IS学園で最強になる!   作:とあるP

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とあるPです。

仮面ライダー電王とISのクロスオーバー作品になります。

第一話ということで、このイマジンに登場してもらいましょう!

(おう!モモタロスだ!俺様の活躍期待しろよな!)

それでは、本編どうぞ!

なお、本作品でモモタロス達は以下の様にします。

()…モモタロス
<>…ウラタロス
《》…キンタロス
〔〕…リュウタロス


001 俺、参上!

時の列車、『デンライナー』。次の駅は、過去か、未来か…

 

子供の頃、ヒーローだった父に憧れていた。そんな父になりたくて黙って父が使っていた「仮面ライダー電王」のベルトを持って近所の公園で遊んでいた。

 

誰もいない公園で一人遊んでいた時、一台の暴走したトラックが突っ込んで来た。そのトラックは目の前に来ておりもう間に合わない。そう思って目を閉じたが、いっこうに痛みが来なかった。

 

恐る恐る目を開けてみると、一台の近未来的な電車(?)が止まっていた。突っ込んで来たトラックは止まったままだ。

 

そして、ドアが開き1人の男性と女の子が降りてきた。その人によると、この電車は「時の列車デンライナー」と言い出し、乗る様に促した。

 

「ようこそデンライナーへ。さぁ入ってください」

 

「あ、ちょっと!」

 

男の人に促されて入ると、女の人の他に赤い鬼、青い鬼、黄色い鬼、紫色の鬼といった強烈な個性を持った人(?)達がいた。

 

「あ、あの~」

 

「おっと、私としたことが、自己紹介がまだでしたね。私はこの電車「デンライナー」のオーナーと言います」

 

「どうも~私はナオミっていいまーす!オーナーに雇われ、このデンライナーでアルバイトをしている客室乗務員でーす」

 

(誰だこのひよっこは?俺様はモモタロスって言うんだ!)

 

<ダメだよそんなこと言っちゃあ。こんにちは僕はウラタロスって言うよ>

 

《ほんでワイはキンタロスゆうたる!》

 

〔僕はねリュウタロスいうんだよ!君名前は?〕

 

「ぼ、ぼくは野上 城太郎です…」

 

『え!』

 

城太郎の名前を聞いた瞬間4人は固まった。そして、オーナーは城太郎に親は誰かと聞いてきた。

 

「城太郎さん。お父さんの名前は?」

 

「お父さんは…野上 良太郎と言います」

 

『……』

 

 

その名前を聞いた瞬間皆の顔が強張った。そんな中モモタロスが城太郎に聞いてきた。

 

(オイ!良太郎はどうしている?)

 

「お、お父さんは…今は…多くの人を…助けたいと言って…世界中を…旅している」

 

<そうか…良太郎元気にしているんだね>

 

《それを聞いて安心したなぁ》

 

〔うん、うん〕

 

「それじゃあ、城太郎さんは何故デンライナーを呼び出したんでしょうね?」

 

「分からない…です…気付いたら、この電車が飛んできたので…」

 

そんな城太郎の手には電王のベルト「デンオウベルト」そのベルトが光り輝いていた。オーナーはそれを見た時この世界に危機が起きていると確信していた。

 

「おや、そのベルトは…」

 

「あ、これはその…お父さんのベルトを黙って…持ってきちゃって…」

 

「…そうですか。良太郎さんまだ、諦めていなかったのですね」

 

「え?」

 

「いぇ、貴方のお父さんは一度この電車のパスを返却してたんですよ。それで、力は無くなったと思ったんですけどね…どうやらこの世界に危機が訪れているのですね」

 

「え?けどこの世界は、ISが発達しているから危機なんてないって…」

 

IS。正式名称「インフィニット・ストラトス」。科学者篠ノ之束(しののの たばね)により開発された宇宙空間での活動を想定して作られたマルチフォーム・スーツである。

 

しかし、当初とは別に宇宙進出は一向に進まず、「兵器」へと転用されたが、現在は各国の思惑からアラスカ条約が締結され、スポーツへと落ち着いている飛行パワードスーツ。

 

但し、これには弱点があった。それは"女性以外に使用できない"という致命的欠陥を抱えていた。

 

