「……まあ、騒動が収まったところで、そこの巫女!」
霊夢は早苗を指さすと、
「私と勝負!」
「え?」
「あー、そういえば、ここに来た目的って…。」
輪花がいまさらのように思い出す。
「…霊夢。ここの神社潰すの?」
朱莉が一応霊夢に確認をする。が、
「いいえ。」
帰ってきたのは、予想外の返事だった。
「……え?」
意外な答えに、早苗は呆然とする。
「別に、乗っ取ろうなんて思わなければ、私はなんとも思わないし。ただ、せめてこっちには来て欲しかったの。……まあ、風雅を止めているうちに、弾幕ごっこがしたくなった、っていうのも本音だけど。」
そう言って霊夢は御札を構えた。が、
「でもさー、やるにしても結構めんどくさいよ?もう。」
そう、風雅を止めたことにより、全員がある程度体力を消費してしまっている。
「だったらこうすればいいんだぜ!」
そこで魔理沙がこんな提案を出した。
「ラストスペルをぶつけあって、勝った方の勝ち!」
その言葉に、一瞬静寂が包む。そして、
「いいわ。それで。」
「面白そうだね。」
「じゃあ、準備しようか!」
霊夢と諏訪子の賛同により、輪花が指示を出す。
「じゃあ、霊夢と…早苗、だっけ?その二人はここで。…あとはどうする?」
「私は抜けるよ。」
と、神奈子がやってきて、
「風雅の戦い、結構疲れてしまってね。」
「そう。じゃあ…。魔理沙と朱莉は…。」
「私達もパスだぜ。」
「私も。負傷してるし。…まあ、
そう言って、朱莉は秋姉妹の方を見た。
「私達も見るだけにするわ。」
静葉の言葉で、組み合わせが決まった。
・霊夢vs早苗
・輪花vs諏訪子
ラストスペル一枚の、超短期決戦。
「じゃあ…えっと……。」
「諏訪子さ。洩矢諏訪子。私達はあっちでやろうか。」
「そうだね。僕は後来輪花。よろしく。」
そう言って二人も離れていった。
-守矢神社、境内前。
早苗と霊夢が向き合っていた。
「準備『サモンタケミナカタ』……。」
早苗がそうつぶやくと、周りの大気が早苗の方に集まっていくような感覚が霊夢を襲った。
「……準備出来ました。」
「そう。じゃ…。」
そして、霊夢は一枚のスペルカードを構えた。
「…覚悟は良い?」
「……行きます!」
「「スペルカード発動!!」」
そして、二人のスペルカードが光り輝く。
「大奇跡『八坂の神風』!」
「『夢想天生』!」
轟音が周りに鳴り響いた-
「…早苗は負けただろうね。」
「なんで分かるのさ?」
「いやあね。見てわかるのさ。あの巫女がどのくらい強いのか…。」
「……さすが、神だね。」
「あんたも神だろう?」
「…わかってたんだ。半分神だけどね。」
「同じ神同士、仲良くしようじゃないか。」
そう言いながら、諏訪子はスペルカードを取り出した。
「…そうだね。」
そう言って、輪花が取り出したのは-
「…?ただの紙じゃないか?」
スペルカードの大きさに切られた、スペルカードを生成する紙だった。
「……まあ、まちなよ。」
すると、その紙が光りだし-
-一枚のスペルカードが生成された。
「‥できたかい?」
「うん。」
そして、輪花のスペルカードが光りだした。諏訪子のスペルカードも光りだす。
「『諏訪大戦 ~ 土着神話 vs 中央神話』!」
「『超越した法陣』-」
諏訪子が大量の鉄の輪を投げてきた-が、
「…!?」
その洩矢の環は、全て空中で回転したまま止まっている。
「……全てを止める。それが方陣の力-」
つぶやくように輪花が言う。洩矢の輪は空中で停止したまま、動かない。
-が、諏訪子の体は動く。
「そして、全てを操る-時よ止まれ。力よ集え。集結せよ-」
ついに諏訪子の体も動かなくなり、鉄の輪の回転も止まった。
「くっ…!?」
「……これが超越した方陣の力。」
そうして、輪花の目の前で浮かんでいる、大きな魔法陣から、巨大なレーザーが発射された-
「…あれ?」
諏訪子は怪我一つしていなかった。その理由は-
「…やっぱりねえ。」
輪花の持っているスペルカードが消えていた。
「操りきれなかったか。まあ、仕方ないね。」
「まさか、未完成…!?」
「ん?ああ、うん。まあ、何処まで行けるかなー…って思ってさ。あそこまでいけたのは奇跡だよ。」
「ああ、そうなの……。」
そして、諏訪子は考え込み、
「…本当に、それが君の完全な力だったの?」
「え?……んー、物心ついた時にはこれだったからなあ…。」
「……そう…。」
その時に、
「諏訪子様ー…!」
早苗の声が聞こえた。
「おっと、行かないとね。」
「ああ、そうだね。」
そして、二人は歩き出した-
「……阿呆。」
「開口一番それはないよ。」
スィスの一言に、苦笑いで返す男。その男は、鍵を持っていた。それを真上に投げては取り、投げては取りを繰り返している。
「…はあ~あ。‥ま、そろそろ来るだろうね。…ガンバ。」
「それだけ言うの?」
「だるくなってきた。失せろ。」
「…さすがにひどい。」
「あああああ!もう!」
「うるさい!二人が起きる!」
「………はあ。もう、帰る!」
「いったい何がしたかったのさ!?」
「なんであの時お前は来なかった!」
「……暴走するに決まってるでしょ。」
「結局暴走したじゃねえか!」
「僕の能力わかって言ってる!?」
「………っ!……わかってる。」
「まあ、スィスの言う通り、そろそろ来るだろうね。…じゃ、私は…。」
そうして、男は移動を始めた。
「……はあ。もうナニも言えねえ…。」
スィスもその様子を見て、帰っていった。
作者「投稿遅れてすみませんでしたあああぁぁ!」
輪花「何してたの!?」
作者「あーうん、ねえ…。(ピチューン」
輪花「もういいか。次回、#18『つかの間の平和』ここまで見て下さりありがとうございました!」
作者「日常回は次回のみです。では!」