今回は城太郎と箒に動きがあります。
そして、今回登場するイマジンはこの人。モモタロスです。
(オウ!やっと俺の必殺技パート2が見れるぜ!期待しててくれよな!)
それでは本編どうぞ!
「はい。お茶でいいですか?」
「…ありがとう」
自室に戻ろうとした時に、休憩室のベンチで俯いて泣いている鈴を見つけた城太郎は、理由を聞いてみることにした。
その内容を聞いた城太郎は、返答に困ってしまった。要約すると…
① 一夏の訓練後珍しく2人っきりになり、小学校時代の話しになった。
② 鈴は転校する時にある約束をした。それは、「大きくなったら毎日酢豚を作ってあげる」と言った。それは、鈴曰く「毎日味噌汁作ってあげる」と同じ意味だったらしい
③ しかし、一夏は「毎日酢豚を
④ それに怒った鈴は「馬鹿!」と言って逃げてきた←イマココ
「それは…何とも言えないね」
「でしょ!まったくもう…本当に一夏は唐変木何だか」
「僕はわからないなぁ…そういう気持ち」
「どうして?」
「だって人を好きになった気持ちが無いから…」
「城太郎…」
「と、兎に角もう一度織斑君に言ってみたら?ちゃんと聞いてくれるかもよ」
「そうね…分かったわ。お茶ありがとうね」
そう言って、鈴は笑顔で帰って行った。それを見届けた城太郎も自室に戻った。
次の日。早朝のトレーニングを箒と一緒に行って、箒は部室棟のシャワーを、城太郎は自室のシャワーを使って汗を流しいつものように、食堂に向かって行った。
途中一夏と鈴に出会ったが、昨日の件を引きずっているのか、ギクシャクしていた。
そして、食堂でセシリアと箒の喧嘩(またも城太郎と一緒に行けなかった事に腹を立てた)を見て教室に向かって行った。
月日は流れてクラス対抗戦当日。結局一夏は鈴に謝る事もせず今日を迎えてしまった。
そんな中での抽選結果は…
第一試合
織斑 一夏 VS 凰 鈴音
この結果に大いに満足していた鈴は、一夏を睨みつけると足早に控えのピットに向かって行った。当の本人はわからずじまいだった。
「何だよ鈴の奴…城太郎何か知っているか?」
「えっと…とりあえず今は試合に集中しようか」
「そうだな!」
そう言って、一夏もピットに向かうのであった。箒とセシリアは管制室。城太郎はアリーナの客席で観戦する事にした。
そして、鈴のIS【甲龍】と一夏のIS【白式】が対峙した。試合前にもかかわらず、互いに舌戦が始まっていた。
『今ここで謝るなら許してもいいわよ』
『断る。だいたい俺が何したってんだよ?』
『それは…と、兎に角謝りなさいよ!』
『嫌だね!』
『あっそ…期待したいアタシが馬鹿だったわ』
[それでは、クラス対抗戦第一試合 織斑 一夏 VS 凰 鈴音の試合を始めます。試合開始]
試合開始のゴングが鳴った瞬間、鈴は双天牙月を二つに折り、一夏に襲い掛かる。
「先手必勝!どりゃぁー!」
「くっ!」
対する一夏も雪片弐型で応戦するが、多勢ゆえ腹に一発貰ってしまった。その時SEが15%減るのであった。
「今はジャブだからね…」
「くっそー」
「来ないの?じゃあ遠慮なく行くわよ!」
またしても双天牙月を振るってきたが、そう同じ手を喰らう一夏ではなかった。覚えたてのあの技を使って反撃に出た。
「そう同じ手を喰らうかよ!行くぜ!