「それは大昔の出来事ですよ。今は男の人でも動かすことが出来る様になりましたからね」

 

そう、第一回モンドグロッソの優勝者織斑千冬(おりむらち ふゆ)の弟である織斑一夏(おりむら いちか)は、その例外として世界で唯一ISを起動・操縦できる男性としてIS学園に入学することになった。

 

「でも…それがわかったのは…一昨日ですよ」

 

「デンライナーにいれば、過去なんて時間が無いような物です」

 

「そう言えばオーナー。あのIS学園にイマジンの潜り込んだって言う、うわさがあるんですよねー」

 

『ええええええ!』

 

<ちょっと、ハナちゃん。どうしてそれを言わなかったの?>

 

「だって、聞かれませんでしたし?」

 

それを聞いた4人は頭を抱えた。もしかしたら良太郎はこれを見越してベルトを息子の城太郎に託したのかもしれない。

 

そう思ったオーナーはある決断をする。

 

「困りましたねぇ~もしかしたら、IS学園の生徒を使ってイマジン達は過去の時間を変えてしまうかもしれません。そうなったら、城太郎さんはおろか、良太郎さんの存在も無くしてしまうかもしれません」

 

(ちょっと待てよ!まさか…)

 

「はい。あなた達イマジンは城太郎と共にIS学園に入学してもらい、学園内に潜んでいるイマジン達を倒してもらいます」

 

『ええええ!』

 

「幸いにもこのデンライナーはISに変形出来る機能を持っております。それに、あなた達4人は暴れ足りないんじゃないですか?」

 

(そりゃあ…そうだけどよ)

 

<僕は賛成かな?IS学園って女のレベルが高いらしいからね>

 

《人助け…泣けるでぇ!!》

 

〔ハイハイ!僕も行きたい!人間の世界とか興味あるし!〕

 

「決まりですね…」

 

「え、ええ…」

 

かくして、城太郎と4人のイマジン達はIS学園に入学し、学園内のイマジンを倒す戦いが始まった。

 

 

 

それから3週間後…基礎知識を学んだ城太郎にIS学園転校のお知らせが届いた。

 

『IS学園』

ISの操縦者育成を目的とした教育機関であり、操縦者のみならず整備士の育成を兼ね備えた人工島である。学園内での問題は日本が公正に介入し、参加している国全体が理解でき、解決をすることを義務付ける。

 

そして、入学に際しては協定参加国の国籍を持つ者には無条件に門戸を開き、また日本国での生活を保障することとなっている。

 

~一夏 side~

「居心地が…悪い」

 

そんな中俺、織斑一夏は困惑していた。教室の中心に座っているため、周りからの女子生徒達の目が凄かった。

 

好奇の目で見られており、隣に座っている幼馴染の箒も目を合わせてくれない。

 

だけど、窓際の一番奥の席だけポツンと空いていた。俺は先生が片付け忘れたのかと思った

 

そして、今は自己紹介の時である。眼鏡をかけショートボブの人が教壇に立っていた。けど、教師というよりは、同級生或いは先輩という印象だな。

 

「皆さん初めまして!私はこの1年1組の副担任の、山田真耶(やまだ まや)です。」

 

『……』

 

「うう、いいです。それじゃあ自己紹介を始めてください。相川清香さんから」

 

そして、元気なよさそうな子から自己紹介が始めていた。俺は今の状況が分かっておらず山田先生の声が聞こえていなかった。

 

「…くん、お…くん!織斑君!」

 

「は、はい!!」

 

やべ、考え事していたら当てられていた。咄嗟に大声出しちゃったよ!

 

「ごめんね!「あ」から始まって「お」なんだけど…怒っている?」

 

「謝らないでください。別に怒ってないですから」

 

そう言って俺は自己紹介をするのであった。しかし、360°から見られる感じは嫌だな…

 

「織斑一夏です!」

 

一応名前は言ったけどクラスメイト達は「なんかもっと言って!」風な顔をしていた。

 

そう思った俺はとっておきの事を言おうとした。

 

「以上!」

 

『ズガーン』

 

そう言うと女子たちは盛大にコケた。なんかマズイことしたか?そんな風に思っていると後ろから、誰かに殴られた。

 

「お前はまともに挨拶もできないのか」パーン!

