神次元ゲイムネプテューヌV〜審判を超えし者〜   作:namco

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おまたせしました。三十六話以降のタイトル名を変更しました。

それではどうぞ。


第三十八話 アジトに突入 揺らぐ決意と固まる決意

 アブネスの案内によって七賢人のアジトにやってきたルドガー達。片や誘拐されたピーシェを助け出すため、片や子供達の誘拐事件の真相を確かめるべく、一時的に手を取り合うことにしたのであった。

 

「ここがアタシ達、七賢人のアジトよ。」

 

「こんな所にあったなんてな・・・。」

 

「・・・灯台下暗しとはまさにこのことね。まさかルウィーにあったなんて。」

 

「以外とご近所さんだったんだ〜。」

 

 アブネスの言葉にルドガー、ブラン、プルルートの順に反応する。

 

「以前、ルウィーを乗っ取るために協力するふりをしていたなら、近くにアジトがあってもおかしくないわね。」

 

「よく考えてるわね。」

 

 ノワールの推測にミラが納得する。

 

「一応言っておくけど、侵入者を迎撃するための罠を張ってるかもしれないから、気を付けて。」

 

「忠告ありがとう。皆、行こう。」

 

 アブネスの忠告にルドガーは返事をし、アジトの中に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――メトロイドシェルター 通路

 

 

「・・・やけに静かね。」

 

 アジトに突入し、アブネスの案内によってアジト内を捜索している中、ブランが疑問に思ったことを口にする。

 

「おかしいわね。以前アノネデスが侵入者を迎撃するための罠をアジト中に仕込んであるって話してたんだけど・・・。」

 

「それが作動しないなんて不気味ね・・・。」

 

 アブネスの話にミラが反応する。

 

「罠が有るにしろ無いにしろ、気を付けて進もう。一歩先に落とし穴や罠が起動するスイッチがあっても可笑しくないからな。」

 

「そんな典型的な罠に流石に引っ掛かる訳が―――。」

 

 ルドガーの注意を軽く流そうとするノワールだが、ここで一つの異変が起きる。

 

―――カチッ。

 

「・・・・・・。」

 

 何かのスイッチが入ったような音が聞こえたと同時に全員の動きが止まった。

  嫌な予感がしながらも音の発生源を探るため、あちこちに視線を彷徨わせる。

 そして発見した。

 発見と同時に理解した。

 

「ごめ〜ん。「押すな!」じゃなくて「押せ!」って書いてるスイッチがあったから、つい押しちゃった☆」

 

 ネプテューヌがお約束な展開をしたのだと。

 そして1名(プルルート)を除く全員の思考が一致した。

 

『絶対後でシバき倒す!』

 

 と。

 次の瞬間、通路のあちこちから侵入者迎撃用の罠が作動した。

 

「言いたいこと色々あると思うが、そいつは後にして今はこれだけは言わせてくれ・・・逃げろーーーー!!」

 

『うぎゃーーーー!!?』

 

 通路の壁からマシンガンや火炎放射器、さらに入口から巨大岩が飛び出し、ルドガーや女神達に照準を向け、そして火を吹いた。

 

「ネプテューヌ!!後で覚えてろ!!」

 

 転がってくる巨大な岩と壁から放たれる銃火器から逃れるためにひたすら走るのであった。

 

「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ・・・何とかやり過ごせた・・・。」

 

「全員生きてるわよね?」

 

『生きてま〜す。』

 

 ノワールの言葉に全員が返事をし、呼吸を整えた後現状の確認をする。

 

「アブネス。無我夢中で走ったせいでここがどこだかわからない。俺達が今いる場所はどこだ?」

 

 ルトガーが尋ねるとアブネスは答える。

 

「多分だけど、アクダイジーンの使ってる部屋の近くの休憩室よ。アノネデスの研究室から一番遠い場所に来ちゃったわ。ホントならこのアジトの入口からただ真っすぐ進んでいけば研究室に辿り着いてたはずなのよ。」