そう言って、白式の後部スラスターにエネルギーを取り込み、圧縮して放出する。そして、爆発的に加速をする。それを一夏はこの特訓期間に会得したのだ。
だが、鈴も黙ってはいられなかった。すぐさま双天牙月を捨て、両肩にある非固定浮遊部位から、衝撃砲を発射し一夏を襲った。
鈴専用IS【甲龍】にある空間圧作用兵器・衝撃砲だ。空間自体に圧力をかけて、衝撃自体を砲弾化して撃つから砲身も砲弾も眼に見えないのが特徴。その上、砲身斜角がほぼ制限がないから上下左右どこからでも撃てる。
今一夏は見えない空気砲を避けながら進まなければいけない状態だ。
「ほらほらどうしたの一夏!」
「くっそー…うん?」
「これで終わりよ!」
「見えた!」
そう、一夏は鈴の癖を見抜いたのだ。彼女が衝撃砲を撃つ時だけ視線を外す癖があった。それを見抜いた一夏は上手く躱すことが出来た。
「ちょっと!当たりなさいよ!」
「嫌なこった!それよりも今度はこっちから行くぜ!」
そう言って、鈴に肉薄しようとしたが、第三者の乱入により阻まれた。
『ドーーーン!』
「なんだ!」
そこには、人型のISがいた。しかし、腕に装着されていたビーム砲が通常の3倍を超える大きさになっていた。さらに所々に伸びている管みたいな物からシューシューと水蒸気があがっていた。
一夏達は謎のISにアプローチをかけてみた。
「オイ、お前どこの者だ?」
「…」
「答えなさいよ!」
「…」
質問するも、返事がない。それどころか、バカでかい腕をこちらに向けてきた。そして、極大のビームが一夏と鈴の間を通し過ぎていった。
バシューー!
「うお!」
一瞬にして、アリーナを覆っていたバリアが破れ去った。この状況を重く見た千冬と真耶は直ちに、生徒の避難を開始するのであった。
しかし…
「織斑先生!」
「分かっている。生徒の避難を最優先とする。『全生徒に告ぐ!現在謎のISの襲撃を受けている。生徒は最寄りのシェルターに向かうように!繰り返す…』
この状況に観客席に居た城太郎は焦っていた。
【ど、どうしよう!】
(うろたえるんじゃねぇ城太郎!早く避難しやがれ!)
【そ、そうだよね】
しかし、最寄りのシェルターに向かう為のドアが開かない。謎のISによりドアがロックされていた。
「ちょっと!開かないんだけど!」
「やだやだやだやだ死にたくない!」
「助けてーー!」
この事態に管制室にいた、千冬と真耶は焦っていた。
「織斑先生!シェルターに向かう為のドアが開きません!」
「なに!」
「これでは、生徒達が避難できません」
「くそ!」
慌てて千冬は上級生達を集めてシステムのクラック処理を行うのであった。その間にも被害は増すばかりだった。
「織斑先生!生徒達がパニック状態になっています」
「分かっている!」
そんな中城太郎はある決断をするのであった。
【モモタロスお願いがあるんだ】
(もしかして、変身すんのか?)
【うん】
(…いいのか?俺たちの力を使っても?)
【うん!だってお父さんもこの力を使ってヒーローになったんでしょ?】
(まぁ、そうだな…)
【だったら、僕も使っておかないといけないと思ったんだ】
(城太郎…へっ!いっちょ前になりやがって…)
【それに、僕には仲間がいるから大丈夫だよ】
(そうだったな。ならひと暴れと行くぜ!)
そう言って、城太郎の身体にモモタロスが宿り、赤いメッシュが入った逆立った髪と赤い瞳を持ち、上半身が筋肉質になった。
そして、デンオウベルトとパスを持ちソードフォームへと変身した。
「変身!」(ソードフォーム!)
全身白い装甲に覆われたと思いきや、銀色の装甲に変わり、赤色のV字が顔を覆った。全身が赤色の装甲に覆われてソードフォームに変身完了した。
ベルトの中央は赤色に染まり変身が完了したことを伝えている。そして、腰に装備しているデンガッシャーをソードモードにしてこう言った…
(俺、参上!行くぜ、行くぜ、行くぜぇ!)
