神次元ゲイムネプテューヌV〜審判を超えし者〜 作:namco
アノネデスが七賢人に入った理由は作者の妄想ですが、これがしっくりくると思います。
ルドガー達がリドウと戦闘を始めた時、別の方でも戦闘が繰り広げられていた。
「ノワールちゃんとこうして向き合うのって、ラステイションでのハッキング事件以来ね。余計なおまけが居るけど、こうしてノワールちゃんと一緒に居るのが嬉しいわ!」
ピンクのパワードスーツを身に纏ったオカマ口調のアノネデスの言葉に、ノワールは全身に鳥肌を浮かばせながらも気丈に振る舞う。
「いちいち気色悪いのよアンタは!ヴォルケーノダイブ!!」
「ああん、過激♡」
「キモい動きしながら避けてんじゃねえ!!テンツェリントロンベ!!」
「大振りすぎよ。そんなんじゃすぐ避けられるわ。」
「ではこれなら!レイニーナトナビュラ!!」
「残念、当たらないわよ♡」
それぞれの攻撃をまるでダンスをするかのように回避し、ベールの攻撃に至っては、高速の連続突きを腰をクネクネと動かして完全に避けていた。
「何て柔軟な動き・・・!」
攻撃を完全に避けられたベールは呟く。
「当然よ。アタシは頭脳だけではなく、戦いに置いても美しさと華麗さを追求しているのよ。この程度の動きは朝飯前よ。」
そう言いながらアノネデスは、新体操やバレリーナの選手のように体を動かし、体の柔らかさをこれでもかと見せつけながら言い放つ。人の限界を超えたようなその柔軟性に、とてもパワードスーツを身に着けた者とは思えないほどだ。
「口先だけじゃねえみてえだな。」
「当然よ。すべてはアタシの目指す世界の為にね。」
「目指す世界?それは何ですの?」
「聞く必要はないわよベール。どうせろくでもないことでしょうから。」
「確かに、ノワールちゃん達から見ればろくでもないことでしょうけど、アタシは真剣。」
アノネテス一拍置いて、語り出す。
「アタシはいつからか、自分の体と心の性別の違いに悩むようになったわ。そのことを両親や当時の友人に話したら気持ち悪がられて距離を取られたわ。今でこそこの事実を受け入れてはいるけど、アタシにとってはショックだったわ。だからアタシは決意したの。アタシみたいな悩みを抱えている人達が少しでも減るように、未来でアタシみたいな性格の人達が受け入れられるような世界を作る。そう、良くも悪くも言ってしまえば、自分の為に世界と戦うと決めたのよ。この決意は決して否定させない。その為にレイちゃんの誘いに乗ったのよ。」
「それが、子供達を誘拐して化け物に改造してまでやることなのですか!?」
アノネデスの決意を聞いたベールは激昂し、怒鳴りつける。
「目的を果たすためには、女神という存在が邪魔だったのよ。子供達を利用するのは心苦しいけど、目的を果たすための一番の障害となるのは女神なのよ。女神を排除するには、子供達を利用するのが好都合だったの。アタシ自身は女神の事は嫌いじゃないけど、目的を果たすためにはしょうがないって割り切るしかないわ。」
「反吐が出るな。テメーのその考え。」
「正攻法で攻めても、裏をかいて攻めても、どうしても犠牲というものは出てきてしまうわ。なら、腹を括って何が何でもアタシの目的を果たす。それが、アタシの罪の向き合い方であり、子供達を利用してきたアタシの落とし前のつけ方よ!この思いは、ノワールちゃんのお願いであっても絶対に止まるわけにはいかないわ!!」
「あなたの考えは分かったわ。けどね。」
アノネデスの決意を聞いたノワールは剣を構え直し、アノネデスに突き付ける。
「だからといって、それを受け入れてしまえばあたしの考えが間違っているって認めることになる。間違ったことを正しいって受け入れてしまえば、それこそ自分が許せなくなっちゃう。万人に受け入れられなくても、後ろ指さされることになっても、あたしは人としての正しさを示し続けなくちゃいけないの。それがあたしを信じて、あたしを女神だと認めて付いてきてくれた国民達への恩返しであり、あたしの決意。だから、アンタの信念と望む未来、ここで踏みにじってでも!あたしは、あたしの信じた道を歩き続ける!それが、あたしの信念だ!!」
「・・・へっ、格好付けやがって。だが、その通りだ。」
「どれだけ高尚な理由であろうと、やっていることの悪事を絶対に許してはならない。それが、上に立つものの責任というものですわね。」
ブランとベールも自身の得物を構え直し、アノネデスに突き付ける。
