神次元ゲイムネプテューヌV〜審判を超えし者〜 作:namco
「「ただいま。」」
「お帰りなさいです。お二人共。」
プラネテューヌに帰ってきたルドガーとミラを出迎えたのはピンクの長髪の女性―――コンパだった。
この10年の間で背が大分伸びて大人とも言える身体つきになった。
「ネプテューヌとプルルートは・・・いないのか?」
「お二人はまだ帰ってきていませんね。ルドガーさん達がルウィーに行っている間、「そうだ、いつもはプラネテューヌに集まってるから趣向を変えてルウィーの教会に行こう!」とか言ってブランさんの所へ行きました。」
ルドガーの問いにコンパが答えると、ルドガーは「ああ・・・。」と呆れた声を出す。
「そうか。思い付いたらすぐ行動するあいつらしいというか、マイペースというか・・・。」
「案外、何も考えてないとかじゃないの?あの二人のことだし。」
「だよな。」
ルドガーの言葉にミラは辛辣な返答をする。
「たっだいまー!」
「ただいま~。」
そんな会話を繰り広げていると、ちょうど二人が帰ってきたようだ。他の女神も引き連れて。
「おかえりですー。ねぷねぷ、ぷるちゃん、ぎあちゃん・・・あ、他の女神さんも一緒なんですね。」
「お邪魔いたしますわー。」
コンパの挨拶にベールが返事をする。
「悪いわね、急に来ちゃって。迷惑だったかしら?」
ノワールが謝りながら言った。
「そんなことないですよ。何となくそんな気がして、多めにおやつを作っておいてよかったです。」
「おー、気が利くね、こんぱ!さっすがわたしの娘だよ!」
「ちがうよー。あたしの子供だもんね〜?」
「いや、直接産んでないだろ。」
と、二人の会話にルドガーのツッコミが入る。
「二人とも、あんまりお母さんって感じがしないですけど・・・。」
「そうね。どっちかというと手のかかるやんちゃな子供って感じね。」
「さらっとひどいこと言われた!?」
ミラに言われて驚愕するネプテューヌ。そんなやり取りを見ていると、ふと、兄の姿が見えないのに気が付いたルドガーはベールに尋ねた。
「あれ?ベール、兄さんは?」
「ユリウスでしたら、エディンからの襲撃に備えてリーンボックスに残りました。」
「そうか・・・今度リーンボックスに行くときに土産でも持っていくか。」
「そうしてくださいまし。」
「ルドガー、ちょっと手伝って欲しいですー。」
「ああわかった。」
コンパに呼ばれたルドガーはキッチンへと歩いていった。
「あとは砕いたビスケットをシャーベットに振りかければ・・・完成っと。」
「やっぱりルドガーはお料理上手ですね。家庭料理から高級レストランに出てくるような料理、そしてデザートまで幅広く作れるなんて羨ましいです。」
「そういうコンパだって料理上手じゃないか。初めてやった時だって中々の出来栄えだったぞ?」
「ルドガーの教え方が上手なんですよ。教え方がわかりやすかったお陰で、お料理するのに自信が付きましたし、何より楽しいって思いますし。」
「それは何よりだ。」
「でもあれだけは・・・マーボーカレーだけは上手く作れないんです。味自体は悪くないと思うんですが、深みというか、コクというか、ルドガーの作るマーボーカレーとはどうも違う気がするんです。」
「何なら今度一緒に作るか?その時に美味くなる秘訣教えてやる。」
「ホントですか?ありがとうです。」
「さて、シャーベットが溶けないうちに持っていくぞ。」
「はいです!」
「みなさんー。おやつの準備できたですよー。」
「私は漏らしてない・・・漏らしてない・・・わよね?」
コンパと共にリビングへと戻ると中々カオスな場面を目撃する。
茶髪ロングの女性―――アイエフが頭を抱えながら何やら部屋の隅で呟いている。
「・・・何があった?」
ルドガーが聞くと、いつの間にか帰ってきていたイストワールが言う。
「わたしも何がどうなっているのか完全に把握できていませんが、アイエフさんの名誉の為にも聞かないであげてください。」
「あ、ああ。」
そうして会話は打ち切られ、テーブルの上にコンパの作ったおやつを並べてティーパーティーが開かれる。
「まあ、美味しい・・・また腕を上げましたわね。」
シャーベットを口にしたベールが感動の声を上げる。
「ありがとうです。ねぷねぷやぷるちゃんに喜んでもらえるように、頑張ってるですー。」
「羨ましいわね。こんな美味しい物、毎日食べられるなんて。」
ノワールもコンパの作ったおやつに顔を緩ませながら呟く。
「えへへ〜、いいでしょぉ〜。」
「ふふーん、いくら羨ましがってもあげないよ!」
紫の女神二人が自慢するように胸を張る。
「まぐまぐ・・・おかわり・・・。」
「はいです。」
シャーベットがなくなった器を差し出し、おかわりを要求するブラン。
