神次元ゲイムネプテューヌV〜審判を超えし者〜 作:namco
「くらえー!あっぱー!」
「遅え!」
繰り出されたイエローハートのアッパーを、ブランは斧の腹部分で受け流し、隙だらけの腹を蹴り飛ばして距離を取る。
「だったら・・・ガードストライク!」
ナックルクローにエネルギーを込めて殴りかかってくるが、ブランは落ち着いた様子で攻撃を避ける。
「弾幕はパワーだぜ!ゲフェーアリヒシュテルン!!」
避けながら作り出した幾つもの魔力の玉を斧で打ち出し、イエローハートに着弾すると爆発を起こす。
「あれ・・・?なんで痛いの?」
魔力弾が着弾した部分に痛みが走り、味わったことのない感覚にイエローハートは戸惑う。
「きっと気のせい、気のせい!ヴァルキリークロー!」
両腕を振り回して連撃を加えようとするが、すべて回避されて空振りに終わる。
「そんなデタラメな攻撃、当たらないわよ!ヴォルケーノダイブ!」
「ウニャ!?」
イエローハートの攻撃を回避した後、ノワールが剣に炎を纏わせて振り下ろし、剣がイエローハートに触れた瞬間に大爆発を起こす。
「い、痛い・・・何で?」
「効いてるぜ!」
「ルドガー達が装置を壊してくれたお陰ね!」
「一気に畳み掛けるわ!!」
「行きますわよ!!」
「た〜っぷりと可愛がってあげるわぁ〜。せいぜい壊れないでよね!!」
手応えを感じ、こちらの攻撃が通用すると分かった四女神達は武器を構え、戸惑っているイエローハートの隙を突いて一気に畳み掛ける。
「雷神剣!」
「うわわっ!?ビリビリ〜!?」
ネプテューヌが電撃を纏わせた剣をイエローハートに向かって突き出し、突き出された剣先を逸らそうとナックルクローで弾こうとするが、剣がナックルクローに触れた瞬間、電撃がクローを通して感電し、イエローハートは痺れで動けなくなる。
「今度は私よ!魔王炎撃破!」
「あちちち!?」
ノワールが炎を纏った巨大な斬撃を放ち、炎がイエローハートを飲み込む。
「な、何で?今まで痛くなかったのに!?」
「お次はこれだ!フリーズランサー!」
「痛たた!?冷た!?」
ブランが展開した魔法陣から氷の槍がマシンガンのように撃ち出され、イエローハートの体に傷を付けていく。
「コレはオマケよ~。シビレなさい!サンダーブレード!!」
プルルートが電撃を帯びた鞭剣を振り回してイエローハートを切り裂き、痺れさせて動けなくさせる。
「ビ、ビリビリ・・・動け、ない・・・。」
「トドメはわたくしが!我が道突き進む!スパイラルドライバー!!」
「うわあああ!!?」
自らの身体を風を纏わせた弾丸として、ベールはイエローハートに向かって突撃する。
突撃されたイエローハートは、その衝撃で部屋の壁に叩きつけられ、地面に倒れ伏した。
「呆気ないものでしたわね。まあ、チートを使ってズルをしても、プレイヤースキルが上がる訳ではありませんから、当然の結果ですわね。」
「へっ!今までボコボコにされた分のお返しだ!」
「ようやく勝てたわね。ベールの言うことじゃないけど、確かに呆気なかったわね。ズルしてきたツケってやつよ。」
倒したことを確信した女神達はベール、ブラン、ノワールの順で勝利の余韻に浸る。
次の瞬間、イエローハートは光に包まれる。自身達が見てきた女神化の解除される光だ。
「さあ、そのスッピン晒してもらおうかしら?」
ノワールの言葉と同時に光が収まる。
収まると同時に、一同は表情を驚愕に染め上げた。
「・・・え?」
「うわー、ちっちゃくなったー。おっぱいもなくなっちゃったー・・・。」
特に驚いていたのはネプテューヌだった。長年に渡って争いを繰り返してきたイエローハートの正体は―――。
「ピー子!?」
「「「「ピーシェ!?」」」」
「ふぇ?」
ピーシェであった。
「あはは、あはははは!ははは!いいわ、その表情!これこれ!これが見たかったのよお!」
その様子を離れたところから見ていたアノネデスが高笑いする。
