神次元ゲイムネプテューヌV〜審判を超えし者〜 作:namco
『ああ、なんと言うことでしょう・・・!一回しか使えない道だったのに・・・ネプテューヌさんだけでなく、ネプギアさんまで・・・!』
状況整理のために俺達はベランダから室内に移動した。空から少女が降ってきたと思ったらノワールが下敷きとなり、ネプテューヌが元居た世界へ帰るためのゲートが閉じられてしまった。
うん。さっきまでのシリアスな空気がぶち壊された感じだ。この場にいる少女、「ネプギア」によって。
「えっと・・・何だか、ごめんなさい!お姉ちゃんが帰ってくるって聞いて、つい・・・!」
「まあ、過ぎちゃったことはしょうがないし、これからどうするか考えなきゃ。」
ネプギアが罪悪感を感じている中、ネプテューヌが慰める。
『あのゲートを開くには大量のシェアを必要とするので、もう一度集め直す必要があります。ですが、今度は二人分の道を作らなければいけないのと、こちら側にプラネテューヌの女神が居ない状況なので集めるのに前よりもさらに時間がかかるかと思います。』
「うう、ごめんなさい・・・。」
取り返しのつかないことをしでかしたネプギアはその事実に頭を俯かせる。
「さっきも言ったけど、過ぎちゃったことは仕方ないし、こっちで何とかして見せるよ。」
『ネプテューヌさん・・・わかりました。それでは一度切ります。何かあればすぐに連絡します。』
「うん。じゃあね、いーすん!」
「・・・ふう。こんなに長い時間接続したのは初めてで疲れました・・・お先に休ませて貰います。」
向こう側と交信を終えた此方のイストワールは疲労感を顔に出しながら呟き、部屋から出ていった。
「・・・まあ、色々とすったもんだとなんやかんやとその他もろもろあったけど、いーすんはしばらくお休みみたいだし、お互いの自己紹介でもしよっか?ほら、どたばたしてて新しく仲間入りした人と顔合わせしてなかったし、ネプギアのことも紹介したいし。」
「こういう状況でよくそんなお気楽なことが言えるわよね。」
「何度も言うけど、過ぎちゃったことはしょうがないし、嘆いてもなにも変わらないじゃん。だから少しでも明るい方に話題を持っていこうかと思ってね。」
「・・・あなたにしては、まともな理由ね。普段のボケと違ってまともに見える・・・。」
「さりげなくひどいこと言われた!?」
「・・・あの娘達って、いつもこんな感じなの?」
「出会えば即座にお笑い劇場が出来上がるほどあんな感じだ。一人はよくわからんが。」
三人の少女達のやり取りを見て、ミラは疑問に思ったことを口にし、俺はその疑問に答える。
「それじゃ、ミラとネプギアはちょっと前に出てねー。二人の自己紹介から始めるから、その後にわたしたちだよー。」
ネプテューヌに促されるままにミラとネプギアが移動する。
「ちょ、ちょっと!あたし、やるなんて・・・。」
「ごめんなさい。お姉ちゃん、やると決めたら結構強引なところがあるので・・・。」
「諦めろミラ。奴のペースに飲まれたらある意味最後だ。」
そんなこんなで自己紹介が始まる。
「はあ、わかったわよ。あたしはミラ。ルドガーから聞いてると思うけど、ルドガーと同じ世界から来たわ。」
「初めまして。私、ネプギアです。お姉ちゃんと同じ世界から来ました。」
「改めましてミラ。わたし、ネプテューヌ!プラネテューヌの女神!好きなものはプリン!よろしくねミラ!」
「あたし~、プルルート~。こっちの世界のプラネテューヌの女神だよ~。よろしくね~二人とも~。」
「あたしはブラン・・・ルウィーの女神よ。よろしく・・・。」
「俺はルドガーだ。プラネテューヌのエージェントをやっている。よろしくな、ネプギア。」
「最後は私ね。私は・・・。」
「そして最後に!ある意味でわたし達の期待を裏切らないツンデレキャラ!ノワール!」