威勢よく飛び出して、金属性のドアに向かって行った。その声に反応した女子生徒達は突然現れたソードフォームの城太郎を見て、驚いていた。
「えっと…誰ですか?」
(おう!俺はモモタロスって言うんだ!)
「モモタロス?」
【モモタロス僕のことを言わないとわからないよ!】
(おっと!そうだったな。わりぃわりぃ)
(んん!俺は…じゃなくて僕は1年1組の野上城太郎です。ちょっと、そこを退いてもらいますか?)
「貴方が?分かったわ」
そう言って、女子生徒達は金属ドアの前を開けて、モモタロスはドアに向かってパンチを繰り出したが、そう簡単に破壊できなかった。
(いくぜーー!)
バコーーン!
(痛ってー!これじゃあダメだな)
その間にも、謎のISからの攻撃は続いていており、近くに当たった。
ドゴーーーン!
「キャーーー!」
(こりゃあマズイな…しょうがねぇなぁここは、俺の必殺技…パート2だ!)
そう言って、パスをベルトにかざした。
(へへ…いくぜ俺の必殺技パート2)Full Charge
そう言って、デンガッシャーソードモードにあるオーラソードが離れだし、上空に離れだした。そして、十字を切るよ様に腕を振った。
それに連動するようにオーラソードが金属のドアを真っ二つにした。
(でりゃぁぁぁぁ!)
ドガーーン
それにより、女子生徒達が群がって出て行くのであった。
(そら、ここから出れるぞ早くしな)
「あ、ありがとうね」
生徒達の避難が終わる中アリーナでは、いぜんとして一夏と鈴が謎のISと戦っていた。そえに業を煮やしたモモタロスは参戦するため、アリーナに向かって行った。
(おいおい、まだ戦っているのかよ…しゃあねぇな!行くぜ、行くぜ、行くぜぇ!)
そして、3対1となり、謎のISを追い詰めて行くのであった。
「くっそーこれじゃあ俺たちのSEが切れちまう…」
「一夏、アタシが囮になるわ。その隙にアンタはピットに戻りなさい」
「馬鹿。そんなこと出来るか!」
「でも、そうしないといけないでしょ!」
「そうなんだが…ん?何だこの反応は?」ピーピー
(よう!待たせたな。俺、参上!)
『城太郎!』
(おぅ一夏とちんちくりん。早くピットに戻ってEN(エネルギー)補給してこい!こいつは俺が相手してやる)
「はぁ?アンタ馬鹿!そんなの無理に決まってんじゃない!」
「いや、ここは、城太郎の言う通りにしよう」
「え?」
「あの、セシリアを一撃で撃破したあるくらいの実力者だから大丈夫だ」
「あ~もう!やられるんじゃあないわよ!」
そう言って、一夏と鈴はピットに戻っていく。それを見送ったモモタロスは考えていた。すると、空間が歪みそこから「デンライナーゴウカ」が現れた。
(さて、どうすっかな…うん?)パォーン!
それを見たモモタロスはジャンプした。そして、デンライナーゴウカが分裂しモモタロスの背中と両足にバーニアが装着され、空中戦が出来る様になった。
(おっしゃっ!行くぜ、行くぜ、行くぜぇ!)
そして、謎のISに吶喊してくのだった。
(オリャ!)
(セイ!)
(どりゃああー!)
みるみるうちに謎のISに傷が増えていく。あと少しで倒せると思った矢先に事件が起きた。
なんと、管制室から一夏や城太郎の事に元気づける為に箒が、放送室にいて鼓舞するような声を出していた。
(そら、ラスト!『一夏―!城太郎―!』なに!)
『男なら、男なら勝たなくてなんとする!』
それに気づいた謎のISは銃口を箒に向けた。
(馬鹿野郎!あの剣道女!何やってんだーー!)
