神次元ゲイムネプテューヌV〜審判を超えし者〜 作:namco
ゼノブレイド2にはまってました。
ではどうぞ。
リーンボックスの事件が終わってから数日が立ったある日のこと。
「小説のネタ探し?」
「ええ。」
ブランがプラネテューヌの教会へと足を運んでお茶を飲みながらルドガーと会話していた。
「なんでまた急に?」
「・・・実は、趣味で書いてる小説のネタが尽きてしまって、いいネタが浮かばないのよ。それで、ネタ探しに協力してほしいの。」
「なるほど。わかった。丁度暇だったところだ。」
「ありがとう。」
「で、具体的にはどうするつもりだ?ネタを探すにしても、当てがないと探しようがないぞ?」
「それについてだけど・・・えっと・・・その・・・。」
「?」
「・・・今度、デートして。」
「・・・はい!?」
「(なんやかんやでデート当日になったわけだが・・・。)」
デート当日。ルドガーはプラネテューヌ内の指定された待ち合わせ場所にてベンチに座って待っていた。ブランにデートに誘われた時、ルドガーは頭が真っ白になり、一時的に思考能力を欠如してしまい何も考えられなかったのである。
「(俺、うまくエスコートできるのかな・・・?)」
小説のネタを探すためとはいえ、彼女がいたことすらない自分にうまくできるのだろうかと不安な気持ちでいっぱいになっていた。そんなマイナスな感情に支配されかけていたその時。
「お待たせ・・・。」
聞きなれた声が聞こえてきたので、ルドガーは聞こえてきた方向へと体を向ける。
「いや、それほど待ってはいない・・・。」
振り返った瞬間、ルドガーは息をするのを忘れた。
普段は巫女のような和服を身に纏っていた姿に見慣れていたのだが、今回のブランは違った。大きな帽子は外しており、服装は余計な飾りが一切ついていない白のノースリーブワンピースの姿だったからだ。
普段とは違う姿に息を飲み、ただただ見とれていた。
「・・・どうしたの?」
「いや、いつもと違う服装だったからビックリした。」
「・・・具体的にどんな?」
「それは・・・。」
ここでルドガーの脳内で選択肢が浮かび上がる。これはブランがアピールしているポイントをうまく褒めて欲しいというサインであると。このスタートダッシュの対応によって今日のデートの結果が決まると言っても過言ではないと。今こそここで選択する時なのだと。
「(どう褒めるか・・・。)」
L:服装のこと。 R:見た目のこと。
「(ここは・・・。)」
L:服装のこと。
「いつも和服みたいなものを着ているブランがワンピースを着ているのが新鮮でな。なんだか・・・普段もそうだけど、今日はより可愛く見える。」
「・・・///。」
顔を赤くしながら睨みつけるような感じでルドガーを見る。
「そう。ありがとう・・・。」
「(これは・・・成功か?)」
ここで選択肢を間違えてしまったら、何かしらの形で殴られるに違いない。そう来ないということは、一先ずスタートダッシュは成功したということなのだろう。
「じゃあ・・行くか?」
「・・・ええ。」
こうしてルドガーの初デート兼ブランの取材デートが始まったのだった。
「・・・まずはどこから行くのかしら?」
プラネテューヌの町中を適当に歩きながらブランは尋(たず)ねる。
「正直言うと、俺は今までデートしたことないからこういう時どこに行けばいいのかわからないし、具体的なデートプランも考えてない。」
「・・・そうなの?」
「ああ。だからここは、お互いがどこへ行きたいのか交互に言うのはどうだ?」
「交互に?」
「ああ。どうかな?」
「・・・いいと思うわ。」
「そうか。じゃあまずは・・・。」
「・・・。」
所変わって適当な街の曲がり角から二人の様子を見ていた者がいた。
