Re:ゼロから始める異世界生活-Story of Zi-O- 作:きゃぷてん
二章終わってねぇのに何やってんのかって?仕方なかったってやつですよ、ええ。一応二章のお話も書いてるんで許して。
どん1話 2022:まおうとあばたろう
「アバターチェンジ!」
『ドン! モモタロ〜ッ! いよっ! ニッポンイチッ!』
「桃から生まれた! ドンモモタロォーッ!」
完璧超人なドンブラザーズのリーダーで、ドン王家の一族。他のメンバーのことはお供と呼んでいる。
縁を大事にし、他者に助けを求められたら手を差し伸べる。(むしろ自分から『困ったことがあれば言ってくれ』、と申し出る)
物事をハッキリと言い、嘘をつくことが出来ない。ついた場合、短時間の間、死んでしまう。
「アバターチェンジ!」
『サルブラザ〜! いよっ! ムッキムキ!』
「浮世におさらば! サルブラザー!」
普段は無職であり、風流人として暮らしている。生計は相談に乗った人のお礼で立てているらしい。ちなみにお金に触ると火傷する。その為か、飲食店の支払いは俳句を読んで払っているのだ。
前述したように風流人で、俳句を愛し温厚な性格であるのだが、それに反して何処か俗っぽいところがあったりする。
「アバターチェンジ!」
「イヌブラザ〜! いよっ! ワンダフル!』
「逃げ足No. 1。イヌブラザー!」
無実の罪によって指名手配されており、警察から逃げ回る日々を送っている。ぶっきらぼうな性格だが、襲われている人がいたらすぐさま助けるなど、いい奴である。
ちなみにだが、自分以外のドンブラザーズの正体や、それに関する事情に関しては、一切何も知らないのである。
「アバターチェンジ!」
『キジブラザ〜! いよっ! トリッキー!』
「鳥は堅実! キジブラザー!」
普段はフェズントコンサルタントに勤めるごく普通のサラリーマンで、ドンブラザーズでは年長者である。
みほという女性と結婚しており、彼女のことを溺愛している。……が、そのせいで時折ヤバい一面を見せることも。『モンスターより人間の方が生々しくて怖い』と言っていたが、まさかそれが自分に返ってくるとは思いもしなかっただろう。
「アバターチェンジ!」
『超一龍! アチョォーーーー!』
「筋骨隆々! ドンドラゴクウ!」
ヒーローになるため田舎から上京してきた青年。タロウと同じドン王家の生まれである。当初は変身アイテムを持ってなかったが、後日、ドンドラゴクウとして覚醒する。
純真無垢な性格だが、悪く言えば子供っぽく、戦いに乱入して場を掻き乱すこともある。
「アバターチェンジ!」
『エクストラ! ホアチョーーーーッ!』
「俺が最強! ドントラボルト!」
桃谷ジロウのもう一つの人格である闇ジロウが変身するドントラボルト。
ジロウとは正反対に荒くれ者な性格。タロウを越えようと躍起になっている。というか、最早それが生き甲斐になっているようだ。
実は彼こそが最初の人格であり、明るい方のジロウが後から生まれた人格である。
「チェンジ全開」
『ババババーン! ゼーンカイザー!』
ドンブラザーズのメンバー……と言えるかは分からないけれど、
ミステリアスな雰囲気を醸し出しており、多くを語らない謎に包まれた男。が、時々お茶目な面を見せることもある。(例:バイクに乗り昭和のスターみたいな格好でデートに来る、写真集を自身の店で販売 等々……)
彼が経営している喫茶どんぶらに無いものは無いらしい。事実、ピアノが置かれてる部屋があったり、手術室があったりする。
「アバターチェンジ!」
『オニシスター! いよっ! 鬼に金棒!』
「漫画のマスター、オニシスター!」
そしてこの私、
売れっ子漫画家として世間から持て囃されていた私だが、ドンブラザーズに選ばれるとどういう訳か、書いた漫画が盗作扱いされ、世間からは非難の嵐! ……まぁ、何だかんだめげずに頑張ってるけれど。
そんな私達ドンブラザーズは、人の欲望が暴走した怪物ヒトツ鬼や、別の次元に住む
そういう訳で、今回の私達の活躍をとくとご覧あれ!