「ぴいしぇ?違うよ?いえろーはーとだよ?」
「てめえの名前だろ!忘れちまったのか!?」
「違うもん!いえろーはーとだもん!」
ブランの問いかけにピーシェは否定する。
「記憶を操作していますのね?」
ベールが問いかけると、アノネデスがそれに答える。
「そりゃぁねえ。それで女神ちゃん達の覚えてたら戦えないじゃない。」
「あなた達・・・何処まで腐ってるのよ!!」
「あら、ノワールちゃんに褒められちゃった♡」
「ピー子、本当にわたしのこと、忘れてしまったの!?」
「わすれて?しらないひとだよ?」
「・・・ああ、変身してるところは見せたことなかったわね。ぷるるんも。」
「ええ。」
そう言ってネプテューヌとプルルートは変身を解除して、元の姿に戻る。
「ほら、わたしだよ。ネプテューヌだよ!」
「あたしも〜。プルルートだよぉ〜。」
「ね・・・ねぷてぬ?ぷるると?」
「そうだよ!ピー子、いつもわたし達のことそう言ってたよ!」
「本当に〜、忘れちゃったの〜?」
「やっぱりしらない!ぴい、しらないもん!」
「ああ!今、ぴいって言った!ピー子、自分の事をぴいっていつも言ってたよ!」
「あれ?なんで?ぴいはイエローハートなのに、なんで?」
ピーシェは、自身の言う筈のない一人称に戸惑い、頭の中に痛みが走る。
「ううう・・・あたまがぐるぐるするー!何で!?なんで!?」
「嘘でしょ!?かなり強固に塞いどいた筈なのに!?」
ピーシェの記憶が戻りかけている様子を見て、アノネデスは動揺する。
「ねえ、なにこれ!?あたま痛いーー!」
「ピー子!一緒にウチに帰ろう!」
「ピーシェちゃん〜!帰ろう〜!」
ネプテューヌはそう言ってピーシェに手を差し伸べた
「マズイわね・・・こうなったらあの子を連れて撤退・・・!」
「させると思うか?」
―――ドスッ!ドスドス!
「あら、あらら!?」
突如として飛来してきた槍によって、壁際にいたアノネデスは縫い付けられるようにされ、身動きが取れなくなってしまう。
「この槍は・・・まさか!」
ブランが槍の形を見た瞬間、誰の物かわかり、飛んできた方向を見る。
そこには自身がよく見知った顔の持ち主がいた。
「「「「「ルドガー!」」」」」
入口から現れたのはルドガー達だった。
「装置は破壊した。お前達が戦力として当てにしているイエローハートはもう戦えない。大人しく投降しろ。そうすれば多少の融通は利かせてやる。」
「あらら、こりゃ万事休す?」
ルドガーはアノネデスの目の前に槍を突き付け、投降を呼び掛けたその時。
―――カッ!
突如として部屋の天井に魔法陣が展開され、そこからモンスターが出現する。
「mokuhyou.hosoku.senmetu.koudou.kaisi.」
その外見は、シュジンコウキのような上半身と、四足歩行戦車の危険種指定されているモンスターの下半身で構成されていた。
「何コイツ!?」
「あらこれって、アタシが作ってる新兵器のプロトタイプ?何でこんな所に?」
「何だと!?」
ミラの疑問にアノネデスが答えると、謎のマシンはルドガー達に狙いを定め、戦闘態勢に入る。
「でも今がチャンスね。イエローハート様!逃げるわよ!!」
「あ、パパ待って!」
「ピー子!」
「じゃあね!」
そう言ってアノネデスは懐からイジェクトボタンを取り出し、スイッチを押してイエローハートと共にこの場から消えてしまった。
「ピー子ーーーー!!」
「ピーシェちゃん〜!!」
「ネプテューヌ!プルルート!気持ちは分かるが、今はコイツを片付けるぞ!」
「・・・うん!」
ルドガーに促され、もう一度女神化し、目の前の巨大な機械型モンスターと向き合い、太刀を構える。
「絶対・・・ピー子を取り戻すんだから!」
「モチのロンよ〜!」
こうしてネプテューヌ達と機械型モンスターはぶつかりあい、戦闘が始まった。
そして舞台は、プラネテューヌへと移る。