 

「・・・それをネプテューヌのせいで台無しにした、と。」

 

 アブネスの説明を受けてブランはネプテューヌの方をジト目で見る。

 

「いや~、「押すな!」って書かれてるところを、逆に「押せ!」って書かれてたら押したくならない?」

 

『なるか!!』

 

「どうせあなたの事でしょ。どっちにしろ押してたんでしょうね。」

 

「さっすがノワール!あたしの事わかってる!」

 

「しばくわよマジで!」

 

「でも不味いわね。さっきの騒ぎのせいでこのアジトの防衛システムが活性化したわ。ガードロボットだけじゃなく、あちこちから捕まえて調教したモンスターとかも放たれてるかもしれないわ。」

 

「ならそいつ等ごと叩きながら進んでいくしかないわ。」

 

 ミラが剣を構えながら言った。

 

「そうだな。誘拐されたピーシェを助けるためにも、ここで悩んでも仕方ないな。」

 

「そうだね〜。ピーシェちゃんを助けよう〜!」

 

 のんびりした口調でありながら気合の入ったプルルートの声にルドガー達は頷き、アノネデスの研究室を目指すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「間違いないわ。ここよ。」

 

「ようやく着いたな。」

 

 アジト内のモンスターやガードロボットを倒しながら進んでいくと、アブネスが目的地に着いたことを教える。

 

「あたしが部屋に入った時には罠とかはなかったから大丈夫だと思うけど、油断しないで。」

 

「わかった。慎重に行こう。それとネプテューヌ。余計なことはするなよ。」

 

「ねぷっ!何でアタシだけ!?」

 

「やったら今日の晩飯ナスづくしにしてやる。」

 

「ナ、ナス!?嫌だー!」

 

「それが嫌なら大人しくしてくれ。」

 

「はい・・・。」

 

 ネプテューヌに釘を指しつつもアノネデスの研究室へと入って行った。

 

「・・・何も起きないわね。」

 

 ブランは入った瞬間何かが起こると思い身構えていたが、何も起こらなかった。

 

「あるのは机、ベッド、テーブルとソファ・・・あとは研究資料?」

 

  部屋を観察しつつ、何があるのか見定めるノワール。

 

「うーん、ちんぷんかんぷんだよ。何かの手掛りになるかもしれないから持って帰る?」

 

「そうだな。持って帰るか。奴等の企みとかわかるかもしれないな。」

 

  何かの研究資料を見ていたネプテューヌは持ち帰ることを提案し、ルドガーはそれを了承してアイテムパックに仕舞い込んだ。

 

「あ~、あたし疲れちゃった〜。」

 

 そう言ってプルルートは来客用のソファに座って休もうとするが、その瞬間、怪しげな音が鳴る。

 

―――カチリ。

 

『あ。』

 

  全員が身構えるが、その中でアブネスは言う。

 

「あ、大丈夫よ。それ罠じゃないから。」

 

 その言葉に一同の頭の上に「?」を浮かべるが、その疑問はすぐに解消される。 プルルートの座っているソファが移動し、その下から地下へと続く階段が現れたのだ。

 

 「コレよ。アノネデスの秘密の研究室の入り口は。」

 

「おおー。いかにも秘密の階段て感じですなー。」

 

  現れた階段にネプテューヌが興奮気味に言う。

 

「もしかしたら、アタシがさっき見た怪物がまだいるかもしれないから気を付けて。」

 

「わかった。行こう。」

 

  そう言ってルドガーが足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが・・・秘密研究施設。いかにもヤバそうな設備が揃ってるわね。」

 

 階段を降りた先の施設で一番に声を上げたのはノワールだ。 広い部屋に、怪しげな液体で満たされた幾つものカプセルと、それに天井から伸びるコードが繋がっている。

 

「これは・・・。」

 