「ふんっ! そりゃあッ!」
街中にて。
赤色の戦士、ドンモモタロウがザングラソードでヒトツ鬼と戦っている。
「避けろ!」
その声と共に、黒色の星形手裏剣と薄紫の光弾が飛ぶ。イヌブラザーだ。
ドンモモタロウが後ろに飛ぶと、攻撃がヒトツ鬼に直撃した。
「ケンケンケェーン!」
「おりゃー!」
「ふゥんっ!」
「はあーっ!」
空からキジブラザーが突撃、オニシスターがフルコンボウという金棒で殴りかかり、サルブラザーは飛び蹴り。
更にドンドラゴクウが
「くうぅうぅうぅうッ! 俺は、俺は総理大臣になってッ、この国を支配するんだァー!」
攻撃を喰らい倒れるものの、なお立ち上がるヒトツ鬼。
「お供達、行くぞ!」
ドンモモタロウがザングラソードのギアディスクを回しながら告げる。各々が返事する声が聞こえた。
『ドンブラコ! モ〜モタロ斬! モ〜モタロ斬!』
『ドラゴン奥義!』
サルブラザー、オニシスター、キジブラザー、イヌブラザーがドンブラスターを構え、光弾をヒトツ鬼へと集中攻撃。
「
「ライトニング! ドラゴンフラッシュ!」
『激龍の舞!』
『必殺奥義! モモタロ斬!』
龍虎之戟の刀身に赤いエネルギーが、ザングラソードの刀身には虹色のエネルギーがそれぞれ纏われる。
二人が強力な一撃を叩き込もうと、ヒトツ鬼へと駆け出し、その刃を振おうとする。
これでヒトツ鬼が倒され、一件落着。もしくは、巨大化したヒトツ鬼を倒して一件落着と。その場にいた誰もがそう思っていた。
が。
「むぅ……!?」
「え……!?」
甲高い音がした。二人の刃が、同じ刃によって受け止められた。
彼らの前に、赤色の異形が居た。
「何!?」
「新しいヒトツ鬼か……?」
驚愕するオニシスター。冷静に分析するサルブラザーだが、少なからず声色に戸惑いが見られる。一方のキジとイヌも驚愕の声をあげていた。
「フンっ!」
異形はザングラソードと龍虎之戟の刀身を弾き、剣をドンモモタロウとドンドラゴクウに向かって振るう。二人は後ろに飛んでそれを避けた。
「貴様……何者だ?」
ドンモモタロウはザングラソードの先端を突きつけ、異形に問いかける。
しかし異形は呻き声を上げるだけで何も答えず、黒刀を構え、ドンブラザーズを睨んでいた。
しばらくして、異形が駆け出し、ドンモモタロウに黒刀を振るい、それはザングラソードで受け止められ、剣戟が始まった。
「私達も!」
「うん!」
サルブラザーの呼びかけに応じるオニシスター。二人同時に異形へと駆け出す。
異形は二人の存在に気づき、一度ドンモモタロウとの剣戟を止めて彼らの攻撃を避ける。
「はあーっ!」
サルブラザーが自身の剛腕を異形へと振るう。
それに対して異形も、自身の腕に青色のオーラを纏わせて、同じように振るった。
お互いのパンチがぶつかり、青色の衝撃波が広がり、どちらも後ずさる。
「何!?」
「はあっ!」
驚愕するサルブラザー。その間に、オニシスターがフルコンボウで攻撃を仕掛ける。
その攻撃を避けながら、異形も黄色い金棒を取り出して、それを彼女へと振るった。
「俺達も行くぞ!」
「はい!」
そう言ってイヌブラザーとキジブラザーは異形の下へ駆け出した。
「よーし僕も! アバターチェンジ!」
『エクストラ! ホアチョーーーーッ!』
ドンドラゴクウは龍虎之戟をアックスモードに変え、バックルから取り出したギアをセットし、トリガーを引く。
巨大なアバタロウギアがドンドラゴクウの体を通り抜け、その身を銀色の戦士、ドントラボルトへと変えた。
「俺の出番かッ!」
すると先程まで明るかった声はドスの効いた低い声へと変化する。彼のもう一つの人格が現れた証拠だ。標的を異形に定め、武器を構え突撃する。
