神次元ゲイムネプテューヌV〜審判を超えし者〜   作:namco

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キャラクターエピソード ミラ編 エピソード1 後編

 プラネテューヌの森のバーチャフォレストにて精霊術の反応の調査に来たルドガーとミラ。

 その時に突如出現した謎のモンスター、キメラ。

 ルドガーとミラはそれに対処すべく戦闘を開始する。

 

「鳴時雨!」

 

「アサルトダンス!」

 

「グオオオ!」

 

 二人の連続斬りをキメラは両腕の甲羅で受け止め、逆に弾き飛ばす。

 

「だったら!トライスパロー!」

 

「ファイアボール!」

 

 剣が効かないと判断した二人は、武器と戦法を変える。双銃に持ち替えて風の弾丸を放つルドガーと、精霊術で火炎弾を放つミラ。

 キメラに向かっていくがそれも甲羅に防がれる。

 

「硬いわね、アイツ・・・。」

 

「背後に回り込んで攻撃してみるか?」

 

「やってみましょう。」

 

 二人はそう打ち合わせると、キメラの背後に回って攻撃しようとするが、思いの外動きが早く、中々背後に回れない。

 

「ミラ!挟み撃ちだ!奴がどっちかの方向に向いたらその好きに攻撃だ!」

 

「ええ!」

 

 ルドガーとミラは二手に別れて左右から挟み撃ちにする。

 キメラは二手に別れたルドガーとミラの攻撃を両腕の甲羅で防ぎ、弾き飛ばす。

 

「クソっ!」

 

「今度は前後からどう?」

 

 作戦が失敗したことに悪態をつくルドガーに提案するミラ。

 ルドガーはそれに頷くと、今度は高く跳躍して背後に回ろうとする。

 高く跳躍したルドガーにキメラは意識を取られ、視線と体をルドガーに向ける。

 

「今だ!ミラ!」

 

「カタラクトレイ!」

 

 高速で近付いてキメラの背後を切りつけようとするミラ。ミラの攻撃が決まると思った次の瞬間―――。

 

「なっ!?」

 

 キメラを中心に魔法陣が展開され、そこから強烈な炎を帯びた竜巻が発生する。

 

「きゃああっ!?」

 

「ミラ!」

 

 ミラが吹っ飛ばされた様子を見たルドガーは一瞬だけ動きを止めてしまい、その隙をキメラは突く。

 

「グオオオーー!!」

 

 キメラは自身の前方に魔法陣を展開すると、今度は極太の光線を放ち、ルドガーに命中させる。

 

「ぐああっ!?」

 

 光線をもろに喰らい、吹っ飛ばされるルドガー。吹っ飛ばされた方向に大木があり、そこに激突することによってルドガーは止まり、地に倒れる。

 

「あ、アイツ・・・なぜ・・・?」

 

「精霊術の「フレアトーネード」と、「ディバインストリーク」を使えるのよ・・・?」

 

 剣を杖代わりにしながら立ち上がる二人。二人はキメラが精霊術を使ったことに驚愕していた。

 

「グオオオーーー!!」

 

 動きが止まっている二人に止めを刺すべくキメラは動き出す。

 まずはミラに狙いを定め、地響きを立てながら歩き出す。

 

「ミラ!」

 

 キメラの進行を止めようとルドガーが後ろから襲いかかるが、フェンリスヴォルフの後ろ足で蹴り飛ばされてしまう。

 

「ぐあっ!?」

 

「ルドガー!」

 

 蹴り飛ばされた様子を見て心配するミラ。

 

「グルルル・・・!」

 

 そんなミラに止めを刺すべく、キメラは口の中に炎を溜め込む。

 絶体絶命の危機を前にしながらミラは思った。

 

「(こんなところであたしは・・・死ぬの?)」

 

 死を目前にして、頭の中にはこれまでの記憶が走馬灯のように流れる。

 リーゼ・マクシアにいた頃の思い出や、ルドガー達との旅。

 そして、エルとの出会い。

 

