんだったらさ、海軍と王下七武海サイドもまた誰か加えないとバランス悪くならないか?

例えば赤髪海賊団と1人でやりあえるようなヤツが加わったとかだったら理解できるんだけど、そんな制度が追加されたり高名な誰かが加わったなんて話は聞いたことがない。

 

 

つまり今の状況は、戦力バランス的には四皇側に大きく傾いていると言ってもいい状況のはずだ。

それか、逆にシャンクスが入るまでは海軍と王下七武海側のほうに大きく天秤が傾いていたのかどちらかだな。

 

それでシャンクスが入ったことによって天秤が戻ったと考えるなら納得できる話だ。

 

そこまで海軍と王下七武海のほうが戦力が大きいとは思えないんだが…

 

頂上戦争を思い出す限り、白ひげ海賊団と傘下の海賊団が勢揃いしていたとはいえ、本来ならばそいつらも含めてさっさと撃退なり殲滅なりできてないと辻褄が合わない。

 

まさか傘下の海賊たちは戦力として計算せずに、単独海賊団の戦力だけを見て「世界の戦力の均衡がー」とか言ってるわけでもあるまいし。そうだったら世界政府とかバカの集まりになるぞ。

 

例えば俺が目指している空を覆うほどの巨大覇気ハンマーで、ロギアだろうがなんだろうが関係なく、更に傘下の海賊を率いてどれだけ大艦隊で来ようが関係なく、全部纏めて一撃粉砕できたと仮定して、それができる俺が海軍側に付いていたのなら天秤は海軍側に大きく傾くだろう。

 

それは極端だとしても、海軍本部と王下七武海が集合してエース1人処刑するのにあそこまでゴタゴタするほうがおかしいはずだ。

 

それともあの頂上戦争を思い返すに、四皇のうち1つ対海軍+王下七武海で均衡が取れてるってことか?

あの戦いを考えるとそれなら均衡が取れていると見れないこともない。

 

でも、もしそうなら海軍があと3つと王下七武海があと3つないと四皇との戦力の均衡取れなくね?

 

 

 

ダメだ。考えてるうちに段々と訳がわからなくなってきた。

別に俺は考察がしたいわけじゃないんだが、そんな事を考えると1つ問題が発生するんだよな。

 

そう、ロビンの計画通りにクロコダイルの代わりに俺が王下七武海になったら、俺も白ひげと頂上戦争しなくてはならない可能性があるんだ!

 

マジで対クロコダイルじゃなくて対白ひげを考えて鍛えたほうが良さそうだ。

 

もし海軍が許してくれるのなら、白ひげが海の中から出てきた瞬間に船ごとドォンで全員海に叩き落としてやるんだが…そこを青キジが海ごと凍らせたら終了だろ。

 

実際に頂上戦争が起こるのか、俺が王下七武海になれるのかはまだわからないが、白ひげと単身戦えるくらいまでレベルを上げておくに越したことはない。

 

 

「ゼェゼェ…くそっ!こんな強いヤツがいるなんて聞いてねぇぞ…俺たちを全員タコ殴りにしやがって」

 

「おいおい、こっちは将来の戦争に備えてもっと強くならなきゃいけないんだ。もっと頑張って俺の経験値になってくれよ」

 

「舐めやがって!こっちは最初にてめぇに船を潰されてどこにも行けねぇんだぞ!てめぇの船を寄越しやが…ぶべっ!」

 

「あーあー、お前らじゃもう経験値にならん。もう寝てろ」

 

 

さすがに偉大なる航路に入って間もない海賊じゃあ良い経験は積めないな。

こうなったらもっと海を進んでみるか?それならもっと強いヤツに会えるかもしれない。

ちなみに今のやつで600万ベリーの賞金首の海賊らしい。

 

 

ロビンも後から潰すための組織のスカウトを頑張ってるんだし、俺も少しくらい役に立たないとな。

一応今の俺は対クロコダイルの修行をメインに、サブで賞金稼ぎをしている。

これ自体は昔からやってた事と同じだし、倒した賞金首はバロックワークスの下っ端が持って帰ってくれる。これはいちいち倒しては捕まえて戻らなくても済むのでありがたいシステムだ。

 

 

「お疲れさまですハンマさん。よくあんなに大勢の海賊を1人で倒せますね」

 

「これくらいできるようにならないと生き残れないぞ?とにかくこの賞金首は任せた」

 

「はい!ちゃんと持って帰っておきますね。次はどこに行くんですか?」

 

「んー、もっと強い海賊が集まってそうな島に行きたいな。そんな島の情報とかあるか?」

 

「いや、この辺りじゃあハンマさんが満足するようなヤツはいないと思いますが…」

 

 

くそっ、それだと強くなることも経験を積むこともできないじゃん。

何かいい方法はないのか…!