三人が一斉に突撃しようとすると、異形はピンク色の翼を生やし、空へと飛翔。飛んだ勢いに思わず怯む一同。
高速で飛行してくる異形がドンブラザーズを連続で攻撃し、地上に着地すると、今度は黒い星形手裏剣を飛ばして攻撃。
「っ! 調子に乗るなよ!」
ドントラボルトは異形へと駆け出して跳び、斧を脳天から振り落とそうとする。
しかしすると今度は、それを同じ金色の斧で受け止められる。
「隙ありー!」
ドントラボルトから分裂したドンドラゴクウが、槍で異形に攻撃しようとする。
異形はドントラボルトを蹴り飛ばすと、すぐさま斧を槍に変えて、その攻撃を受け止めた。
「なっ!」
ドンドラゴクウが驚いている間に槍を弾いて、体を斬り付け後退させる異形。
「くっ、まるで私達のような技を……!」
青色の剛腕、黄色の金棒、黒色の星形手裏剣、ピンク色の翼、金色の槍と斧。どうにも自分達の同じような技を使うことに困惑を抱いてる様子のサルブラザー。
「ふんっ!」
飛び込んできたドンモモタロウは再び異形との剣戟に持ち込む。
刃がぶつかり合う甲高い音が鳴る中、異形が背中を見せる。
「……ん?」
ふと、何かに気づいたサルブラザーは目を凝らし、背中を見た。よく見ると、文字が書かれているようだ。
「D・O・N・B・R・O・T・H・E・R・S…………ドンブラザーズ?」
異形は薄く汚れた黄色の銃を取り出して、スクラッチを回し、トリガーを引く。
『ドンブラコォ……! リュウソウジャー……!』
天から巨大なアバタロウギアのようなものが降ってきて、異形の体を通り抜ける。
すると瞬く間に、異形の身はかつてドンモモタロウが倒した騎士竜鬼へと姿を変えた。
「ヒトツ鬼に変身した!?」
驚愕の声を上げるのはオニシスター。それと同時に、騎士竜鬼は剣を構えドンモモタロウへと襲いかかる。
「面白い。ならばこっちもだ! アバターチェンジ!」
ドンモモタロウはドンブラスターにリュウソウジャーアバタロウギアをセットし、スクラッチを回してトリガーを引く。
『ドンブラコ! リュウソウジャー!』
ドンモモタロウも同じように巨大アバタロウギアが体を通り抜け、勇猛の騎士・リュウソウレッドへと変身。
リュウソウケンを構え、騎士竜鬼へ向かい、剣戟。
リュウソウレッドはドンブラスターにザングラソードを翳す。
『パァーリィーターァイム! リュウソウジャー! いざ参る!』
「ァ騎士竜一桃! リュウソウ斬!」
『アーバタロ斬! アバタロ斬!』
背後に出現したティラミーゴの幻影がソードに宿る。
『剣ボーン!』
トリガーを引いて剣を振うと、リュウソウチェンジャー状のエネルギーとなって騎士竜鬼の元へ飛んだ。
騎士竜鬼もまた剣に赤黒いエネルギーを纏わせて振るう。二つの竜がぶつかり合い、爆発。
「ふぅー……! 俺は、総理大臣に……!」
一方、完全に忘れ去られていたヒトツ鬼……その名も魔王鬼は逃走を計ろうとしていた。
そんな時だ。彼の目の前に、銀色のオーロラが現れたのは。
魔王鬼はそのオーロラの向こうに何かを見て、すぐさま飛び込んでいった。
「待て! 逃がさんぞ!」
リュウソウレッドは騎士竜鬼を蹴飛ばすと、まだ存在しているオーロラの中へ飛び込んだ。
「私達も!」
「ああ!」
オニシスターに応じたサルブラザーが、オーロラに向かおうとする。だがその時、斬撃が彼らの足元に飛び、爆発が起きる。
元の姿に戻った異形がオーロラに飛び込むと、それはたちまち消えたのであった。
「くっ…………あっ! オーロラが!」
「何!?」
煙が晴れた後、オーロラが消失していることに驚愕するオニシスター。それは、サルブラザーも同じだった。
「そんな…………タロウ!!」
