Re:ゼロから始める異世界生活-Story of Zi-O- 作:きゃぷてん
剣と魔法のファンタジー再びです。
……ん?剣と魔法?
剣と魔法……
けんとまほう……
けんと……
賢人ォォォォォォォォ!!!
2019:イン・アナザーワールド
———— 赤茶色の荒野。
寂れたその風景には、巨大な石像があった。
そんな存在感のある石像の前には、黄金の鎧を纏う、1人の『王』がいた。
王は、崩れ始めていた石像を、見つめ続けている。
そんな彼の前に、1人の人間が現れた。
王はその人物を見る。
その人物は、女だ。黒いドレスをその身に纏っている。
その女からは、負の気配が漂っていた。
負の気配と同時に、孤独も、感じた。
———— あなたは1人、なの?
その女の開口一番の言葉は、それだ。
女のその言葉に、王は黙する。
———— 私も、1人なの。
王が何も答えずとも、女は言葉を紡ぐ。
———— あなたの、名前は。
———— ■■、■■■。
———— 私は、■■■。
これが、魔王と嫉妬の魔女の、邂逅。
目の前に見える水溜りは、赤い。
誰かが踏んだのか、波紋が広がる。
ーーーーバル?
鈴のような可憐な声がした後、短い悲鳴が聞こえて、血溜まりに倒れ込んだ。
血を作り出した少年の手は、目の前にある白い手へ伸ばし、掴んだ。
ーーーーお前を、救ってみせる。
少年の心が決意で満たされる。
決意を胸に抱き、彼は死の世界に誘われた。
生が終わり、死が始まる。
死が終わり、生が始まる。
輪廻転生は、命あるもの達のサイクル。
だが彼の場合、それは輪廻転生と、言えるのだろうか?
答えは分からない。
答えを知るのは魔女だけ。
暗闇の世界。
何もない、虚無の世界。
その世界に1人佇んでいた少年は、自分以外の人間を見つけた。
その人物は女性で、ドレスのようなものを着ている。
その人物は、真っ直ぐと少年を見つめていた。
そして、少年の元へ歩き出す。
甲高い足音が、虚無の世界に響く。
少年の元まで来たその女性は呟いた。
ーーーー愛してる。
それは愛の、純粋な愛の囁きだった。
ーーーーあなたは、1人じゃない。私が、傍にいる。
彼女は、少年の手を掴んだ。
ーーーーその日になったら、また会いましょう。
その言葉に呼応するように、光が虚無の世界を照らした。
「…………変な夢、見たなぁ」
クジゴジ堂のソファーで1人寝ていた常磐ソウゴは、ぽつりと呟いた。
ソウゴはソファーから身を起こし、立ち上がって歩き始める。
歩き、扉を潜ると、そこには彼の叔父の常磐順一郎が作業をしていた。
「叔父さん、また修理?」
「おお〜、ソウゴ君。うん、今日はねぇ、時計の修理が来たんだ!この前は蜘蛛のペットロボットの修理とか来たからなぁ」
「蜘蛛のペットロボット?そんなのあるんだ」
「何でもねぇ、フリーマーケットで買ったんだって。中身も難しい構造してたから、結構修理に時間掛かっちゃったよ〜」
「ふぅん」
返事をした後、ソウゴはふと、あることに気づいた。
「あれっ、ゲイツとツクヨミとウォズは?」
「ん?あー、何かね、時空の歪みがどうとか言って、どっか行っちゃったよ」
「時空の歪み!?」
順一郎の口からさらっととんでもない言葉が出たことに、ソウゴは驚く。
「えっ、何処に行くとかは?」
「あー、言わなかったねぇ」
「マジか……………………まぁ、とりあえず、俺ゲイツ達を追いかけてくる」
ソウゴは順一郎に言って、扉へと向かった。
「そっか、じゃあいってらっしゃい!」
「行ってきます!」
順一郎に返事して、ソウゴは扉を出た。
ソウゴは扉を出て、水色のカラーリングをした自転車を出そうとする。
が、その時
『常磐ソウゴ』
ふと、ソウゴは自分の名前が後ろから呼ばれ、振り向く。
だが、そこには誰も居なかった。
空耳だろうと思ったのか、改めて自転車を出そうとすると。
『会いたかったぞ……』
すぐ傍に、自分の名を呼んだ声の主がいた。
「っ!?」
その男は黒いフードを被った人物であり、その不気味な容貌にソウゴは思わず後ろへ飛ぶ。
「誰だあんた!?」
「名乗る必要は無い…………今こそ復讐を果たす」
そう言うと、彼は何処からか白いベルトーーーージクウドライバーを取り出し、腰に装着した。
そして、ライドウォッチを取り出す。
「!そのウォッチは」
