転生系文芸部部長が涼宮ハルヒの憂鬱で自由に過ごすお話。   作:知らない後輩

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主人公の一人称は「私」ですが、性別は男だったりします。


1話

 新学期早々の一大イベントであるゴールデンウィークの終了から、少し長引いて一週間後、やっとの事で学校へ行けるようになった。

 あぁクソ、何で新学期早々にインフルエンザに感染するんだよ、本当イヤになっちゃう。

 

 まぁ、そう言いつつ一年前から変わらずのハイキングコースめいた通学路を歩いていく。

 歩いていくと、まだこの道に慣れていない一年生共や、たまに見た事のある三年生の姿を見かける。

 一年生に多少見え隠れしている疲れた顔は、この学校の生徒としての証みたいなものだ。ガンバレ

 

 こう思っている内に校門、校舎、教室へ半ば自然的に動いていく。

 席順は変わってはいない、この時期は席替えをしそうな感じなんだがな、私が居なかったからかな?

 「やぁ、やや長めのゴールデンウィークは如何だったかな?」

 「まぁ、半分しか楽しめなかったけど、面白かったよ」

 自分の席に腰を下ろしながら声の主の問いかけに応える。

 

 「で、君の方はどうなんだい?」

 「僕の方?」

 「新入部員のことだよ。君、今年から部長になったんだろう?どんな子が来たんだい?」

 「それは...というか、それについて心配するのは君だ。去年、文芸部に入部したのは君だけなんだぞ、ついでに二年前は誰も入らなかったんだから今年、誰も入部しなければ君の代で文芸部は廃部だ!僕の方は幸い入部してくれて首の皮一枚繋がったが、君の方は今年がラストチャンスなんだ、分かっているのか⁉︎」

 お隣のコンピューター研究部(通称コンピ研)現部長兼友人のありがた〜いお言葉を受け取る。

 あの団長様の前では敵キャラやネタキャラ扱いだが本当は良い人なんだよなぁ、アレは相手が悪かったんだ。たぶん

 あと、その事は嫌というほど分かってはいるさ。だけど、もう彼女が来てしまっているだろうから、その問題は既に解決しているよ。

 

 さて放課後、部室の鍵を取りに行ったら、既に誰かに持ち去られたようだ。

 早いなぁ、彼女よりも早く着いて部長としての威厳を出して行きたかったのだが。

 なら作戦は変更してだ、早く部室に着いて彼女に初めましてを言いに行こう。

 

 私が次に行った場所は生徒達に『旧館』と呼ばれている場所だ。

 旧館には、この学校において美術部や吹奏楽部などとは違う、いわゆる特別教室が要らない部活の部室がひしめき合う部活棟の事を指す。

 さて、そんな旧館を三階まで登ってすぐ左に曲がり、奥から一番手前の部室のドアに私は居る。

 部屋の名前は『文芸部』。此処が私の部室であり、これから私達の活動拠点になる場所だ。

 もう彼女は近くにいる私を感知しているだろうか、一応普段と変わらない感じでドアを開けていく。

 

 これで居なかったらどうしようかと思ったが、やはりそこに彼女は居た。

 

 ボブカットを更に短くした髪型、眼鏡を掛けていて、肌は初雪の様に白く、まだ春の寒さに慣れていないのかカーディガンを羽織った細身の少女。

 この世の全てが穢してはいけない、そんな感覚に襲われそうになるくらいの美しさ。

 

 私が前世から今まで推してきたキャラクター。名前は長門有希。

 私の悲願が達成された瞬間であった。

 

 

 

 

 

 おっと、状況を説明しないとね。

 彼女は原作通りにパイプ椅子に座りながら窓辺で本を読んでいた。

 部活動への参加はゴールデンウィーク明けから開始するので、彼女は文芸部に入部しているのだろうと思う。

 だが、思い込みは危険だ。本人に確認しよう。

 あと、長門とはこの世界でのファーストコンタクトだ。初対面の人と話すくらい慎重にそしてフレンドリーに会話を始めていこう。

 

 「やぁ、君が文芸部へ入部した子かい?」

 「そう」

 「私はこの文芸部で部長を任されている者だ。これから宜しくお願いするよ」

 「宜しく」

 「おっと、まだ名前を聞いていなかったね。後輩くん、君の名前を教えて貰っても?」

 「ナガト ユキ」

 「ほぉ...漢字で如何書くのかな?」

 「長い門と有機物の有、希望の希」

 「有る希望か、良い名前じゃ無いか」

 「......」

 「......」

 沈黙、あと話す事は無かったっけ?

 「あ、そうだ!長門くん、君は何故此処へ来たのかな?」

 「本が読みたかった」

 「そうか、長門くんは読書が好きなのか。なら、逆に本を作る事に興味はあるかな?この部活は読んで字の如く文で芸をする活動をしているんだ。それを証拠に、少なくとも年に一回は会誌作っていてね。あ、でも違う事をしても構わないよ、俳句でも詩でも作ってみたら如何だい?」

 これは流石にグイグイ行き過ぎてしまったか?これでは会話ではなくまるで誘導しているみたいだ。

 

 この後、長門との会話はそのまま終了し、よく考えたら原稿用紙を切らしていてそもそも活動が出来ない状況だった事を思い出したりしていたら、今日の活動終了のチャイムが鳴ってしまった。

 

 長門を家に帰し、私は部室の鍵を返して、そのまま昇降口へと歩いていると、長いロングヘアーの少女二人と通り過ぎた。

 一人は小動物の様な加護欲が沸き立つ、可愛さで言うなら長門を超えるであろう未来人。もう一人は八重歯が似合う御令嬢。

 

 役者は殆ど揃った。そんな気がした。

 あとは涼宮ハルヒ、君が部室のドアを叩くだけだ。まぁ私は、自由にさせて貰うのだがな。

 

 




 お楽しみいただけたでしょか?図々しいと思いますが、よかったら感想の方を宜しくお願いします。
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