「ちょっとネプテューヌ!自己紹介って言ってるのにそれじゃ意味ないじゃない!それと変なキャラ植え付けないで!」
「ええ~?ノワールの場合、普通な紹介で終わりそうな気がしたから、気を遣って代わりに紹介したのに。」
「余計な気遣いよ!まったく、上から落ちてきて下敷きにされるわ、自己紹介をまともにさせてくれないわ、あなたたち姉妹ってなんで私に対して碌なことしないのかしら!」
「えっと・・・その件に関してはごめんなさい・・・。」
「まあ・・・わざとやったんじゃないだろうし、この件は一旦終わりにするわ。」
ノワールがそう締めて会話は一旦終了する。
「それじゃ、新しい仲間も加わった所で、親睦を深めるために歓迎会みたいなのを開こうと思うんだけど、どうかな?」
ネプテューヌが話題を切り替えるように皆に向けて言う。うん。いいんじゃないか?これから長い付き合いになりそうだし、互いの事を知る必要があるだろうし。
「いいんじゃないか?」
「うん。いいよ~。」
「・・・まあ、そういうのも悪くないかもね。」
「しょうがないわね、付き合ってあげるわよ。」
「やったー!それじゃこれからゲーセンに行って色々と遊び尽くして・・・!」
俺と他の女神三人から了承を得たので早速出掛けようとしたそのとき。
「ネプテューヌさん!もうひとつ重要なお話があることをすっかり忘れてました。」
先程休みにいったはずのイストワールが慌てて戻ってきた。
「も~、せっかくネプギアやミラの歓迎会やるところだったのに・・・どうしたの一体?」
「海を隔てた先の大陸にある国、「リーンボックス」の女神から、「戦線布告をしたいからうちの国にまで来てほしい」というメッセージが届いたんです。」
「・・・リーンボックス?聞かない国ね。」
「この大陸以外にも国があったなんて。」
「せんせんふこくって~、穏やかじゃないよね~?」
各国の女神がリーンボックスについて話しているところ、ネプテューヌは首をかしげていた。
「リーンボックス?それってまさか・・・。」
「知ってるのか?ネプテューヌ。」
ネプテューヌにルドガーは聞く。
「ん、まあ、「向こう」の世界繋がりでね。」
「じゃあ、そこを治めている女神についても?」
「知ってるけど、本当にその人かなぁって。」
「どういうことだ?」
「いやあ、「向こう」でわたしがプラネテューヌの女神なんだけど、こっちじゃぷるるんがプラネテューヌの女神じゃん?それに町の雰囲気とかも違ってたりもしたから本当にわたしの知っている人かなーって。」
「なるほど・・・「分史世界」みたいに似ているようで違う世界だからか、同一人物とは限らないか。」
「まあ、行ってみないことには分からないけどね。」
「行くのか?」
「行く!!」
ネプテューヌは行く気満々みたいだ。さて、他のみんなは・・・。
「話は聞かせてもらったわ。リーンボックスの女神がどういう奴か拝んでおきたいしね。」
「・・・罠の可能性もあるけど、それならそれで返り討ちにしてやればいいだけの話だわ。」
「というわけで早速リーンボックスに出発ーーー!!」
と、意気込んで教会から出ようとしたその時。
「待ってください。留守にしている間の子供達のお世話は誰がやるんですか?」
「そうだよ~。子供達を放っておくことできないよ~。」
イストワールとプルルートが待ったをかけネプテューヌ達を呼び止める。
「あ、そうだった。あいちゃんやコンパ放っておけないし・・・。」
子供達を置いて全員でいくわけにはいかない。誰か残さないといけないな・・・。ちなみにネプテューヌの言う「あいちゃん」と「コンパ」は預かっている子供の名前だ。「あいちゃん」は「アイエフ」のことで、向こうの世界において「コンパ」と共に親友らしい。
「誰が見ておくのかって話だな・・・。」
