Re:ゼロから始める異世界生活-Story of Zi-O-   作:きゃぷてん

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ウンメイノー
ウワァァァァァァァァァァ!!!

ハイパーキャストオフ

!!!ァァァァァァァァァァワウ

加賀美はスバルだった…?


2019:ウンメイのであい①

「ーーーーこの本によれば」

 

暗闇の空間で、変わった服を着ている青年は、ハードカバーの本のロックを解き、本を開き読み始める。

 

「普通の高校生だった常磐ソウゴ。彼には魔王にして時の王者オーマジオウとなる未来が待っていた。」

 

青年は、頁をめくる。

 

「そんな彼の前に現れたのは醜き平成を亡き者にしようとするもう1人のソウゴであった。常磐ソウゴは、この私の裏切りすらも乗り越え、王として、この世に君臨するのであった……」

 

彼は、再び頁をめくる。

 

「そして、今回彼は仮面ライダーバールクスの襲撃に遭って異世界に転移し、同じく転移者のナツキ・スバルと精霊術師のエミリアと出会うのであった」

 

本の内容を読み上げた後、気が付いたように「おっと」と言って本を閉じ、

 

「先まで読み過ぎました。それでは、どうぞ」

 

 

 

 

 

「えぇ……あぁ……えぇ?」

 

 ソウゴは、困惑したように周囲を見渡す。見れば普通の人は勿論、獣人がおり、中世ヨーロッパらしい街並み、車ではなく、大きなトカゲが走ってる。

 

「さっきのバールクスの仕業かな……?」

 

ソウゴは先程戦った仮面ライダーバールクスを思い出す。

 

「あっ……バールクスと言えば!」

 

ソウゴは思い出したように、慌てて自身の懐を探り出す。

 

「……半分くらい、ウォッチが盗られちゃったのか」

 

ソウゴは、たまたま近くにあった噴水の縁に置いたある物を見ながら暗い表情で呟く。

置かれたものは、ライドウォッチだった。置かれているウォッチの種類は以下の通り、クウガ、ダブル、オーズ、フォーゼ、鎧武、ゴースト、エグゼイド、ビルドのウォッチであった。

 

「ウォッチが盗られたから、グランドジオウウォッチも消えちゃったし、何より……」

 

ソウゴは、取り出したあるウォッチを見る。

 

「ジオウIIウォッチが壊されるなんて……」

 

それはジオウIIウォッチだ。それはヒビが入って色褪せており、ライドオンスターターIIと呼ばれる起動スイッチを押しても、反応は無い。

 

「叔父さんがいればどうにかしてくれそうだけど、今は此処に居ないしなぁ」

 

そう言いながら、ソウゴは常磐順一郎の顔を思い浮かべる。

 

「……それに、オーマジオウのライドウォッチも」

 

盗られてしまったライドウォッチの中には最強の仮面ライダー、オーマジオウの力が込められているライドウォッチもあった。

 ソウゴは状況を重く見たのか、眉を顰める。

 

「……まず、此処がどこか調べないと」

 

 噴水の縁に置いてあるウォッチをしまいながら、ソウゴは振り返って歩き始めた。

そして歩き始めてちょうど、近くを通りかかった青年に声を掛けた。

 

「ねえ、アンタ」

 

声を掛けた青年は、ソウゴの声に反応してこちらを見る。

その人物は、炎のように髪が赤く、青空のように澄んでいる青色の瞳があり、その顔も整った端正な顔立ちであった。

体格も細く長身であり、その服装は制服らしき純白のジャケットに、同じく純白のスーツパンツを着ている。ジャケットの下には黒い服も着ている。

そして腰には、シンプルな鞘に納められている剣を下げていた。

 

「?何かな」

 

青年は微笑を浮かべながら、ソウゴに言った。

 

「えーっと、俺、実は此処とは違うところから来たんだけど、此処が何処か分からなくてさ。ちょっと教えてほしいんだけど」

 

「此処は王都ルグニカだよ。しかし、王都に入るには検問を通す筈だが……知らずにここに入ってきたのかい?」

 

「まあ、ちょっと色々あってさ」

 

「成る程ね。しかし、君は珍しい髪、それに変わった服装をしているね……一体、何処から来たのかな?」

 

 青年は、ソウゴの格好をじっと見下ろして質問する。

 

「何処って、日本から」

 

「ニホン……?聞いたことがないな。一体どの辺りに?」

 

「んー、東の方」

 

「ルグニカには大陸図で見て一番東だから、この国よりそのニホン?という国は無いと思うけど」

 

「あっ、ここ一番東なんだ」

 

青年の言葉に、意外な顔をするソウゴ。

 

「嘘をついてるようには見えないが……まあ、そこはいいか。とにかく、今のルグニカは平時より少し落ち着かない状況にあるんだ。僕で良ければ何か手伝うよ」

 

「落ち着かないって、何かあったの?」

 

「実は、今このルグニカには、王がいないんだ」

 

「えっ、王様がいない?」

 

青年から発せられた衝撃の事実に、ソウゴは驚いた顔をする。

 