 

「げ!関羽!」

 

「誰が三国志の英傑だ!」パーン

 

「痛いよ、千冬姉」

 

「織斑先生だ!」パーン

 

3回も出席簿で殴られて俺の脳みそは死にそうだ…そんな事も知らず千冬姉は教壇に行った。

 

「お疲れ様です、織斑先生。もう会議は大丈夫ですか?」

 

「ありがとう山田君。それにもう1人を待たせているからな」

 

もう1人?俺の他にも居るのか?

 

「諸君!私が織斑千冬だ!君たち新人を一年で1人前になる操縦者に育てるのが仕事だ!私の言うことはよく聴き、よく理解しろ!出来ない場合は出来るまで教える!だから、私の言うことはちゃんと聞くように!返事は「はい」か「Yes」のどちらかにしろ!いいな!」

 

その瞬間俺は耳を塞がなかったことを後悔した。

 

~一夏side out~

 

『キャーーーーーーーー』

 

「うぉ!」

 

「本物の千冬様よ!」

 

「私ファンです!」

 

「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです!沖縄から!」

 

「お姉様のためなら死ねます!」

 

「はぁ、全くこのクラスにバカだけ集められたもんだな・・・」

 

「あ~お姉様!もっと、もっと罵って!」

 

「そしてキツく躾けて!」

 

「静かにしろ!それと、もう1人紹介する奴がいる。入ってこい」

 

『……』

 

「どうした。早くしろ!」

 

「は、はい…」

 

そう言うと、ドアが開いた。そこには、おどおどしながら教室に入って来る2人目の男性操縦者がいた。

 

「野上 城太郎と言います…よろしく…お願いします」

 

「野上の席は窓際の一番奥だ」

 

「は、はい…」

 

そう言って、城太郎はおずおずと自分の席に向かって行った。そして、席に座ると俯いて誰とも目を合わせようとしなかった。

 

「それでは、授業に入る前に遅れてきたもう一人の男性操縦者の自己紹介でもしてもらおうか。野上」

 

「は、はい!」

 

「自己紹介だ。出来るか?」

 

「はい…頑張ります」

 

 

そう言って、城太郎は立ち上がりみんなの方を見ていた。突然いっぱい広がる視線に耐え切れなくなった城太郎はまた俯いてしまった。

 

そんな時、モモタロスが憑依して自己紹介をすると言い出した。

 

(オイ、城太郎!ちょっと変われ!)

【ええダメだよ…モモタロス!】

(おめぇを見ているとむしゃくしゃして来るぜ!いいから変われ!)

【あ、ちょっと!】

 

そう言って、城太郎の身体が一瞬びっくとなった。そして、赤いメッシュが入った逆立った髪と赤い瞳になり、M太郎の自己紹介が始まった。

 

突然豹変した城太郎にクラスメイト達はびっくりしながらも、聞くのであった。

 

(あ~!疲れたぜ!久しぶりに憑依するから上手く行くか不安だったがな。うん?どうしたお前ら?)

 

「の、野上君?」

 

(おう!俺 参上!)

 

「え?」

 

【もう、退いてよ!】

(おわ、チョット待てよ!)

 

そう言って、城太郎はモモタロスを強制的にどけて自我を保った。そこからは、いつもの通りの城太郎で自己紹介が始まった。

 

「ご、ごめんなさい。えっと…自己紹介ですよね…の、野上城太郎と言います。都内の高校に…通う予定でしたが、ISを起動させて…しまったので、ここに来ることになりました。しゅ、趣味は…本を読むことが好きです。あ、あとは日向ぼっこ?とか好きです…よ、よろしくお願いします」

 

『……』

 

「え?」

 

先ほどの状況とは打って変わって大人しくなった城太郎に一同ポカンとしていたが、千冬の話しによって次の授業の準備をするのであった。

 

「山田先生号令を」

 

「あ、はい!分かりました」

 

SHRを終えて次の授業の準備をしていると、一夏から話しかけてきた。

 

「よう。今いいか?」

 

「え?ぼ、僕かな?」

 

「ああ、そうだぜ。俺は織斑一夏。気軽に一夏って呼んでくれ」

 

「ぼ、僕は野上城太郎って言います。宜しくね織斑君」

 