「ほ~ほ~ほ~。あのブランがデートとはね~。しかも相手はルドガーと・・・。」
一人は紫ヘアーの女。
「ブラン、あの子・・・まさかこの私より先に進んでたなんて・・・!」
一人は黒髪ツインテールの女。
「ルドガー、ブランちゃんと楽しそ~。」
一人は三つ編みロングヘア―の少女。
「あの、やっぱりこういうのはよくないと思います・・・。」
そして最後に影の薄い永遠の二番手。
「ちょっと!?私だけ紹介がひどくありません!?」
「こういう面白そうなイベントは尾行してちょっとからかうのが定番かつ王道なんだよ。だからちょっとからかいに行こう!はい、けって~い!」
「ちょっと!私は行くって決めたわけじゃ・・・!」
「とか何とか言って~。ノワールも興味津々じゃん?ほら、気になるから私もついていくって素直に言えばいいじゃん。」
「ノワールちゃん、ついてきてくれないの~?」
「う・・・し、しょうがないわね。プルルートには付き合ってあげるわよ。」
「わぁ~い、ありがと~。」
「まったく、ほんとノワールはツンデレなんだから。」
「うっさいわね!ほら、二人から目を離さないで!見失うわよ!」
そんな話とは所変わって。
「・・・ここの本屋さん、品ぞろえが中々よかったわ。」
「ああ。隠れた名店ってやつかな。俺も欲しい奴があったらここに寄って本を買うんだ。」
「・・・隠れた名店だけあって、私が昔欲しかったのもあったからたくさん買えてよかったわ。」
「お気に召して何よりだ。・・・っと、そろそろ昼の時間だが、何が食べたい?」
ルドガーは腕時計を確認し、昼になったことを確認するとブランは言う。
「・・・そういえば、ここに来る途中の公園で気になる屋台があったから、そこに行きたい。」
「屋台?ああ、俺も見かけたな。そこにするか。」
「・・・ええ。ありがとう。」
「あった。ここだな?」
気になる屋台を探しに公園へやってきた二人。記憶通りに屋台が開かれており、利用客もそれなりにいた。
「・・・ええ。確かにここよ。」
「俺も長いこと住んでいるが、ここに屋台があるなんて知らなかったな。」
「・・・きっと最近新しくできたお店なのよ。」
「そうか。なら無理もないか。」
「・・・それよりも、早く並びましょう。」
「っと、そうだな。それじゃ並ぶか。」
二人は昼食をとるために店の前へと並ぶのであった。
「いらっしゃいませ!何をご注文でしょうか?」
店員が窓口に立った俺達に聞いてきた。展示されたメニューをざっと見るが、それなりにある。軽食に適したメニューやスイーツ、ドリンクまで並んでいる。
「どれを頼むかな・・・。」
「・・・そうね。」
迷った結果、ルドガーはサンドイッチとオレンジジュースを、ブランはドーナッツセット(イチゴ、チョコ、プレーンシュガー)とイチゴミルクを頼むことにした。
「ありがとうございます!」
注文した品を受け取ると、空いているテーブルに座って食べ始めた。
「・・・おいしいわ。」
「ああ。美味いなこれ。」
「・・・ルドガー。」
「何だ?」
「・・・今日はありがとう。付き合ってくれて。」
「礼を言われるようなことはしてないさ。ブランが楽しんでくれたならそれでいいさ。」
「・・・うん。」
ルドガーに言われて、赤くなった顔を隠すように俯く。
「今日のデートだが、小説のネタになりそうなものはあったか?」
「・・・うん。だいぶ掴めた。後は書くだけ。でも・・・。」
「まだ何か足りないとか?」
「・・・そんな感じ。あと少しなんだけど。」
「具体的に言うと?」
「・・・それは。」
そんな中、ルドガー達が座っているテーブルに誰かが近付いてくる。
「お客様、おめでとうございます!」
「「へ?」」
店員服を身に纏った一人の女性が突然言ってきた。
