魔理沙の弟子は方陣使い。   作:破片

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#12 昔の技

「では、始めようか。」

 

 大天狗が構える。

 

「いいよ。」

 

 輪花もスペルカードを構えた。と、

 

「……?消えた?」

 

 大天狗はそこにはいなかった。突如、

 

「ぐっ!?」

 

 輪花に衝撃が走る。

 

「遅いな。」

 

 すると、すぐそばに大天狗が現れ-

 

「ふっ!」

 

 輪花に蹴りを入れた。

 輪花は吹き飛ばされる。

 

-受け身をとって輪花は着地する。そうして大天狗がいた方を見たが-

 そこには大天狗はいなかった。

 

「くっ。」

 

 輪花は周りを見る。何かが通りすぎているのはわかる。が、どこにいるのかはわからない。

 

「…だったら…。」

 

 輪花は先程作ったスペルカードのうち、残りの一枚を使用した。

 

 

 

 

-これは昔、かなり幼い輪花が蟻を追うために兄に相談したところ、この方法を教えてくれた。

 

 

 

…このスペルは、それに攻撃系を加えたものである。

 

「追陣『陣業陣得』-」

 

 そして、神経を左目に集中させた。…そして、

 

「…見つけた。」

 

 線しか見えなかったが、大天狗が通りすぎたのは明らかだった。そして、その後に続くように、大天狗の後ろに魔法陣が発生し始めた。

 

「…?なんだ、追尾か?」

 

 そう思って大天狗はスピードを上げる。次々と、大天狗が通ったあとに魔法陣が展開されていく。

 

「…何をする気だ?」

 

-と。

 

「ん…?魔法陣か。」

 

 魔法陣が横一列に並んでいた。大天狗は魔法陣を避ける。そしてUターン。すると、

 

「また魔法陣か。」

 

 再び大天狗は魔法陣を避ける。-と。

 

「魔法陣の数が増えてきてないか…?」

 

 見る見る方陣の数が増えていくのである。と同時に…。

 

「…動く範囲が狭まられていく…!?…!!まさか!」

 

 大天狗が止まった。そして、その方向を向いて、輪花は言った。

 

「わかったみたいだね。そう、このスペル、相手に後ろから追撃することは絶対にないけど、動けば動くほど魔法陣が増えて、動きが制限されていく…。君のようなスピードタイプにはもってこいの技なんだ。」

「くそっ…!」

 

 そこで、大天狗は一瞬で輪花と距離を詰め、疾風で吹き飛ばそうとしたが-

 

「ぐっ!?」

 

 輪花の目の前で大天狗が止まった。

 

「なっ…これは…!?」

「…透明方陣。見事にかかってくれたね。」

「いつ展開した…!?」

「僕が周りを見回した時さ。左目の視界に入れば、一定距離なら予備動作なしで方陣が貼れるからね。」

「…あの時…っ!」

 

 そう、大天狗が二度目の高速移動をした時、輪花はあえて戸惑って周りを見回したふりをした。

 

「だって、さっき目に捉えられなかったから、次も探すのは普通無理でしょ?」

「…ぐっ…!」

 

 大天狗は魔法陣から抜けだそうとしたが、無理である。

 

「じゃあ、喰らってもらおうか。」

 

 そう言って輪花が指を鳴らすと、大天狗のあとに展開されていた、様々な方向を向いた魔法陣が、すべて大天狗の方を一斉に向いた。

 

「…くそぉっ!」

「…それじゃあね。陣符『エモーション・サジックス』」

 

 そして、その魔法陣それぞれから、緑色の閃光が発射された-

-轟音が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?大天狗様!?」

《もらったぁ!》

「ぐっ!?」

 

 文が気を取られた一瞬の隙をつき、朱莉は突撃してくる。

 

「やりますね…。旋風『鳥居つむじ風』!」

 

 文から竜巻が2つ発射された。

 

《ああ、面倒ね!朱雀『豪炎烽火』!》

 

 朱莉は、炎で吹き飛ばそうと考えたが-

 

「‥甘いですよ。」

 

 竜巻に炎が突き、文のスペルが強化されただけだった。

 

《…もう、緊急!これが憑依時、朱雀のラストスペルよ!》

 

 そう言って朱莉がスペルを構える。

 

《朱雀『全羽(ぜんは)と炎からなる偽・大朱雀』!》

 

 そのスペルを唱えた瞬間、朱莉は大量の羽に包まれて-

-炎によって何倍にも巨大化した、朱雀が突っ込んできた。

 

『竜巻『天孫降臨の道しるべ』!」

 

 文は竜巻で迎え撃った。

 

 そして、2つの攻撃が交じり合った-

 

 

 

 

 

 

「…ふう。最初の撹乱で朱莉さんの体力を削ってなかったら、負けてましたね…。」

「まあ、こちらが2敗したから…。」

「…うむ。通っていいだろう。実を言うと、ここの頂上の神社、怪しいやつがおってな。私達も監視をしていたのだ。」

「あ、そうだったんだ。僕達も行くところだったし。」

「ああ、では、通るが良い。」

 

 その言葉で、三人は進み始めた。と、輪花が上を見ると、

 

「…あの紅白と黒白って…。」

「…霊夢と魔理沙だな。」

「ええ。行くわよ!」

 

 

 

 

-そして、三人は合流した。

 

「あら、やっと見つけた。」

「妖怪の山、誰もいなかったぜ?」

 

 魔理沙と霊夢が声をかけてきた。

 

「じゃあ、僕達の方に全員きてたんだね。」

 

 輪花はそう言って苦笑した。

 

「…朱莉、負傷したなら戦わなくていいぞ。」

「ええ、そうするわ。」

 

 そして、赤い鳥居が見えてきた-




作者「実を言うと、今回はもっと短くする予定でした。」
輪花「でも、朱莉は早く終る予定だったからつなげた、と。」
作者「そう。」
朱莉「あーあ、負けちゃった。」
風雅「空をとぶ素早いものが朱莉は苦手だな。」
朱莉「まあ、それが今のところ天狗しかいないという…。」
作者「次回、#13『再開』ここまで見て下さりありがとうございました!!」
四人「では!」
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