「一夏でいいぜ。その代わり城太郎って呼んでいいか?」

 

「ごめんね。初めて出来た友達だから、最初のうちは織斑君でいいかな?」

 

「まぁ、城太郎が呼びやすい方でいいけどよ」

 

「う、うん…それで、よろしくね…」

 

「おう!」

 

そう言って、一夏と城太郎は互いに握手をするのであった。城太郎は一夏との握手に少しびっくりするも、しっかりと握り返すのであった。

 

「しかし、驚いたぜ。いきなり雰囲気が変わるんだもんな」

 

「アハハ…」

 

一夏や城太郎と話していると、黒髪でポニーテールをしたスタイル抜群な女子生徒が現れた。どうやら一夏の幼馴染らしい。

 

「ちょっといいか…」

 

「お、もしかして箒か?」

 

「ああ、久しぶりだな一夏」

 

「えっと…お友達?」

 

「ああ、篠ノ之箒(しののの ほうき)だ。小さい頃一緒に剣道の道場に居たんだ」

 

「篠ノ之だ」

 

「の、野上城太郎です」

 

「しかし、箒。さっきはなんで助けてくれなかったんだよ」

 

「そ、それは…」

 

「まぁいいや。それで何か用か?」

 

「うむ…ちょっとな…」

 

「ぼ、僕の事は大丈夫だから、2人で話してきなよ」

 

「え?」

 

「野上…」

 

「折角会えたんだもん。僕の事は大丈夫だから…ね?」

 

「まぁ城太郎がそう言うなら…」

 

「感謝する」

 

そう言って、一夏と箒は2人で廊下に出て行った。そして、入れ替わりに金髪に縦ロール髪型に、サファイアの目をし、箒に負けず劣らずのスタイルをした女の子が城太郎の前に立ちが上がった。

 

「ちょっとよろしくて?」

 

「はい?」

 

「まあ!なんて間の抜けた返事ですの?仮にも、この私に話しかけて貰えるだけで、名誉なことなのに!」

 

「えっと…ごめんなさい。貴女のことを…知ったのは今日が…始めたなので」

 

「この私を知らない!?イギリス代表候補生のセシリア・オルコットを!」

 

「ええ…」

 

キーンコーンカーンコーン

 

「ふぅ、もう時間がないんですか。また来ますわ!逃げないでくださいまし!」

 

そう言って、セシリアは自分の席に戻っていくのであった。同じ時、一夏と箒も教室に戻って来た。

 

2時間目はISの基礎的な授業だ。

 

事前に電話帳並みの、教科書を読んでいた城太郎は付いていけたが、全く付いていけていない人がいた。

 

教室の中央で頭を抱えている、一夏だった。

 

そんな一夏を見ていた真耶はどこがわからないか、聞いてみるのであった。

 

「織斑君?どこか分からないところとかありますか?」

 

「先生…」

 

「はい!」

 

「ほとんど、全部わかりません…」

 

『ズゴゴゴ!』

 

本日2度目のズッコケである。

 

「全部ですか?他にわからない人はいませんか?野上君は大丈夫ですか?」

 

「は、はい…事前に勉強してきたので…」

 

「織斑。事前に渡していた教科書はどうした?」

 

「あの厚い本ですか?

 

「そうだ、必読と書いてあったはずだぞ」

 

「古い電話帳だと思って捨てちゃいました。」

 

スパーン!

 

本日何度目かの出席簿アタックが炸裂した。城太郎は「ひっ」と小さな悲鳴を上げて、あの出席簿だけは受けたくないと思った。

 

「再発行するから、1週間で覚えろ!」

 

「けど、あの量は「いいな!」…はい、わかりました」

 

「野上。すまんが織斑に教えてやれ」

 

「え…は、はい…」

 

そんな感じで、授業が進んで、授業後に一夏が話しかけてきた。

 

「全く、あの出席簿に参ったよ」

 

「そ、それは…織斑君が悪いよ。中身を確認しないまま、捨てるんだもん…」

 

「うっ!そう言われると痛いな…」

 

そんな風に談笑していると、先ほどの金髪縦ロールの女子生徒が近づいてきた。セシリア・オルコットである。

 