俺は呟いた。子供達の面倒を誰が見て、教会の留守を預かるのか悩んだ。
「・・・考えても仕方がないな。ここはくじ引きで誰が残るか決めないか?」
「くじ引き?」
俺の提案にネプテューヌが返す。
「ああ。簡単に纏めると、俺達はリーンボックスへ行かなきゃならない。けれど子供達の面倒を見なきゃならない。だから誰かここに残る。その為に平等にくじ引きで決めようと思うんだが、どうだ?」
「まあ、いいんじゃないかしら?少なくともここでうだうだ考えても仕方ないし。」
「いいわよ。その方が公平性があっていいし。」
「・・・あたしも構わないわ。」
「おお~。くじ引きおもしろそう~。」
「私もやるの?・・・まあ、いいけど。」
「なんだかこーゆーのってわくわくするよね!」
「お姉ちゃん楽しそうだね。」
それぞれの反応を見る限り反対する者はいないようだ。
「よし。んじゃ、ちょっと準備するから雑談でもしててくれ。」
俺はそう言ってくじ引き作りに取りかかった。2~3分後、人数分のくじが出来上がった。
「誰が残ることになっても文句なし。いいな?」
「いいよー!」
「行くぞ・・・せーのっ!!」
「ここがこの世界のリーンボックスかー。ちょっと違うけどやっぱりでっかいのは変わらないねー。」
「あらネプテューヌ。あなた知ってたの?」
「う~ん、知っているも何も、向こうの世界でもあったんだよね。だからリーンボックスって聞いたとき驚いたんだ。」
俺達は現在、リーンボックスの町の入り口付近にいた。どうやって来たのかって?あのくじ引きのあと、どうやってリーンボックスに行こうかとインターネットを遣って調べていたんだが、イストワールがあの戦線布告のメッセージと共にリーンボックスへ行くための手筈を整えていて、それに従ってここに来たと言うわけだ。そしてあのくじ引きでここにいるメンバーは俺、ミラ、ネプテューヌ、プルルート、ノワール、ブランという結果になった。ネプギアは、教会で留守番兼子守りだ。
「お姉ちゃんとせっかく再会できたのに~~~!」
と、外れくじを引いて落ち込んでいたが、ネプテューヌが宥めることによって収まりがついた。ここに来る途中でネプテューヌから聞いたが、この世界に来る前、仕事サボってゴロゴロしまくっていたらネプギアから仕事しろと怒られて仕方なく仕事に行ったらなんやかんやあってこの世界に来ることになったのだ。
・・・うん。どこから突っ込めばいいのかわからない。まあ、姉妹間の問題はそっちに任せるとして、いまはリーンボックスの件に集中しよう。
「おお~!見てよぷるるん!あのハンバーガー屋さんのハンバーガー、かなり大きいよ!!」
「すっご~いでっか~い!あんなの食べきれないよ~!」
「こら!遊びに来たんじゃないのよ!」
「おお!向こうにでっかいゲーム屋が!いざ行かなければ!!」
「ああ~、待って~!あたしも行く~!」
・・・先行きが不安になってきた。
「ルドガー、あれじゃないかしら?教会。」
ミラがリーンボックスのパンフレットを見ながら俺に確認を取ってくる。ミラが指を指した方向を見ると、そこには俺達が暮らしている教会より一回り大きい建物が存在していた。ミラの持っているパンフレットと見比べると、外観が一致している。間違いない。あれがリーンボックスの教会だ。
「パンフレットの紹介を見る限り間違い無さそうだな。」
相手が何を思って他国に宣戦布告してきたのかわからないが、話を聞いてみないことには進まない。
「・・・何が待ち構えているのかわからないが、行こうか。」
そうして俺達は、リーンボックスの教会へと足を進めたのだった。
「うおおおーーー!!?このジェット機のコックピットそっくりの操縦機!振動とか超リアルだーーーー!!!」
「ねぷちゃん~次あたし~。」
「・・・お前らも早く来い。」