「最後に腕を天に伸ばしてフィニッシュ! ヴィクトリー!」
「ヴィクトリー!」
両手を掲げて締めの言葉を口にするのはナツキ・スバル。それを追従する大勢の声。
歓声が上がり、隣り合う人々が手を打ち合う。
先ほどまで、スバルとアーラム村の住人達でラジオ体操が行われていたのだ。
「ふぃー、昼飯の後にいい汗かいた!」
「やっぱり、ラジオ体操人気だね」
「スバルくんの言う通り、子供からお年寄りの方まで幅広く楽しめるのが人気の秘訣なのかもしれませんね」
汗を拭うスバルの下へ現れたのは常磐ソウゴとレムだ。
「こんなに人気出るとはぶっちゃけ思わなかったけど、ちょっとした運動にもなるし結果オーライだな」
腕を組んでうんうんと頷くスバル。そんな彼に微笑むソウゴであったが、
「……ん?」
「どうしました、ソウゴくん?」
ふと、ソウゴが空中の一点を見つめ始めた。それに気づいたレムが彼に問う。
「いや……あれ……」
「あれ?」
「どうかしたのか?」
ソウゴが指差した先を見るレム。スバルも二人の様子に気づき、指した先を見る。
「何だありゃ……」
みれば、銀色のオーロラが現れていた。スバルは一瞬目を擦ってもう一度見るも、未だオーロラは存在しており、幻覚でないことを確信する。
やがてそのオーロラからシルエットが見え始めた。小さかったそれは、どんどん大きくなり————。
「があぁぁあぁああ! 総理大臣!」
「か、怪物!?」
オーロラから現れたシルエットは魔王鬼だった。
スバルが思わず驚愕の声を上げる。魔王鬼は雄叫びを上げると、アーラム村の住人へと襲いかかり始めた。住人達は悲鳴をあげて逃げ始める。
「レム、行くぞ!」
「はい!」
ソウゴの掛け声に応じ、モーニングスターを装備するレム。ソウゴもジクウドライバーを装着し、ウォッチを構える。
『ジオウ!』
「変身!」
『仮面ライダー! ジ・オーウ!』
ウォッチとベルトを操作して仮面ライダージオウへと変身。
戦闘態勢になった所で、戦闘を開始しようとする二人。だが、
「追いついたぞ!」
後ろから声が聞こえたかと思うと、黒い剣が飛んできて、それが魔王鬼に命中する。
一同が剣が飛んできた方向に視線を向けると、そこには赤い戦士が。
「何だアイツ!? 仮面ライダーか!?」
「いや違う。あれは……」
その姿を見てスバルが声を上げるが、その発言をソウゴはすぐさま否定し、見覚えがある様な呟きをする。
「さぁ、祭りの続きだ!」
赤い戦士ことドンモモタロウは魔王鬼の元へと駆け出してそのままハイキックをかます。
ザングラソードを回収して魔王鬼に斬りかかろうとしたとき、赤黒い光弾が迫りそれを防いだ。
「貴様は…………!」
光弾が飛んできた方向を見ると、そこには先程突如現れた赤い異形がいた。異形は黒刀を持って再びドンモモタロウへと襲いかかる。
二人が再び戦い始めた中で、魔王鬼はどこかへ行こうとするが、それを見たジオウはジカンギレード・ジュウモードで撃って阻止する。
「こっちの方は任せて!」
「誰だか知らんが頼んだぞ!」
ジオウの呼びかけに応じるドンモモタロウ。その間に、ドンブラスターにギアをセットする。
「アバターチェンジ!」
『ドンブラコ! シンケンジャ〜!』
ドンモモタロウはその身をシンケンレッドへと変える。
「………………」
『ドンブラコォ……! シンケンジャー……!』
異形も黄色い銃を操作して侍鬼へ変身する。その姿はさながら外道に堕ちた武者のよう。
シンケンレッドはシンケンマルを、侍鬼は大太刀を互いに構える。
「いざ、尋常にぃ…………! 勝負!」
「はあっ!」
一方で、魔王鬼に回し蹴りをするジオウ。そこにレムのモーニングスターの一撃が入る。