 

 

…!!あるじゃん!死ぬかもしれないけど確実に強大な相手と戦う方法が!!

 

 

「おい、アラバスタのエターナルポースよこせ」

 

「え?ハンマさんどこ行くんですか?」

 

「ちょっと修行してくる。ある程度したら1回アラバスタに戻るから、ろび…えっと副社長にそう伝えておいてくれ」

 

「いやいや、俺たち一緒に着いていけって言われてるんですよ!勝手に帰ったら副社長に怒られますって!」

 

「…まぁ勝手にしろ。とりあえずエターナルポースだけ俺が預かっとく。着いてきてもいいが危なくなったら帰れよ?」

 

 

危ないから着いてきてたヤツらは帰したかったけど、一緒に来るのなら好きにすればいいさ。

ただ死んでもしらんけどな。今から行くところは俺だって命がけなんだから。

 

ログなど見ずに空を見ながら船を適当に進めていき、目的の場所のほうへと向かっていく。

無風地帯なんだから当然天候が荒れることもなく静かな場所がそれのはずだ。

 

俺は3人乗りくらいの小舟に1人で乗っており、他のヤツらも別の船で追いかけてくる。

 

 

 

 

着いた!さぁ出てこい海王類!!俺の糧にしてやんよ!

 

 

とか思ってたら海面が盛り上がって…スッゲェぇぇぇぇぇぇぇ!!

 

灯台でザブーンを見れなかったから感覚がわからなかったけどマジデッケぇぇぇぇぇ!

 

 

「「「「ぎゃあああああ海王類だああああああ!!!」」」」

 

 

あいつらだから帰れって言ったのに…まぁ放っといたら勝手に帰るだろ。

 

俺は乗ってる船を巨大化させ、広い足場を作り巨大化させたハンマーを構えて海王類を睨みつける。

 

 

「ククッ、いくぞ海の王者どもよ!お前らを倒して、俺はもっと強くなってやる!」

 

 

 

 

 

そこからは熾烈な戦いだったと思う。

船は壊されるし、あいつら叩いても叩いてもなかなか気絶すらしない。

だが船を巨大化させていたおかげで、壊された事によってそこら中に大きめの足場ができたのは幸いだった。

こっちは武装色の覇気を纏わせたハンマーで叩きつけては振り回してるが、足場が悪いとこうも威力が落ちるのか!?

ならこれならどうだ!縦回転からの…ぐるぐるドォォン!!お、これは威力高いな。

 

 

人間必死になれば火事場の馬鹿力ってのは出るもんだ。

縦回転からの叩きつけはかなりの高威力を発揮することもわかったし、海の上の不安定な足場でも段々と戦えるようになってきた。

だが慣れない海上での戦闘と、海王類の相手はなかなか精神的にも消耗したので、足場にしていた板に乗って偉大なる航路へと戻ることにした。

まぁ偉大なる航路に戻るだけでも命がけだったんだが…海王類は海中に沈むだけでもものすごい波になるからな。こんな緊張したのは移動はお椀で一寸法師した以来かもしれない。

 

 

ひとまず近くに見えた島まで向かっていき、せめて船くらいは調達しないと板切れじゃあアラバスタまで帰れないなと思っていたら、どうやら着いてきていたバロックワークスの下っ端たちがそこにいた。

 

 

「お前らこんなところで何やってるんだ?帰らなかったのか?」

 

「ハンマさんと一緒にじゃないと帰れなかったんですよ!エターナルポースはハンマさんが持ってる1つだけなんですから!」

 

「…あー、なるほどな。納得した。じゃあこの島で少し休んで、何回かこの修業を繰り返してからアラバスタに戻るか」

 

 

つまり帰れって言われても帰るに帰れなかった状態だったのか。それは悪い事をしたな。

だが俺も強くなるために必死なんだ。待ってるだけでいいからもうちょっと付き合ってくれ。

 

とにかく俺もかなり疲れたし、とにかく一旦休まないと倒れそうだ…

周囲の見張りは下っ端に任せ、精神的にも肉体的にも疲れ切ってた俺はちょっと寝ることにした。

 

 

 