「本日ご来店したお客様方が累計十万人目を達成いたしましたので当店からスペシャルサービスをご提供いたします!」
「いたします~。」
全部で三人であった。帽子をかぶってサングラスで目元を隠していた。
「そんなヘタクソな変装でバレないと思ったかネプテューヌ。ノワール。プルルート。」
というより、聞き覚えのある声でバレバレだった。
「ええ~!?なんでバレたの!?わたしの完璧でパーフェクトな変装がこうもあっさり見破られるなんて・・・!」
ネプテューヌが驚いているがノワールが冷静に突っ込む。
「こんなずさんな変装でバレない確率はとてつもなく低いと思うけど?」
「ここのケーキおいしい~。」
プルルートはプルルートでマイペースだった。
「大体予想は着くが何でここにいる?」
ルドガーが聞く。それにネプギアが答える。
「簡潔に言うとからかいに来たみたいなんです。」
「オーケー理解した。帰れ。」
「まあまあ、そんなこと言わずに、あることやってくれたら素直に帰るよ。」
帰れというがネプテューヌは引き下がるとはなく、条件を飲めば大人しく帰ると言った。
「あることって?」
「ふふふ・・・よくぞ聞いてくれました。それは・・・これだーーー!」
どーーん!と擬音が聞こえてきそうなほどの何かをテーブルの上に置く。見た目はフルーツによって豪華な装飾が施された大きなドリンク。その左右にはストローが・・・。
「これって、まさか・・・。」
「そう!カップル限定ラブラブドリンク~!デートで喫茶店or屋台と言ったらこれは外せないでしょ!」
ラブコメの創作物等でよく見るドリンクであった。
「「・・・・・・。」」
目の前に差し出されたドリンクにルドガーとブランは固まる。
「さあさあ!遠慮せずに豪快にどーんと!」
「お姉ちゃん。」
「何?ネプギア。今いいところなんだから邪魔しないでよ。」
「ブランさんの様子が・・・。」
「へ?」
ネプギアに言われてブランのほうを見るネプテューヌ。すると驚くべきものを目撃する。
「・・・・・・(怒)。」
ブランの背後に鬼がいた。般若のごときの怒りの顔を浮かべた筋肉の鎧に身を包んだ鬼がいた。その幻覚が見えたネプテューヌは本能でヤバいと感じるが、身動きが取れずその場で固まってしまう。すると、ブランの鬼の幻覚が頭をブランの耳元へと持っていくと、口を動かしてささやく。
―――殺れ。
その言葉を聞いた瞬間、ブランは無言で女神化し、その手に巨大な斧を持ってネプテューヌに向かって振り下ろす。
「い・い・か・げ・ん・に・しろーーーー!!!!」
時刻は夕方。怒りのままに屋台もろとも辺りを吹っ飛ばしたブランはルドガーと共にルウィーの国境に向かっていた。
「あー・・・すまなかったな。ネプテューヌが馬鹿やらかして。」
「・・・いいのよ。プラネテューヌでデートしてるとネプテューヌ達が絡んでくる可能性はあったし。もう気にしてないわ。」
どうやらもう怒ってないようだった。ルドガーはその様子にほっとした。
「・・・それよりも、今日はありがとう。おかげでいい刺激になったわ。」
「それは良かった。また何かあったら力になるよ。」
「・・・それじゃあね。」
そう言ってブランはルウィーへと帰っていった。
「さて、俺も帰るか。」
ルドガーはバイクを走らせ、プラネテューヌへと戻っていった。
―――一方そのころのプラネテューヌでは。
「ひ~ん!い~す~ん!もう勘弁して~!」
「ダメです。お店の弁償代を払い切るまでネプテューヌさんには24時間体制で働いてもらいます。ついでに溜まった書類も片付けてもらいますからね。元はと言えばネプテューヌさんのいたずらが原因ですのできっちり働いてもらいます。」
「うわ~ん!」
ネプテューヌがイストワールに監視されながら労働を強いられていたのであった。