「また会いましたね!」

 

「ど、どうも…」

 

「城太郎知り合いか?」

 

「さ、さっきね…織斑君たちが教室を出た時に…話してたんだ。セシリア・オルコットさんはイギリス代表候補生なんだって…」

 

「まぁ!貴方先程の会話程度で知り合い扱いとは!これだから庶民で男は…」

 

「ちょっと待ってくれ?」

 

「なんでしょうか?まぁ貴族である私は下々の願いをきいてもいいでしょう。」

 

「一ついいか?」

 

「…なんでしょうか」

 

「…代表候補生ってなんだ?」

 

『ズガーン!』

 

3回目である。流石に城太郎やセシリアは耐えたが、やはり周りの女子生徒はコケた。

 

「…日本の男性ってバカ、ばかりなのですか」

 

「あははは…お、織斑君!代表候補生ってどんなイメージがある…」

 

「代表候補生って、そりゃあ国の代表になる為の候補って感じだろ?」

 

「う、うん…。それでね、その人には国或いは企業から…専用の機体。いわゆる専用機を…受けてはずだよ…オルコットさんの場合は…イギリスから貰っているんじゃあないかな?…」

 

「その通りですわ!あなた見る目がありますね。私の専用執事に差し上げてもよろしくてよ!」

 

「…ご遠慮します」

 

そう言って、指を指してきたが城太郎はやんわりと断った。セシリアはここぞとばかりに、一夏と城太郎にアピールして来た。

 

しかし、これが裏目に出てしまった。

 

「ですから!私はエリートなのですわ!もちろん、適正試験で教官を倒したことがありますのでね!」

 

「そうなのか?俺も倒したぞ」

 

一夏の場合は、向こうが飛んできた真耶を勝手に避けただけで一夏は何もしていなかった。それを面白くないと思ったのはセシリアであった。

 

「な!私だけと思っていましたが…」

 

「女子だけってオチじゃあないのか」

 

「ムキー!」

 

勝手に言って、自爆したセシリアであった。そして、ちょうど予鈴終わりの合図が鳴った。次は鬼教官の千冬の授業である。

 

流石に物理攻撃(出席簿アタック)を食らいたくないので、皆席に戻っていた。

 

 

3時間目はISの実践的な動きや兵装についての授業だった。そんな時、千冬から始まる前にISの性能と1組のクラス代表を決める様に言われた。

 

「始まる前に言っておく。皆ISをファッションやスポーツ目的として運用していると思っているのであれば、今すぐ出てい行ってもらう。ISは一歩間違えれば兵器にもなる!」

 

千冬の言ったことは大きかった。確かにスポーツにビーム兵器や実弾などを用いるわけがない。

 

しかし、ISにはSE(シールドエネルギー)や「絶対防御」がある。

 

絶対防御はあらゆる攻撃を受け止めるシールドである。シールドエネルギーを極端に消耗することから、操縦者の命に関わる緊急時、救命措置を必要とする場合以外発動しない。

 

但し、ISの絶対防御も完璧じゃない。シールドエネルギーを突破する攻撃力があれば、本体にダメージを貫通させられる。

 

だからこそ、正しく運用しなければならない。千冬はそれを教えたかったのだ。

 

「なに、正しく運用することを教えるために我々がいるのだから」

 

そう言って授業を再開するのであった。授業が終盤になってきた時、何かを思い出したように千冬から提案があった。

 

「そう言えば今度、ウチの『クラス代表』を決める。クラス代表とは、そのままの意味で生徒会の会議や委員会への出席やその他諸々を決定する時に必要な奴だ。決まれば一年は変更なしだからな。自薦、他薦は問わない。誰かいないか?」

 

その時1人の子が手を挙げた。

 

「はい!織斑君を推薦します!」

 

「わたしも~!」

 

「賛成!」

 

「ええ!俺かよ!」

 

「他にいないか?なら織斑で決定か?」

 

「ちょっと待ってよ!俺はやりたくないぞ!」

 

「諦めろ、自薦、他薦は問わないと言いたはずだ」

 

「まじかよ!なら俺は城太郎を指名する!」

 

「ええ!嫌だよ…」

 

「諦めろ野上。自薦、他薦は問わないと言ったはずだ」

 

