Re:ゼロから始める異世界生活-Story of Zi-O- 作:きゃぷてん
「夜は焼肉っしょぉぉぉぉぉぁ!!」
「俺がルールだぁぁぁぁぁぁ!!」
「名護さんは最高です!!」
「銃です」
「100%喋らないぞ!!」
(転倒するアナザービルド)
「望み通りにしてやる!!(モタモタ…)」
(ギシギシ…バキン!)「あ!!」
「うわっ!!不器用なんですねぇ!!」
「豚の餌ぁぁぁぁぁぁ!!」
SOUGO「お前達の嘘あらすじって……醜くないか?本編スタートだ」
2019:その後の朝
「ーーーーこの本によれば」
暗闇の中で、大時計の前に立つ『逢魔降臨暦』というタイトルの本を持った青年が、本のロックを解除し、開く。
「普通の高校生だった、常磐ソウゴ。彼には魔王にして時の王者、オーマジオウとなる未来が待っていた。
彼は突如異世界へと転移し、同じく転移者のナツキ・スバルと異世界人のエミリア、そしてパックと出会う」
彼の本にはナツキ・スバルとエミリア、パックが写っていた。
「常磐ソウゴは、エミリアが探しているという徽章をフェルトが持っていると知り、彼女がいる盗品蔵へと向かうが、そこで腸狩りの異名を持つ殺人鬼、エルザ・グランヒルテと遭遇する」
本には、エルザ・グランヒルテが写った。
「常磐ソウゴは、ナツキ・スバルやフェルト達を守る為に、仮面ライダージオウへと変身。そして、エミリアが持っていたウィザードライドウォッチを使いジオウ・ウィザードアーマーへと変身。見事エルザ・グランヒルテを撃破するのであった」
彼の傍には、いつの間にかジオウ・ウィザードアーマーが立っている。
「だが安心するのは束の間。突如、常磐ソウゴのライダーの力を奪った張本人、仮面ライダーバールクスが現れ、常磐ソウゴを襲撃。更にエルザ・グランヒルテも加勢し、ピンチとなるが、そこに『剣聖』ラインハルト・ヴァン・アストレアが現れ、窮地を脱した」
本には、ジカンギレードを構えるラインハルト・ヴァン・アストレアが写る。
「常磐ソウゴが集めるべきライダーの力は後10個。そして彼が次に手にする力は、鍛錬に勤しむ響く鬼の力。その力は持つ者は、罪滅ぼしに生きる、青き鬼の少女。そんな少女と、常磐ソウゴとナツキ・スバルはどう向き合うのか?ここから先は、未来のお話……」
そう言うと、青年は本を閉じて踵を返し、何処かへと去って行く。
青年が去ると、その空間は、やがて闇に包まれた。
その時に得た感情を、今でも覚えている。
日常となった景色は燃え、見知った人々は、帰らぬ者へとなってゆく。
滅んで、終わって、報われず消えてゆく、世界。
優しくなくて、不条理で、蹂躙されるだけの、世界。
そんな中で、手を伸ばして、懇願した。
そんな救いのない世界であったとしても、自分には、それしかなかったから。
ずっと目の前を遮ってくれる背中の後ろから、覗き見るだけだった世界。
それがふいに取り払われて、眩い世界に目を細めて、肌を焼く火の熱さと色を、焦げついた肉の臭いと色を、宙を舞う『角』の美しさとその色を、全てをその目に、開き切っていなかった視界に刻みつけて——。
終わりゆくだろう世界の中で、自身が何を思ったのか。
その時に得てしまった感情。そのことを、今も覚えているから。
それから、彼女の日々は、全てその感情の罪滅ぼしだけでできていた。
少年が瞼を開き、最初に飛び込んでのは、白い天井だ。
身を起こし、辺りを見回す。窓からは光が差し込んでいる。朝だろうか。
身を再び倒し、天井を見て、ナツキ・スバルは呟いた。
「……知らない天井だ」
第漆話見
知
ら
ぬ、天井
※『2019:その後の朝』です。
時に、場面変わって常磐ソウゴ。
「……なんて、心の底から腹立たしい奴なのかしら」
彼は、巻毛の少女の恨み節を受けた。
「……え、俺、君に何かした?」
「ベティーの扉渡りを破った。ベティーが腹が立つには充分な理由なのよ」
「扉渡り、はよく分かんないけど……迷惑かけたなら、ごめんね?」
「分かればいいのよ、分かれば」
「それで、ここは図書館なの?」
「ここはベティーの書庫兼、寝室兼、自室かしら」
「はえ〜、そうなんだ」
ソウゴは部屋を見渡す。そこには見渡す限り本棚があり、それは天井まで届いている。本棚には、本がぎっしりと詰められている。
「沢山本があるなぁ……君は本を読むのが、好きなの?」
「……ええ、そうよ。だってここの本は……」
少女は、何処か遠い所を見るような目をしていた。
「……どうかした?」
「……いいえ、何もないのよ」
「……そっか。あっ、一冊本を読んでみてもいい?」
「ふん、好きにするかしら」
ベアトリスから許可を貰い、ソウゴは本棚を見る。そして、その中から選ぶ。
「……うーん、何て書いてあるか分からない」
解読不能の文字を見ながらそう呟いた。
ソウゴが見ているページには、髪の長い女性らしき人物が書かれていた。その女性のイラストはまるで、とても恐ろしい、悪魔の存在のように書かれている。
「ねえ、ベティー」
「気安く呼ぶんじゃないのよ。名を呼ぶなら、ベアトリスの名で呼ぶかしら」
「ふぅん。じゃあ、ベアトリス」