「くっ! ふんっ!」
魔王鬼の装飾である時計の針が回転する。
すると、魔王鬼の脳内にあるヴィジョンが浮かぶ。それはレムが氷柱を飛ばし攻撃する様子のようで————。
「ヒューマ!」
レムが手を突き出し、詠唱。
すると、六本の氷柱が魔王鬼に向かって飛んだ。
しかし放たれた氷柱はエネルギーを纏った魔王鬼の剣によって全て切り裂かれる。
『クウガ!』
ジオウがクウガライドウォッチを起動して、装填してベルトを操作。
『アーマーターイム! クウーガー!』
クウガアーマーに変身し、魔王鬼に殴り掛かるジオウ。
魔王鬼が剣を振り下ろし、それをバク転で回避すると、近くに落ちていた木の棒を拾う。
モーフィングパワーが発動し、それはたちまちドラゴンロッドへと変化した。見れば装甲もいつの間にか青色に変化している。
ロッドを構え駆け出し、魔王鬼の剣を受け流しながら、確実に一撃一撃を叩き込んでゆく。
「はあっ!」
ジオウが魔王鬼の手をロッドで払い上げると、剣が飛ぶ。
ロッドを手放して、降ってきた剣を手に取るとそれはタイタンソードへと変化。それと同時に、装甲も銀と紫に変化している。
そのままタイタンソードを振り上げると、魔王鬼は吹っ飛んだ。
嵐。
「はあっ!」
ショドウフォンで書いた文字が火の竜巻となり、侍鬼に迫る。
侍鬼も同じく嵐の文字を書き、黒色の竜巻を実体化させ、火の竜巻とぶつかり合って相殺させる。
『ドンブラコ! デカレンジャ〜!』
『ドンブラコォ……! デカレンジャー……!』
姿を現すデカレッドと特捜鬼。
サイレンが鳴り響く中、手に持った二丁拳銃で走りながらの撃ち合いとなる。
やがて迫りあって格闘戦に入り、時に殴り、時に蹴り、時に撃つを繰り返した。
デカレッドは後ろに飛んで、ドンブラスターとアバタロウギアを構える。異形も同じく銃を構える。
「アバターチェンジ!」
『ドンブラコ! ハリケンジャ〜!』
「……………………」
『ドンブラコォ……! ハリケンジャー……!』
両者は、風が鳴き、空が怒る。空忍ハリケンレッドと、忍風鬼へと変身。互いに刀を構える。
「超忍法! 影の舞!」
障子が閉まる。
障子の中で二つの影が、刃を何度も交じえ合った。
障子が突き破られ、両者が転がる。
「アバターチェンジ!」
『ドンブラコ! ジュウオウジャ〜!』
「……………………」
『ドンブラコォ……! ジュウオウジャー……!』
大空の王者・ジュウオウイーグルと動物鬼。
「ハーハッハッ! この俺を舐めるなよ!」
緋色の翼を宿し、王者の本能を覚醒させた両者が大空を駆け、ぶつかり合う。
『アーマーターイム! ゴォー! ストォー!』
ゴーストアーマーに変身したジオウはガンガンセイバーとジカンギレードの二刀流で魔王鬼に斬りかかる。見れば肩の眼魂ショルダーがムサシアイコンになっていた。
レムも徒手空拳に切り替えたのか、魔王鬼に手刀を喰らわせる。
ジオウがジカンギレードとガンガンセイバーを空に向かって投げると、首を回しながら右手を突き出し、左手を後ろに掲げる。
かかんっ! と、ツケの音が聞こえた気がした。
「…………何ですかそれ」
「歌舞伎の見得!」
見れば肩がゴエモン魂のものに変化している。降ってきたジカンギレードとガンガンセイバーをキャッチして、駆け出した。
すると一瞬で相手との間合いを詰め、魔王鬼を十字に切り裂く。先程の見得の影響で速度が増しているのだ。
レムはそれに驚き、自分も遅れを取るまいと駆け出す。駆け出した彼女の右足には水魔法による氷が収束しており、左足をバネにして飛ぶと、空中で身を捻り魔王鬼に回し蹴りを喰らわせた。
『ビルド!』
『アーマーターイム! ベストマッチ! ビィールゥードォー!』