  部屋にいくつもあるカプセルをしげしげと見るルドガー。液体の色が濃いせいで中がよく見えないが、薄っすらと生物らしい形が見える。

 

「このカプセル・・・ミラが捕まってた奴と似ているような・・・。」

 

「え?そうなの?」

 

  ルドガーの呟きにミラが反応する。

 

「多分な。それよりも、ピーシェや子供達の事が優先だ。部屋を隈なく探すぞ。」

 

「ええ。」

 

  そう言って部屋の中を探そうとしたその時―――。

 

『そこまでよ。』

 

  男性の声で女性のような口調で話す声が聞こえてきた。

 

「誰だ!?」

 

  ルドガーが言うと同時にどこからともなくプロペラの付いたボール状の機械が現れた。そしてルドガー達の目線に合わせるかように空中で静止する。

 

「この機械、アノネデスの使ってるサポートメカ?」

 

『御名答よアブちゃん。』

 

 機械の正体を言い当てたアブネスに肯定するように言い、機械の一部が展開してホログラム映像が投影される。

 

『はじめまして。ノワールちゃん以外とは初対面ね。改めて自己紹介するわ。アタシは七賢人の情報収集及び機械工学担当のアノネデスよ。』

 

 それは、ピンクを中心とした色のパワードスーツを身に纏った人物であった。

 

「あ!アンタ、あの時のオカマ!!」

 

『あら、ノワールちゃん。ラステイションの時以来ね。まさかアタシに会いに来てくれたの?やだ〜。こんなことならお化粧し直しておくんだったわぁ♡』

 

「ノワール?コイツとどんな関係なんだ?」

 

 アノネデスとノワールの関係が気になってルドガーは質問する。

 

「簡単に言うとコイツは『アタシの運命の人』よ。って、あたしが喋ってるときに割り込まないで!!このオカマ!!」

 

『あらやあねえ。あのときも言ったでしょ?アタシの心の性別は乙女って。』

 

「どーでもいーわ!そんなこと!!」

 

『もう。ノワールちゃんのいけずぅ。』

 

「うわぁ、あのノワールが出玉に取られてる・・・あのオカマ、なかなかやるね。」

 

 ノワールとアノネデスのコントを見ていたネプテューヌがそんな感想を告げる。

 

「て、こんなことしてる場合じゃなかった!オカマ!アンタに聞きたいことがあるのよ!」

 

 気を取り直したノワールがアノネデスに改めて向き合う。

 

『あらあら何を聞きたいのかしら?アタシのスリーサイズ?』

 

「違うわよ!あんた等が攫ったっていう子供の話よ!」

 

『アブちゃんが話したのね。う~ん。ホントなら話しちゃいけないんだけど、ノワールちゃんのお願いなら聞いてあげちゃう!その質問の答えは・・・「YES」よ。』

 

「やっぱり!アンタ達が子供達を誘拐していたのね!!どこにいるの!?アタシ達が連れて帰るんだから!」

 

 子供を返せと憤慨するノワールだが、アノネデスは冷静に返答する。

 

『残念だけど返せないわ。そもそも返したところで親が快く迎え入れてくれるとは限らないわよ。』

 

「どういうことよ?親が迎え入れてくれない?」

 

『アタシ達が誘拐していた子供達は、親から捨てられたり、不当な扱いや迫害を受けているのをターゲットにして攫っていたわ。そんな家庭環境最悪な所に返したところで子供達が素直に喜んだり、その子達の親が喜ぶとは思えないわよ。それでもノワールちゃんは、子供達を返せと言うの?』

 

「それは・・・。」

 

 ノワールがアノネデスの言葉に言い淀む。それはノワールどころかこの場にいる女神達にも言えることだった。どれだけより良い政策を立てた所で、手の届かない所が発生するのは間違いないし全てを救うことは出来ない。 ノワールもそうだ。世界でトップクラスのシェアを誇るラステイションですら国に生活する人々の全てに対処するのが難しいのだ。 そのことを見越してかアノネデスは、国を経営するノワールに返答に難しい質問をぶつけてきたのだ。その結果、ノワールは返答に困っている。 だがそんなノワールとアノネデスのやり取りに、物申すものが現れる。