「(最初に会ったときは最悪な感じだったわ・・・。自分のいた世界が偽物だって言われて、今まで自分がやってきたことが無駄なものだったなんて思いたくなかった。)」

 

 だが、ルドガー達との旅で一つだけ意味のあるものを見つけた。

 

「(だけど、エルがあたしのことを気にかけてくれていた。)」

 

 最初こそは最悪な気分でいっぱいだった。だが、エルと触れ合ううちに、エルを気にかけるようになり、エルの未来を守りたいと思うようになった。

 

「(だからあの時、ルドガーに全てを託して消える決心をしたのよ。)」

 

 クランスピアのエージェント、リドウの卑劣な罠にかかって奈落へと落ち、本物のミラ=マクスウェルと入れ替わる形で消えたのだった。

 

「(あの選択に後悔はなかった。けど、今をもう一度生きられるのなら、あたしは・・・!)」

 

「あたしは・・・まだ生きたい!!」

 

 ミラが思いの丈を叫んだ瞬間、キメラは灼熱の火炎放射を口から放ち、ミラを覆い尽くした。

 

「ミラーーーー!!」

 

 その時、不思議なことが起こった。

 

「っ!?」

 

 ミラを覆い尽くそうとした炎の波が、ミラを焼き尽くそうとする直前に弾け飛ぶように消えた。

 

「グルッ!?」

 

 炎を消されたことに驚いたキメラは、追い打ちをかけるように発生した衝撃波に吹っ飛ばされ、背中からひっくり返ってしまう。

 

「一体何が・・・?」

 

 突如として起こった出来事に、ルドガーは思考が追い付かずに呆然としてしまう。

 状況を理解するためにミラに視線を移すが、その目にある光景が入ってくる。

 ミラの姿が変わっていたのだ。

 レース生地をふんだんに使った全身に張り付く羽のような衣装に、金からエメラルドに染まった髪。

 背中には風を思わせる翼状の緑の羽、肩には赤色のショルダーガードが浮いており、腰部には水を連想させるスカート状のアーマー。脚部は脛部分を守るように岩から削られて作られたような黄土色のレガース。

 細部は違えども、その姿はまるで女神を思わせるものだった。

 

「ミラ?」

 

「一気に決めるわよ、ルドガー!」

 

「・・・ああ!」

 

 ルドガーは骸殻に変身し、槍を構えてミラの隣に立つ。

 

「グオオオーーー!!」

 

 キメラも立ち上がり、ルドガー達に目掛けて精霊術を発動しようと魔法陣を展開する。

 

「させないわよ!ロックトライ!」

 

 キメラが発動するよりも先にミラが精霊術を発動し、キメラの足元に岩の槍を出現させる。

 

「グオオッ!?」

 

 岩の槍で体が僅かだが浮かび上がった事で足元のバランスが崩れ、詠唱が中断され、魔法陣は霧散した。

 

「舞斑雪!」

 

 その隙を逃さずルドガーは高速で駆け抜けキメラの前足を切断する。

 

「グオオオッ!?」

 

 足が切断されたことによって体全体のバランスが保てなくなり、横から地響きを立てながら倒れてしまう。

 

「グルルル・・・!グオオオ・・・!」

 

 前足を切り落とされた痛みを堪えながらも、口に目一杯、空気を吸い込んで爆音波を放つ体勢を取る。

 

「マズイ!あれを食らったら!?」

 

「任せなさい!」

 

 そう言うとミラは地面を滑るかのように高速で駆け出し、キメラの口元に一瞬で到達する。

 

「グオ―――!!」

 

 キメラが爆音波を放とうとした瞬間、ミラは―――。

 

「ライトニング最大出力!!」

 

 口の中に腕を突っ込んで魔技を発動し、雷の精霊術を爆発させた。

 

「●✕△■○ッ!?」

 

