UNEATABLE~不可食~   作:すふぃあ

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このサイトでは2作品目のアンデラ二次創作になりますかね??
見切り発車かつ行き当たりばったりですが、温かい目でよろしくお願いします。


1食目

 

 

 ――日本某所。

 

 

「え……?」

 

 

 普通『だった』家族を襲った一つの悲劇。

 

 

「父さん……? 母さん……?」

 

 

 豪華な食事が並んだテーブル。

 中央にあるケーキには【Happy BirthDay!!】と書かれたプレートと、蝋燭が立てられている。

 どこにでもある誕生パーティーの風景。

 

 

「な、なんで……」

 

 

 その普通な光景の中に――1人の少年がいた。

 口元を血で濡らし、少年は涙を零していた。

 

 

「俺……人を……?? ――――ぅっぷ!」

 

 ――――ビチャビチャビチャ……!!!

 

 

 悲惨な光景に、非情な記憶に、少年は胃の内容物を吐き出す。

 そこにはバラバラになった指や内臓類――――彼の親『だった』モノ。

 

 

「なん……うわぁぁぁぁぁああああっ!!?」

 

 

 楽しいはずの時間は、神のいたずらによって悍ましい(おぞましい)地獄に変えられた。

 

 

 

 

                ◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 現状が理解できなかった。

 ただ自分の誕生日に、いつも通り母親が料理を作ってくれただけのはずだった。

 父親が事前に頼んでいたケーキを持って帰ってきただけのはずだった。

 それなのに、目の前には両親の遺体。自分の足元には吐き出した両親の一部があった。

 

「突然、2人が旨そうに見えて……それで――ォエ……ッ!」

 

 散々吐き出して、もはや何も出てこなかったがそれでも吐かないよりはマシだった。

 

「はーっ……はーっ……」

 

 口元を袖で拭いながら、まとまらない思考を回す。

 

「と、とにかくここにいたら大変なことに……誰かに会う前に誰もいないところへ行かないと……!」

 

 少年は急いで荷物をまとめた。

 ケータイ、財布、着替え。

 現状で自分が生きていくのに必要そうなものを思いつく限りカバンに詰め込んで玄関を飛び出した――。

 

 

 

                ◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 ひたすら走った。

 受け入れたくない現実を忘れるかのように、ただひたすらに遠くへ。

 走って走って、自宅から数キロの場所にある人気(ひとけ)のない公園のベンチに座る。

 

「はーっ……はーっ……」

 

 酸欠で朦朧とする頭で、少年は現状を整理する。

 

「……何だってんだよ、くそ……っ!!」

 

 いくら考えても答えは出ないが、いくつかふしぎな部分があった。

 

「ここに来るまで、たくさんすれ違ったけど特に何も思わなかった……人を襲う条件がある……?」

 

 そう、人とすれ違ったのに理性を失わなかったのだ。

 両親の時とそれからの違いがあるとすればそれは――

 

「空腹かどうか……?」

 

 ――空腹であることを認知しているか否か。

 

「――っ。いかん、思い出したら……っ!!!」

 

 思考がクリアになったことで思い出した空腹感。

 少年の理性が飛びかける寸前――

 

 

 ――――バキバキッ!!

 

 

「――――へぇ、おもしろそうだねぇ」

 

 

 ――空から中国人と思わしき男性が出てきた。

 

「なっ、人!!? ――――ッ!!!」

 

 少年の理性はそこで途切れてしまった。

 

 

 

 

 

 





能力名 :UNEATABLE【不可食】
能力型 :自己対象強制
能力詳細:『食べること』の否定というよりは『食べられるかどうか』の否定。
     人にとっての物理的・精神的に『食べられるもの』が食べられない。
     一方で『食べられないもの』は食べられる。
     毒物や、人間が消化できない物質も食べることは可能だが、
     美味と感じるかは別問題。


主人公の能力設定は以上です。
次話は戦闘になります。
より詳細なルールの解明もする予定です。

ではまた|д゚)
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