 

「さっきから聞いていればムカつくことばかり言って・・・ふざけんじゃないわよ!!」

 

 アブネスが怒りの感情を剥き出しにしながら二人に怒鳴りつけるように言う。

 

「親や周りから酷い目に合ってるから攫っても問題ないですって!?そんなふざけた理由で攫うなんて馬鹿らしいにも程があるわよ!!あんたらはタダ自分にとって都合のいいコマが欲しかっただけで、理由なんてこじつけよ!!ひどい目に合ってるからって、それで子供達の未来を好き勝手していい理由にはならないわよ!!それと黒の女神!事実を突きつけられたからって、迷うんじゃないわよ!!アンタは苦しんでる人々を導きたくて女神になったんでしょ!?だったら、どんな困難が待ち受けようと、全部救ってみせるぐらいの意気込みを見せなさいよ!!」

 

「アブネス・・・なんでそこまで。」

 

「アタシはあくまでも幼年幼女の味方であって、悪党の味方じゃないわ。それに、純真無垢な子供達の未来を、悪党どもの好きにさせてたまるもんですか!!一人で出来ないならアタシも協力するわ!!だから、こんなところで躓いてんじゃないわよ!!」

 

「アブネス・・・そうね。その通りだわ。」

 

 アブネスからの叱責にノワールは頬を叩いて気合を入れ直す。

 

「アンタ達が何を企んでいようと、アタシ達が全部打ち砕いてやるわ。だからオカマ。アンタ達が誘拐した子供達、絶対に取り返すんだから、首洗って待ってなさい!!」

 

『・・・はぁ。この程度の揺さぶりじゃ、戦意を削ぐことは出来なかったわね。ま、ノワールちゃんの困った顔を見れた顔を見れたから、良しとしましょうか。』

 

「何よ。随分あっさりとしてるわね。今度は何を企んでるの?」

 

『別に?強いて言うなら次はどんな意地悪をノワールちゃんにしてあげようかってこと。』

 

「いらないわよそんなの!」

 

『そうね、次の意地悪は・・・そうだわ。ノワールちゃんのさっきの決意が本物か、確かめたくなっちゃったわ。』

 

「何をするつもり?」

 

『ここに来るときアタシの部屋を通ったでしょ?その部屋の机の上に研究資料が置いてあったはずよ。』

 

「研究資料?それって、コレか?」

 

 アノネデスの問いかけにルドガーは反応し、アイテムパックから研究資料を取り出す。

 

『あら、もう持ってたのね。なら話が早いわ。後でじっくり調べるといいわ。あなた達の知りたいことが全部書かれてるから。』

 

「わざわざ情報を渡すなんて、何を企んでるの?」

 

 アノネデスの行動の意図が読めないミラが質問する。

 

『言ったでしょ?ノワールちゃんに意地悪したいだけよ。そして。』

 

 アノネデスはスイッチらしき物を取り出すと、そのまま押した。

 

『その施設はもう用済みってこと。』

 

 

―――警告。警告。この施設の爆破を行います。爆発まであと10分。速やかに避難してください。

 

 

 

「ねぷ!?自爆スイッチ!?何でそんなものを搭載してるのさ!!」

 

『そりゃ、秘密基地を持つ悪の組織のお約束ってことで。』

 

「そんなお約束いらんわ!!」

 

 アノネデスのふざけた言動に思わずルドガーは突っ込みを入れる。

 

『それじゃあね。』

 

 そう言ってアノネデスは通信を切ってしまった。

 

「みんな!脱出するぞ!!」

 

「待って!ピー子の居所を聞けてない!」

 

「今は諦めろ!早く脱出するぞ!!」

 

  ルドガーに促され、施設から脱出することにした

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