「ひっ!」
「間に合えーー!」
そう言って、極大のビームが箒に当たる前にその間に入って防ごうとした。
しかし、デンガッシャーソードモードにあるオーラソードでも防ぎきれず大ダメージを受けてしまった。
「ぐあああああーー!」
「城太郎!」
あの極大のビームから何とか箒を守りきった。しかし、変身が解除され、所々に火傷や服が黒焦げになっていた。
そして、装備が融解しており、皮膚の一部と癒着しているほどの、大ダメージをおっていた。
城太郎は最後の力を振り絞って箒に逃げる様に言った。
「ほ、箒さん…大丈夫…です…か?」
「ああ、だから喋るな!今保健室に連れて行く!」
「ハァハァ…むり、です…それより…も…箒さんは…に、逃げて…ください」
「嫌だ!城太郎を残して逃げることなんて出来ない!」
「どう…して…」
「そ、それは…城太郎の事が…大切な存在なんだ!」
「え…ぼ、ぼくの…ことが…」
「ああそうだ!だから城太郎を置いて逃げる事なんて出来ない!」
「でも…」パォーン
その時、デンライナーゴウカが現れ、中からオーナーとナオミが現れた。
「城太郎さん早く乗ってください。そちらのお嬢さんもどうぞ」
「オーナー…?」
「今は時間がありません。さぁ早く」
そう言って、オーナーは城太郎をナオミは箒をデンライナーゴウカに乗せて時空の歪みへと飛び去っていく。
そんな状況を逃がすまいと謎のISはデンライナーゴウカに攻撃をする。
その時、デンライナーゴウカがバトルモードに変形した。各車両が開きだしそれぞれのバトルモードに変形していく。それを目の当たりにした一夏たちは驚きの声を上げた。
「な、何だよアレ!」
「列車が変形したの!」
「凄すぎますわ…」
「…山田先生。あの機体のデータ取れますか?」
「無理です…あの機体から強力なジャミングが出ていてデータが取れません…」
デンライナーゴウカのバトルモードに変形が完了し、謎のISに対して攻撃が始まった。
先ずはドギーランチャーで攻撃し、威嚇ミサイル「ドギーバーグ」で足止めをした。その後、追尾システムが高い「バーディーミサイル」を使い、謎のISを飛行不能にする。
そんな時、箒がオーナーに向かってやりすぎではないかと言ってきた。
「あ、あの!あれはやりすぎじゃあないんですか?」
「大丈夫ですよ。あのISからは生体反応がありませんからね。恐らく無人機の類いでしょうね」
「そう…ですか?」
「ええ、ですからそろそろフィナーレと行きましょうか」
そう言って、先頭車両のハッチが開き4連装からなる大砲「ゴウカノン」が起動した。
デンライナーゴウカバトルモードは地上に降り立ち空中に待機していた、謎のISに対して「ゴウカノン」からエネルギー光弾が発射され、謎のISが爆散した。
ドゴーーーン!
そして、今度こそデンライナーゴウカは今度こそ時空の彼方へと飛び去って行った。その際に虹色の粉がその場に居た全員に降り注いだ。
「なんだこれ…あ、あれ…何だか…眠く…」ドサリ
「一夏…し、しっかり…」ドサリ
「あら、眠く…なって…き…ましたわ」ドサリ
「zzz」
「う~んもう食べれません~むにゃむにゃ」
その頃デンライナーでは城太郎の傷の手当と、箒への説明があった。城太郎は培養液が入っているタンクに浸かっており傷の凄さを物語っている。
それを見た箒は改めて自分の行いに後悔した。そんな姿を他のイマジン達はどう接すればいいか迷っていた。
「城太郎…」
<あの子猫ちゃん誰だい?>
《さぁな…せやけど城太郎大丈夫か?》
[僕あの人嫌いだな…城太郎にひどい目にあわせたし]
《しゃあないやん。城太郎は嬢ちゃんを守る為に出で行きおったんやで》
(そうだ。城太郎は自分の意志でアイツを助けたんだ。)
[…そういうモモタロスはどうなのさ?]