その人物が持っているウォッチを見て、ソウゴが驚いている間に、ベゼルを回し、ウォッチのスイッチを押す。
『バールクス!』
ウォッチをベルトのD‘9スロットへと装填。ライドオンリューザーと呼ばれるスイッチを押し、ベルトのロックを解除する。
「変身」
そう呟き、ベルトを360度回転させる。
『ライダータイム!仮面ライダー!バールークース!』
その姿は、BLACK RXの力を持つライダー。
「仮面ライダーバールクス……!」
仮面ライダーバールクスであった。
「何でお前がそれを……」
「はあっ!」
ソウゴが疑問を投げ掛けるが、彼は長剣を使ってソウゴに斬りかかる。
ソウゴはそれを避けて、ジクウドライバーを取り出し腰に装着し、ウォッチを取り出す。
『ジオウ!』
ベゼルを回し、スイッチを押してD‘9スロットに装填。
ライドオンリューザーを押してベルトのロックを解除する。
「変身!」
ベルトが360度回転すると、世界も回転した。
『ライダータイム!仮面ライダー!ジオーウ!』
ソウゴは仮面ライダージオウへと変身する。
ピンクの文字で『ケン』と刻まれているジカンギレードを構え、バールクスの元へ駆ける。
「でやあっ!」
ジオウが剣を振るい、バールクスもそれを長剣で受け止め、金属が打ち合う甲高い音が辺りに響き渡る。
それから、また一振り、二振り、三振りと剣撃を加え、しばらく剣戟が続いた。
その時、ジオウは後ろに飛ぶ。
「これで!」
懐からジオウIIウォッチを取り出し、起動しようとした。
だが
『ロボライダー!』
バールクスがロボライダーのライドウォッチを起動し、BLACK RXの武器であるボルティックシューターを召喚する。
そしてトリガーを引き、ジオウに向かって放つ。
「うわっ!」
その攻撃を喰らってしまったジオウは吹っ飛び、ジオウIIウォッチを手放してしまう。
地面に転がったジオウIIウォッチをバールクスが拾う。
「ふんっ……!」
そしてジオウIIウォッチを強く握ると、ウォッチにヒビが入り、色が失われてしまった。それを乱暴に地面に投げ捨てる。
「ジオウIIウォッチが…………!」
ジオウがヒビが入り、色が失われてしまったジオウIIウォッチを見て驚愕する。
「喰らうがいい、常磐ソウゴよ!」
『フィニッシュタイム!バールクス、タイムブレーク!』
バールクスがベルトの操作をし、空へ飛び立ちジオウへキックを放つ。
「はああああああああああっ!」
「ぐああああああああああっ!」
そのキックを喰らってしまったジオウは変身解除をして地面へと転がる。
そしてその反動で、何個かのライドウォッチを落としてしまった。
「しまった…………!」
体に走る痛みを感じながら、ウォッチを見て苦悶の表情を浮かべながら言うソウゴ。見てみれば、オーマジオウライドウォッチも転がっていた。
転がったウォッチをバールクスが拾っていく。
「これは貰うぞ」
拾ったウォッチを見せながら言うバールクスにソウゴはよろけながらも立ち上がる。
「終わりだ、常磐ソウゴ!」
バールクスは長剣に赤いエネルギーを溜めて、構えを取る。
そして、剣を振り、斬撃を常磐ソウゴに向けて放つ。
その攻撃にソウゴは咄嗟に手で防ぐ。
斬撃が直撃し、爆発が起こる。
爆発が起こり、煙が立ち始める。
やがて、煙が止むと……
「……消えた?」
目の前から、常磐ソウゴがいなくなっていたのだ。
「一体何処に…………ん?」
ソウゴを探すバールクスは、ある事に気付く。
「…………この匂いは……成る程、そういう事か」
バールクスは何かに納得したかのように頷く。
「魔女の匂い…………異世界へ飛んだか、常磐ソウゴ」
「…………うっ、あっ……」
ぼんやりとした視界の中で、常磐ソウゴは目覚める。
「ここ、は…………俺は確か……」
ソウゴはバールクスの斬撃が放たれたところで意識が途切れていたことを思い出す。
そして、彼の意識が覚醒したのな、目をバッチリと開く。どうやら倒れていたらしく、そのままゆっくりと起き上がる。
「…………え?」
そこで彼は、目の前の光景に、素っ頓狂な声を漏らした。
「…………何ここ!?」
彼の目の前には、獣の姿をした人間や、中世ヨーロッパのような街並みが広がる、まるで"異世界"と言えるような光景が広がっていた。
旧版は気が向けば更新します。
その気が向く日が何時かは分かんないけどね
次回『EP1 2019:うんめいのデアイ』