家畜の主   作:ビトレス・メンデス

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バイオの生物兵器ぶち込まれたらどんな世界でもキツいと思う。
だって、感染したら終わりですし。
収束させられたとしても壊滅的な被害は出そう。


プロローグ

寄生虫とは他の動物の体内に生息する動物を指す。

その中でも【プラーガ】は異質なものである。

寄生生物でありなが真社会性生物であり、他のプラーガと意思疎通をして緻密な社会を形成する。

寄生された生物(宿主)は寄生された以前の知能を有すが、体の主導権はプラーガに移ってしまう。

知能は完全に寄生される以前の状態に依存するようだ。

外敵に対して非常に攻撃的であり、宿主の運動能力を向上させる効果もある。

また中枢神経に寄生するため寄生されたが最後、取り除くのはほぼ不可能となってしまう。

成長しきってしまえば完全に不可能だ。

ダメージを受ければ体内から成長しきった本体を露出させるなど、宿主に大きな変化を起こさせる。

本体は強い光に弱いため、露出すればそこをつけばいいだろう。

 

一部のプラーガは【支配種】と呼ばれ、プラーガを知能と自我を保ってプラーガが構築した社会を支配することができる。

その他は【従属種】と呼ばれ、そこからスペイン語で家畜を意味する【ガナード】と従属種プラーガを寄生された生物は呼ばれた。

後に現れたのはスワヒリ語で悪霊を意味する【マジニ】である。

 

それぞれの製造方法はシンプルで【ガナード】は卵を宿主となる生物に注射器などで卵を植え付けるだけ。

【マジニ】はある程度成長した握りこぶしくらいの大きさの改良プラーガを無理矢理飲み込ませるだけ。

失敗とみなされた【プラーガ・タイプ3】は注射だ。

 

基本的な性能は【ガナード】より【マジニ】の方が高い。

最初に発見されたのはフランスの寒村で、長らく封印されていた代物である。

邪教が【プラーガ】を復活させて利用し世界征服の礎としようとしたのが始まりであった。

邪教はその野望の前に滅びたのだが、プラーガは滅びなかった。

改良に改良されて【マジニ】が生まれたのだ。

【プラーガ・タイプ2】や【プラーガ・タイプ3】はここで生まれた。

基本的な性能、初期のプラーガの欠点であったすぐに孵化しない、というものも克服されたタイプ2は植え付けることには難があるものの、生物兵器としては良作なものとはなった。

タイプ3は戦闘能力は良かったが、生物兵器としては使えないものであった。

時間がかかる上に知能の低下、そして女性や子供には定着せず死亡、身体の肥大化などなど。

だから、想定した使い方は出来ないと判断された。

 

しかし、この話は【バイオハザードシリーズ】の中での話である。

今私がいるこの世界では、全く関係ないはずの代物だ。

グチャり、と気持ちの悪い音をたてて腕から触手のようなものが飛び出してくる。

それは翼のようであるが、飛べるものではなく盾の役割を果たすものになっている。

 

その昔【闇派閥(イヴィルス)】という団体が存在していた。

その目的は構成員にとって様々だ。

団体としての目的はオラリオの崩壊、そのために色々と蠢いていた。

その中で私の立ち位置は実験体。

それはプラーガに酷似した寄生体のものであった。

元々は田舎の組織であったが、後に【闇派閥《イヴィルス》】に併合されたらしい。

救いの手が差し伸べられたわけではなく、唯一の救いはその組織の人間が途方もなく阿呆で、私が運が良かったことだろう。

【支配種】のプラーガを私に植え付け、経過観察をしていたのだろう。

自我と知性を保った上で、運動能力も化け物並みになる。

それはフランスの寒村の村長が証明していたことだ。

故に冒険者でもない、オラリオから遠く離れたこの場所では負け知らずに皆殺しにできた。

私以外に【支配種】を打たれた者はいなかったらしく、救うために殺した。

そこの研究資料は全て燃やし、成果も全て消した。

最後には研究施設に火をつけて終わりであった。

 

揺れる炎の中に何を見たのだろう。

この中に身を投げれば、こんな身体だとおさらばだと考えたのだろうか。

転生したこの身体はどこにでもいるような、ただの村の農民であった。

特に筋肉質という訳でもない、普通の男だ。

一度死んだのだ、だからもう一度死ぬのなんて怖くない。

そうとも思った。

 

この汗は火を前にして、熱いからかいているわけではないことに気づいた。

脂汗だ。

この中には家族もいた、もう死人の家畜と化した家族や村のみんなもいた。

人もいっぱい殺した、怪物だからしかたない、こんなヤツら生きる価値はないと切り捨てた。

頭蓋を割る音と心臓をえぐりとる音、首を折る音。

断末魔や悲鳴、化け物になった人の人とは思えない声。

 

救ったと思うにはあまりに重かった。

思い込みが激しいタイプではないのだ。

だからこそ、転生をする時に持っていたリボルバーを握ってしまう。

元々持っていた、大切なものという訳ではないが今では唯一の心の拠り所になっている。

 

「‥‥‥どこ行くかなー」

 

ギルドの支部はこの辺りには存在しない。

田舎も田舎、地図にすら載っていないレベルの場所だ。

地図などはないし、宛もない旅をするしかないのである。

しかし、目的地は定めなければならないだろうか。

 

この世界について無知に等しいのだが、それでも知っているのは迷宮都市の存在と【闇派閥(イヴィルス)】というクソ集団の存在と神様が降りてきたという事実。

ならば向かうところなど一つしかないだろう。

迷宮都市なる存在に、オラリオに行くしかない。

 

「‥‥‥どうか、無事に着けますよーに」

 

なむなむと手を擦り合わせる。

どこかにいる我が主神様に、向けてのことだ。

何年さまようことになるのかわからないし、治安は村の外が悪いことは後ろの燃えている施設が証明している。

 

どうか、これ以上人を殺すことがないように。

 

それもお願いすると資材搬入用であろう、やや整備された道を歩き始める。

 

 

 

 

 

 

 




プラーガ・タイプ0。
ダンまちの文明レベルならこれで止まりそう(願望)
続きやるとしたらまた4と5漁らなきゃ。
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