(俺か?俺は…わかんね)
<まぁ、僕としては可愛い子ちゃんが増えるのはいい事だからね>
イマジン達がどう対応するか決めている中オーナーは今後のことについて話し始めた。
「それにしても困りましたねぇ~」
(あ?何がだよ?)
「城太郎さんがあの状態です。更には部外者が紛れています。その人にはどう説明するればいいのか…」
<なら、僕が話そうかな。先輩だとややこしくなりそうだし>
《おう、それならワイも参加するでぇ》
[…]
(まだ拗ねてるのかよ)
[別にいいでしょ…]
(はぁ…恐らくだがお前が憑依してても、城太郎はあの女を助けていただろうな)
[…それは]
(それ程城太郎は、あの女の事を大事にしていたんだろな)
[…じゃあどうすればいいんだよ]
(さぁな…お前も子供じゃないんだ。自分で決める事だな)
[…分かった]
「決まりましたね。それでは、私はあのお嬢さんを呼んできます。下手に刺激しないでくださいね」
そう言って、オーナーと箒はイマジン達の前に現れた。
「初めまして。私は、この列車『デンライナー』のオーナーと言います」
「どうも~私はナオミっていいまーす!オーナーに雇われ、このデンライナーでアルバイトをしている客室乗務員でーす」
「私は、篠ノ之箒って言います。城太郎とは…クラスメイトです」
(おう、俺とはもう会ったな)
「うぇ!お、鬼!」
(はぁ~この説明するの疲れたぜ…)
<僕は初めましてかな?ウラタロスって言います。よろしくね子猫ちゃん>
「こ、子猫ちゃん!!」
《ほんで、ワイがキンタロスっちゅうんや!よろしゅうな》
「う、うむ」
[…]
(ほら、お前の番だぞ。意地張ってないで早くしろ)
[…わかったよ。リュウタロス]
「は、初めまして?」
[言っておくけど、僕は許した覚えはないからね]
「その件については、本当にすまないと思っている…」
「まぁまぁ今はこの状況をお伝えする方が先でしょう」
そう言って、オーナーは状況を説明した。
「今の城太郎さんは大変危険な状態です。治療が終わるのに一週間はかかります。現実世界では1日ですがね」
「そんなに短いんですか!」
「ええ、ここは時間の干渉を受けませんので…話しを戻します。その間貴女には、城太郎さんの傍について置いてください」
「…分かりました」
「それと、このデンライナーの存在は秘密にしておいてください。現実世界の人達には忘れる様にしましたので大丈夫だと思いますが、万が一にも喋ってしまった場合は、二度と城太郎さんと会えないと思ってください」
「…はい。分かりました」
「それでは、城太郎さんの元に案内します。こちらです」
そう言って、オーナーとナオミはデンライナーの最後尾にある車両に箒を連れだした。
最後尾の車両では城太郎がベットに寝ていた。よく見ると顔色は良くなっていたので、それを見た箒は安心しきった。
「城太郎…」
「ISの保護機能が働いて大事には至りませんでした。しかし、ここからが正念場です」
「どうしてですか?」
「今は安定していますが、いつ異常が起こるかわかりません。ですから後は城太郎さんの体力次第です」
「そうですか…」
「ですから、篠ノ之さんは彼の傍にいてあげてください」
「分かりました」
そう言って、箒はベットの縁に座り城太郎の手を握るのであった。その手は暖かく、まだ城太郎は生きていた。
「城太郎…早く元気になってくれよ。そして、さっきの返事を聞かせてくれ…」
城太郎が回復する事を願って箒は一晩中城太郎の傍に居たのだ。
明くる日。城太郎は胸の重みで目が覚めた。そこには、城太郎に覆い被さるように寝ている箒の姿があった。どうやら、城太郎の看病の最中に寝落ちしてしまったらしい。
「う、う~ん…あれここは?…ってほ、箒さん!」
「う、う~ん…城太郎?城太郎!!」ガバ!