「呼び捨てかしら」
「この本に書かれてある女の人は誰?」
「無視かしら……それは嫉妬の魔女。またの名を、サテラと呼ぶかしら」
ベアトリスはソウゴに見せてもらったページを見て答える。
「嫉妬の、魔女?何か怖そーだね」
「まさか、知らないのかしら?400年前に存在していた魔女よ。
彼女はかつて存在した大罪の名を冠する六人の魔女を全て喰らい、世界の半分を飲み込んだ最悪の魔女なのかしら。
いわく、彼女は愛を欲していた。いわく、彼女には人の言葉が通じない。いわく、彼女はこの世の全てを妬んでいた。いわく、彼女の顔を見て生き残れたものはいない。いわく、その身は永遠に朽ちず、衰えず、果てることがない。名を呼ぶことすら、憚れる」
つらつらとそう述べ、言葉を差し挟ませる暇を与えないベアトリス。 そして羅列した情報を締めくくるように、
「いわく」
最後の前置きを置いて、言った。
「その身は、銀髪のハーフエルフであった」
「何それ……世界の半分を飲み込むなんて、そんな事どうやって……」
「世界の半分を飲み込んだ、それしか書かれてないのよ。具体的な詳細は知らないかしら」
「へぇ〜……じゃあ、その後は?」
「賢者と剣聖と龍と呼ばれる者たちによって封印されたのよ。余りに力が強すぎて、倒すことは出来なかったのかしら」
「やばいね…………」
そう言いながら、ソウゴは本を閉じて棚に戻す。
「俺はそろそろ行くよ。じゃあね、ベアトリス」
そう言って、扉を開けて、部屋から出て行くソウゴ。最後に、扉を閉じる音が部屋に響いた。
しばらくして
「……腹立たしい奴が来るのは、今日で2回目かしら」
「あちゃ、俺、記念すべき1回目逃しちゃった感じ?」
三白眼の少年がやって来たのであった。
「…………記憶を思い返す限りだと、あのドリルロリにやられたんだよな」
スバルは、全身を炎で炙られたような感覚を思い出した。
スバルは部屋で目覚めた後、適当に廊下を歩いて適当に扉を開けて部屋に入り、ベアトリスと出会った。
が、そこでベアトリスの機嫌を損ねるような真似をしてしまい、彼女の力によって気絶させられてしまったのだ。
「あら、目覚めましたね、お客様」
「そうね、目覚めたわね、レム」
耳に飛び込んできたのは、声質の同じ二人の少女の声。
「今は陽日七時になるところですよ、お客様」
「今は陽日七時になったところだわ、お客様」
二人の少女曰く、現在は陽日の七時らしい。
恐らくは朝の七時だろうか。
「さっきの目覚めがノーカンなら、ほぼ丸一日寝っぱなしか……まあ、最高で二日半も寝続けた俺には大したことじゃないけどな」
「まあ、穀潰しの如き発言ですよ。聞きましたか姉様」
「ろくでなしの発言ね。聞いたわよ、レム」
「やめろ!俺の心のライフがゼロになるような発言はやめろ!」
スバルは布団を跳ね除けて勢いよく起き上がると、ベッドの左右から挟んでいた二人の少女が驚いて小走りに部屋の中央で合流。互いに手を取って、顔を寄せ合いスバルを見る。 並ぶ二人の少女、それは瓜二つの顔立ちをした、双子の少女だった。
身長は150センチ真ん中くらいで、顔は幼さと愛らしさが同居していた。髪型もショートボブで揃えているが、髪の分け目が違い、右目と左目が片方ずつそれぞれ隠れている。髪の色も桃色と青色で違っていた。
双子の少女を凝視したスバルは、本人にとってとてつもない事実に気付き、驚愕していた。
「何……だと……!?この世界に、メイド服が存在するというのかっ……!?」
黒を基調としたエプロンドレスに、頭の上にはホワイトプリム。細い肩が露出する特殊なメイド服は短いスカートが相まって扇情的である。
「メイドは俺にとって奥ゆかしさの体現のイメージだったが……これも悪くはないっ!!」
「大変ですよ。今、お客様の中で卑猥な辱めを受けています。姉様が」
「大変だわ。今、お客様の頭の中で恥辱の限りを受けているのよ。レムが」
「俺のキャパシティ舐めんなよぉ。2人纏めて妄想の餌食だぜ。姉様方」
両手を宙でわきわきさせ、その動作にメイド2人の顔に戦慄が浮かぶ。
「許してください、お客様。レムは見逃して、姉様を汚してください」
「やめてちょうだい、お客様。ラムは見逃して、レムを凌辱するといいわ」
「超麗しくねぇな、この姉妹愛! お互い売るとか、そして俺は超悪役!」
とまあ、三人で茶番をしている際に、スバルはふと気付いた。
「……大人しく、起きれなかったの?」
そこには、三人を眺める少女が。
腰に届く長い銀髪は、今日は結びを解かれて自然と背中へ流されている。服装は王都で見たローブ姿ではなく、白色のイメージが強い細身に似合ったデザインの格好。スカート丈の意外な短さと、すらりと長い足が絶妙で思わずスバルはガッツポーズ。
「おおう! 超イイネ! サイコー! 選んだ奴、絶対分かってるゥ!」
「……どういう意味か分かんないけど、くだらないって事が分かるのがすごーく残念」
喝采をするスバルに呆れた様子の少女。
エミリアが、扉の前に立っていた。
最近俺の賢人君が聖剣を封印してきました。なのでもっと強くなってきます。