起きたら下っ端が船を調達してくれてたので、それに乗ってまたカームベルトまで行き海王類に挑むのを繰り返していった。

毎回海に落ちそうになるわ、船は壊されるので板切れに乗って戦うことになるわ、海王類も相変わらずタフで戦い甲斐があるわで普通に海賊を相手にしていたんじゃ得られない経験を積むことができた。

 

そういえば海軍の体術かなんかで空中を飛び跳ねるのあったよな。あれ覚えたいな。

 

確か空気を蹴りまくるとかそんなんだったっけ。ただハンマーとの相性は悪いから移動用と割り切るか。

いや、空中からのぐるぐるドォンは遠心力と重力がいい感じにコラボってくれるからいい感じかも。

 

俺が新たな戦い方を模索している間に、もはや下っ端たちは島に住居を作っており、こいつらはこいつらでサバイバル技術のレベルが上がっていた。お前らそれでいいのか?

 

かなりの期間その島とカームベルトを往復していたので、アラバスタを出発してからどれくらい時間が経っているのかまったくわからないくらい修行に明け暮れていた。

ちなみに空中歩行はまだできていない。

 

下っ端たちも「たぶん1年くらいはここにいるんじゃないですかね」と曖昧だったので、まぁそれくらい経ってるのかもしれない。

 

そろそろ一旦アラバスタに戻っておくべきか。久々にロビンの顔を見たいな。

 

そう思いながら疲れた身体を横たえて眠りについた。

 

 

「…さん、ハンマさん。そろそろ起きてください」

 

「…んー、今何時?」

 

「今はもう朝です。ハンマさんずっと寝続けてたんですよ」

 

「マジか。よっぽど疲れてたんだろうなー。それじゃ結構時間経ってるし一旦アラバスタに戻るか」

 

「ようやくですか。んじゃ船に乗ってください」

 

 

…なんか身体が妙に軽いな。やっぱ海の上で海王類と戦うなんて極限の状況を繰り返したからか、俺もそれなりにレベルアップできたって事かな?

 

まぁまだまだ足りないだろうけど、この海王類との戦いの繰り返しは結構強くなれそうな気がする。

確かクジラの肉を取って帰ろうとしてた覚えもあるから、海王類を仕留めることができたら持って帰ったら喜ばれるかもしれない。

 

アラバスタへの帰り道でゆっくりできると思ってたんだが、どうやら前方に海賊船が見えると下っ端から報告があった。

今は捕まえる気分ではなかったので、邪魔だし飛んでいってもらおうといつもと同じ感覚でハンマを巨大化させたんだが、いつもよりもハンマーの大きさがめちゃくちゃデカくなってた…

 

あれ?あんまり力入れてないのになんでこんなにデカくなってるんだ?

 

やっぱり死ぬかもしれない戦いを繰り返したから能力の最大値が大幅に上がったんだろうか?

 

とにかく昔と同じ失敗はしない。あの時は覇気を纏わせてフルスイングした結果、海賊船ををバラバラにしてぶっ飛ばしてしまったが、今回は覇気なしでのフルスイングだ。

だからきっと船の形は保ったままうまいこと「バイバイキーン」って飛んでいってくれるはずだ。

今度こそ空飛ぶ海賊にしてやるぜ!

 

 

いくぞ海賊ども。この渾身の一振り、全力ホームランでお星さまになってこいや!

 

 

せーの…ドォォン!っと。

 

 

…………また砕けて飛んでいったよ。なんでだ?今回は覇気込めてないぞ?

 

 

そうか!当たりどころが悪かったのか!

 

なんか記憶にあるぞ。スーパースイートポイントに当てたら光って飛んでいくとかなんとか。

つまりハンマーの中心の1点に力を集中させなければうまいこと飛ばないってことだ。

…なかなか空飛ぶ海賊をやらせるのも難しいな。別に必要のない技能ではあるけど、せっかくだから会得してみたいって気持ちが大きいんだよな。

 

あれにはあれでロマンがある。

 

 

「…ハンマさん。海賊船が砕け散って空の彼方に飛んでいったんですが…」

 

「あぁ、なかなかうまいこといかないもんだよな」

 

「ハンマさんの考えは俺らにはよくわかんないけど、賞金首捕まえなくて良かったんですか?」

 

「今は捕まえる気分じゃなかったんだよなー。それにまた別のを捕まえればいいだろ」

 

 

そんないい加減な俺と下っ端たちは一路アラバスタへと戻っていった。

 

 

 

 

 

俺が計画を忘れて修行しまくってる間に、アラバスタでは着々と計画が進んでいる事を知るのはロビンに怒られてからだった…

 

 

 

 

 

 

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