「うん、それで今、国は落ち着かない状況にある」

 

「でも、そういうのって後継ぎの人とかいるんじゃないの?」

 

「普通はそうだが、王が御隠れになったと同時に、ルグニカの城内で流行り病が蔓延してしまってね。それによって子孫は根絶やしにされてしまった」

 

「うわっ、それヤバいじゃん!」

 

「一応、国の運営は賢人会の方々によって行われている。全員、王国史に名を残す方ばかりだから、国の運営に心配はない。だが、やはり王のいない国などあってはならない。だから、5人の王候補によって行われる王選が近い内に始まるんだ」

 

「へぇ〜」

 

「それで、他に聞きたいことはあるかな?」

 

「特には無いけど……アンタ、何か騎士とかやってる?」

 

「おお……ご名答、よく分かったね」

 

 青年は感心したように声を漏らした。

 

「そりゃあ、何か制服みたいなの着てるし、剣も下げてるからさ」

 

「いや、それでも凄いさ。一目で僕の事を騎士だと見抜くなんて。改めて自己紹介をしよう。僕の名前はラインハルト・ヴァン・アストレア。ルグニカ王国の騎士団に所属している」

 

「そっか、俺の名前は常磐ソウゴ。よろしくね、ラインハルト」

 

「トキワ・ソウゴ、か。よろしく頼むよ、ソウゴ」

 

ラインハルトは手を差し出す。それを見たソウゴも、手を出してラインハルトの手に重ねて握手を交わした。

 

「それでソウゴは、これからどうするんだい?」

 

「んー……まあ、なるようになるよ。俺、ルグニカを歩き回ってみる」

 

「そうかい。なら気をつけて。もしも何かあれば衛兵の詰所に行って僕の名前を出してくれ。それならまた僕にまた会えるよ」

 

「そっか。分かった。何かあったらアンタの事訪ねるよ。それじゃあね、ラインハルト」

 

そう言って、ソウゴは歩き出す。

 

「ああ、また会える日を楽しみにしているよ、ソウゴ」

 

ラインハルトもソウゴを見送り、再び歩き出した。

 

 

 

 

「てめえ・・・!よくもやってくれたなあっ!」

 

ソウゴは路地裏の近くを通りかかると、そこから揉めているような声が聞こえてきたのだった。声がした路地裏を見るとそこには3人の不良のような人の1人が青年の頭を踏みつけていた。

 

「ちょっとアンタ達何やってんの!」

 

ソウゴは路地裏に入り声を張り上げてそう言った。

その声に不良らしき3人は一瞬ビクっと肩を震わせながらソウゴの方を見て、踏み付けにされてる青年もソウゴを見る。

不良の内、1人は小柄なマッシュルームヘアーの少年で、1人は、髪を水色に染めて舌を出し、首輪をしている青年。最後の1人は、大柄の中年の男だ。

そして、踏み付けにされている青年。その青年は、黒髪で、よく見るとジャージを着て、ビニール袋を持っている。完全に、自分と同じ日本人としか思えない青年に、ソウゴは一瞬、怪訝そうな顔でその青年を見る。

 

「……な、何だよ、ただの人か。一瞬衛兵かと思ってビビっちまったじゃねえか」

 

「ほんの少しだけな!」

 

「ほんのちょびっとだけどな!」

 

「……何かすげー既視感ある光景だぞ、これ」

 

3人の息ぴったりな掛け合いに、青年は思わず突っ込みを入れた。

 

「とりあえず、その足、下ろしたら?」

 

「何だ何だぁ?お前、痛い目見たく無いならあんまりカッコつけない方がいいと思うぜ?痛い目見たくないんなら、お前も出すもんだしなぁ」

 

髪の毛を水色に染めている青年がソウゴに言った。

が、その時であった。

 

「どけどけどけ!そこの奴ら、ほんと邪魔!」

 

素早い足音とともに、切羽詰まったような声が聞こえてきた。

その声の主は素早くソウゴ達を横切って行く。

その人物は小さな少女であり、金髪のセミロングで、意志の強そうな赤い瞳、ちらっと覗かせる八重歯。その格好は、着古した汚い格好である。

 

「うわっ、なんかすげー現場だな!アタシ忙しいんだ!強く生きてくれ!」

 

と、ほぼ一方的に激励の言葉を送りながら、少女は行き止まりの筈の奥へと駆ける。

そして、立てかけてあった板を蹴り、壁を掴んで建物の上へとすぐに消えた。

その突然の出来事に、一同は唖然としていた。

 

「……あー、えーと。今ので毒気が抜けて気が変わったりしてませんかね?」

 

「むしろ水を差されて気分を害したぜ。てめぇら共々、覚悟しやがれ」

 

その言葉を聞いて、ソウゴは思わず身構えた。

が、またその時であった。

 

「ーーーーそこまでよ、悪党」

 

路地裏の入り口から、凛とした声が聞こえた。

一同は声のした路地裏の入り口を見る。

 

「それ以上の狼藉は見過ごせないわ」

 

銀髪で、紫紺の瞳の少女が、ソウゴ達の前に立っていた。

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