「……。」
-力の勇儀。ということは、力は萃香より上-
そう思いつつ輪花は構え直す。
「…それじゃあ…行くよ!」
そして、勇儀は走りだす。輪花は迎え撃つ。
「そおらっ!」
上から振り下ろしてきた拳を素早く飛んで避ける。輪花は弾幕を放つが、勇儀は腕でガード。砂煙が立つ。
「…どうかな…。」
そして、輪花が着地した瞬間、勇儀が砂煙から飛び出してきた。
「っ!」
輪花は素早く下がろうとするが、勇儀の拳が当たり、大きく吹き飛ばされる。
壁に激突し、煙が巻き上がった。
「甘いねぇ…。」
そして、勇儀が下がったその時-
「スペルカード…。」
その後ろに、輪花はいた。
「陣符『仭魔円』」
後ろから素早く二枚の魔法陣を放つ。勇儀は素早く振り返り、魔法陣を手刀で砕いた。
「こんな弱い攻撃…。」
勇儀は輪花の方を見るが、輪花は別のスペルカードを取り出していた。
「砲陣『二重魔砲・線』」
輪花は続けざまにビームを放った。
が、勇儀はそれに臆することなく避けて、突っ込んできた。
そして、輪花に向かって拳を振り下ろす。
が、次に輪花は、その拳に向かって手を出した。
「はあぁ!」
勇儀は迎え撃つ気かと思い、先程より力を入れて振り下ろす。
-が、それが輪花の狙いだった。
勇儀の拳の勢いを利用し、大きく回転。そして、そのまま勇儀を蹴り飛ばした。
「!!?」
勇儀はまさかの反撃に蹴り飛ばされる。が、壁にぶつかる前に強引に停止した。
「やるね…。」
勇儀の目つきが変わり、構え直す。そして、再び突っ込んできた。輪花は再び構え直す。
「ほらほらぁ!」
勇儀は足、手をフル活用し、連撃を与えていく。が、輪花は、萃香よりも荒々しい攻撃だからか、一撃も当たらずに避けていく。
「そいっ!」
大きく拳を地面にたたきつけるが、それも輪花は飛んで避ける。が、
「まだまだぁ!」
勇儀が飛び出てきた。追い打ちをかけにきたのだ。輪花は再びスペルを発動させる。
「追陣『陣業陣得』!」
勇儀のたどった位置に次々と魔法陣が配置される。が、勇儀は気にすることなく、拳を輪花に向かって振り上げた。が、輪花はその拳に乗り、更に高く飛び上がる。
「ちっ!」
勇儀はそのまま着地。輪花は考えていた。このままでは避けられることは出来ても、勇儀にダメージを与えることは出来ない-いや、二枚だけ、自信がある。陣符『インディグネイツ・メジックス』と、陣業陣得によって魔法陣の数が増えた、陣符『エモーション・サジックス』-
「…この二枚を使っていかないと…。」
そして、輪花は地面に着地する。
「逃げてばかりじゃつまらないよ…!」
そして、勇儀は素早く突っ込んでく来て、拳を振り下ろす。
輪花は同じように勢いを利用し、再び蹴り飛ばそうとしたところ-
-勇儀はしゃがみ、下から輪花の腹に向かってアッパーを放った。
しかし、輪花はその拳に手をつき、大きく飛び上がる。そして、
「降陣『陣雲雨』!」
上空に大きな魔法陣を展開し、弾幕の雨を降らせていく。
「っ!」
勇儀は素早く腕で弾幕をガード。煙が立つ。
腕でガードするが、弾幕の雨が止む様子がない。
「鬼符『怪力乱神』!」
勇儀はスペルカードで弾幕の雨と、煙を吹き飛ばした。
そして、輪花が目の前に着地した時に-
-輪花はスペルカードを地面に叩きつけていた。
「陣符『インディグネイツ・メジックス』!」
4つの魔法陣から登っていく、4本の柱。そして、大きな緑のレーザーが、上から勇儀を貫いた。
輪花は素早く後ろに下がり、様子を見る。…と、
「やってくれたね…。」
砂煙の中、ゆっくりと勇儀が立ち上がるのが見えた。
その目は、まだ楽しんでいるように見えた。
「力業『大江山嵐』!」
すると、斜めから、超大型の弾幕が輪花に向かって飛んできた。
「っ!」
輪花はそれを素早く避ける。が、大型に加え、弾幕の密度が濃いので、避けるのに手一杯になっている。さらに、
「枷符『咎人の外さぬ枷』!」
勇儀はさらにもう一枚スペルを発動させた。
「冗談じゃ…ないっ…!」
ギリギリのところでよけているところに、勇儀が突っ込んできた。が、輪花はスペルを発動させた。
「似非『力業《大江山嵐》・Ω』!」
そして、2つの弾幕を打ち消していく。
「何っ!」
いきなり自分と同じ、さらに自分より強力なスペルを放たれたことに、勇儀は下がる。そして、二人のスペルが止んだ。
「これで終わらせるよ…。」
勇儀は一枚のスペルを構えた。
「…いいよ。」
輪花も一枚のスペルを構える。
「四天王奥義…。」
勇儀の立っている地面がひび割れていく。
「『三歩…」
勇儀はその名の通り、三歩で輪花のところに辿り着き、
「必殺』!」
その声とともに、大きく拳を振り下ろした-
-そして、轟音が鳴り響いた。
「……。」
確実に捉えた感覚があった。砂煙が晴れていく。
-が、倒れた輪花の姿は無い。
「!?」
輪花は-後ろにいた。
「…君が捉えたのはただの魔法陣。」
「っ!」
勇儀は振り返り、後ろに下がる-と、ようやく認識した。自分の後に配置されていっていいる魔法陣に。
「何だ、これは!?」
そして、勇儀はさらに後ろに下がろうとした時に-体が固定された。
「っ!?」
「透明方陣。いやー、大天狗じゃなくても通用したね。」
が、勇儀はそれでは終わらなかった。
「……っ、があっ!」
気力で方陣を打ち破ったのだった。
「…!」
流石に輪花は驚いた様子。
「やってくれたねぇ…!」
勇儀は構え直した。が、輪花は冷静に勇儀を見ている。
「おらあぁ!」
勇儀は再び突っ込んでくる。輪花は先程のスペルカードを取り出す-と、指先でずらすと、後ろにもう一枚のスペルカードが。
「陣符…」
そして、新しいスペルを発動させた。
「『吸力……」
魔法陣を展開させ、勇儀の拳をあてさせ-
「方陣…」
その魔法陣で吸収した力を己の手に転送させ-
「砲』!」
掌の魔法陣から、距離が短く、強力な波動を零距離で発射させた。
「ぐっ!」
勇儀は対応することが出来ず、そのまま吹き飛ばされ、再び事前に設置しておいた透明方陣に束縛され-
「解く暇は与えないよ…!陣符!」
スペルが光りだす。
「『エモーション・サジックス』!」
そして、地底に再び轟音が鳴り響いた-
‹輪花の身体能力が何故か急激に上昇してる件。
風雅「知らん。」
‹ですよね-。もしかしたら次は短くなると思います。
輪花「‥スペル何枚できるんだろ。」
‹発想力はずば抜けてますからね。次回、#31『核融合を扱うは鳥頭』、ここまで見て下さりありがとうございました、では。
100話記念アンケートまだ受け付けてます。