 口の中で放たれた電撃は喉を焼き、感覚を麻痺させて声を出せなくする。

 放たれた電撃は喉を焼いただけではなく、全身を駆け巡り、体を内側から焼くだけではなく、内蔵を破壊し、許容範囲を超えた電気信号が脳内に走り、思考すらも麻痺させる。

 以上の事からキメラは、思考が鈍り、喉を焼かれて爆音波を放てず、まともに行動できなくなってしまう。

 

「今よルドガー!」

 

「ああ!」

 

 ミラが声を上げ、ルドガーと共にキメラに止めを刺すべく行動する。

 

「「リンクピラー・デュオ!!」」

 

 剣と槍を叩き付けて光の柱を立ち上げてキメラを上空に浮かせる。

 

「「カタラクトリボルバー!!」」

 

 上空に浮かんだキメラを、ルドガーは槍とミラから受け取った光の剣で連続で斬りつけ、翼を切り落とす。

 

「「スカードエッジ!!」」

 

 幾多の氷の刃がキメラに襲いかかり、腕の一部を切り落とす。

 

「「フラッシュクレイドル!!」」

 

 挟み撃ちで二人から放たれた光弾がキメラを貫き、胴体の肉を削りながら穴を開けていく。

 

「「レイニースティンガー!!」」

 

 ミラの魔法陣を通して放たれた光の刺突がキメラに突き刺さり、さらに弱らせていく。

 

「止めよ!ルドガー!!」

 

「ああ!」

 

 十分に弱ったところを見計らった二人は、止めの合体技を放つ。

 

「再誕を誘う、究極の雷!」

 

 上空に浮かび上がった魔法陣目掛けて二人は精霊力を送り、一気に放つ。

 

「「リバースクルセイダー!!」」

 

 魔法陣から放たれた雷の奔流が、キメラの全身を蹂躙し、焼き尽くしていく。

 

「グオオオオーーーー!!?」

 

 魔法陣から放たれた極太の雷が最後に放たれ、轟音と共に消滅したのであった。

 

「終わったな・・・。」

 

「ええ・・・。」

 

 戦闘が終わったことを確認した二人は、変身を解き、一気に脱力する。

 

「それにしてもミラ。」

 

「なに?」

 

「さっきの姿は一体・・・?」

 

「わからないわ。さっき死ぬかもしれなかった直前に、変な結晶みたいなのが出てきて、それを掴んだらあの姿になったのよ。」

 

「多分それ、女神メモリーだな。」

 

「女神メモリー?それって確か・・・。」

 

「ああ。女神になるのに必要不可欠の物だ。まさか、ミラがなるなんて予想もしなかった。」

 

「でしょうね。でもコレって、手に入る確率が低いって聞いてたけど?」

 

「その辺については俺も良くわかってない。詳しいことはイストワールに聞けば分かると思う。」

 

「そうね。そうするわ。」

 

「さて、イストワールからの依頼も終わったことだし、帰るか。アイツが居なくなったから、この辺の生態系も元に戻るだろう。」

 

「そうね。にしてもあのモンスター、一体何だったのかしら?」

 

「そのへんも含めてイストワールに相談だな。ちょうど、サンプルになりそうな肉片があちこちに散らばってるし、回収して帰ろう。」

 

 ルドガーがそう言うと、先程の戦闘でキメラから削ぎ落とした体の各部位の肉片を回収すると、ミラと共に帰路に着くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・。」

 

 ルドガーとミラが去った後、一人の人影が現れた。その人物は戦闘があった場所に立ち、怪しげな笑みを浮かべながらその場を去るのであった。

 

 

 

―――その手にひび割れた女神メモリーを握りながら。




次回から幕間挟んで今度こそ本編に入ります。

今回のミラの女神化に置ける服装の描写は上手く伝わったでしょうか。
ミラの服装は、エクシリア1のミラの精霊界にいた頃の姿と髪色に、四大精霊をモチーフにしたプロセッサユニットを装備させたものなのですか、どうだったでしょうか?

次回もなるべく早く書き上げますので、どうかお楽しみに。
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