ビルドライドウォッチでビルドアーマーに変身するジオウ。
右側のフルボトルショルダーが蒼く変化すると、両腕に蒼炎が纏われ始める。
「蒼炎青龍拳!」
ジオウが右と左の手のひらを指を曲げた状態で合わせ、突き出し叫ぶと、纏われていた蒼炎が龍の頭の形を取り、咆哮を上げ魔王鬼に向かい突撃した。
蒼く変化していたフルボトルショルダーが今度は赫く変化し、両腕と胸部装甲に業火が纏われる。
「業火不死鳥拳!」
両腕をどちらも斜め上に掲げて叫ぶ。両腕と胸部装甲に纏われた炎が不死鳥となり、雄叫びを上げ魔王鬼の下へ飛ぶ。
「蒼炎青龍拳、業火不死鳥拳……聞いたことありませんね。何処の拳法ですか?」
「今作った」
「今ですか?!」
だったら聞いたことが無いのは当然だ。というより、よく咄嗟にそんなもの思いつくな、とレムは思う。
「はあーっ!」
そんな時、二つの影が乱入する。一方はルパンレッド、一方は警察鬼だ。
ルパンレッドは軽い身のこなしで警察鬼の銃攻撃を避けながら自身も銃で撃つ。
「アバターチェンジ!」
『ドンブラコ! パトレンジャ〜!』
「……………………」
『ドンブラコォ……! ルパンレンジャー……!』
パトレン1号と快盗鬼。正義の警察と悪のこそ泥。
「実力を行使する! 逮捕だ逮捕ォ〜!」
パトレン1号の高い防御力で快盗鬼の銃撃をものともせず突撃し、射撃。
間合いを詰めると、パトレン1号は拡声警棒パトメガボーを取り出して振り下ろすが、快盗鬼も赤い剣を取り出し甲高い音を立てそれを受け止める。
しばらくそれで剣戟を続けると、互いに後ろへと飛んだ。
『パーリィーターイム! ドン・モモタロウ!』
元の姿へと戻ったドンモモタロウがドンブラスターの天面のボタンを押す。
スクラッチギアを前後に回すと、DJのレコードよろしく音楽が流れる。
『ヘイ! かもぉん!」
しばらくしてノリの良さような男性の声がすると、ドンブラスターの発射口に虹色のエネルギーが収束し始めた。
「
『いよぉぉ! ドンブラコォ!」
トリガーを引くと、巨大な虹色の光弾が放たれる。
対する赤い異形も、持っていた黄色の銃の引き金を引くと巨大な赤黒い光弾が放たれた。
二つの光弾がぶつかり合い、爆発が起きる。
ドンモモタロウ、ジオウ、レムの三人は咄嗟に目元を腕で塞いだ。
爆発による煙が晴れて三人が腕を下げて視線を向けると、異形と魔王鬼は何処かへと消え去っていた。
「逃げたか…………」
ぼやいたのはドンモモタロウだった。
ドンブラスターを取り出し、レバーを引いてターンテーブルからアバタロウギアを外すとその身が赤白い光に包まれる。
やがて光が晴れると、現れたのは赤い服を羽織った長身の青年だった。
ジオウもベルトからウォッチを取り外し、変身解除する。
青年はソウゴ達の方に振り返る。
「助けてもらったな。礼を言う」
「良いよ、王様として当然のことをしただけだし」
「王様? アンタ、変わっているな」
特に戸惑いの様子を見せずに疑問の声を上げ、真顔のままそう言い切る青年。
「俺は常磐ソウゴ。アンタの名前は?」
ソウゴは青年に問いかける。
「俺はタロウ。桃井タロウだ」
これが———— 20人目の平成ライダーと、46人目のスーパー戦隊の邂逅なのであった。
HERO TIME
feat. Re:ゼロから始める異世界生活
声:桃井タロウ
じかーいじかい
どう言うわけか異世界へと転移してしまった俺。どうにかしようと必死なお供達。
しばらくの居候の身となり屋敷で働く俺。ややこしい事態になったが、俺のやることは変わらない。困ってる人を助け、ヒトツ鬼を倒すだけだ。
『どん2話 2022:イセカイあばたろう』、というお話。