箒は嬉しさの余り抱きついて、城太郎は突然の事に困惑していた。そんな姿をオーナーとナオミに見られてしまった。
「城太郎さんお怪我は…」
「ハイハイ~元気にして…る?」
「あ、オーナー!ナオミさん!」
『お邪魔しました~』
「え!ちょっと助けてくださいよ!」
無慈悲も扉は閉められてしまった。そんな事しているとイマジン達が会いに来てくれた。
(おう、城太郎!気分はどうだ?)
<ヤッホー城太郎元気…みたいだね>
《城太郎。気張りや!》
[城太郎!本当に元気になって良かったよ!]
「みんな…心配かけてごめんね。それと、箒さんありがとうね」
「え!…違う。私は感謝される事なんてしていない…」
「そんな事ないよ。ずっと傍にいてくれてとても安心しました。ありがとうございます」
「城太郎…じょう~たろ~!!」
「おっと!」
緊張の糸が切れたのか、それとも嬉しかったのか、箒は泣きながら城太郎に抱きついた。それを見ていたイマジン達は困惑していた。
(なぁあれってどうなんだ?)
<はぁ~先輩わかってないね…>
《なんやあの嬢ちゃん、嬉し事でもあったんかいな?》
[む~なんだか釈然としないなぁ]
4人のイマジン達に見守れながらも、箒は声を出しながら泣いていた。そして、箒は改めて謝罪するのであった。
「その…城太郎をこんな目にあわせてしまってすまない。この通りだ」
4人のイマジン達に向かって頭を下げる。そんな彼女に対して城太郎を含めて、イマジン達は許すのであった。
「…僕は大丈夫ですよ」
(フン!今度あんな真似したらただじゃあおかねえからな)
<僕もそれに賛成。頼むよ!彼女さん!>
《お前の行動に俺が泣いた!》
[…約束して。もう城太郎を危険な目にあわせないって!そうすればボクは許してあげる]
「ああ、約束しよう」
こうして、イマジン達とのわだかまりもなくなった。そして、城太郎のリハビリが始まった。
歩行訓練では箒が手取り足取りついていた。そんな日が4日間続いて、ついにIS学園に戻る時間が来た。正面玄関前に止まったデンライナーから降りた2人はオーナーからある説明を受けた。
「それでは、我々はここまです。いいですか。デンライナーの事は皆さんに忘れて貰っています。上手く話しを合わせてくださいね」
『はい(分かりました)』
「では、チャオ」
そう言って、デンライナーは亜空間に向かって行った。それを見送った城太郎と箒はIS学園に向かうのであった。
「なぁ城太郎」
「はい?」
「あの時の話し覚えているか?」
「あの時?」
「城太郎が倒れた時なんだが…知らないならいいのだが「…覚えていますよ」え?」
「正直、うろ覚えですけど僕も同じ気持ちです」
「そ、それじゃあ…」
「…はい、僕も箒さんの事は大切な存在です」
「城太郎///」
「だから、いつになるかわかりませんけど、ちゃんと返事はします。それまで待ってください」
「う、うん///」
そして、城太郎は箒の手を握りIS学園に向かって歩き出した。
「じょ、城太郎!///」
「これは、その…覚悟というか…何というか///」
「分かった。だが握り方が違うぞ」
「え?」
箒は一瞬手を放して指と指の間を絡める様に握り直した。いわゆる恋人つなぎだ。
「こ、これって///」
「…察しろバカ///」
2人とも顔が赤くなった。そして、皆に見つかる数分間。恋人時間を楽しんだのである…
今回は箒に焦点が当たり過ぎましたね…
一応セシリアとラウラもヒロインなので、次回からはセシリアに当てていきたいと思います。
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