それを受け取ったコンパはシャーベットを再び盛り付けるためにキッチンへと戻っていった。
「見られてたの・・・?みんなに、見られてたの・・・?」
「おーいアイエフー、いつまでもトリップしてないで戻ってこーい。」
ルドガーはそう言って頭を抱えているアイエフに声を掛ける。
「はっ!ルドガー!?いつの間に!?」
「何を話してたのかは知らんが、取り敢えずコンパのおやつ食べな。」
「ええ。ありがとう。」
そう言ってアイエフも席に着いた。
「ふふ、こうしてみなさんとのんびりお茶をするのも久しぶりですね。」
コンパのおやつを突付きながらイストワールは言った。
「いーすん、最近忙しそうだったもんね〜。」
「やはり、エディン絡みですの?」
ベールが聞いた。
「はい。どういった活動をしたとか、どこがどの程度被害を受けたとか、そういった情報をまとめるだけでも大変で。わたしの処理能力では全然追いつきません。」
頭を抱えながらイストワールは答える。
「やはり、ポンコツ・・・。」
「その単語だけは聞き逃がせませんよ?」
ネプテューヌの呟きにイストワールは睨みつける。
「すみません。私達が何にもできないせいで・・・。」
「・・・努力はしている。」
ネプギアとブランがここのところ大きな成果を上げてない罪悪感から謝る。
「謝る必要はないわよ。みんながそれぞれで頑張ってるのは分かるし、奴らの凶行から被害を抑えるという点では何もしていない訳じゃないでしょ?」
「ミラさんの言う通りです。皆さんが悪いわけではありませんので気になさらないでください。」
ミラの言葉に便乗してイストワールが言った。
「一応、シェアを奪い返す手立ては考えているんだけど、負けっぱなしの今の状況じゃ実行できないのよね・・・。」
ノワールが言った言葉にネプテューヌが反応する。
「え?そんなこの考えてるの?どんなのどんなの?」
「内緒。その時が来たら教えてあげるわ。」
そう言って会話を打ち切り、ノワールは目の前のシャーベットをスプーンで突付いた。
「ふう。コンパさん、ルドガーさん、ご馳走様でした。それでは、わたしはお仕事に戻りますね。」
「まだお仕事するですか?」
「今日くらいは休んでもいいんじゃない?せっかくみんな揃ってるんだし。」
席から立ち上がったイストワールをコンパとアイエフが引き止めようとする。
「そうしたいのは山々ですけど、休めば休んだ分ら遅れが発生してしまいますし・・・。」
「そんなこと言ってると、オーバーヒートしちゃうよ?いーすん、ただでさえポンコツ・・・。」
「もう一回言ったらしばき倒してルドガーさんに頼んで今晩のおかずのメニュー、ナス尽くしにしてもらいますよ。」
「ねぷ!?ナスやだー!!」
イストワールをからかおうとしたネプテューヌは思わぬカウンターに悲鳴を上げた。
そんな中で、プルルートは一つの提案をする。
「そぉだ〜。それじゃみんなで、いーすんを手伝ってあげようよぉ〜。」
「みんなでって、わたくし達がですの?」
ベールが聞き返した。
「うん〜。いーすんにはいっつも助けてもらってるしぃ、たまにはお返ししないとぉ~。」
「プルルートさん・・・まさか、プルルートさんの口から、そんな言葉が聞ける日が来るなんて・・・。」
イストワールが感動のあまり目元を押さえる。
「まあ、確かに今はできることもないし・・・今後のために、情報が一番集まるところで手伝いするのも、悪くないかもしれないわね。」
ノワールはいつも通り、らしい理由をつけてプルルートに賛同する旨を示す。
「・・・相変わらず、そうやっていちいち理由をつけるのね。」
「な、何よ。別にいいでしょ、文句でもあるの?」
「・・・いいえ。ひねくれっぷりもそこまでいくと大したものだと思うわ。」
優しげな笑みを浮かべながらブランはノワールにそう返した。
そんな光景が繰り広げられている中、ネプテューヌがネプギアとルドガーに小声で話しかけてくる。
「・・・最近さ、ぷるるんが優しいこと言う時はなんか裏があるんじゃないかって思い始めてるわたしがいるんだけど・・・その点、ネプギアとルドガーはどう思う?」
「そ、そんなコメントしづらい事聞かれても困るよ。」
「別にいいんじゃないか?裏があろうが無かろうが、それがプルルートの気持ちなら。裏があったらあったで流れに身を任せよう。」
「やっぱり大人なコメントするねルドガーは。」
「ごちそうさま。さて、それじゃ私は引き続き情報の収集と、国内の警備かしら。コンパはいつも通り、家事全般よろしくね。」
ネプテューヌの呟きと同時に、おやつを食べ終えたアイエフが席を立ち上がり、教会から出ていった。
「おまかせです!行ってらっしゃいです。」
コンパが皿を片付けながらアイエフを見送った。
「それじゃあ、みんなでお仕事がんばろぉ〜!」
そして最後はプルルートで締めくくった。