野上は人の上に立つのが嫌だった。いつも緊張して失敗してしまう。それで、クラスメイト達から嫌われるのが嫌だから、余り表舞台に立ちたくなかった。

 

「なら、織斑と野上のクラス投票になるがいいか?」

 

「ちょっと待って…「お待ちになってください!!」」

 

城太郎が反対意見を言おうとした時に、待った!の声を出した人がいた。セシリアである。

 

どうやら誰も指名され無かった事に苛立っていたらしい。

 

「納得が行きませんわ!1組の代表は、この入試主席の私セシリア・オルコットではありませんか!大体、男がクラスの代表なんて恥さらしもいいところですわ!そのような屈辱耐えらせませんわ!」

 

どうやら彼女は女尊男卑の理想に縛られた子のようだ。その後は罵詈雑言の言葉であった。

 

「大体、このような極東の地まで来て、IS技術を学びに来たのに、男が珍しいだけの理由でクラス代表になるなんて、甚だおかしいですわ!あろうことか、その男の内1人は基礎知識を知らない愚か者。もう1人はおどおどしていらっしゃる!そのような人に任せては、このクラスは終わってしまいますわ!」

 

「イギリスだって日本から見れば、極東だろうが、それに世界一メシマズ選手権で何年の覇者だよ」

 

「な!あなた達私の祖国を侮辱しましたね!」

 

「そっちもな!」

 

「あ、あの…」

 

セシリアと一夏の間に不穏な空気が流れた。城太郎は何も言えずにいたが、モモタロスが割って入って来た。

 

 

(よう。面白い事になってるじゃあねぇか!)

【も、モモタロス!】

(ちょっと、お前の身体また借りるぜ!)

【ええ、またなの…】

(いいじゃねぇか!俺様がこの場所をバシッと決めてやるからよ!)

【う~ん…】

(あー!もうじれったいぜ!よっと!)

【うわ!】

 

そして、城太郎の身体に憑依したモモタロスはケンカの仲裁をするどころか、更にヒートアップさせた。

 

(よ!何やってんだお前ら)

 

「じょ、城太郎!?」

 

「どうしたんですのあなた!?」

 

(あ?うるせえなぁ~、さっきから聞いてりゃあ、ぎゃぎゃぎゃぎゃとよ!そんなに偉いのかお前?)

 

「お、お前とは何ですか!わたくしにはセシリア・オルコットという立派な(どうでもいいや)ちょっと!」

 

(それに、お前もだ一夏!さっきから小さいことばっか言いやがってよ!)

 

「な、なんだと!」

 

(ようは、このクラスで誰が一番強いかを決めればいいんだろセンセイよ)

 

「ああ、それで問題ない」

 

(なら、俺様もエントリーするぜ!)

 

「それなら、決闘ですわ!」

 

「いいぜ!四の五の言うよりわかりやすい」

 

「貴方もですわ!野上城太郎!」

 

(ああいいぜ)

 

「当たり前ですわ!その化けの皮を剥いで差し上げますわ!」

 

(フン…いいだろう)

 

「それだけの自信がありながら負けたら一生駒使い、いえ奴隷にいたしますわ!」

 

「じゃあこっちはどれくらいハンデがあればいい?」

 

一夏がそう言った瞬間、クラス内で笑いが起こった。どうやら一夏は自分が言った言葉の意味を理解していなかった。

 

「織斑君それ本気?男が女より強かったのって、数年前の話だよ」

 

「ISで女に勝とうなんて100年早いよ」

 

ここはIS学園。当然皆はISを使える。それはどの兵器よりも強くそして、優秀であった。だから、女子は負けない絶対の自信があった。

 

「そうか、ならハンデはなしだ」

 

「え~織斑君それはなめすぎだよ。今からでも付けてもらったら?」

 

「男は二度も言わねえ」

 

(やるじゃあねぇか…なら俺様もハンデはいらねぇ)

 

「野上君大丈夫?」

 

(ああ、問題ねぇ)

 

「よし決まったな!それでは勝負は1週間後の月曜日。放課後の第三アリーナで行う。織斑と野上、それにオルコットは準備をするように」

 

そして、3人によるクラス代表戦が始まるのであった。

 

 

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