「七賢人には散々世話になったからな。たっぷりと礼をしねえと気がすまねえ。ここから先は全力で行かせてもらうぜ!!」
「わたくしも、派手に行かせてもらいますわ!!」
「この展開、まさにクライマックスね。でも、負けるつもりなんてないわ!!」
両陣営が一斉に飛び出し、互いに譲れないぶつかり合いが始まったのだ。
「行きなさい!アタシのジャマービット達!!」
アノネデスは飛行する機械兵器を複数召喚し、女神達の周囲を巡回しながらカメラアイを妖しく光らせる。
「な、コレは!?」
「ジャマービット。文字通りアナタ達の動きを邪魔するために作ったサポートメカよ。卑怯だなんて思わないでよね!」
ジャマービットがピピピと機械音を発すると、周囲にドーム状の電磁フィールドが展開され女神達の動きを大きく制限してしまう。
「体が、重い・・・!」
襲い掛かってくる重力にノワールは思わず膝を付き、動きを止めてしまう。
「魔力が・・・うまく操作できねえ!?」
手の上で魔力を操作しようとするが、うまく操れず殆どが霧散してしまう。
「くっ!動き辛いですわ・・・!」
なんとか動こうとするが、動きがおぼつかず、その隙を突かれる。
「ホーミングレーザー発射!!」
アノネデスの背後に浮かんであるウイングからレーザーが発射され、女神達に向かって行く。
「きゃあああ!?」
「ぐああああ!?」
「あああああ!?」
レーザーの雨に晒されたノワール達は倒れてしまい、女神化が解かれてしまう。
「これでおしまいよ!!」
アノネデスの背後から魔法陣が展開され、その中から巨大な砲身が現れる。
長い砲身に丸く膨らんだ先端。砲身の根元には巨大な球体状のエネルギータンクが2つ並んでおり、ソレはまるで―――。
「きゃあああ!!なんてもの見せてんのよ!!」
ノワールが突如として悲鳴を上げた。
「コレがアタシの決戦兵器「新最強旋風噴射最強砲」よ。女神達を葬り去るために作り上げた、古代に存在した兵器をアタシなりに再現した特別製よ。」
「何が決戦兵器よ!あるわけないでしょそんな卑猥な見た目の大砲!!」
「あら、ノワールちゃんにはそう見える?そんなつもりで作った訳じゃないのに、ノワールちゃんのえっち♡」
「こんな時によくふざけてられるよな・・・。」
「ですが、あんな物にやられたとなれば、未来永劫笑いものにされるのは間違いないですわね。」
「そして、この大砲とアタシが接続されることで起動し・・・。」
アノネデスが砲身に乗り込み、下半身が大砲と接続されることによって大砲は起動しエネルギーがチャージされる。
「これで、とどめを刺す準備が出来上がったわ。さよならノワールちゃん。あなたの事は大好きだったわよ。愛してるわ。」
「こっちは大嫌いよ!!」
「ゴールデンタンク、チャージ開始。カウントダウン開始。10、9、8、7・・・。」
「こんな、こんなふざけた奴に負けるなんて・・・。」
「6、5、4・・・。」
「あたし、そんなの・・・!」
「3、2、1・・・。」
「いやーーーーー!!!」
「ゼr・・・。」
カウントダウンがゼロになろうとしたその瞬間。
―――ボン!!
「あら?」
突然エネルギータンクが爆発し、それに連動するように砲身も爆発する。
「え?何?どうなってるの!?」
「な、何が起きてるの?」
アノネデス突然の出来事に混乱し、 ノワールも同じく動揺する。
「間一髪だったな。」
突如として聞こえてきた声にノワール達は振り向く。
「あ、あなたは・・・!」
「ヴィクトル!?」
声の正体に驚きを隠せないノワールとブラン。
ヴィクトルは銃を手に持ち、銃口をアノネデスの砲台のエネルギータンクに向けていた。
ヴィクトルは地上で囮役を引き受けてここには居ないはずだからだ。
「地上のモンスターはどうしたんですの?」
「既に片付けた。数ばかり多くて手間取ったがな。」
なぜここにいるのかをベールが問うと、ヴィクトルは答え、その手に銃を持って周囲のジャマービットを撃ち抜いた。
「これで存分に戦えるはずだ。」
「ヴィクトル・・・ええ、ありがとう!」
ノワール達は再び女神化し、アノネデスと向き合う。
「さあ、形勢逆転よ!一気にケリをつけてあげるわ!」
「勝てると思ったのに・・・これもまた、運命のイタズラって奴ね。」
「喰らいなさい!荒れ狂う殺劇の宴!殺劇舞荒剣!!」
業火を纏った剣撃の乱舞に大砲は切り裂かれ、あっという間にアノネデスの元へと到達する。
「とどめよ!!」
業火を纏った切り払い攻撃にアノネデスはパワードスーツごと切り裂かれ、アノネデス地へと落ちていった。